非常に有名な筋トレ「スクワット」の効果は幅広く、筋力アップは勿論ダイエットや健康効果も期待できます。
今回はスクワットで効果のある筋肉6種類、筋トレ効果&メリット、正しいやり方と注意点、「レッグランジ」を紹介します。
目次
スクワットとは?
出典:http://www.fit-a.jp/
スクワットが脚の筋肉に効果がある事は、多くの方が知っていることでしょう。
では、具体的に脚のどの部分の筋肉に効果があるのでしょうか?
鍛えていると思っても、実は間違った場所を鍛えていることは筋トレではよくあります。
分かりやすい例えを挙げれば、腕立て伏せでしょう。
腕立て伏せでは主に「上腕三頭筋」に効果があります。その他に「大胸筋」といわれる胸の筋肉にも効果があります。
上腕三頭筋というのは、二の腕と呼ばれるところで、力こぶの裏の筋肉のことです。
よく、腕立て伏せを行って力こぶを出し、「筋肉がついた!」といっている方がいますが、それは誤りです。
力こぶは上腕二頭筋といって、腕立て伏せではあまり使わない筋肉なのです。
ですから、力こぶではなく二の腕がパンパンに張っていたら効果があるという事になります。
余談になってしまいましたが、このように同じ腕の筋トレでも、効く部分と効かない部分があります。
スクワットも同じように、効かせているつもりでも、実は効いていなかったりするものなのでしょうか?
実は、スクワットは腕の筋トレとは違い、下半身全体を鍛えることができるのです。
スクワットで鍛えられる脚の筋肉は4種類
出典:http://karapaia.com/archives/52151252.html
スクワットは下半身全体を鍛えることのできる筋トレです。
ですが、やはり主に効く部分と副効果的に効く部分があります。
それぞれの筋肉を紹介していきましょう。
スクワットで主に効く筋肉はコレ「大腿四頭筋」
スクワットを行う事でダイレクトに効く筋肉といえば「大腿四頭筋」になります。
大腿四頭筋というのは、太ももの前面にある筋肉のことで、主に足を伸ばすときに使う筋肉になります。
大腿四頭筋という筋肉のの名前からもわかるように、四つの筋肉から成り立っている筋肉になっているのです。
太ももの前面という事で、筋肉の中でも大きな部類に入ることでしょう。
大腿四頭筋は、歩いたり走ったりという動作には必要不可欠な筋肉です。
全ての運動で必要とされる筋肉ですので、大腿四頭筋を鍛えるとどのスポーツでも役に立つという事が言えます。
また、歩いたり走ったりで必要な筋肉といいましたが、大腿四頭筋の主な働きは、「スピードの減速」といわれています。
走っているときにスピードを落としたり、歩いているときに止まったりという動作は、この大腿四頭筋の働きによって行われているのです。
大腿四頭筋の裏側の筋肉「ハムストリング」
出典:http://kintorecamp.com/hamstring/
太ももの前面である筋肉「大腿四頭筋」とともに、太ももの背面の部分の筋肉「ハムストリング」も、スクワットを行う事で効果があるのです。
ハムストリングという筋肉の名前を一度は聞いたことはあるかと思いますが、イマイチピンとこない人もいるかもしれません。
ですので、ハムストリングがどういう筋肉なのかを少し紹介していきましょう。
ハムストリングというのは単体の筋肉の名前ではなく、「大腿二頭筋」「半腱様筋」「半膜様筋」という3つの筋肉を合わせた名前になっています。
ハムストリングの主な働きは、股関節や膝関節の曲げ伸ばしといったものです。
わかりやすくどういった動作なのかを説明すると、「座る・立つ・お辞儀する」といった動作を行う際に使います。
その他、「走る・蹴る・ジャンプする」といった動作の時にも使う筋肉です。
ですから、日常動作でもスポーツにおいても非常によく使う筋肉になっていると言えるでしょう。
おしりの筋肉「大殿筋」
スクワットは大腿四頭筋、ハムストリングと太もも全体に効果があるほか、おしりの筋肉である「大殿筋」にも効果があります。
スクワットをした次の日に、「なぜかおしりが筋肉痛で痛い…」という経験をした方もいるのではないでしょうか。
大殿筋の働きは、主にハムストリングと同じような働きをしています。
ですので、日常生活でもスポーツをする上でもとても活用する機会が多い筋肉といえるでしょう。
また、大殿筋は脚を支えるための筋肉でもあります。
そのため、大殿筋がしっかりと鍛えられていないと、大腿四頭筋やハムストリングがいくら鍛えられていても、力を発揮できないでしょう。
おしりを鍛えるという事はあまり考えられていないかもしれませんが、力をしっかりと発揮するためには必要な筋肉です。
大殿筋も意識しながらトレーニングするといいでしょう。
ふくらはぎの筋肉「下腿三頭筋」
出典:http://kin.mobi/3574
スクワットは、ふくらはぎの筋肉「下腿三頭筋」にまで効果があります。
下腿三頭筋はどういう働きをしているのかというと、主につま先を伸ばす役割を果たしており、「走る・歩く・ジャンプする・つま先立ち」といった時に使われます。
スクワットで鍛えられる上半身の筋肉は2種類【ダイエット効果も】
出典:http://calori.jp/easy/post-12213/
スクワットを行う事で、先ほど紹介しましたように下半身全体を鍛えることができます。
しかし、実のところスクワットで鍛えることのできる部分は下半身だけではないのです。
もちろん、主に鍛えられる部分は下半身なのですが、同時に上半身にも効果があります。
スクワットで効果を得られる上半身の筋肉とはどんな筋肉なのでしょうか?
「脊柱起立筋」にも効果 体幹まで鍛えられる
スクワットを行う事で鍛えられる筋肉には「脊柱起立筋」という筋肉があります。
脊柱起立筋という筋肉はインナーマッスルと呼ばれており、体幹を鍛えることができるのです。
どんな働きをしているのかというと、簡単に言ってしまえば体のバランスを保っているという事でしょう。
例えば、座ったり立った状態であったりするときに、背筋を真っすぐに保たなければなりませんね。
この、背筋を真っすぐに保つというのは、脊柱起立筋の働きによるものなのです。
さらに、脊柱起立筋というのはインナーマッスルではありますが、とても大きな筋肉になっており、長さにすると身長と同じくらいといわれています。
大腿四頭筋やハムストリングも大きな筋肉ですが、脊柱起立筋も大きな筋肉ですので、鍛えることによって代謝がアップすることでしょう。
代謝がアップするという事は、簡単に言うと痩せやすい体を作ることができるという事です。
ですので、スクワットをする事によってダイエット効果が得られると言えるでしょう。
スクワットで腹筋にも効果が?
出典:http://dietbook.biz/hukkindiet-1840.html
スクワットによって、体幹も鍛えることができることがわかりましたが、さらに上半身の他の部分にも効果があります。
脊柱起立筋の他にも、なんと「腹筋」にまでも効果があるのです。
ではなぜスクワットという脚の筋肉のトレーニングなのに、一見関係のなさそうな腹筋にまで効果が出るのでしょうか?
それは、先ほど脊柱起立筋でも少し話した「姿勢」が関係してくるようです。
スクワットを行う際には、上半身の姿勢というものが大切になってきます。
筋トレはなんでもそうですが、正しいフォームができていないと、効果を100%得ることは難しいとされています。
スクワットにおいて、正しい姿勢というのは背筋を真っすぐに保つことです。
猫背にはなってはいけません。
バーベルなどの重りを持って行う際には特に気を付けなければいけないでしょう。
猫背のままで行うと怪我の元になりかねません。
ですから、しっかりと正しい姿勢を保ちつつスクワットを行う必要があるのです。
この正しい姿勢を保ちながらスクワットを行うと、先ほどの脊柱起立筋も鍛えられますし、同時に姿勢を保とうとして腹筋も一緒に鍛えることができるというわけです。
腹筋が鍛えられるということは、お腹周りも引き締まってくることでしょう。
ポッコリお腹で悩んでいる方も、スクワットを行えば腹筋を鍛えることになり、お腹が引っ込むという結果が得られるかもしれませんね。
スクワットの驚きの筋トレ効果&メリット
出典:https://twitter.com/pase43432
スクワットには、下半身の筋肉を鍛える他に、先ほど紹介したような「ダイエット効果」があります。
ですが驚かないでください、実はスクワットの効果はまだこれだけではないのです。
スクワットには、下半身強化やダイエット効果の他にもメリットがいくつかあります。
それでは、これからスクワットを行うと得られるメリットを紹介していきましょう。
スクワットはほとんど全身運動に近い
先ほど、スクワットは腹筋にも脊柱起立筋にも効果がある、という事を紹介しました。
スクワットというものは、脚の筋肉全体にも効果があるという事も紹介しましたね。
脚の筋肉全体と腹筋と脊柱起立筋という、体の中でも大きな筋肉が多く使われていることになります。
これは、ほとんど全身の筋肉が使われているといってもいいのではないでしょうか。
使われていないのは、胸の筋肉と腕の筋肉くらいでしょう。
筋トレで、ここまでの全身運動になるものはそうそうないと思います。
ほとんどの筋トレが部分部分だけの運動になりますからね。
ですので、スクワットを行うだけでほとんど全身の筋肉を使うことが出来、非常に効率的な運動ができるという事になります。
消費カロリーもとても高いものになることでしょう。
ダイエットにはもってこいの筋トレともいえますね。
日常生活にそのまま活かせる筋トレ方法
出典:https://allabout.co.jp/feature/sp_newlife/
スクワットの動作というものは、日常生活にそのまま活かせるものになっています。
立ったり座ったりという動作は日常では必ず行いますよね。
この、日常動作にすぐに使えるトレーニングのことを「ファンクショナルトレーニング」といいます。
スクワットはまさにファンクショナルトレーニングの一つだと言われているのです。
日常生活ですぐ役に立つスクワットは、非常に効率的かつ効果的なトレーニングといえるでしょう。
また、足腰を鍛えることは老後にも役立ちます。
歳を取ると、足腰の衰えが著しく見られます。
それが、スクワットをやっている人とやっていない人とでは、衰えにも差が出ると言われているのです。
アンチエイジング効果があると言えますね。
老後にも役立つ筋トレとして、行っておいた方がいいですね。
怪我を防止することにも役立つ
スクワットを行うと、実は「怪我の防止」に役立つと言われています。
スクワットと怪我に何の関係があるの?と思うかもしれませんが、これが大きなつながりがあるのです。
それは、スクワットで体幹も鍛えることができるという事が関わってきます。
怪我の多くは、バランスを崩したり、筋肉や靱帯の衰えといったことが原因で起こります。
今まで紹介したスクワットの効果を思い返せば、スクワットによって鍛えられることで怪我の防止につながる、というのは想像がつきますね。
さらに、スクワットは筋肉の他に、靱帯も一緒に鍛えられます。
まず、体幹を鍛えることができるというのは紹介をしたとおりです。
この体幹を鍛えることによって、靱帯も強化できてしまうのです。
体幹を鍛えることでバランスを崩しにくい体を作り、さらに靱帯や筋肉を強化することで怪我をしにくい体を作ることができるという事になるでしょう。
スポーツ選手にとって怪我は致命的になります。
スクワットを行う事で、怪我の防止につながるのであれば、積極的に行っていくといいでしょう。
また、スポーツを行わない人は、より一層怪我の危険性が高くなっています。
なぜなら、運動をしないことで筋力などが衰えているからです。
スクワットを行って、運動不足解消もかねて怪我の防止にも努めていきましょう。
スタイルを良くすることができる
出典:http://oubeijinnotaikei.blogspot.jp/2010/08/blog-post_4401.html
スクワットでは「お尻の筋肉」「背筋」「腹筋」といった筋肉を同時に鍛えることができます。
この3つを鍛えることでどんな効果が期待できると思いますか?
それは…、「スタイルが良くなる」という事です。
お尻を引き締め、背筋が良くなり、お腹が引っ込むとなれば、自然とスタイルも良くなってくることでしょう。
スタイルが良くなれば、当然服などもカッコよく着こなすことができますし、着る服の種類も増え、オシャレにもできます。
スクワット一つで、ここまでの効果が期待できるとなれば、これはやらなきゃ損ですね!
これほどまでに効果の大きい筋トレは、他にあまりないでしょう。
では次から、スクワットの正しいやり方を紹介していきます。
正しいやり方を学んで、これらの効果を最大限発揮していきましょう。
スクワットの正しいやり方&注意点・効果的な回数
出典:http://www.z-muscle.net/method/squat/squat006.html
まずは、最もポピュラーなスクワットの方法を紹介しましょう。
最もポピュラーなスクワットというのは、皆さんがスクワットときいて一番最初にイメージするものだと思います。
「ヒンズースクワット」といわれることも多いフォームです。
体育の授業や、部活動でやったこともある人も多いでしょう。
しかし、しっかりとしたフォームを学んだことがある人というのは、案外少ないのではないでしょうか。
そこで、多くの人がすでにやったことのある一般的なスクワットを、初心に戻ってもう一度基本から学びなおしましょう。
正しいやり方
① まず肩幅と同じくらいに足を広げます。
② つま先はしっかりと両足そろえましょう。つま先の向きも両足とも真っすぐにします。
③ 背筋はしっかりと伸ばして立ちます。猫背や後ろに反ったりしないようにします。
④ 次に腰を落としていくのですが、真っすぐに腰を落としていきます。真っすぐに腰を落とすとは、重心を前後左右させないという事です。
⑤ 膝がつま先よりも前に出ないように注意して腰を落とします。すると重心も前に行きにくくなるでしょう。
⑥ 背中を丸めないように注意しましょう。背中を丸めると腰を痛める原因にもなりますので、背骨を曲げないように気を付けましょう。
⑦ 腕の反動を使わないようにして腰を上げ、元の位置に戻ります。
⑧ ④~⑦を繰り返し行う。
フォームの注意点
よく、スクワットをする際に、腕を振りながら膝の曲げ伸ばしを行う人がいます。
ヒンズースクワットというと、そのようなやり方になるのかもしれません。
しかし、脚にしっかりと効かせたいのであれば、反動を使わないほうがいいでしょう。
そのためには、頭の後ろで手を組んでスクワットを行うといいでしょう。
ただし、頭の後ろで手を組んでスクワットを行う際に気を付けることがあります。
それは、疲れてくると組んでいる手に力が入ってしまうことです。
頭を前に押し出すような力の入り方をしてしまうと、首を痛めてしまう恐れがあります。
ですから、極力手には力を入れないようにしましょう。
それが難しければ、両手を胸の前で腕組みをするようにして行うといいでしょう。
効果的な回数
スクワットは回数を多く行う事ができると思いますので、まずは20回3セットから行っていきましょう。
たまには限界の回数まで行うというのもいいかもしれません。
回数を多く行いたくない場合は、ゆっくりと行う方法もあります。
ぜひ正しいフォームで試してみましょう。
参考動画
スクワットの種類「レッグランジ」のやり方と注意点・効果的な回数
出典:https://smartlog.jp/57677
スクワットというと、先ほど紹介した基本のスクワットしか思い浮かばないかもしれません。
ですが、実はスクワットというものは様々な種類があります。
それぞれ独自の名前がついており、スクワットという呼び方をしない場合もあります。
スクワットというと、ヒンズースクワット一択になってしまいがちですがそうではないのです。
これから、スクワットの一種「レッグランジ」といわれる筋トレ方法を紹介していきます。
レッグランジは、スクワットほどではありませんが、ある程度有名ですので、名前を知っている人や実際にやったことのある人も多いかと思います。
それでは、レッグランジの正しいやり方を紹介していきましょう。
レッグランジの正しいやり方紹介
① まず真っすぐ立ちます。脚の幅は肩幅くらい開くようにしましょう。
② まっすぐ立った状態から、片足を大きく前に出します。
③ 大きく足を出したら、腰を落とします。
④ 腰を落とす際に、膝が地面に着くくらいまでしっかりと腰を落とします。
⑤ 腰を落とした時に、少し腰を落とした状態で止まりましょう。
⑥ 落とした腰を上げ、前に出した脚ももとの位置まで戻します。
⑦ 最初の位置まで足を戻し、真っすぐに立った状態まで戻ったら、次に反対の足を前に出します。
⑧ ③~⑥を前に出した足で行います。
⑨ ③~⑧の繰り返しを行っていきましょう。
以上がレッグランジのやり方になります。
フォームの注意点
注意したいことは、やはり「腰」でしょう。
背筋はできるだけ真っすぐを保ちます。
一般的なスクワットと同様に、猫背になってしまうと腰を痛める原因になります。
ですから、背筋を伸ばした状態を意識して、足を前に出したり腰を落としていく動作を行っていきましょう。
また、脚を前に出して腰を落とす際に、勢いよく腰を落としてしまうと膝を地面に当てて痛める可能性もあります。
かなり痛いので、気を付けて行いたいですね。
効果的な回数
そして気になる回数は「できるだけ」になります。
レッグランジもスクワット同様に、回数をこなすことができてしまいます。
ですので、限界まで行っていくのが効果的だと言えるでしょう。
慣れていない方は、それほど回数もできないと思います。
例えば、10回や20回くらいしかできないといった場合には、1セット行ったら1分のインターバルをとり、2セット目3セット目と行っていくようにしましょう。
参考動画
まとめ
・スクワットは上半身の「脊柱起立筋」「腹筋」などの筋肉も鍛えることが可能。
・スクワットは全身運動なので、ダイエット効果も期待できる。
出典:https://plaza.rakuten.co.jp/taishithu/diary/201508090000/
いかがでしたか?
スクワットというのは、筋トレの中でも非常にメジャーなトレーニング方法になります。
一度は誰もが行ったことがあるとも言えるかもしれませんね。
しかし、正しいやり方で皆が皆できているのか?と言うとそうでもないのです。
大半が間違ったやり方で行っていると思います。
間違ったやり方では、怪我にもつながりますし、効果も薄れてしまうでしょう。
一生懸命にスクワットを行って、筋トレをやっているつもりでも、ただの屈伸運動にしかなっていない…という事もあるかもしれません。
今回紹介したものを参考に、正しいフォームでのスクワットを行い、筋力アップとともに、スクワットの素晴らしい効果を実感していきましょう。
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