手や指を鍛えると、日常生活の動作がスムーズに行えたりスポーツ能力の向上に有効です。
今回は、手や指を鍛える事と握力の関係、握力強化で使う筋肉、おススメの鍛え方として筋トレ3種類、手にある筋肉と指の筋トレをご紹介します。
目次
手や指を鍛えるとは?
出典:https://doctors-me.com/doctor/skin/100/column/1969
「手や指を鍛えたい!」と思うことはあまりないでしょう。
空手をやっていて、達人クラスになりたいと考えているのであれば、手や指などの鍛錬も必要になるかと思います。
空手の貫手などの技は、指を鍛える必要がありますからね。
しかしそれは空手家などの特殊な場合であって、普段私たちが生活をしている状況を考えると、指などを鍛えるという事はあまり考えませんよね。
では、先ほど紹介したような特殊な場合を除いて、指や手を鍛えるという事はどういった事につながるのでしょうか?
手や指を鍛えるという事は握力向上につながる
手や指を使う動きで、普段私たちがするような動きと言ったらどのようなものがあるのか?
と考えた時に、まず思い浮かぶのはものを持ったり握ったりという動作ではないでしょうか。
そうなんです、手や指を鍛えるという事は、握力を鍛えることにつながってくるのです。
言い換えると、握力を鍛えると手や指が鍛えられるという事になるのではないでしょうか。
なぜなら、物を持つ・掴むという動作は、握力が直接関係しているというのは分かると思いますが、指先で物や体を支えるというのも握力が大きく関係しています。
指先でなくても、手で物を支えたり持ったりという動作は握力を使うことになります。
軽いものなどを持ったりするときは、全然握力など使わなくても持ててしまいますので、握力を使っている感覚はないかもしれません。
しかし、重たいものになると、どれだけ握力を使っているかがわかることでしょう。
ですが、ごく短時間でならば、腕がそこまで疲れることがありませんので、握力の必要性はわかりづらいと思います。
一度、握力を全く入れない状態で物を持ってみるとわかりやすいことでしょう。
物を支えることですら困難な状態になると思います。
普段だったら、簡単に持ったり支えたりできるようなものでも、握力がない状態だと重く感じたりするでしょう。
握力で物の重さが左右される?
出典:http://akuryoku.noyokan.com/dic/snowball.html
不思議なもので、握力の強さで物の重さが左右されるように感じます。
普通、物を持つというと、上腕二頭筋などの腕の力だけで行っているように感じるでしょう。
ですから、握力が強くても弱くても、腕の力の差で物の重さに差が出ると思ってしまいます。
要するに、握力なんて関係ないように考えているという事です。
しかし、握力が強いとなぜか、腕の力がそれほどなくても重いものを持つことができるようになるのです。
反対に、腕の力が強い人でも、握力が弱いと重いものを持つことが出来なかったりもします。
このことから、物の重さというのは握力の強さで左右されるのではないか?という事が考えられるわけです。
手や指の強化に欠かせない筋肉とは?
出典:http://musclebeginners.blog.fc2.com/blog-category-52.html
物を持つにしても、支えるにしても握力というものが大きく関係していることがわかりました。
また、指や手を鍛えるという事は、握力を鍛えることと同じことだという事もわかりましたね。
では、握力を出す筋肉はどの筋肉になるのでしょうか?
握力を使う時に必要な筋肉を紹介していきます。
握力は前腕の筋肉を鍛えることでアップする
握力は、前腕の筋肉を鍛えることでアップするようです。
前腕筋というのは、私たちの生活の中で欠かすことのできない存在になっています。
これから、どんな時に前腕筋が使われてるのかを紹介しますので、それを見ていただければ、どれだけ前腕筋を生活の中で使っているかがわかることでしょう。
前腕筋を使う動作としては、「物を投げる・握る」「手首を曲げる」「指を動かす」などと、手首から先の動きは前腕筋を使うことで行っていることになります。
要するに、「手を使う=前腕筋を使う」という事になるでしょう。
あなたは、手を使わない日なんてありますか?
恐らくないでしょう。
使わない日があるとしたら、それは丸一日ただ寝ているだけの日になります。
その他、寝ているところから立ち上がるだけでも、床に手をつけば手使っていることになりますので、前腕筋を使っていることになるでしょう。
それほど前腕の筋肉は必要不可欠なものになるのです。
また、前腕筋は普段からよく使う筋肉ですので、筋肉痛になりにくい筋肉という事も言われているようです。
つまり、前腕筋を鍛えて太くしようとすると、かなりしっかりと刺激を与えてあげなければいけないことになります。
少しばかりトレーニングを行った程度では、全然効かすこともできませんので、筋肥大は期待できないことでしょう。
浅指屈筋をご存知ですか?
出典:http://www.musculature.biz/40/43/post_140/
浅指屈筋という筋肉をご存知でしょうか?
浅指屈筋とは、前腕にある筋肉の一つになります。
一般的にあまり知られていない名前の筋肉ですので、今回初めて名前を聞いたという方も多いかと思います。
では、なぜ浅指屈筋を紹介するのか?というと、それは浅指屈筋が握力にとって非常に重要な筋肉だからなのです。
それは、浅指屈筋の主な役割を知ればわかるかと思います。
浅指屈筋の主な役割は、「指を曲げる」「手首を手のひら側に曲げる」というものになります。
日常生活でも、このどちらの役割も重要なものになるでしょう。
握力という観点で見ていくと、注目してもらいたいのが指を曲げるという役割です。
握力を使う時というのは、指を曲げるときになります。
という事は、浅指屈筋を鍛えて指を曲げる力を強化すれば、握力も鍛えられていくことになるでしょう。
手や指の力アップにおススメの鍛え方 握力向上筋トレ3種類
出典:http://kintorecamp.com/grip-strength-power-trainings/
握力をつけることが、イコールとして指や手を鍛えることにつながってくることがわかって頂けたのではないでしょうか。
では、握力を鍛えるにはどのような筋トレを行っていけばいいのでしょうか。
これから、握力をつけるための最強の筋トレを紹介していきます。
しっかりと確実に握力アップを目指していきましょう。
いつでもどこでも簡単に、しかも効果的な「グーパー」
出典:http://xpurin.net/archives/1233
①:立っても座っていても構いませんが、まず両腕を真っすぐに伸ばします。
②:両腕を真っすぐに伸ばしたら、両手をグッと閉じます。強くグーを握るような感じです。
③:強くグーを握ったら手を広げます。グーからパーにしましょう。
④:②~③の繰り返しになります。
以上がグーパーのやり方です。
簡単に言ってしまえば、手の開き閉じを繰り返すだけのトレーニングになります。
端から見ていると非常に簡単で、とても楽そうに見えることでしょう。
確かに、最初は「こんなのずっとやっていられるよ!」と思うかもしれません。
しかし、続けているうちにだんだんと前腕がきつくなってくるはずです。
単にグーパーしているだけなのに、前腕がパンパンに張ってくることがわかるでしょう。
これをできれば1セット100回行ってください。
100回できたら、インターバルを置いて、残り2セットを行います。
ですので、合計3セット行う形になるでしょう。
注意点としては、腕を絶対に曲げないことです。
必ず真っすぐに伸ばしたまま行いましょう。
疲れてくると徐々に肘が曲がったり、手が下がってきてしまいます。
しかし、それでは楽なトレーニングになってしまいますので、最大限前腕に効かせ、握力をつけるために、真っすぐに腕を伸ばしたままやり抜いてください。
また、手をパーにした時には、しっかりと指先を伸ばすように意識しましょう。
上級者のための腕立て伏せ「指立て伏せ」
出典:http://kintorecamp.com/finger-pushups/
①:まず、腕立て伏せを行うような姿勢を作ります。
②:腕立て伏せの姿勢ができたら、全ての指を立てて、計10本の指で体を支えている状態にします。
③:指で体を支えている状態から、腕立て伏せを行うような感じで腕を曲げていきます。
④:腕を曲げたら今度は腕を伸ばしていきます。
⑤:③~④の繰り返しになります。
以上が指立て伏せのやり方になります。
腕立て伏せを指だけで支えて行いますので、腕立て伏せを行うよりもはるかに少ない回数しかできないでしょう。
初めのうちは、体を支えているだけでも指がきついと思います。
ですので、腕を曲げるときには、90度程まで曲げたら伸ばしても構いません。
続けて行っていくうちにだんだんと慣れて、通常の腕立て伏せと同様に深く腕を曲げることができるようになるでしょう。
そうしたら、腕立て伏せを行うような感じで指立て伏せを行っていくといいと思います。
指立て伏せは、非常に指に負担がかかります。
さらには、前腕筋にも大きな負担がかかることでしょう。
初めのうちから無理をしてしまうと、怪我をする原因になりますので、徐々に慣れさせていくようにした方がいいですね。
握力に直結!浅指屈筋を鍛える「フィンガーカール」
出典:http://kintorecamp.com/forearm-wrist-workouts/
①:まずダンベルを用意します。
②:椅子に座り、膝の先から手首が出るような感じで、ダンベルを持って足の上に腕を置きます。
③:ダンベルを指先で支えるような感じで持ちます。
④:指先で支えているダンベルを巻き込んでいくような感じで握っていきます。
⑤:握ったら、最後に手首をぎゅっと返します。
⑥:ゆっくりと指先でダンベルを支えていた状態に戻します。
⑦:④~⑥の繰り返しになります。
以上がフィンガーカールのやり方になります。
前腕に意識をしてゆっくりと行っていきましょう。
きつくなってくると、上腕の筋肉を使いたくなってしまいますが、そこは我慢です。
前腕の力のみで最後の手首を返すところまで行っていきましょう。
フィンガーカールと非常に似た動きをする手首の筋トレ「リストカール」の動画をご用意しました。
フィンガーカールはリストカールよりさらに指先までダンベルを転がすようにし、指で引っ掛けるように持つことで、より浅指屈筋に効くようになります。
手の2つの筋肉が指の動きを司っている 鍛えればピアノも上達するかも
出典:https://pc.video.dmkt-sp.jp/ti/10006557/%E6%88%A6%E5%A0%B4%E3%81%AE%E3%83%94%E3%82%A2%E3%83%8B%E3%82%B9%E3%83%88
指先をよく動かす動作に「ピアノを弾く」というものがあります。
ピアニストの演奏を見ていると、物凄い指の動きをしていますよね。
ピアノとは無縁の人には到底できな動作でしょう。
手を大きく広げたり、順番に鍵盤をすばやく押していったりと、見ているだけでもその凄さがわかります。
ピアノ素人の人でも、練習を何度もしっかりと行っていけば、ある程度はピアノを弾けるようにはなるでしょう。
よく演奏を聞くようなトップレベルのピアニストのようになるのは非常に困難だと思いますが…。
それでも、一曲二曲くらいであればある程度は弾けるようになると思います。
それにあたって、ただひたすら練習を行うというのも常套手段としていいのですが、実は指の筋肉を鍛えるとピアノが上達するらしいのです。
ここまで紹介してきたように、「指を鍛えるということは前腕の筋肉を鍛えるという事」とは違うようです。
ピアノに関しては、前腕の筋肉ではなく、指伸筋と虫様筋という手にある筋肉を使っているようなのです。
全く前腕の筋肉を使っていないのか?というとそうではありませんが、ピアノのような繊細な動きでは、手にある筋肉をしっかりと利用していく必要があると言われています。
手に指伸筋と虫様筋があるといっても、手のどこなのか?と思いますよね。
指先から手首の方へ骨をたどっていくと、手の甲にも指の数だけ骨があります。
この手の甲にある指の骨と骨の間にこの筋肉があるのです。
指を開いたり、上下に動かしたりという動きはこの筋肉を使って行っていると言われています。
指の筋肉の鍛え方「アイソメトリック」という筋トレ法をご紹介
出典:http://acogihito.exblog.jp/11596202/
指の筋肉の鍛え方は、他の筋肉とは少し違ったトレーニング方法を用います。
どんなトレーニング方法なのか?といいますと、「アイソメトリック」という方法です。
アイソメトリックは他の部位の筋肉にも応用できますのでどんなものか紹介しましょう。
アイソメトリックとは?
アイソメトリックというのは、簡単に説明すると力を入れた状態を維持するというものになります。
例えば、ボディービルダーのポージングなどもそれにあたるかもしれません。
力を入れて筋肉を収縮させて、その状態を一定時間保ちますので、似たようなものと考えられるでしょう。
では指はどうするのか?という事を紹介します。
①まず、片手の指を広げ、一本の指の腹を反対の手で押します。
⓶そしてそれに抵抗して動かさないように力を入れた状態を、約20秒間続ける。
これを左右の指5本ずつ行っていきます。
そうすることで、指の筋肉が鍛えられるという事になるのです。
まとめ
・握力が強いと腕の力がそれほどなくても重いものを持つことができるようになる。
・握力にとって非常に重要な筋肉の一つは浅指屈筋。
出典:http://www.bulkup.jp/training/get-arm/top.html
いかがでしたか?
最後のピアノ以外は、大抵は指や手を鍛えるというと、前腕を鍛えることにつながってくるようです。
握力もそうですが、指を動かすには前腕の筋肉を使わないと動きませんので、自然と前腕の筋肉も鍛えられていくことでしょう。
今回の内容を参考に、前腕をしっかりと鍛え、強靭な指や手を手に入れていきましょう。
名無し
2020/04/01 20:06
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