ベンチプレスで胸を鍛えていたはずなのに肩に痛みが出た、という人も多く、そのままトレーニングをしても筋トレ効果は無く、悪化の恐れもあります。
今回はベンチプレスで肩の痛みが出る原因、治療法、予防法2つを紹介します。
ベンチプレスで肩の痛みが出る?
ベンチプレスで肩を痛めたことがあるでしょうか?
痛めたことがない人は「何でベンチプレスで肩を痛めるの?」と不思議かもしれませんね。
しかし、実はベンチプレスでは肩を痛める人は非常に多いのです。
この原因としては様々ありますが、フォームが原因なことが多いです。
また、ベンチプレスは人気種目であるため、多めにやってしまうことも原因の一つでしょう。
ベンチプレスで肩の痛みが出る原因
先に紹介したようにベンチプレスで肩を痛める原因の多くは「フォーム」が原因になります。
そもそもベンチプレスは、肩の筋肉(三角筋)をある程度使うトレーニングなので、その参加率が高くなればなるほど肩を痛めやすくなります。
ベンチプレスで主に鍛える筋肉は大胸筋なのですが、大胸筋に比べれば三角筋は小さくてそれほど力の出ない部位です。
この部位をトレーニングでメインに使っていたら、重量が重くなるにつれて痛みが出るのはある意味当然なのです。
とりあえず、その原因を解消するためにはフォームをしっかりと作るしかありません。
例えばベンチプレスの重さを競っている競技「パワーリフティング」では、肩甲骨を固定するフォームを推奨しています。
これはどういう事かというと肩の筋肉が参加するときには必ず肩甲骨が動くのです。
その肩甲骨をあらかじめ固定しておけば(動かないようなフォームにしておけば)、三角筋はほとんどトレーニングに参加しません。
要するにほとんどの負荷を大胸筋に集中させることができるわけです。
厳密にいえば、上腕三頭筋などは参加しますが、三角筋はほとんど参加はしません。
トレーニングの時に参加しなければ(力が入らなければ)、痛める可能性は限りなく小さくなるのです。
事実パワーリフティングでは、体重の倍以上のベンチプレスをやっている選手もたくさんいますが、肩を痛める選手はあまりいません。
肩甲骨を固定した状態でベンチプレスをするというイメージが掴みづらい人もいると思いますので、解説をしている動画を紹介しておきます。
まずは動画のように重りなしでやってみてください。
そして、徐々に重量を上げていけばきっとできるようになるでしょう。
ただし、あまり肩甲骨を寄せすぎると背中が痛くなるも中にはいますので、痛みが出ない程度でやることをおすすめします。
背中の柔軟性も人それぞれなので、無理に寄せる必要はありません。
ベンチプレスで肩に痛みが出た場合の治療法
もし、すでにベンチプレスで肩を痛めてしまった場合は、どうしたらいいでしょうか。
これは簡単です。「休む」ことです。
ベンチプレスで肩を痛めてしまった場合によくあるパターンとして「休まずにずっと痛みが続く」ということがあります。
ウエイトトレーニングで怪我をしたまま続けていると怪我は当然治りません。
それどころか、本来の自分の筋力に合った重量をきちんと扱うことができないので、筋肉はちっともつきません。
下手をするとこの悪循環が1年以上続くこともあります。
また、痛みできちんとしたフォームでやることができないことも多くなります。
やればやるほどフォームが崩れていく可能性もあります。
これはウエイトトレーニング全般に言えることなのですが、「痛みが出たら休む」のが基本になります。
とは言ってもすべてのウエイトトレーニングを休む必要はありません。
肩が痛くても脚のトレーニングはできるでしょうし、背中のトレーニングもできることも多いでしょう。
また、腕もできるのではないでしょうか。
胸もベンチプレス以外はできるかもしれません。
ベンチプレスは非常に人気のある種目なので、ベンチプレスができないのなら、トレーニング自体のやる気がなくなる…そんな人も多いかもしれません。
ですが、これは他の部位を鍛えるチャンスなんだ、と割り切って、ベンチプレスは一切やらないことも一つの手です。
しっかり治してからやった方がベンチプレスの記録も一気に伸びて気持ちいいです。
これを機会にいろいろな種目にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
ベンチプレスで肩の痛みを出さない予防法2つ
ベンチプレスで痛めた肩が、休んで完全に痛みが取れた場合は、ベンチプレスの再開をしても大丈夫です。
しかし、ここで一点気を付けなければいけないのが、前回と同じやり方をすれば、また肩を痛めるということです。
最初はフォームの見直しから始めてください。
100キロ以上持ち上げていた人が、50キロや60キロでやるのは納得がいかないかもしれませんが、最初は以前持ち上げていた半分くらいから始めましょう。
その状態でしっかりとフォームができていると感じたら、重さをアップしていきます。
できたら同じジムの人にフォームを確認してもらうと良いでしょう。
また、ベンチプレスは持ち手の幅が広ければ広いほど、下げた時に肩が伸びて痛めやすくなります。
ある程度は伸ばした方が胸にも刺激が入り、筋肉はつきやすいのですが、痛めてしまっては意味がありません。
持ち幅も以前よりは狭めるのも考えてみましょう。
ベンチプレスに限らず、ウエイトトレーニングは絶対にこの幅で持たないといけない、ということはありません。
怪我をしにくいやり方をするのも大切なのです。
まとめ
・ベンチプレスで肩を痛める原因のほとんどはフォームが悪いから。
・ベンチプレスで肩を痛めないようにする予防法は一度扱う重量を一気に落として、フォームを改善させること。
・ベンチプレスで肩を痛めた場合の治療法は「痛みがなくなるまで休む」こと。
いかがでしたでしょうか。
肩を痛めた経験がある人は、フォームに問題がある場合が多いです。
なので、まずはフォームの見直しをすることをおすすめします。
もし、怪我をしてしまったら、休むこと。
ウエイトトレーニングに凝っている人ほど休みたがりませんが、そこは割り切ってください。
痛いなと思いながらやっても筋肉はつきませんし、怪我も治りません。
良いことがないのです。
肩が治ったらたくさんやるぞ、と心に決めて他の種目で鍛えるようにしましょう。
これまでベンチプレスで肩を痛めたこともない人もいつ痛めるかわかりませんので、覚えておいてください。