内転筋は認知度が高いとは言いがたいですが、鍛えることで日常生活や健康的にもメリットが高い筋肉です。
今回は内転筋の位置や役割、効果的な鍛え方として筋トレ7選、筋肉をほぐすストレッチ2選、痛みが生じる原因を紹介します。
内転筋とは?
内転筋については初めて聞いた方は、どこの筋肉なのかさっぱりわからないと思います。
腹筋などの筋肉はよく聞きますが、内転筋という言葉を聞くタイミングというのはあまりないでしょう。
しかし、実はとっても重要な筋肉の1つです。
そこで、ここではその内転筋の特徴と役割について迫っていきます。
内ももの辺りにある筋肉!
内転筋については、内ももの辺りにある筋肉となります。
内ももというと普段あまり気にすることはないかもしれませんが、この辺りがたるんでくると、見栄えが相当悪くなります。
そのため、肉体美を意識するのであれば、ここの筋肉はしっかり鍛えた方がいいでしょう。
主に脚を動かす際に働く!
内転筋は、脚を交差させる際によく働きます。
また、脚を閉じる際にも働いてくれる筋肉です。
人は、脚を動かして生活していることがほとんどですので、内転筋の重要性はこの点からも明らかというわけですね。
骨盤の安定に寄与している!
内転筋は、骨盤の安定という点においても重要な役割を担っています。
ということは、内転筋が弱ってくると、骨盤のバランスに何らかの影響が出かねないというわけですね。
筋力が低下することのないよう、着実に鍛えていきましょう。
内転筋の鍛え方!効果的な筋トレ法7種類
先ほど、内転筋の特徴について詳しくご説明しましたね。
この重要な筋肉を鍛えないというのは損だと思いますので、定期的にきちんと鍛えることをおすすめします。
しかし、内転筋の筋トレというのは、大腿筋などの筋トレに比べてイメージしにくいと思います。
どう身体を動かせば内転筋に効くのかという点がよくわかりませんよね。
そこで、ここでは内転筋を鍛えられる筋トレ法を7種類ご紹介しましょう。
筋トレ法①
まず最初に、筋トレ法①についてです。
この筋トレについては、床にヒジをつくという手順を経ることになります。
そのため、床に何か敷いた方がいいでしょう。
また、この筋トレの具体的な手順は以下の通りとなっています。
1.床の上に横向きに寝る
2.下になっている方のヒジを立て、上体を上げる
3.上になっている方の脚のヒザを立てる
4.下になっている方の脚を上へ上げる
5.その体勢のまま5秒程度キープする
以下、手順4と手順5を繰り返す
これを、反対側も同様に行いましょう。
この筋トレの場合、強い力を必要とするものではありませんので、女性でも簡単にできます。
また、手順を見ると、脚の動きがやや複雑ではないか?と感じる人が多いかもしれません。
しかし、難しくはありませんので、すぐに慣れるでしょう。
この筋トレについて解説した動画をご用意しましたので、そちらもぜひご覧ください。
動画を見ると、どのように脚を上げるかという点がよくわかりますよね。
また、脚を上げた体勢のままキープすることによって、高い筋トレ効果を得ることができます。
そのため、少しの間だけでもキープできるよう頑張りましょう。
筋トレ法②
次に、筋トレ法②についてです!
この筋トレの場合、いわゆるスクワットとなります。
しかし、通常のスクワットとは違う点がいくつもあります。
また、ダンベルを使用して行う筋トレですので、その点を踏まえておきましょう。
それでは、具体的な手順についてご説明します。
1.左右の手で1つずつダンベルを持ち、直立する
2.脚を大きく開く
3.背筋を伸ばしたまま、腰を落としていく
4.元に戻る
以下、手順3と手順4を繰り返す
この筋トレでは、脚を大きく開いた体勢でスタートすることになるため、その点が通常のスクワットと大きく異なりますね。
また、ダンベルを持っている手を伸ばしたまま筋トレを行うという点も1つのポイントになります。
ダンベルを使った筋トレだと、腕を曲げる動作をするケースが多いですよね。
したがって、うっかり腕を曲げてしまわないよう注意しましょう。
他の細かいポイントについては、下の動画からご確認ください。
動画を見ると、両腕を体の前で真っすぐ伸ばしたまま筋トレをしている様子が見てとれますね。
普段あまり行うことのない動作かもしれませんが、意外とすぐに慣れると思いますよ。
また、ダンベルの重さについてですが、あまりにも重いものを使用してしまうと、繰り返し行うことが極めて困難になってしまいます。
小さめのダンベルでも問題ありませんよ!
筋トレ法③
次は、筋トレ法③についてです!
この筋トレについては、ボールを使用して行うものとなります。
小さめのボールで構いませんので、事前に用意しておきましょう。
それでは、具体的な手順についてご説明します。
1.床の上に仰向けに寝る
2.ヒザを立てる
3.ヒザの間にボールを挟む
4.徐々にヒザを締めていく
5.徐々に緩めていく
以下、手順4と手順5を繰り返す
この筋トレについては、ヒザを締めたり緩めたりするだけという簡単なものになります。
しかし、ペースが重要なポイントになります。
ヒザを締める動作と緩める動作については、それぞれ3秒くらい時間をかけるようにしましょう。
ゆっくり行うというのがとても大切になるのです。
イメージしやすい筋トレではあると思いますが、動画をご用意しましたのでぜひご覧ください。
動画を見ると、よりはっきりイメージできるかと思います。
また、動画では、柔軟なボールが少しへこむくらいまでヒザを締めている様子が見てとれますね。
しっかりと内転筋に効かせるためにも、多少力を入れるようにするといいでしょう。
筋トレ法④
次に、筋トレ法④についてです!
この筋トレについても、先ほどご紹介した筋トレ法②と同様、ダンベルを使用して行うものとなります。
そのため、前もって用意しておきましょう。
具体的な手順については以下の通りです。
1.左右の手で1つずつダンベルを持ち、脚を大きく開いて立つ
2.右脚を横へ踏み出し、ヒザを曲げていく
3.元に戻る
4.左脚を横へ踏み出し、ヒザを曲げていく
5.元に戻る
以下、手順2~手順5を繰り返す
この筋トレの場合、横へ動くというのが1つのポイントになります。
大きく横へ動くのにもかかわらず、腕は下へ伸ばしたままという形になるため、最初は少し戸惑うかもしれませんね。
しかし、繰り返すことで慣れていきますので、その点の心配はいらないでしょう。
また、より正確にイメージを掴んでいただきたいので、動画をご用意しました。ぜひご覧ください。
動画を見ると、特に複雑な動きではないことをお分かりいただけるでしょう。
2つのダンベルを持って行うことになるため、疲労については早い段階で感じることになると思います。
きついと感じたら、それ以上無理に続ける必要はありません。
筋肉がついてくると、より楽にこなすことができるようになるでしょう。
筋トレ法⑤
この筋トレについては、道具は全く必要ありませんので、ダンベルがなくても大丈夫です。
ただ、床の上に直に寝るということに抵抗がある場合、敷物を用意しておくといいでしょう。
それでは、具体的に手順についてご紹介します。
1.床の上に仰向けに寝る
2.両ヒザを立てる
3.右脚を上へ伸ばす
4.右脚を徐々に右方向へ倒していく
5.元に戻る
以下、手順4と手順5を繰り返す。
これを、反対側の脚でも同様に行いましょう
筋トレ法⑤については、脚の横への動きというのがメインになります。
決して急いで行うことなく、スローペースを意識して行うことが大事です。
また、呼吸の仕方などの細かなポイントについてまとめた動画をご用意しましたので、ぜひご覧ください。
動画を見ると、動作中の手の位置や呼吸の仕方など、参考にできる点がいくつもあることがわかりますね。
基本的には脚の動きが大きなポイントになりますが、その他の細かいポイントもきっちり押さえておくことをおすすめします!
筋トレ法⑥
1.腕立て伏せの体勢になる
2.右脚を曲げ、左方向へ向かって伸ばしていく
3.元に戻す
4.左脚を曲げ、右方向へ向かって伸ばしていく
5.元に戻す
以下、手順2~手順5を繰り返す
筋トレ法⑤では、腕立て伏せの体勢から足を伸ばすという動作になることから、少々大変に感じることでしょう。
実際、やや負荷の大きなトレーニングであることから、何十回も繰り返し行う必要はありません。
自分ができそうな回数まで頑張りましょう。
また、手順を見ても、脚の動かし方についてピンとこない人もいると思いますので、動画をご用意しました。ぜひご覧ください。
筋トレ法⑦
この筋トレ法では、バランスボールを使用して行うものとなりますので、その点を踏まえておきましょう。
具体的な手順については以下の通りです。
1.バランスボールの上に座る
2.上体を倒していく
3.脚を真っすぐ上にあげる
4.そのまま脚を開く
5.脚を閉じ、おろしていく
以下、手順3~手順5を繰り返す
この筋トレの場合、バランスボールの上で行うため、初めのうちはバランスを保つのが大変かもしれませんね。
焦る必要はありませんので、ゆっくり時間をかけて感覚を掴んでいきましょう。
また、この筋トレについての動画をご用意しましたので、ぜひご覧ください。
内転筋をほぐすストレッチ法2種類を紹介!
先ほどは、7種類の筋トレ法についてご紹介しましたね。
どれか一つを選んでそれだけを行うというよりも、いくつか選び、組み合わせて行うという方が良いと思います!
また、内転筋の筋トレだけではなく、ストレッチ法についても覚えておくことが大事です。
そこで、内転筋に効くストレッチ法を2種類ご紹介しましょう。
ストレッチ①
1.少し足を開き、つま先を外側へ向けて立つ
2.徐々に腰を下ろしていく
3.両ヒジで両ヒザの内側を押していく
4.深呼吸する
5.スタート時の体勢に戻る
以下、手順2~手順5を繰り返す
このストレッチでは、手順3の動作が1つのポイントとなります。
ヒジでヒザの内側を押すという動作は、多くの人が初経験なのではないでしょうか。
そこで、動画をご用意しましたので、そちらを見てご確認ください。
動画では、色々な角度からこのストレッチの動作について見ることができるようになっていますね。
これなら細かい部分まで理解できることでしょう。
ストレッチ②
1.床の上に仰向けで寝る
2.両ヒザを立てる
3.右脚を横へ倒す
4.その体勢を数十秒間キープする
5.元に戻る
6.左脚を横へ倒す
7.その体勢を数十秒間キープする
8.元に戻る
以下、手順3~手順8を繰り返す
このストレッチの場合、骨盤のゆがみを改善させる効果も期待できるため、積極的に行うようにしましょう。
また、手順が長いため、このストレッチの動画についてもご用意しました。ぜひご覧ください。
動画でもあるように、横へ倒さない方の脚はなるべく動かさないようにすることがポイントになります。
この脚がぐらついてしまうと、ストレッチ効果が小さくなってしまう可能性もありますので、気をつけましょう。
内転筋が痛む原因と対処法!
内転筋に痛みが生じた場合、適切に対処する必要があります。
また、起きる症状が、単なる筋肉痛とは限りません。
「股関節内転筋群炎症」を引き起こすケースもあるのです。
股関節内転筋群炎症とは、内転筋群に炎症を起こすという病気のことです。
痛みの伴う病気ではありますが、アイシングをしたり、負担をかけないようにすること等によって、基本的に症状は緩和していきます。
大事なことは、痛みの出ているうちは筋トレをしないでおくということです。
まとめ
・内転筋は、骨盤の安定という点においても重要な役割を担っている。
・内転筋に痛みを感じた場合は「股関節内転筋群炎症」である可能性がある。
これまで、内転筋という筋肉の基礎知識、内転筋に効く筋トレ法及びストレッチ法、そして痛みの原因について説明してきました。
内転筋が担う役割というのは非常に大きいことから、この筋肉を鍛えることによって得られるメリットは多いと思います。
そのため、継続的にトレーニングしてみましょう。
しかし、内転筋をケガするケースというのも少なくないため、負荷をかける反面、しっかり気遣っていくことが大事です。
また、仮にケガをした場合は、スムーズな日常生活が送りにくくなる可能性も考えられるため、なるべく早い回復を目指して無理をしないで対処していきましょう。