腹筋の下部に特に効果的な「レッグレイズ」という筋トレは、筋トレ初心者から熟練者まで取り組めるおすすめの種目です。
今回はレッグレイズが下腹部に効果的な理由、正しいやり方6種類、最適頻度&回数を紹介します。
レッグレイズとは
一般的な腹筋運動(以下、シットアップ)は上半身を動かして、上半身の重さを負荷にして腹筋を鍛えるトレーニングです。
それに対して、レッグレイズは下半身を動かして、下半身の重さを負荷にして腹筋を鍛えるトレーニングになります。
結果としてどちらも同じ筋肉を鍛えているのですが、なぜシットアップではだめなのでしょうか。
その理由は腹筋の大きさにあります。
レッグレイズが下腹部に効果的な理由とは
腹筋と言えば誰もが6つに割れた腹筋を思い出すでしょう。
この割れた腹筋は「腹直筋」と言って、腹筋を作っている筋肉の中でもっとも大きい筋肉になります。
腹筋を鍛えると言ったら、ほぼこの腹直筋を鍛えるとイコールの意味と言っても過言ではありません。
この筋肉はかなり大きく、胸のすぐ下から股下くらいまであります。
シットアップだとどうしても腹直筋の上部に刺激が入りやすく、下部にはあまり刺激が入らないのです。
シットアップのやり方次第では下腹部に強い刺激を与えることも可能なので鍛えることはできます。
ですが、シットアップであまりに強い刺激を与えるのは腰に負担をかける可能性もあります。
また、おそらく腹筋上部が痛くなってしまって下腹部に刺激が入る前にシットアップ自体ができなくなってしまう人も多いでしょう。
下腹部をターゲットにするなら、下半身を動かした方が効率的に刺激が入るため、下腹部を引き締めたい場合はレッグレイズがおすすめ、と言うわけです。
レッグレイズの具体的なやり方6パターン
それではレッグレイズの具体的なやり方をご紹介します。
レッグレイズは床に寝てやったり、台に寝ころんでやったり、バーにぶら下がってやる方法など様々な方法があります。
やり方によって負荷がかなり変わるので、それぞれのやり方とポイントについて解説していきます。
床に寝ころんでやるレッグレイズ
①まずは床に寝ころびます(脚は真っすぐ)
②手はお尻の下に動かないように置きます
③脚を真っすぐのまま上に90度程度上げます
④ゆっくりと元に戻します
⑤脚が床に着く前に止めて再度上げます
以上を繰り返してください。
負荷としてはこのやり方が両足で行う場合ではもっとも軽く、初心者におすすめのやり方となります。
体が動いてうまくできない人は、柱や机の脚などにつかまってやると体が安定して脚を上げやすくなるでしょう。
台に寝ころんでやるレッグレイズ
①台に寝ころびます(お尻を台の一番端にして寝ころびます)
②手で台を掴みます
③脚を真っすぐの状態で90度程度挙げます
④ゆっくりと下に下げていきます
⑤台よりさらに下まで脚を下げて腰が反るくらいまで下げます
以上を繰り返してください。
台の上に乗っているので床の上でやるのに比べて、脚を体がある位置よりさらに下まで下げることができます。
腰が反ることによって腹筋がストレッチされますので、床で寝てやるより腹筋に刺激が強く入ります。
床で寝ころんでやる方法では刺激が足りない人はこちらの方法でやってください。
ぶら下がってやるレッグレイズ
①バーにぶら下がります
②両脚を揃えて真っすぐにしたままで上に上げます(90度程度)
③ゆっくりと元に戻します
以上を繰り返してください。
このぶら下がってのレッグレイズはかなり負荷が強いので、おそらくほとんどの方ができないでしょう。
上記二つのレッグレイズが物足りなくなる時が来たら、チャレンジしてみてください。
もし、どうしてもできない場合はまずは膝を曲げてやっても良いでしょう。
負荷が弱くなるのでできるようになるはずです。
また、勢いをつけてやると体が揺れてしまい、腹筋に全然刺激が入らなくなってしまいます。
揺れないようにやるように心がけてください。
揺れないようにするには、お尻を若干引き気味でやるとあまり揺れなくなります。
ぜひ試してみてください。
片足レッグレイズ
①床に膝を立てて寝ころびます(両手は頭の後ろで組み、頭は持ち上げておきます)
②左右どちらかの足を伸ばします
③伸ばした時に足を床と垂直くらいにするのが理想ですが、できるところまででOKです
④伸ばした足をもとに戻します
⑤逆の足を同じように伸ばします
以上を繰り返すのが、片脚のレッズレイズです。
片足ずつ持ち上げるので、筋力の弱い方でもできるのではないでしょうか。できる範囲で行うのが筋トレなので、両足を持ち上げられない人はこちらのレッズレイズを行ってください。
先に両足でもっとも負荷の軽いやり方を紹介していますが、こちらは片足ずつなので、もっと負荷は軽いです。両足ではどうしてもできないという女性や高齢者の方はこちらのやり方がおすすめです。
レッグレイズインクライン
①傾斜のついたベンチ台に寝ころびます(腹筋用の台など)
②両手で台の上部を掴みます(掴まないと傾斜があるのでずり落ちてしまうので)
③両足を持ち上げて体と足が90度くらいまで曲げます
④ゆっくりと元に戻します
以上を繰り返すのがレッグレイズインクラインになります。
こちらは角度がついているので、フラットのベンチ台で行うより負荷が強くなります。
傾斜がきついほど負荷は強くなりますので、自分のできる範囲で傾斜を調節してください。
基本的には20回程度ができるギリギリの傾斜にすると最も筋肉には刺激が強くなります。
腹筋台があれば、比較的簡単にできるので是非やってみてください。
ツイストレッズレイズ
①寝ころんで肘を立てて上半身を起こし、両足も持ち上げます
②腰を捻りながら膝から曲げます
③左右交互に捻りながら行ってください
④左右交互に出来ない人は右だけを20回やったら、次は左だけで20回行います
以上がツイストレッグレイズのやり方になります。
このレッグレイズは今まで紹介したものと違って、外腹斜筋を鍛える種目になります。
外腹斜筋とは腹筋の横の部分になります。
いわゆる「横腹」になりますので、この部分の弛みが気になるような人はこちらの種目もトレーニングに加えると良いでしょう。
その他、YouTubeで調べると様々なバリエーションのレッグレイズが紹介されているので、気になる方はチェックしてみて下さい。
レッグレイズの最適頻度&回数
レッグレイズはどの程度やればいいのでしょうか?
腹筋については、バキバキに割れているような人でも毎日やる人と週に1回程度しかやらない人と極端に分かれていますので、実はこれで良いという頻度はわかっていません。
ただ、腹筋は他の筋肉より疲れにくく回復が早いと言われていますので、週に2~3回やる人が多いようです。
まずは週~3回から始めてみるといいでしょう。
そして、あまりにも筋肉痛がひどくてできないなど不都合があれば少なくすればいいですし、対して疲れないと思えばもう少し増やしても良いでしょう。
そして、1回のトレーニングでやる回数についてですが、20回を1セットとして3セットくらいで良いでしょう。
よく「俺、毎日200回も腹筋やってるんだぜ」なんて自慢している人がいますが、それはほとんど意味がありません。
なぜなら腹筋をきちんとやっていれば20回もやればオールアウト(これ以上やれないくらい腹筋が疲労すること)するはずです。
これは腹筋が強くなってきたら回数が増えるというものではありません。
なぜなら、腹筋がいくら強くなっても、強くなった分腹筋に力を入れることができるようになるので、回数として20回程度でオールアウトするはずなのです。
逆にそれくらいの回数でオールアウトしないということは回数を多くやるために手を抜いているということになります。
筋トレとしては「サボっている」ことになってしまうのです。
これは筋トレの基本の考え方なので覚えておきましょう。
その他の下腹や腹筋を鍛えるメニュー
レッグレイズ以外にも下腹や腹筋に効く筋トレ種目は数多くありますので、それらの一部を紹介しましょう。
基本的には自分の気に入った種目をやっていただければ良いです。
やりにくいな・・とか、この種目は腰が痛くなるな・・なんて思いながらやっていると筋トレは続きません。
筋トレは続けることが一番大事です。
どんな効果のある筋トレをしていても、すぐにやめてしまっては意味がないです。
それほど効果が高くなかったとしても、続けていれば他の種目にも興味が出てきてやるかもしれませんので、まずは続けることができそうな種目を選ぶのも賢い選択と言えます。
バイシクルクランチ
①床に仰向けに寝転び、両腕は頭の後ろで組む(組むと力が入りすぎてしまう人は頭の後ろを触るのみにしてください)
②両足を床から浮かす
③左ひざを胸の方に引き寄せて、同時に右ひじを持ち上げてタッチします
④元に戻したら、次は逆の膝と肘で同様に行います
以上を繰り返すのがバイシクルクランチという種目になります。
見た目がまるで「バイシクル(自転車)」を漕いでいるように見えることからこの名前がついていますので、自分の中でも想像上で自転車を漕いでいるイメージを持って、行うとやりやすいでしょう。
このバイシクルクランチは捻りを加えるため比較的負荷は高めになります。また、腹直筋だけでなくお腹の横の腹斜筋も鍛えられるので、お腹全体を鍛えることができます。
なお、疲れても足と頭を床につけてはいけません。
限界まで足と頭は床につけずに頑張って行ってください。
また、バイシクルクランチはあまりスピードを速くやると効果が半減しますので、負荷を味わうようにゆっくりと行ってください。
ほとんどの人は最初はきちんとやれば10回もできないでしょうが、それでいいのです。
回数にこだわりを持ってしまうとチート(ズルをするの意)をしてしまうので、回数にはこだわらず「きちんとゆっくりとやって、できる回数」でOKです。
リバースクランチ
①床に仰向けで寝て、両足を揃えて床と90度のところにセットする
②両足を揃えた状態でお尻を持ち上げるまで足を持ち上げます
③お尻が持ちあがったところでゆっくりと元に戻します
④最初にセットした状態まで戻したら再度持ち上げます
以上を繰り返すのが、リバースクランチになります。
リバースクランチの注意点はお尻を持ち上げる時ですが、持ち上げ過ぎて腰までも大きく持ち上げてしまうと負荷がお腹から抜けてしまい、休憩をしている状態になってしまいます。
これでは腹筋のトレーニングとしてはあまり意味はありませんので、注意をしましょう。
常に腹筋に力が入っている状態をキープすることが重要です。
リバースクランチは楽だと感じる人も多いようですが、実際は足を持ち上げ過ぎて1回1回休憩をしていて、効率的にトレーニングをしていないというパターンがほとんどです。
筋トレ全般に言えますが、鍛えたい筋肉から負荷が逃げないようにすることが肝要です。
簡単に言えば、鍛えたいと思っている筋肉が常に緊張している状態を作らないといけません。
このことを覚えておきましょう。
スクワット
①バーベルを肩に担ぎます
②足の裏の真ん中に重りの中心が来るようにしゃがみます
③太ももの角度が床と平行になるくらいまでしゃがんだら立ち上がります
④立ち上がる時も前のめりにならずに真っすぐに立ち上がります
⑤立ち上がったら、またしゃがみます
以上を繰り返すのがスクワットになります。
スクワットは下半身のトレーニングのイメージが強いと思いますが、事実主に下半身の筋肉を鍛える種目ですが、実はお腹にも力を強く入れるので、腹筋のトレーニングにもなるのです。
一説にはスクワット15回が腹筋数百回の効果とまで言われています。
実際はそこまでの効果があるかは疑問ですが、下半身と腹筋が同時に鍛えられるのは事実ですので、効率的だと思います。
また、下半身を鍛えることで基礎代謝が上がりやすくなるので、太りにくい(お腹周りの脂肪も付きにくくなる)体質になるので、お腹が割りたい!と思っているような人は必須の種目になります。
まとめ
・レッグレイズのやり方は寝ころんでやったり、ぶら下がってやったり色々なバリエーションがある。
・レッグレイズの回数は20回を1セットとして3セットくらいが適当で週に2,3回行うと良い。
いかがでしたでしょうか。
下腹を鍛えるにはレッグレイズが効果的であることがわかっていただけましたでしょうか。
そして、レッグレイズの効果的なやり方もわかっていただけたと思います。
レッグレイズは自宅でも簡単にできる下腹のトレーニングになりますので、できたら明日からと言わず今日から試してみてください。
数か月続ければきっと見違える体になるはずです。
体はいつから鍛えても変わってくれます。頑張ってください!
以上レッグプレスについてのまとめでした。