逆立ちの筋トレ効果や健康効果が最近注目されていますが、危険だとの認識もあります。
今回は逆立ちの効果、正しいやり方と注意点、危険な3パターン、さらに効果的な筋トレ法、できない方向けのステップアップ手順を紹介します。
目次
逆立ちで筋トレとして効果が出るの?
逆立ちが筋トレになるのでしょうか?
筋トレに逆立ちを加えた経験のない方はどうしても逆立ちと言うと「体を鍛える」というイメージではなく、人に見せるためにやっている曲芸のようなイメージがあるでしょう。
しかし、腕で体すべての体重を支えるわけですから、筋力を使わないわけがありません。
筋力を使うということは当然筋トレになり得るわけです。
とは言っても逆立ちと言うと一回手で立ち上がったらまったく動かないというイメージもあります。
このため、一回立ち上がって関節を肘の関節をロックしてしまえばそれほど筋力は使わないでしょう?と思う人も多いでしょう。
しかし、逆立ちをしながら肘を曲げ伸ばしする筋トレ種目も存在しますし、筋肉は動かしている時だけでなく、重いものを支え続けるのにも力は使っています。
(こういう運動のことをアイソメトリックと言います)
なので、逆立ちはやはり筋トレになり得るのです。
逆立ちは上半身に効く!肩の筋トレ「ショルダープレス」同様の効果も
逆立ちが筋トレになることはわかったけど、どの筋肉に効くの?と思った方もいるでしょう。
逆立ちで鍛えることができる筋肉は主に上半身になります。
逆立ちは自分の体重を負荷にして曲げた腕を伸ばす伸ばすわけですが、この動作を上下逆さまに見ればショルダープレスと同じですよね?
ということはショルダープレスと同じ箇所が鍛えられるということになります。
ショルダープレスはもちろんその名の通り肩を主に鍛える筋トレなので、逆立ちもメインで刺激が入るのは肩です。
そして、腕で支えているため腕の筋肉、特に上腕三頭筋を使うので、上腕三頭筋も鍛えることができる種目になります。
逆立ちで期待できる筋トレ効果!
逆立ちをやることでどのような具体的な効果が期待できるでしょうか。
当然一つは肩や上腕三頭筋が発達するということでしょう。
もちろんショルダープレスなどでもこの効果はありますが、逆立ちは何と言っても自分の体重のみでできますので、場所を選びません。
(実際は人のいるところでやるのは勇気が要りますが)
しかも自分の体重をすべて使えるので、負荷が足りないということもないでしょう。
おまけにアイソメトリック系の運動なので回数を何回やるなどと考える必要もありません。
逆立ちをして疲れるまでやっていれば良いのです。
また、他の効果としては適度な逆立ちは頭に血を一時的に集めることになるので、頭が働きが良くなったり、頭痛の改善、またストレスの解消になると言われています。
また、内臓全体が逆立ちすることで動くことになるので、腸を刺激して便秘の解消につながることもあります。
一見関係なさそうなことも逆立ちすることで改善する可能性もありますので、一度やってみる価値はあると言えるでしょう。
逆立ちの正しいやり方!
では、ここで逆立ちの正しいやり方について解説していきましょう。
「正しいって言っても両手で立つだけでしょ?」と思う方もいるかもしれませんが、やり方を知らないと両手で立つどころか転倒して危険です。
きちんとやれる人の動画を見て、やり方を知ってからやるようにしましょう。
①両手を床につける
②どちらかの足で床を蹴り上げて頭を下げる
③腕と足の両方を伸ばして真っすぐに立つ
以上が逆立ちのやり方です。
ただし、この動画を見ただけではできないという方も多いと思いますので、次に注意点をご紹介しましょう。
逆立ちのやり方の注意点3つ!
逆立ちは以下のポイントに注意をしながらやるようにしましょう。
知っていると知らないとでは、かなりできるようになる期間が違うので、よく読んで実行してください。
①肩を入れる
逆立ちができる人にどうしたらできるか聞くとこの答えが返ってくることが多いです。
肩を入れるとはそもそもどのような意味でしょうか。
逆に肩が入っていない状態を考えるとわかるのですが、肩が入っていない状態とは肩が手の位置より前にある状態を指します。
肩が入っているとは手の位置のちょうど真上にある状態を指します。
この状態だとほとんど力を使わずに逆立ちを続けることができるのです。
(というより肩が入っていない状態で逆立ちを続けるのはかなり困難)
②地面を見ようとして顔を地面に向けない
逆立ちをすると目線をどのようにしたらいいか気になります。
大抵は地面を見ようとして顔を地面に向けてしまいますが、実はこれだとバランスが悪くなってしまいます。
逆立ちを続けることが難しくなりますので、地面を見る場合は上目遣いくらいで見るようにしましょう。
③足は真っすぐに
足を曲げてバランスを取ろうとする方がいますが、足を曲げると一時的にはバランスが取れますが、長時間のバランスの維持はかなり困難になります。
足は真っすぐ上に上げて制止するようにしましょう。
逆立ちの危険なやり方3つをご紹介!
逆立ちは危険だと考えている方もいるでしょう。
以下の3つのパターンは危険を伴うやり方ですので気をつけましょう。
①長時間やらない
頭に血が集まって血管が切れるんじゃないの?と心配をする方もいるのではないでしょうか。
確かに長時間の逆立ちは脳に血液が集まりすぎる可能性もありますので、危険と言えるかもしれません。
しかしそれほど長い時間行うのでなければ、先に紹介したように様々なメリットがありますので、デメリットを上回っていると言えます。
⓶高血圧の人
逆立ちに向いていない人もいます。
高血圧の人は脳に血液が集まるのは良くありません。
ただでさえ血管が切れやすいので、逆立ちをしたことがきっかけで脳の血管が切れてしまう可能性も否定できません。
なので、基本的には逆立ちは健康に良いものですが、高血圧の方は控えた方が良いでしょう。
③初心者のうちに補助無しや壁の無いところで行う
逆立ちは上手になるまでは壁に向かって練習するのをおススメします。
それほど上手でないうちから何もないところで逆立ちをしていると、足を振り上げたはいいのですが、そのまま背中の方に倒れてしまう可能性もあり危険です。
大抵の場合は体を捻って足を付くことができるので怪我をすることはないと思いますが、部屋の中でやっていると思わぬ物に当たったりすることがあります。
補助も壁もないところで逆立ちをするのはやめておきましょう。
逆立ちでさらに筋トレ効果を得られるおススメのやり方!
単なる逆立ちでは物足りなくなってきた場合は、負荷をアップしましょう。
そもそも逆立ちは正確にすればするほど負荷は低くなるので、負荷をアップしたければフォームを崩すのが一番近道です。
ただし、これはきちんとした逆立ちができるようになってからしてください。
もっとも単純な方法は逆立ちした状態の腕立てです。
逆立ちした状態から徐々に肘を曲げていきます。
恐らくほとんどの人は1回もできないでしょうから、できない場合は壁に足をつけてやってみると良いでしょう。
それならある程度の数はできるはずです。
動きとしては完全にショルダープレスと同じになりますので、肩の筋肉である三角筋や僧帽筋が鍛えられます。
また、上腕三頭筋にも刺激が強く入ります。
自宅トレーニーの方はバーベルやダンベルがなければこの逆立ち腕立てだけでもかなりの効果がありますので、当分は肩のトレーニングは逆立ちだけでもいいくらいです。
逆立ちで腕立て伏せをする手順を分かりやすく解説されている動画をご用意しました。
ぜひ参考にしてみてください。
【全くできない方向け】逆立ちのやり方のステップアップ手順!
逆立ちがまったくできない方は段階を追って練習をレベルアップしていきましょう。
ステップアップ① 壁での練習
まずは壁を使った逆立ちができるかどうか試してみてください。
壁に向かって逆立ちができないのに、何もない状態でいくら練習してもできるようになるのは難しいです。
まずは壁に向かってやって、肩を入れるとはどのような状態か感じてください。
ステップアップ⓶ パートナーとの練習
もし、壁に向かっての逆立ちなら100%できるというのであれば、次はパートナー(受け止めてくれる人)を使っての練習です。
パートナーを壁だと思って思いっきり逆立ちをしましょう。
相手は人間なので、失敗することもあるかもしれません。
しかし、その緊張感が壁に向かってやるより良いのです。
ステップアップ③ 三点倒立
ステップアップ⓶までは完璧にできるけど、一人ではできないという人は三点倒立をやってみましょう。
三点倒立とはいわば頭を床についた状態で行う逆立ちのことです。
頭が地面についている分単なる逆立ちより接地面が多いのでやりやすいです。
まずはこの三点倒立を練習してバランスのとり方を学びましょう。
三点倒立でも慣れてこれば一瞬でできるようになりますので、そうなってくるとかなり逆立ちをできる確率は高くなります。
これらを何度かやって徐々に体に逆立ちのやり方を覚え込ませていくわけです。
まとめ
・逆立ちはやり方をマスターするまでは壁に向かって行う。
・逆立ちは高血圧の人がやるのは危険。
・逆立ちだけでは負荷が物足りない人は逆立ち腕立て伏せを行うのがおすすめ。
いかがでしたでしょうか。
逆立ちやってみたくなりましたか?
逆立ちは筋トレにもなりますし、体の健康にも良いので高血圧の方以外にはおすすめのエクササイズになります。
負荷が足りないなと思えば逆立ちをしながらの腕立てもやってみてください。
かなり負荷が強いので自宅トレーニーならかなりのレベルまで持って行けますよ。
器具も何も使わないのに非常に優れたトレーニングである「逆立ち」。
是非今日からやってみましょう。
女性や子どもさんも体重が少ない分、負荷も軽くなるのでおすすめですよ。