- 最近話題のボルダリングという新しいスポーツには様々な運動効果があり、あらゆる世代におすすめです。
- 今回はボルダリングで使う筋肉、8つの効果、最適な服装、上達のコツ5つ、おすすめの筋肉トレーニング6つを紹介します。
ボルダリングとは?
「ボルダリング」というスポーツをご存知ですか。
これはクライミングの一種で、特別な器具が一切必要のない、気軽にチャレンジできるスポーツです。
もともとはフリークライミングの練習をするために使われていたようですが、最近では筋トレやダイエットのために多くの人が活用しています。
ボルダリングジムなども設置されているようです。
比較的安全ですし、どんな人でも簡単に始められることで、評判が良いといえます。
最近ではそのジムに通うことによって足腰を鍛える経験者も続出しています。
もしかするとこの先オリンピックの種目として選ばれるのではないか、という声も挙がっているほどです。
これからどんどん注目されていくボルダリングです。
ボルダリングについて知ってみて、最先端のスポーツを楽しんでみるのはいかがでしょうか?
ボルダリングで使う筋肉
ボルダリングではどのような筋肉を必要としているのでしょうか?
実は、通常の筋力トレーニングだけでは、いざボルダリングを行おうとしても、全く壁を上っていけないということがありえます。
ボルダリングを楽しむために、最も上達するためには、ボルダリングで使う筋肉とその鍛え方、使い方を理解しておく必要があります。
ボルダリングのための筋トレを行うためにも、ここで紹介するボルダリングの筋肉について参考になさってください。
①腕と手
まず、最も必要なのは腕と手の筋肉です。
肩から指先に至るまで本当に多くの筋肉を使っていきます。
手や指を動かすために、私たち人間は前腕の筋肉を使っています。
特にボルダリングでは指先とて、前腕を使ってホールドをつかんで上っていきます。
ですから前腕屈筋群と呼ばれる筋肉を意識的に強化する必要があるのです。
長時間ボルダリングを行っていると、だんだん前腕の筋肉が疲労し、張ってきます。
これはバンクアップの現象でしょう。
このままボルダリングを続けていると、いつかはグリップできなくなります。
このようにボルダリングを楽しむためには前腕の筋肉を重点的に鍛えて、長時間この筋肉を使用しても疲れないようにしておく必要があります。
②背中と肩
さらに、重要なのは背中と肩の筋肉です。
広背筋はボルダリングを行ううえで最も重要な筋肉であるといわれています。
ロッククライミングでも広背筋が主に使われています。
ボルダリングを続けている人、上級者たちは広背筋が大きく、鍛えられているという特徴があります。
広背筋が強いと、自分の体を上に引っ張り上げる働きが強くなります。
まさにボルダリングはそのようなスポーツですから、広背筋は重要な筋肉です。
実際のボルダリングでしっかり広背筋を使えるようにするために、ラットプルダウンや懸垂といった基本的な筋トレ種目が重要です。
またグリップを様々な形に応用して筋トレしていくともっと効果的なトレーニングが行えることでしょう。
③体幹
ボルダリングでは体幹も使用します。
体幹が弱く体のバランスが悪いと、ボルダリングでスムーズに進むことはできません。
体幹の筋肉とはお腹、腰、お尻、背中などの内臓を覆っている筋肉のことです。
腹筋を使って足を上げ、つま先をひっかけるような運動があります。
この時には、腹直筋や腹斜筋、腸腰筋などの体幹の筋肉が必要になります。
単純に体を真上に引き上げるためにも体幹の筋肉が安定している必要があります。
体幹の筋肉があり、体のバランスが保たれていると余分なエネルギー消費をせずに済むので、より長い時間ボルダリングを楽しむことが出来るでしょう。
ですから、ボルダリングでは上半身の筋肉と同時に体幹トレーニングも必須です。
④下半身
ボルダリングは、ただ手と腕の筋肉で登っていくスポーツではありません。
一部しか使っていないように見えて、実は下半身の筋肉も非常に重要です。
例えばヒールフックを行うには太ももの裏の筋肉、ハムストリングスの筋肉が非常に重要です。
足の力で体を盛り上げなければいけないからです。
もしハムストリングスの力が弱いと。足がつってしまい落ちてしまう可能性もあります。
また、ふくらはぎの筋肉もボルダリングが上達するために必要です。
トゥフックというつま先をホールドにかけた状態で全身のバランスを保つためには、ふくらはぎの持久力が必要なのです。
長時間この状態を続けていると、ふくらはぎの筋肉が弱い人であれば、体重を支えられなくなり、疲れで痙攣してくることでしょう。
最終的には床に落ちてしまう結果になります。
つま先でバランスを保つには腕や背中だけでなくふくらはぎなどの下半身の筋肉が必要です。
くわえてボルダリングでは手が届かないところにジャンプして飛びつく必要があります。
その為に下半身の瞬発力も高めておく必要があります。
ボルダリングの8つの効果
ボルダリングにはどのような効果があるのでしょうか。
男性も女性も年齢にかかわらず多くの方がボルダリングジムに通っています。
これほど多くの評判を集めているスポーツはそれなりに効果かがたくさんあるはずです。
ここでは8つの効果をご紹介します。
筋力アップだけではなく健康増進のため、またメンタル面でも大きな効果があります。
①総合身体トレーニング
ボルダリングを行う1つ目の効果は総合的な身体トレーニングになる、という点です。
ボルダリングは初心者であっても、有酸素運動や筋トレ両方をふくんだ運動であることは一目瞭然です。
ボルダリングを行っていると心拍数が高まり、腕や太ももの筋肉がプルプル痙攣してくるという現象はよく生じるものです。
また、上半身の筋肉で体を引き上げたり、下半身や体幹の力を用いて体のバランスを保つ必要があります。
このような運動を長時間持続することで、有酸素運動の効果である心肺機能の強化やスタミナアップ、また筋トレ効果である筋力アップも期待することが出来るのです。
さらにはインターバルトレーニングのような効果も期待できるでしょう。
②筋力アップ
ボルダリングの2つ目の効果は筋力アップです。
ボルダリングを行うことによって全身の筋肉が刺激されるため引き締め効果があります。
体を引き上げるための広背筋や上腕二頭筋、握力などの筋肉が主に使われます。
さらに腹直筋や三角筋、僧帽筋、ハムストリングスや大腿四頭筋など本当に様々な全身の筋肉がくまなく刺激されます。
全身の筋肉増強と筋力アップを狙うことが出来るでしょう。
男性にとって腕の筋肉や広い背中の筋肉、肩周りの盛り上がった筋肉は是非ともつけたい筋肉でしょう。
ボルダリングを楽しみながら自然と筋力アップが狙えます。
③ダイエット
ボルダリングにはダイエット効果もあります。
全身の筋力増強が叶うため、それだけ基礎代謝が向上します。
それと同時に、ボルダリングは有酸素運動でもあるため、運動中にもしっかりと脂肪燃焼させることが出来ます。
実際のところ、体重約70kgの男性が1時間ボルダリングを行うと約800Cal程度消費するといわれています。
同じ人がランニングを一時関しても700Calの消費です。
こう考えると、ボルダリングがどれほどダイエットに最適なトレーニングであるかが分かるでしょう。
基礎代謝向上によるダイエットに有利な体質改善と、ボルダリング自体のエネルギー消費効果の二重のダイエット効果が実感出来るはずです。
④柔軟性アップ
ボルダリングを行うことで筋肉の力だけではなく、柔軟性もアップさせることが出来ます。
何故なら筋肉を使うときには間接も共に動いているからです。
ホールドに足を引っかけるために様々な角度に体を動かさなければなりません。
大きく股関節と膝関節を動かしたり、可動域一杯に足や腕を伸ばす運動が求められます。
簡単には届かない距離にホールドを繰り返すことになります。
何度も繰り返し行っていくたびに、全身の柔軟性がアップしていくことでしょう。
⑤脳力アップ
なんと、ボルダリングは筋力や柔軟性など体への影響だけではありません。
なんと脳にも刺激を与え、最も最適な動きをするための問題解決能力が鍛えられるのです。
自分の体力や筋力を考慮に入れて、最も最適なルートを考えなければなりません。
その為には自分の腕や足が届く距離や、必要な力、自分が持っている現時点でのエネルギーレベルなど様々な要素を考慮します。
実際移動した後にまたすぐに難しい問題が生じるかもしれません。
常に考え、また新たな情報が与えられるたびに、適切な判断をするための力が鍛えられます。
より素早い適切な判断が出来るようになります。
⑥ストレスへの耐性ができる
ボルダリングを行うことで、ストレスを減らす、ストレスへの耐性を高めることが出来ます。
ボルダリングを行っているときには、その点だけに集中するようになるため、普段の仕事のことや悩みなどを考える余裕がなくなります。
自分の身体感覚や次の動作に意識を集中させるからです。
そうすることで脳がリフレッシュでき、ストレスを減らすことが出来るのです。
このように長時間集中し緊張しているときに分泌されるノルアドレナリンの影響で様々なストレスに対応できる状態が出来上がります。
このようにボルダリングはストレス耐性を高める効果もあるのです。
⑦慢性疾患の予防
ボルダリングを行うことで慢性疾患を予防することが出来ます。
もちろんこれは他の運動でも言えることですが、日々エクササイズを継続していくことで、あらゆる生活習慣病を予防することが出来るのです。
またストレスを感じることなく楽しみながら筋トレと有酸素運動の両方を行えますので、その点でも非常に効果的な最高の運動であると言えるでしょう。
⑧自信をつける
ボルダリングを行っているとだんだんと恐れが克服され、自信をつけることが出来ます。
ボルダリングでは高い壁を上っていかなければなりません。
いつかバランスを失って床に落下するかもしれません。
そのような恐怖と戦いながらも1歩1歩進んでいき、恐怖を克服することが出来ます。
目標に向かって進むための力や、達成した時の充実感を味わうことが出来るでしょう。
これと同時に自分への自信や自尊心を高め、精神的な効果も実感できることでしょう。
ボルダリングに最適な服装とは?
ボルダリングではどのような服装が適しているのでしょうか?
ウェア
ボルダリングの服装は特に決まってはいません。
動きやすく伸縮性のあるものがおすすめです。
一般的にはTシャツにジャージなどのウェアで行っている方が多いようです。
またランニング用のウェアでもよいでしょう。
半ズボンだと膝をすりむく可能性があるので、丈夫で破れにくく、長い丈のズボンがおすすめです。
靴下
靴下は絶対に必要です。
どんな靴下でも構いませんが、ボルダリングジムはカラフルな場合が多いのでおしゃれな靴下でモチベーションを上げましょう。
シューズ
シューズはボルダリング用のシューズをレンタルしましょう。
だいたい300円前後でレンタル出来るはずです。
もしボルダリングを習慣的に行うようになり上達してきたら、専用のシューズを購入することもできますね。
チョーク&バッグ
チョーク&バッグもレンタルがおすすめです。
しかし頻繁に通うようになるのであれば購入したほうが割安になりますね。
慣れるまでは200円程度で借りられるレンタル品を使うと良いでしょう。
ボルダリングが上達するための5つのコツ
ボルダリングをもっと上手に行いたい!という方に5つのコツをご紹介します。
①基礎力をつける
ボルダリングは登るときには基本的に筋力が必要です。
体を持ち上げ、踏ん張り、届かないようなところに腕をのばさなければなりません。
落下の原因は筋力不足ですから、まずは基礎力をつけましょう。
②腰を落として壁に張り付く
腰を落として壁に貼り付く体勢をキープしましょう。
お尻を突き出すと体力が消耗されやすいのであくまでも張り付きましょう。
③休息をとる
長時間疲労をため込むと落下しやすくなるため、休息も大事です。
無理をせず、適度に休憩をはさみましょう。
④コース選定のイメトレを行う
ある程度登ったらどのコースならうまくいけるか、どんな体勢が必要かといった点をイメージトレーニングするようにします。
⑤上級者の観察を行う
さらに大きなポイントとして、上級者を観察するようにしましょう。
初心者には考えられないペースで登っていくことでしょう。
どんな足のかけ方をしているのか、まねできないように思えても、まずは観察してみると技術向上に役立つことでしょう。
ボルダリング上達におすすめの筋肉トレーニング6つ
ボルダリングを上達させるためにどんなトレーニングを行うことが出来るでしょうか?
①握力グリッパー
握力グリッパーを使ったトレーニングを行いましょう。
握力と前腕を鍛えることが出来ますので、自分の握力に応じた商品を購入すると良いでしょう。
ボルダリングでは握る、つかむといった握力が非常に重要です。
②グリップマスター
指一本一本を鍛えるためにグリップマスターを使用して鍛えましょう。
負荷は調節できるようになっているので、自分の力に応じて変えることが出来ます。
指を集中的に鍛える良いアイテムです。
以下の動画はグリップマスターと同型の指を鍛えるトレーニング器具です。参考にしてみてください。
③ローラーリストボール
ローラーリストボールも手の筋肉を鍛えるのに有効です。
ぐるぐる回すだけで刺激を受け、握力の保持力、ピンチ力が身につくようになっています。
ずっと指を使い続けていると、力が持続しなくなってきますが、このボールのトレーニングをしておけば、握力、指の力、手首を鍛えてボルダリングに備えることが出来ます。
④チューブ
チューブは使い方次第で様々な筋肉を鍛えることが出来ます。
もちろんインナーマッスルも例外ではありません。
例えば、後ろにチューブを回して両手で引っ張れば背中の筋肉を鍛えることが出来ます。
背中の筋肉は、ボルダリングで上達するためにとても重要です。
ながらエクササイズが出来るのでお勧めです。
⑤懸垂
懸垂は、握力、背筋、前腕筋を鍛えることのできる筋トレです。
慣れていないとなかなかうまくできませんが、グッズを使わずに自重トレーニングとなるのでとてもおすすめです。
懸垂用のグッズを買う必要はなく、家や公園のぶら下がれるところでできます。
順手、逆手の両方で行えば、より効率よくボルダリングのための筋肉を鍛えることが出来ます。
⑥倒立
倒立では腕と肩、背中の筋肉を鍛えることが出来ます。
懸垂よりも簡単に、どこでも行うことが出来ますが、壁があるところで行うのをお勧めします。
ボルダリングをしている人の中には肩を怪我するという方が多いようです。
痛めてしまう前に倒立でしっかり肩の筋肉を鍛えておきましょう。
まとめ
・ボルダリングの服装は特に決まってないが、動きやすく伸縮性のあるものがおすすめ。
・ボルダリングを上達させるためには握力や背中のトレーニングを行うのがおすすめ。
ボルダリングは筋トレも有酸素運動も一気に行える非常に魅力的で、メリットがたくさんのスポーツです。
ボルダリングには上達するためのコツもたくさんあります。
新しい種類のスポーツ「ボルダリング」で体全体を引き締めましょう。
身体的にも精神的にもメリット一杯のボルダリングを楽しみませんか?