筋トレの時間が限られているのに鍛えたい筋肉が沢山あると悩んでいる人に、プッシュプレスがおススメです。
今回はプッシュプレスで鍛えられる筋肉と効果、やり方とコツや注意点、重量設定方法、フロントプレスとの違いを紹介します。
目次
プッシュプレスとは?
プッシュプレスとは名前から想像すると「プッシュ=押す」「プレス=押す」と両方押すという意味なのでよくわかりませんね。(笑)
プッシュプレスは全身を使って頭上にバーベルを持ち上げる種目になります。
見た目がほとんどフロントプレスと同じなので、肩のトレーニングと思っている方も多いです。
しかしフロントプレスと異なり、下半身もかなり使うので全身のトレーニングと言った方が良いでしょう。
もちろん肩の筋肉も使うので肩のトレーニング種目と言っても間違いではありません。
プッシュプレスで効果のある筋肉は?
プッシュプレスは全身を鍛えるトレーニングと言いましたが、どこの筋肉を鍛えられるのでしょうか。
具体的には、三角筋(肩の筋肉)、大腿四頭筋(太ももの前側の筋肉)、大殿筋(お尻の筋肉)、上腕三頭筋(二の腕の裏側の筋肉)、ハムストリング(太ももの裏の筋肉)、腹筋などの体幹になります。
これだけ鍛えられるのですから、「全身のトレーニング」と言っても良いでしょう。
これだけ一気に鍛えられる種目というのは他にあまりないので、時間のない方にはおすすめです。
またこのように複数の筋肉を同時に鍛える種目があると、一部しか鍛えることのできない種目(たとえば上腕三頭筋のみを鍛えるケーブルプレスダウンなど)にあまり意味がないように感じられますね。
しかしそうではありません。
一つの部位に刺激を入れる種目は自分の弱点をわかっている方にとっては非常に意味のある種目です。
先に例を挙げたケーブルプレスダウンなら、上腕三頭筋が他の部分と比べて発達してないなと感じた時にやれば弱点克服になるわけです。
また、一つの部位にしか効かない種目の方がその部位だけに刺激が入るので、刺激は強いです。
ウエイトトレーニングは弱点やコンプレックスをなくすためにやる場合もあります。
その場合は特定の部位のみに特化した種目をやった方が自分の理想に近づくことができるのです。
なので、特定の部位のみ鍛える種目と複合的に鍛える種目のどちらが優れているかというのはありません。
そのあたりは理解してやるようにしましょう。
プッシュプレスで期待できる効果3つ!
①時間の短縮
プッシュプレスで期待できる効果は、まずは複合的に鍛えることができるため時間の短縮になります。
一つの部位しか鍛えられない種目を5つも6つもやるのはかなりの時間がかかりますが、1つの種目で複数の部位を鍛えられます。
プッシュプレスのみやってトレーニングを終えてもある程度の効果は期待できるのです。
⓶神経系の強化
プッシュプレスは上半身と下半身の動きを一致させないとできない種目のため神経系の強化にはピッタリです。
スポーツをする際に上半身と下半身がバラバラに動いてしまっては良いパフォーマンス結果が出ないのは言うまでもないでしょう。
プッシュプレスをすることで上半身と下半身の連動がうまくいくようになり、スポーツのパフォーマンスが上昇する可能性が高いです。
もちろんこれは全身の筋肉が鍛えられるからでもありますが、神経系が鍛えられることも大きな要因になります。
③全身のアウトラインが整う
全身が鍛えられて筋肉が全体的につくと、全身のアウトラインが綺麗になります。
また背筋も伸びて見た目は非常にかっこよくなるでしょう。
きっとスーツの似合う男になるはずです。
プッシュプレスの正しいやり方!
それではプッシュプレスの正しいやり方をご紹介しましょう。
プッシュプレスは筋トレの中では比較的難しい部類になります。
なぜなら前述したように上半身と下半身の動きがきちんと連動しないとできない種目だからです。
きちんと動画を見てやってください。何度かやるうちにできるようになるはずです。
①バーベルの重さを調整します
②床に置いたバーベルを両手で持ち肩の位置まで持ち上げます(ここがスタートポジション)
③膝を少し曲げる
④膝を伸ばしたタイミングと合わせてバーベルを頭上へ持ち上げる
⑤ゆっくりとスタートポジションに戻す
以上がプッシュプレスを行う際の手順になります。
プッシュプレスのフォームのコツ3つ!
プッシュプレスは少し動作が難しいので以下のポイントを覚えてやってください。
①最初は軽い重量で行うこと
プッシュプレスは下半身と上半身が連動しないとうまく持ち上げられないため、タイミングが取れない最初のころは軽い重量で行うようにしましょう。
タイミングがわかるまでバーだけでやってもいいかもしれません。
バーだけでやっていると人の目が気になるかもしれませんが、フォームさえきちんと身につけばどんどん重くすることが可能です。
急がば回れです。
焦って最初に重い重量を持っても、進歩して重くすることがほとんどできなければ意味がありません。
②バーベルをスタートポジションに戻す時はゆっくりと
持ち上げたバーベルを肩の位置まで戻す時に、重力に従って下ろしてしまうと負荷がその間まったくかからないことになります。
筋肉に負荷をかけ続けた方が筋肉にとっては良いので、辛いですが、ゆっくり下ろすようにしましょう。
そして、下ろした時には膝をクッションとして使ってください。
下ろす時にストンと落とすように戻すと胸が痛いどころか怪我をしてしまう可能性もあります。
③体幹を鍛えたいのであれば腹筋も意識をする
プッシュプレスを行っている最中ずっと腹筋に力を入れると体幹も一緒に鍛えることができます。
体幹を鍛えたいのであれば、腹筋にも力を入れておきましょう。
持ち上げるのに精いっぱいでそんな余裕がないという方はトレーニングベルトをきつく巻いておけば、自然と腹圧が高まり腹筋に力が入ります。
トレーニングベルトを巻いて行いましょう。
プッシュプレスの注意点2つ!
① フォームに注意しよう
プッシュプレスは前述したように動きとしては、肩を鍛えるフロントプレスに非常に似ているため、行う際に肩の力のみを使って上げてしまう人もいます。
それはそれで肩が鍛えられるので良いのかもしれませんが、プッシュプレスで全身を鍛えるという目的からは外れてしまいます。
きちんとフォームが正しいか最初のうちは特にチェックしながら行うようにしてください。
恐らく最初に行うと肩だけでなく、全身が筋肉痛になるはずです。
もし、肩のみが筋肉痛になっている場合はフォームがおかしい可能性がありますので、一度見直すようにしてください。
⓶ 無理は禁物!
プッシュプレスはかなり重い重量を扱うことができます。
しかし無理に持ち上げようとすると大けがをする可能性もあります。
きちんと自分のできる重量を把握してやるようにしてください。
プッシュプレスの重量設定方法!フォームを大事にしよう
プッシュプレスは上半身と下半身両方を使って持ち上げる種目なので、かなり重い重量を扱うことができます。
肩の筋肉のみで持ち上げるフロントプレスと比べると、すぐに3割、4割重い重量を扱えるはずです。
コツさえつかめば1.5倍の重さでも可能でしょう。
しかし、重いものを扱える種目だと言っていきなり重い重量を設定するのはやめましょう。
あくまでも「きちんとした正しいフォームでやれば」重い重量が扱えるという意味です。
フォームが正しくなく、上半身と下半身がバラバラではフロントプレスと同じくらいの重さしか扱うことはできません。
フォームが定まっていないのに重量だけ上げたら怪我の元になります。
逆に言うと頑張ってもフロントプレスと同程度の重量しか持ち上げられないのであれば、それはフォームが正しくないのかもしれません。
一度確かめてみましょう。
プッシュプレスとフロントプレスのやり方&効果の違い
前述のようにプッシュプレスとフロントプレスは一見すると非常によく似ています。
頭上にバーベルを持ち上げるという動作としては同じだからです。
しかし、プッシュプレスはあくまでも全身運動で、下半身も鍛えることができます。
また、フロントプレスは肩に常に負荷をかけるために、頭上にバーベルを持ち上げた時にバーベルの真下に体を入れないで行う人が多いでしょう。
それに対してプッシュプレスはバーベルを頭上に持ち上げる時に体をバーベルの真下に入れて、足でバーベルの重量を受け止めるように行う人が多いです。
これは効かせる部位が異なるからです。そのことは理解してやるようにしましょう。
一見同じように見えても効かせる筋肉が違う種目は他にもあります。(例えばダンベルカールとハンマーカールなどです。)
どこに効かせるか理解してやらないと筋トレの効果はかなり落ちてしまいます。
今から鍛えるところはここだ!と自分に言い聞かせてからやるように心がけましょう。
どうせやるなら効率よくやりたいものです。
まとめ
・プッシュプレスは全身の筋肉に効果がある筋トレ種目。
・プッシュプレスのやり方は最初は非常に軽い重量で行うこと。
・プッシュプレスとフロントプレスは一見同じ種目に見えるが、鍛える部位が異なる。
いかがでしたでしょうか。
プッシュプレスは全身の筋肉を鍛えることができる種目なので、非常に時間効率の良い種目になります。
週に1、2回しかジムに行けない忙しい方に特におすすめの種目です。
ただし、この種目だけやっていれば筋肉がどんどん発達していくというわけではありません。
ある程度のレベルまで行ったら他の特定の筋肉だけ鍛える種目を取り入れてみるのも良いかもしれません。