背中が逞しい男性は非常に魅力的で憧れの的です。そんな背中を手に入れるためのおすすめの筋トレがあります。
今回は背中の筋肉3種類、筋トレのポイントや注意点&コツ、おすすめ筋トレメニュー9選、守るべきポイントを紹介します。
目次
背中の主な筋肉3種類
背中を鍛えるトレーニングを始める前に、背中の筋肉に関してある程度知識を持っておく必要があります。
背中の筋肉は「僧帽筋」「広背筋」「脊髄起立筋」の3つに分けることが出来ます。
背中の筋肉は、自分の目では見ることが出来ませんし、力も入れにくく意識しにくい部分です。
しかし、この3つの背中の筋肉を鍛えることで大きな背中になることが出来るのです。
僧帽筋
僧帽筋とは背中の上部に位置している筋肉のことです。
この筋肉を背中で一番広いであろう広背筋だと思っている人がいますが、それは間違いです。
この僧帽筋は肩こりを起こす原因です。
ですから、僧帽筋の筋肉を鍛えたり、ストレッチをすることで肩こり軽減に役立ちます。
肩をすくめるときに動く筋肉ですからそのことを意識してトレーニングに励みましょう。
広背筋
広背筋は背中の筋肉の中でも最も面積の広い筋肉のことです。
わき腹や脇の下あたりまで広背筋があります。
しかし、広いとはいえ実際に見ることはできない部位ですから、触って確認してみると良いでしょう。
広背筋は肩甲骨を寄せるときに使います。
ですから筋トレをするときは、肩の力を抜いて肩骨中を寄せてあげると効果を感じやすいトレーニングとなるでしょう。
この広背筋を鍛えると、よく言われる憧れの逆三角形ボディになることが出来ます。
脊柱起立筋
脊柱起立筋とは、背筋深くに位置するインナーマッスルのことです。
これまでに紹介した2つの筋肉と比べると非常に面積の小さい筋肉です。
しかし、この筋肉を鍛えているのといないのとでは、体に大きな変化があります。
脊髄起立筋を鍛えることで腰を守ります。
鍛えられていない場合、腰を守ることが出来ず、負荷をかけると高い確率で腰痛を引き起こすことになります。
ですから脊柱起立筋の役割は非常に重要です。
背中の筋肉が鍛えられる動きとは?
背中の筋肉を鍛えることで逆三角形の背中が出来上がり、ウエストが細く見えるようになります。
また、姿勢が美しく整い、腰を痛めることも少なくなるでしょう。
このような効果を生み出す鍛え方とはどのようなものでしょうか。
それは、チンニングのような引く行為のトレーニングと、ローイングのような肩甲骨を引き寄せる形のトレーニングで鍛えるというものです。
様々な筋トレメニューを組み合わせることで、背中の3種類の筋肉をしっかり鍛えましょう。
引き締まった力強い、男性らしい背中に変化させることが出来るでしょう。
背中の筋肉の筋トレポイント5つ
全体的に背中の筋肉を鍛えようと思うなら、目標が必要です。
かっこいい男らしい背中を作り上げるためには、5つのポイントを一つずつ完成させていくと良いでしょう。
①僧帽筋を大きくする
②広背筋を広くしてVの字を作る
③背中の上部中央に谷を作る
④筋肉と筋肉のはっきりした境目を作る
⑤腰の部分の筋肉も厚くしてクリスマスツリーの用な形にする
これらのポイントを一つ一つクリアしていくときに、背中の筋肉一つ一つが大きくなり、全体的に力強い背中になることでしょう。
背中の筋肉の筋トレを行う場合の注意点2つ
誤った背筋トレーニング
背中の筋肉を鍛えたいばっかりに、間違ったトレーニングを行い、それを重視してしまう場合があります。
例えば、筋トレマシンを使ったトレーニングや、一つの筋肉だけを集中的に鍛える種目をこなしてしまうかもしれません。
しかし、そのような間違ったトレーニングを率先して行いすぎると、見栄えの良い大きな背中にはなかなかならないでしょう。
重いウエイトで地道に鍛えていき、補助的な筋トレで効果を促進させる必要があります。
高レップトレーニング
高レップトレーニングは、背中の筋トレだけに当てはまるものではありません。
いかに負荷をかけるかということを重要視しすぎてしまうと、体の多くの大筋群の発達を妨げてしまうことになりかねません。
いくつもの筋肉が存在している背中の筋肉は特にそう言えます。
害のある筋トレの仕方は絶対に行わないでください。
背中の筋肉を大きくする筋トレのコツ3つ
①重いウエイトを上げる
背中をできるだけ大きく見せたいのであれば、最大筋力を高めるトレーニング方法を行うと良いでしょう。
3~6レップのトレーニングで持てるだけ重いウエイトを持ちます。
そして、それより重いウエイトが扱えるようになったらレップを7~10の範囲に広げましょう。
できるだけ重いウエイトを上げることで、背中の筋肉肥大を狙うことが出来ます。
徐々に大きな背中へと近づいていけるように、少しづ少しずつ筋肉肥大を目指しましょう。
②スピードはゆっくりと
自然な筋肉を作るには、焦らずゆっくりと筋肉を成長させることがポイントです。
初めから持てるか持てないかの瀬戸際のような、重いウエイトではなく、確実に扱える重さのウエイトで始めます。
そして少しずつ扱えるウエイトの重さを増やしていきましょう。
これは背中の筋肉にのみ当てはまることですので、他の筋トレでも同じようにすればうまくいく、という訳ではありません。
③レップ数の管理を怠らない
レップ数を多くすればするほど、回復するための時間は長くなります。
ですから、背中の筋肉を鍛えるときは、毎週の合計レップ数をしっかり記録して管理するようにしましょう。
高負荷の重量でウエイトトレーニングを行えば、それだけ体に負担がかかることになります。
レップ数も考えずにやみくもに行っていると、筋肉は良い状態でつかないばかりか、オーバートレーニングのリスクが上がります。
できるだけリスクを抑えて、たくましい背中になるためにも、管理をきちんと行いましょう。
背中の筋肉を鍛えるおすすめ筋トレメニュー9選
①デッドリフト
デッドリフトは背中の筋肉を大きくするための主格的な筋トレ種目です。
このデッドリフトは高負荷がかかるものなので多くの人がすることを怖がります。
確かにやり方を間違えると腰を痛めるような危険な種目です。
しかし、正しいフォームで行えば、腰を強くし背中の筋肉を広範囲にわたって鍛えるという効果的なトレーニングです。
やり方を紹介します。
1.バーベルの前に立つ
2.肩幅より少し広めにバーベルを握る
3.お尻を後方へ突き出すような体制で膝を少し曲げる
4.背中のそりを維持しながら上体を起こす
5.肩甲骨を寄せるように胸を張る
6.背中のそりを維持しながらバーベルを下げる
6~12回を3セット行うと良いでしょう。
②ベントオーバーローイング
ベントオーバーローイングはバーベルを使ったトレーニングになります。
背中を鍛えるうえでバーベルを使えばかなり効率よく筋肉をつけることが出来ます。
高重量のトレーニングは筋肉を付けやすいからです。
このベントオーバーローイングの正しいやり方をマスターして、バーベルを使った効果的なトレーニングに挑戦していきましょう。
やり方を紹介します。
1.バーベルを床に置く
2.足を肩幅ほど開きバーベルを握る
3.息を吸いながらバーベルを引き上げる
4.肩を上げないように注意して斜め後ろに肩を引く
5.おへそのあたりまでバーベルを上げたら少し停止する
6.ゆっくりとバーベルを床に戻す
この動作を10回ずつ3セット行いましょう。
③Tバーロウ
Tバーロウはバーベルを縦に使って行います。
背中の筋肉をただ鍛えるだけでなく、大きくするためにとても効果的な筋トレです。
背中の中背部と広背筋に刺激を与えることが出来ます。
やり方を紹介します。
1.バーベルの片側にプレートをセットして、床に縦方向に置く
2.クローズグリップハンドルをバーの下に入れて、プレートの近くに固定する
3.バーベルをまたぐように立ち、直角になるように上体を倒す
4.バーベルを握り背中をそらして胸を張る
5.肩甲骨を寄せるように、バーを腹部に引き寄せる
6.2秒ほど静止する
7.元の位置にバーベルをゆっくりと戻す
このトレーニングを10回×3セット行うと良いでしょう。
④ワイドグリップチンニング
ワイドグリップチンニングは、Vの字にシェイプされた理想的な背中を作るために欠かせない、懸垂筋トレです。
背中の上の部分をもっと大きくさせたい時や、背中のぜい肉を除きたい時にワイドグリップチンニングは効果的でしょう。
あくまでも背中を鍛えるためのものですから、腕の力で体を持ち上げたりおろしたりしないようにしましょう。
背中の筋肉がダイナミックに伸展・収縮していることを意識してください。
やり方を紹介します。
1.肩幅より広く懸垂バーを握る
2.肩甲骨を寄せるイメージで、バーに胸の真ん中をつけるように体を引き上げる
3.肘が完全に伸び切らない、ぎりぎりのところまで体を下す
10回×3セットこなしていきましょう。
⑤ラットプルダウン
ラットプルダウンは逆三角形の背中のシルエットを作るために効果的な筋トレです。
広背筋や大円筋を中心に鍛えることが出来ます。
ラットプルダウンはマシンを使うため、マシンの重量が直接背中の筋肉の肥大に効果を及ぼします。
やり方を紹介します。
1.ラットプルマシンのシートに座り、専用のパッドで太ももを押さえる
2.肩幅のおよそ1.5倍の広さでバーを順手でつかむ
3.肩甲骨を寄せながらバーを首あたりまで引く
4.ゆっくりとバーをもとのポジションに戻す
これを8~12回繰り返し、3セット行いましょう。
⑥シ―テッドロウ
シ―テッドロウは背中の上の部分を中心に鍛えることが出来ます。
また、それだけでなく背中の広範囲な筋肉を適度に鍛えてくれる筋トレです。
しかし、このトレーニングは間違ったフォームで行い、効果が半減してしまうケースが少なくありません。
やり方を紹介します。
1.ローイングマシンに座る
2.両手でバーをアンダーグリップで握る
3.肩甲骨を寄せるように、両肘を曲げながらバーを引き寄せる
4.両肘をゆっくりと伸ばし背中の筋肉を伸展・収縮しサイドバーを引き寄せる
10回×3セット行いましょう。
⑦チューブトレーニング
自宅でも簡単に背中を鍛えることが出来るのは自重トレーニングです。
チューブトレーニングはゴムチューブさえ手に入れば、どこでも行うことが出来ます。
やり方を紹介します。
1.椅子に座り軽く膝を曲げる
2.ゴムチューブを足の裏をひっかけて両端を持つ
3.肩甲骨を寄せるイメージでゴムチューブを引っ張る
4.限界まで肩甲骨を寄せることが出来たら、その状態で静止する
5.力を抜かずに元に戻す
10回×3セット行いましょう。
ゴムチューブを引っ張るときは背中の筋肉が伸展・収縮していることを意識しましょう。
背中を丸めると効果がなくなってしまいます。
ゴムチューブは筋トレの時以外にもストレッチなので役に立つため、あると便利ですよ。
⑧ショルダーシュラッグ
ショルダーシュラッグは僧帽筋を鍛えることが出来ます。
あまり注目されることのない筋肉ですが、この部分を鍛えることで魅力的な背中になることが出来ます。
また、見た目だけでなく肩こりの解消や、姿勢の矯正、さらには運動能力がアップするという効果もあるので、僧帽筋をしっかり鍛えていきましょう。
やり方を紹介します。
1.肩幅と同じほど足を広げる
2.ダンベルを腕の力を抜いて手で支える
3.ダンベルは体にくっつけないように注意しまっすぐ下ろす
4.背筋をしっかりと伸ばす
5.ダンベルを横にずらす
6.息を吐きながらダンベルを持ち上げる
7.息を吸いながらダンベルをゆっくりと下げる
猫背にならないように注意しましょう。
この筋トレで鍛えることのできる僧帽筋の動きを意識してください。
余裕が出来てきたらダンベルの重量を上げるとより効果的です。
⑨バックエクステンション
背中を効率よく、魅力的に鍛えるためには脊柱起立筋を鍛えておく必要があります。
この筋肉を鍛えていれば、他のトレーニングで最大限力を発揮することが出来ます。
やり方を紹介します。
1.腰が曲がる位置に器具の調整をする
2.足を通して体を固定する
3.足はしっかりとつける
4.顔が正面を向くまで上げる
5.少しの間静止する
6.背筋の動きを意識しながら顔を下げていく
7.20回繰り返す
決して反動をつけて行わないようにしてください。
筋肉を傷めたり、腰を痛めたりする恐れがあります。
ゆっくりと動作を行いましょう。
背中の筋肉の筋トレで守るべきポイント3つ
背中を鍛えるときに、覚えておかなければならないことがあります。
怪我をすることなく然り魅力的な背中に近づくために、この3か条を守りましょう。
レップ数最大まで行かないならウエイトを上げるべからず
筋トレ種目一つをこなす上で何回行ったら良い、という目安があります。
例えば、デッドリフトなら1セット4~6回行うようになっています。
このレップ数が6回まで余裕で出来るようになった時にはウエイトを上げてみましょう。
ギリギリ4回であったり無理をしてレップ数を増やしたりしないようにしてください。
少しずつ扱える重量を増やすことで、体に余計な負担を与えずに効果的な筋トレが出来ます。
セット間の休憩は決して怠るべからず
セット間の休憩は必ず取りましょう。
長い間休む必要はありませんが、筋トレは1セット終わるたびに体が疲れています。
どのセットにおいても、最大の力を出して筋肉を鍛えることが出来るように休憩しましょう。
レップ数に応じて休憩時間を変えてみましょう。
4~6回・・・3分
6~8回・・・2分
8~20回・・・1分
食事を制限するべからず
筋トレをすると、筋肉の修復、増強などのためにタンパク質が必要になります。
またカロリーを消費するため、きちんと食事を食べましょう。
カロリー制限を行っている場合があるかもしれませんが、過度な食事の制限はやめましょう。
毎食、栄養バランスの取れた献立を考え、体をいたわりましょう。
背中の筋肉をしっかり鍛えるためには、食事が必須です。
まとめ
・背中の筋肉は引くトレーニングとローイングのような肩甲骨を引き寄せるトレーニングで鍛える。
・背中の筋肉を大きくするためには「重いウエイトを上げる」「スピードはゆっくりと」「レップ数の管理を怠らない」のが重要。
逆三角形、Vの字。
こうした形の背中は大変魅力的です。
女性からも男性からもあこがれの的となるでしょう。
大きくたくましい背中になるためには筋トレが欠かせません。
ここでご紹介した筋トレや筋肉を効率よく鍛えるためにポイントを参考にしてください。
無理をせず、しっかり休養を取りながら、地道に続けるなら、きっと背中があなたの努力に応えてくれるでしょう。