あまり聞き慣れない筋肉の腸腰筋ですが、その働きは重要で鍛えるメリットも嬉しいものばかりです。
今回は腸腰筋の位置と役割、メリット、おススメの鍛え方として筋トレ2選、筋肉をほぐすストレッチ、痛みが出る原因を紹介します。
腸腰筋とは?
一般の人々が知っている筋肉というのは、全体の筋肉からするとごく一部でしょう。
広くは知られていないような筋肉というのも多々あります。
もちろん、全ての筋肉の種類を把握しなくとも、生活上特に困らないかもしれません。
しかし、筋トレはしっかり行っていきましょう。
また、筋トレを行うにあたっては、ある程度筋肉に関する知識を身につけておいた方がいいでしょう。
そこで、ここでは「腸腰筋」についてご説明します。
3種類の筋肉の総称
腸腰筋については、1つの筋肉ではありません。3種類の筋肉を総称して腸腰筋というのです。
この部分の筋肉として該当するのは、以下の3種類です。
・大腰筋
・小腰筋
・腸骨筋
また、腸腰筋については、表層ではなく、割と深いところに位置する筋肉となります。
したがって、インナーマッスルという見方ができるでしょう。
また、面白いことに、小腰筋が身体に存在しない人もいるのです。
むしろ、存在する人の方が少数派と言われています。
生活上大変重要な筋肉
基本的に、歩行時には腸腰筋が働くことになります。
歩行というのは、大多数の人が必要とする行動ですね。
そのため、生活上大変重要な筋肉として位置づけられるでしょう。
また、姿勢のキープにあたって、腸腰筋が働く場合もあります。
人は、姿勢を意識して行動した方が健康的であるため、腸腰筋が存在することのメリットというのはこの点にも見出すことができるのです。
腸腰筋を鍛えることで得られるメリット2つ
人は、メリットがあって初めて行動をするケースも多いです。
したがって、筋トレについても、メリットがないのであれば多くの人が実践しないでしょう。
しかし、筋トレで得られるメリットは実に多いのです。
そこで、ここでは腸腰筋を鍛えることのメリットについてご説明しましょう。
安定性が増す
先ほど、歩行の際には腸腰筋が働くという点についてご説明しました。
また、腸腰筋と体幹とには関わりがあります。
したがって、腸腰筋を適切に鍛えていくことで、歩行の等の動作がより安定的にできることへとつながります。
加齢に伴い、バランスという点が懸念されることもあるため、腸腰筋を鍛えることは重要というわけです。
ポッコリお腹の改善につながる
人によっては、ポッコリと出た下っ腹に悩まされていることでしょう。
この部分のぜい肉についてはなかなか減っていかず、一体なぜ?と思う人もいるかもしれませんね。
みすぼらしいお腹は、自信を失うきっかけにもなりかねません。
腸腰筋を適切に鍛えることによって、下腹部の脂肪を燃焼させやすくなります。
つまり、ポッコリお腹の改善につながるというわけですね!
このメリットは、体脂肪に悩まされている人々にとってはとても大きいのではないでしょうか。
腸腰筋の鍛え方 効果的な筋トレ2選
先ほど、腸腰筋を鍛えることのメリットについてご説明しましたね。
このメリットの部分が分かっていれば、意欲的に腸腰筋の筋トレに励むことができるのではないでしょうか。
しかし、一口に腸腰筋の筋トレと言っても、全く想像がつかないかと思います。
そこで、ここでは効果的な筋トレ法を2種類ご紹介しましょう。
筋トレ法①
筋トレ法①については、特に道具を必要としません。
そのため、余計な準備は要らないのです。
ただし、仰向けに寝て行う筋トレであることから、床の上に軽い敷物を敷いた方が良いのかもしれませんね。
それでは、具体的な手順をご紹介します。
1.床の上に仰向けに寝る
2.手を頭の後ろに組む
3.右脚を上げると同時に、頭を少し上げる
4.元に戻る
以下、手順3と手順4を繰り返す
これを、反対側の脚でも同様に行いましょう。
筋トレ法①の場合、脚と頭部を同時に動かすものとなりますが、やってみると非常に簡単にできることをお分かりいただけると思います。
繰り返し行うことで、着実に腸腰筋が鍛えられることから、ぜひチャレンジしてみましょう。
また、筋トレ法①についての解説がなされた動画をご用意しました。ぜひご覧ください。
動画を見ると、ストレッチ最中の呼吸の仕方についても解説がなされていますね。
大まかではなく、細部までしっかりと覚えることが大切ですので、見落としのないようにしましょう。
筋トレ法②
次に、筋トレ法②についてですが、この筋トレに関しても道具は必要ありません。
また、仰向けに寝て行うという点も、筋トレ法①と同じです。
ただし、脚の動かし方などにおいて違いがあります。
具体的な手順については以下の通りです。
1.床の上に仰向けに寝る
2.両ヒザを曲げ、そのまま脚を上げる
3.両脚を上げた体勢を3秒間保つ
4.脚をおろす
5.脚を伸ばす(手順1の体勢に戻る)
以下、繰り返し
筋トレ法②では、基本的には頭を動かさず、脚の動きのみとなります。
1回1回の動作はとても簡単ですので、10回以上繰り返し行ってみましょう。
また、動作の最中における呼吸の仕方もポイントとして挙げられます。
そういった細かいポイントについては、下の動画を見てご確認いただきたいと思います。
動画では、女性の方が1つ1つの動作をゆっくり行っていることを見てとれますね。
呼吸を意識し、落ち着いてストレッチしていくことが大切となるのです。
ぜひ、習慣づけて取り組んでみることをおすすめします!
腸腰筋をほぐすストレッチ2選
上腕部の筋肉や、アキレス腱辺りの筋肉の伸ばし方であれば、多くの人が既に知っているのではないでしょうか。
しかし、腸腰筋を伸ばす方法について聞かれても、全くわからない人もいると思いますし、むしろそういう人が大多数でしょう。
そこで、ここでは腸腰筋に効くストレッチ法を2種類ご紹介します!
ストレッチ①
1.左ヒザを床につける
2.右ヒザを曲げる
3.少しずつ前へ体重をかけ、ストレッチしていく
4.元に戻る
以下、手順3と手順4を繰り返す
これを、反対側の脚でも同様に行いましょう。
ストレッチ①では、手順3で体重を前にかけていくときに、筋肉の伸びを感じることができると思います。
この時に、前へかけすぎてしまうと痛みが生じる可能性があるため、気をつけましょう。
よりしっかりとイメージを掴んでいただきたいので、ストレッチ①についての解説がなされた動画をご用意しました。ぜひご覧ください。
動画では、男性の方が朗らかにこのストレッチをしていることが見てとれますね。
とても簡単であり、継続して行うことが苦にならないようなストレッチだと思いますので、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
ストレッチ②
ストレッチ②では、ストレッチポールと言われる道具を使用します。
その点についてはあらかじめ踏まえておきましょう。
それでは、具体的に手順についてご説明します。
1.床の上に仰向けに寝る
2.ストレッチポールを臀部の下から通す
3.つま先を伸ばし、ストレッチしていく
4.つま先を元に戻す
以下、手順3と手順4を繰り返す
ストレッチ②の動作については、極めて小さいものとなります。
ストレッチポールを用意するだけで、こんな簡単にストレッチができるというのは驚きではないでしょうか。
また、ストレッチ②についての動画もご用意しました。ぜひご覧ください。
動画では、色々なパターンのストレッチについて紹介されていますね。
せっかくですから色々覚えてみてはいかがでしょうか。
腸腰筋に痛みが生じる原因とは?
日頃生活していて、腸腰筋に痛みが生じるケースというのも今後出てくるかもしれませんね。
その原因について事前に知っていれば、早めの対処も可能となります。
痛みをずるずると引きずってしまうというのは、精神的なストレスにもなります。
そのため、早めに痛みを解消することが大切です。
では、どのような場合に、腸腰筋に痛みが生じてしまうのでしょうか。
まず、原因の一つとして、椅子に座る時間が長くなってしまっていることが考えられます。
座っている状態というのは、腸腰筋が収縮しています。
これによってコリが生じると、痛みを感じてしまう可能性が高いです。
また、収縮した筋肉を一気に引き伸ばすという行為も、痛みを招く恐れがあります。
したがって、それらの点を踏まえ、痛みが生じるリスクを低くしていきましょう。
筋肉のコリというのは、上記で紹介したような適切なストレッチによって改善を見込めます。
したがって、日々実践していきましょう。
まとめ
・腸腰筋を鍛えることで、歩行の動作が安定的になる効果が期待できる。
・腸腰筋は「椅子に長時間座わりすぎ」ることで痛みが出ることがある。
これまで、腸腰筋の働きについてや、腸腰筋に効く筋トレ法とストレッチ法などについて説明してきました。
普段あまり聞かないような筋肉が、こんなにも重要な働きをしていたという点については驚きではないでしょうか。
ぜひ、今回ご紹介した筋トレ法を実践し、筋肉の強化を図っていきましょう。
また、腸腰筋のコリを適切に解消していくという意味でも、ストレッチをすることが大切です。
そう考えると、何かと気遣うことが多くて大変だなぁと思う人も出てくるかもしれませんね。
しかし、自分の身体を気遣うことは、健康をキープする上でとても重要ですよ。