筋肉痛は嫌な鈍痛に加え筋トレもできず厄介ですが、ストレッチやマッサージには痛み緩和に効果的なものもあります。
今回は筋肉痛に効くストレッチと注意点、マッサージのコツ、予防策、薬を使う場合、筋肉が痛む疾患を紹介します。
目次
筋肉痛に効くおすすめのストレッチ5選
筋肉痛の時には、ストレッチを行うと良いとされています。
ただし、どんなストレッチでも良いというわけではありません。
筋肉をほぐすのに効果的なストレッチが適しています。
また、ストレッチをしない方がいいタイミングがあります。
それは、筋肉がまだ熱を持っている時です。
その時は、アイシングなどの別の対応をとる必要があるでしょう。
ここでは、効果的なストレッチを5つ紹介しましょう。
ストレッチ①
1.立った状態で手を組む
2.組んだ手を伸ばす
3.背中を曲げ、より前方向へ手を伸ばしていく
ストレッチ①については、背中の筋肉に効くものとなっています。
手順に沿って実践すると、筋肉が伸びていることを実感できるでしょう。
呼吸法については、特にこだわる必要はありませんが、ストレッチの時間についてはこだわりましょう。
すぐにやめてしまうのではなく、数十秒程度は続けてみましょう。
このストレッチについては以下の動画の前半部分が参考になります。
ストレッチ②
1.右腕を左方向へ伸ばす
2.右腕の下から左腕をくぐらせ、クロスした状態にする
3.胸の方向へ向かって引きつけていく
これを、逆側も同様に行いましょう。
ストレッチ②については、肩や肩甲骨辺りの筋肉に効くものとなっています。
気持ち良く筋肉が伸びていると感じることができれば、やり方としては適切でしょう。
また、ストレッチ②についても、一回につき数十秒程度続けるようにしましょう。
このストレッチについてはこちらの動画が参考になります。
さらに効く方法も紹介されていますので時間がある方はトライしてみてください。
ストレッチ③
1.臀部を床につけて座り、足を伸ばす
2.右足を曲げ、かかとが臀部の横にくるようにする
3.そのまま上体を後方へ倒し、曲げた方の脚の筋肉を伸ばしていく
これを、逆側も同様に行いましょう。
ストレッチ③については、ももの辺りの筋肉に効くものとなっています。
手順3の時に、筋肉の程よい伸びを感じることができれば、やり方としては適切でしょう。
力を込めて筋肉を伸ばそうとすると、痛みを感じる可能性があるため、その点に十分気をつけて行うことが大切です。
このストレッチのやり方はこちらの動画が参考になります。
ストレッチ④
1.臀部を床につけて座る
2.両脚を伸ばす
3.右足を内側に曲げる
4.左足の指に手を置く
5.そのまま引っ張るようにして筋肉を伸ばしていく
これを逆側の脚でも同様に行いましょう。
ストレッチ④については、ふくらはぎの筋肉に効くものとなっています。
このストレッチについても、ゆっくりと数十秒間続けるようにしましょう。
このストレッチの動きはこちらの動画の前半部分が参考になります。
ストレッチ⑤
1.壁に両手をついて立つ
2.右足を前、左足が後ろにくるようにする
3.両脚のかかとをしっかりと床につける
4.前傾姿勢になりつつ、左足の筋肉を伸ばしていく
これを、逆側も同様に行いましょう。
ストレッチ⑤については、腓腹筋に効くものとなっています。
手順4の時に、腓腹筋の程よい伸びを感じることができれば、やり方としては適切でしょう。
あまり勢い良く筋肉を伸ばすと、痛めてしまう可能性もあるため、注意しましょう。
このストレッチはこちらの動画が参考になります。
筋肉痛緩和のためのストレッチの注意点3つ
筋肉痛の際に、適切にストレッチを行うことは大事です。
しかし、ストレッチを行うにあたって気をつけなければならないことがあります。
この点が分かっていないと、余計に痛みが増してしまうことにもなりかねません。
そこで、注意点をいくつか紹介しましょう。
無理をするのは危険
早い段階で良好な状態に持っていきたいという人の場合、無理にストレッチをしてしまうケースがあります。
しかし、これは大変危険です。
下手をすると、ストレッチによって余計に筋肉を痛めてしまうことから、その点に気をつけなければなりません。
スピーディーなストレッチは危険
筋肉痛の際に行うストレッチは、できるだけスローペースを意識しなければなりません。
ただでさえ筋肉の痛みを感じているわけですから、様子を見ながら慎重に取り組むことが大事です。
焦ってしまい、せかせかと色々なストレッチをやるのは適切ではないのです。
筋肉痛の痛みが深刻な場合はストレッチを控えよう
筋肉痛は、基本的にそこまで程度の大きな痛みは生じません。
しかし、深刻だと感じるほどの痛みに苦しむケースもあります。
ストレッチすることも筋肉を使いますので、深刻な痛みがある場合にさらにストレッチをするのはリスクが高いため、控えましょう。
使いすぎた筋肉をしっかり休めるということも大事です。
筋肉痛緩和効果があるマッサージの種類&注意点
肩こりの際などは、マッサージをすることで症状が良くなることがありますよね。
そのため、日本にはマッサージ店が多く存在します。
そもそも、基本的にマッサージというのは、疲れをとる目的で行うものだというイメージがあるでしょう。
では、筋肉痛に対してマッサージを行うことが、果たして有効と言えるのでしょうか。
結論から言うと、適切なマッサージなら意味はあります。
筋肉をほぐし、血流を良くするマッサージによって負担を軽減させている人は多くいるのです。
しかし、自分でマッサージをする際には、いわゆる揉み返しに気をつけなければなりません。
揉み返しとは、マッサージする際の力が強いこと等が原因で、筋線維に傷がつき、炎症が起こってしまうことを指します。
これでは、何のためのマッサージだかわかりませんよね。
従って、その点に注意し、ゆっくり優しくマッサージすることが大切になります。
また、マッサージをする際には、マッサージオイルなどを使用すると良いでしょう。
筋肉痛予防のポイント4つ
筋肉痛を予防できるなら、それに越したことはありませんよね。
そもそも筋肉痛というのは、些細なきっかけで起こりうるものです。
そのため、100%回避できる方法というのは基本的にありません。
しかし、予防という点で効果的なポイントはいくつかあります。
そこで、ここではそのポイントを紹介しましょう。
運動を習慣づける
予防に効果的な方法として1つ目に紹介するのは、運動を習慣づけるということです。
運動をすると、そのことによって鍛えられた筋肉の筋線維の強度が上がります。
そうなると、筋肉痛になるリスクが軽減されるのです。
そのため、積極的に運動する意識を持つといいでしょう。
ただし、筋線維の強度というのは、鍛えていない部分については低いです。
従って、なるべく色々な運動法を取り入れ、幅広い筋肉の筋線維の強度を上げていくことを推奨します。
いきなり高負荷な運動をするのは控えよう
運動の際に、いきなり筋肉に大きな負荷のかかる内容から入るというのは控えた方がいいでしょう。
負荷の小さな運動から入り、段々と体を慣らしていくというのが大切です。
体を慣らすことが大事だというのは、一つの常識でもあるでしょう。
自分の身体は常に気遣っていかなければなりません。
クールダウンが大事
運動前のウォーミングアップの大切さについては、多くの人が理解するところでしょう。
その一方、クールダウンについては、意外としない人も多いです。
しかし、このクールダウンも、ウォーミングアップと同様に大事なのです。
仮に、激しい運動をしている時に、突然その運動をやめてしまうと、血流が悪くなってしまうのです。
従って、筋肉痛になるリスクが高くなりますね。
そのため、適切にクールダウンを行うようにしましょう。
アイシングをしよう
運動が終わって間もない時というのは、まだ筋肉が熱を帯びています。
その筋肉を適切に冷やすことで、筋肉痛になるリスクを低くすることができるのです。
ただし、運動が終わった次の日にアイシングをしても、ほとんど意味がありません。
そのため、運動が終わってからアイシングをするまでに、あまり時間が空かないようにしましょう。
筋肉痛に効く薬はある?
軽度の筋肉痛であれば、それほど気にすることはありません。
しかし、はっきりと苦痛を感じるほどの筋肉痛は厄介で、早く治してしまいたいと思うのが普通でしょう。
そこで、よくある疑問の1つが、薬を飲めば解決するのでは?というものです。
確かに、現代では様々な薬が開発されていて、多くの人が何らかの薬を服用したことがあるでしょう。
では、筋肉痛に効く薬というのはそもそもあるのでしょうか。
また、薬の服用について注意しなければならないことはあるのでしょうか。
ここでは、それらの点について見ていきます。
筋肉痛を治すのに効果的な薬は存在する
薬の種類については、実に色々です。
風邪薬一つとっても、膨大な種類があるのですから。
また、多くの人が服用する薬として挙げられるものに、痛み止めがあります。
頭痛の症状を抑えたり、歯通の症状を抑える目的で服用したという人もいるでしょう。
そういった痛み止めの薬の中には、筋肉痛に効果的なタイプのものもあります。
そのため、筋肉痛用の痛み止め薬を服用すれば、スピーディーに痛みがひいていく可能性は十分にあるのです。
副作用のリスクを知っておこう
薬の服用にあたって注意しておかなければならないことは、副作用についてです。
薬なんて全部安全なものでしょ?と思っている人もいるでしょう。
確かに、薬が商品化されるまでの過程には、様々なハードルがあります。
そのため、ドラッグストアなどに並んでいる薬の中に、深刻かつ重大な副作用を伴うものというのは基本的にないでしょう。
しかし、副作用のリスクが全くのゼロという薬は存在しません。
従って、どんな薬であっても、副作用が生じる可能性について考慮しなければならないのです。
また、ドラッグストアで何となく購入した薬が、必ずしも自分に適しているとは限りません。
特に、何らかの持病を患っている場合については、慎重に薬を選ばなければならないのです。
できれば、薬剤師の方などに相談した上で購入するのが望ましいでしょう。
以上のことから、軽い筋肉痛程度ですぐに薬に頼るというのはおすすめしません。
やはり、今回紹介したストレッチやマッサージ等の方法で改善を図るのがいいと思います。
筋肉痛と勘違いしやすい「線維筋痛症」とは?
筋肉に痛みがあっても、「ただの筋肉痛だからそのうち治るだろう」と思ってしまう人が多いです。
しかし、仮に筋肉痛ではなく、より深刻な病気だったとしたら問題ですよね。
そこで、筋肉痛と間違われやすい病気についてご紹介しましょう。
線維筋痛症とは?
線維筋痛症という病気を患った場合も、筋肉の痛みを感じるケースがあります。
しかし、線維筋痛症については、ただの筋肉痛とは全く違うものであり、れっきとした病気です。
また、筋肉だけでなく、骨の痛みを感じることもあるというのが線維筋痛症の特徴でもあります。
痛みの程度が軽ければいいのですが、強い痛みを感じるケースも多いです。
その場合、日々の生活を送ることが難しくなってしまいますよね。
また、痛みの症状だけではありません。
便秘や下痢、睡眠障害などの症状が現れるケースもあるため、とても厄介な病気というわけです。
適切な治療が必要
筋肉痛と違い、線維筋痛症の場合はそう簡単に治るものではありません。
そのため、個人で何とかしようとするのではなく、医療機関で適切な治療を受ける必要があるでしょう。
この病気の治療法はいくつかあります。
必ずしも薬物治療のみを受けるとは限りませんので、医師に色々聞いてみるといいでしょう。
くれぐれも、筋肉痛だと勘違いして症状を放置するということのないようにしましょう。
ただの筋肉痛であれば、短い期間で症状は落ち着いてきます。
従って、いつまで経っても痛みがひかないようなら、別の問題が発生している可能性があるのです。
まとめ
・筋肉をほぐし、血流を良くする適切なマッサージによって筋肉痛は軽減する。
・筋肉痛が長い間なおらないのであれば、「線維筋痛症」である可能性もある。
これまで、筋肉痛を治すという点で効果的なストレッチや、筋肉痛の予防方法などについて説明してきました。
筋肉痛の状態で筋トレをするのは適切ではないため、筋トレ重視の生活を送っている人は、すぐにでも症状を治したいと思うはずです。
しかし、焦る気持ちが先行して、雑なやり方でストレッチを行ったりするのは良くないでしょう。
なぜなら、逆に身体を痛めてしまう可能性があるからです。
そのため、焦ることなく、適切なやり方で取り組むようにしましょう。
また、ストレッチやマッサージ以外にも、効果的な方法は多くあります。
正しい知識を身につけた上で、色々実践してみるといいでしょう。