ビール腹は見た目も悪く健康にも良くないため、ビール腹になってしまった正しい原因を知って早めに改善するのがおすすめです。
今回はビール腹の原因と治し方、体型改善に筋トレがおすすめの理由、食生活の改善の必要性を紹介します。
目次
ビール腹とは?
ビール腹とは一般的には「ビールを飲み過ぎたから出てきたお腹」と思っている人も多いですが、実は全然違います。
それが本当であれば、ビールをまったく飲まない人はお腹が出ないということになります。
しかし現実にはそんなことはなく、ビールをまったく飲まない人でも、下戸でまったくお酒自体飲めない人でもお腹が出ている人はたくさんいます。
「ビール腹」の語源は実は「ビールを飲み過ぎた腹」を短縮したものではなく、「ビア樽のようにお腹だけが出ている体型」とも言われています。(※諸説あり)
なので、特にビールを飲んだからビール腹になるというわけではないのです。
ビールを飲んでいてもスリムな人は多くいますし、飲まなくてもお腹が樽のようになっている人も多くいます。
原因をきちんと知らないと改善もなかなかできませんので、まずはビール腹がビールだけが原因ではないことをきちんと認識しましょう。
ビール腹になる原因とは?
では、ビール腹の原因は一体何なのでしょうか。
実はビール腹の原因は内臓脂肪なのです。
要するにビール腹と言うのは単なる中年太りと言っても過言ではありません。
特に男性は体質的に女性より内臓脂肪が付きやすくなっています。
これはなぜかというと男性は古来より「狩り」が仕事でした。
狩りをするためにはエネルギーが要ります。
そこですぐにエネルギーに変わる内臓脂肪が男性の体には付きやすくなったと言われています。
内臓脂肪はすぐに使えるようになっているのですが、すぐに付きます。
皮下脂肪と比べると出し入れが簡単な脂肪なわけです。
では、なぜ溜まってしまうのか。これは簡単ですよね。
昔と違って今は狩りをする必要がないからです。
要するに運動不足なのです。
ビール腹は本来はすぐに落とせるものなのですが、長年の運動不足で溜まってしまったものなのです。
ちなみに皮下脂肪は女性に付きやすいと言われています。
これは女性が子供を産まないといけないからです。
子供を産むためにお腹を冷やしてはならず、断熱材の役目を果たすのが皮下脂肪なのです。
なので、女性は比較的ビール腹にはなりにくいのです。(皮下脂肪が付いて太るのはビール腹とは言いません)
ビール腹の治し方!体型改善は意外と簡単かも
前述のように、狩りをしなくなった人間がビール腹になるのは自然の成り行きとも言えます。
なぜなら、現代ではいつでも食べたい時に食べることができるので、カロリー不足になることがほぼありません。
さらに運動をしなければ、当然内臓脂肪は溜まる一方になるわけです。
では、どうすればビール腹を改善できるでしょうか。
ここまで読んできた方ならわかると思いますが、結局のところビール腹はカロリーの摂り過ぎと運動不足が原因です。
なので、摂取カロリーを抑えて適度な運動をすることで改善は簡単にできます。
先に説明したように、内臓脂肪は皮下脂肪に比べると圧倒的にエネルギーに変換できるスピードが早いです。
ですので改善させようと思えば数週間単位で劇的に改善させることが可能です。
皮下脂肪をそんなに早く落とすことは不可能なので、ビール腹を改善させるのは見た目より簡単と言えるでしょう。
ビール腹改善には筋トレがおすすめ!
では、まず運動不足を改善させるにはどうしたら良いでしょうか。
ダイエットには有酸素運動が良いと思っている人も多いと思いますが、おすすめしたいのは筋トレになります。
なぜ筋トレが良いかというと、まず有酸素運動より時間効率が非常に良いです。
有酸素運動は結局のところ時間を長くやらないといけません。
同じカロリーを消費するのに筋トレの何倍も時間がかかります。
筋トレは筋肉を虐める作業を繰り返すので、筋トレをすると筋肉はダメージを受けます。
なので、筋トレが終わった後も体は筋肉の修復をするためにエネルギーを使うのです。
筋トレが短い時間でもカロリー消費効率がいいのはこのためです。
また、長時間有酸素運動をやりすぎると筋肉は落ちます。
運動をすれば筋肉がつくと思っている人も多いと思いますが、それは大きな間違いです。
有酸素運動をやりすぎると長時間エネルギーを消費する状態が続くので体は燃費のいい体にしようと努力をはじめます。
エネルギーを消費し続ければ当然餓死してしまうからです。
これは人間の本能なので、誰しもが起こる現象です。
燃費のいい体とはどんな体でしょうか?
それはできるだけエネルギーを使わない体、すなわち必要最小限の筋肉以外はない体になります。
筋肉は何もしなくてもカロリーを消費してしまうので、カロリーを節約したい時には不要なものになってしまうのです。
なので、長時間有酸素運動をすると脂肪も落ちますが、筋肉も落ちます。
筋肉が落ちて燃費のいい体になるわけです。
これは生物的には良い事ですが、ダイエット的には「太りやすい体質」になるだけなので、ちっとも良い事はありません。
太りやすい体にならないためにも、筋トレがおすすめなのです。
ここで勘違いしていただきたくないのが、有酸素運動も適度なら問題ありません。
筋トレをやった後で軽い有酸素運動をするのであれば、むしろプラスに働くでしょう。
ビール腹の正しい治し方は「筋トレ+食生活改善」!
腹が出ているのだから当然腹筋すればお腹引っ込むよね?と思っている人が非常に多いですが、実際は腹筋だけしてもまったくお腹は引っ込みません。
そもそも筋トレをおすすめしましたが、筋トレだけやってもビール腹は改善されないのです。
ビール腹の改善は必ず食事の改善をセットにやらないとダメなのです。
いくらどんな運動をしようと、消費しているカロリーより摂取しているカロリーが大幅に上回っていては太っていきます。
運動しないよりはもちろん良いのですが、見た目の変化はそれほどないでしょう。(筋肉はつきますので、ごっつくなるくらいです)
体の変化というのは結局のところ摂取カロリーと消費カロリーのバランスで決まりますので、まずは食事の改善を考える必要があるでしょう。
お腹が出ているということで、間違いなくカロリーバランスが崩れていることだけは間違いないのですから。
ビール腹のままではいくら筋トレしても腹筋は割れない!
そもそも腹筋したらお腹が割れてくるとい考え方は間違っています。
腹筋を毎日1万回したとしても恐らく腹筋は割れません。(もともと痩せている人は割れますが)
腹筋が割れるかどうかというのは、腹筋が鍛えられているから割れるわけではなく、もともと腹筋は割れていて、脂肪が上に乗っているので見えないだけなのです。
要するに割れた腹筋を手に入れたいなら、まずは痩せることが大前提です。
どんなに腹筋を鍛えてもお腹の脂肪がある程度あれば腹筋は絶対に割れません。
もちろん腹筋を鍛える筋トレがまったく意味のないことではありません。
割れている人が腹筋の筋トレをすれば更に溝が深くなりますし、もうすぐ割れそうな感じであれば、腹筋の筋トレではっきり割れてくることもあるでしょう。
しかし、ビール腹のようにお腹に脂肪がある人が腹筋を割ろうとしても絶対に割れないのです。
一般的にお腹が割れている状態というのは体脂肪が10%を切らないとならないと言われています。
人によって腹筋の発達具合や溝の深さは先天的なものもあるので、もう少し体脂肪率があっても割れている人はいますが、目安としては10%程度です。
もし、今はビール腹だけど、お腹だけは一生のうちに一回くらいは割ってみたいんだ、と思っている人はまずはダイエットからはじめてみてください。
まずは痩せないことにはお腹を割るのは夢また夢です。
自分の摂取カロリーを知ってビール腹を治そう!
日本では「ダイエット」というと、体重を落とすことやそのために運動することを指しますよね。
しかし、実際はダイエットと言うのは、「食事の改善」を意味する言葉なのです。
食事を適切に正しく食べれば当然痩せていきますから、勘違いして「ダイエット=減量に関する全般的なこと」という誤解が生まれたのでしょう。
ダイエットでもっとも重要なのは(というか本来の意味は)、食事の改善なのです。
基本的に太る(ビール腹になる)ということはカロリーの摂り過ぎなわけです。
たまに「全然食べてないのに太るんだけど」なんて人がいますが、それは絶対に勘違いと言っても良いです。
もちろん体質的に太りやすい人はいますが、全然食べていないのに太る人はいません。
それが本当であれば、その人は何も食べなくても生きていける体ということになってしまいます。
そんなことはありえませんよね。
もし、自分は全然食べてないのに太ると思っている人は、一度自分の食べているものを何週間か記録にとってカロリーを計算してみると良いでしょう。
間違いなく食べ過ぎていることがわかるはずです。
正しく計算しても普通の人と同じくらいしか食べてない(もしくは、普通より少ないくらい)だったら、それはその人の基礎代謝が非常に低いことを意味します。
基礎代謝とは人間が何もしなくても消費するカロリーのことでこれがゼロの人はいません。
(内臓は動いていますから)
しかし、筋肉量が非常に少なくて基礎代謝がかなり低い人はいます。
基礎代謝が低ければ当然、人と同じ量食べてもオーバーカロリーになってしまうので、太ります。
基礎代謝を改善するには筋トレで筋肉をつけるしかないでしょう。
と言ってもこういう人はなかなか筋肉をつけるのも難しいとは思います。
ですので、一度体重減少はあまり考えずに普通に食べて筋肉をつけることだけを考えるとうまくいくことがあります。
体重を減らしつつ筋肉をつけるのはボディビルダーのように体作りのプロでも難しいことなのです。
ビール腹改善には自分に合ったダイエット方法をみつけることが重要!
ビール腹の本当の原因と対策がわかって、いざやってみよう、と思っても、ダイエットっていつまでやればいいの?と思いますね。
先が見えないことに嫌気がさしてしまう人も多いのではないでしょうか。
しかし、ダイエットは続けなければ意味がありません。
1年後には痩せていても2年後に太っていたらあまり意味がありませんよね。
なので、ダイエットはこれだったら続けられるという方法を自分で見つけることがもっとも大事だと言えます。
筋トレをするのはいいとわかっていても筋トレが大嫌いな人がずっと続けられるでしょうか。
3か月くらいは続けられるかもしれませんが、筋トレ自体が嫌いならやめるきっかけを探し続けてしまうので、きっと目標の体重や体型になったらやめてしまうでしょう。
そしたら、リバウンド、それではあまり意味がありません。
ダイエットでもっとも重要なことは自分が続けられる方法を見つけることだということを認識してください。
そして、楽しむこと。
そうしないと結局元の体に戻ってしまいます。(下手するとリバウンドでもっとひどい体になることも)
筋トレが嫌いならスポーツでも良いでしょう。
散歩だってやらないより良いと思います。
続けられそうなことをやるようにしましょう。
どんな努力も続けられればいつかはビール腹は改善するはずです。
ビール腹改善にはビール以外のお酒がいい?
ビール腹になった人は「ビールの代わりに違う酒ならお腹が出てこないのかも?」と思う人もいるでしょう。
しかし、残念ながら、ビール以外のお酒でもトータルカロリーの摂取量が変わらなければ同じです。
ただ、ビールは比較的「つまみ」を食べやすいお酒だと言われています。
そういう意味ではお酒を変えれば「つまみ」の量が減って、最終的には摂取カロリーが減り、ビール腹が改善することもあるかもしれません。
しかし、ここまでの説明でわかっていただけたと思いますが、結局のところビール腹は男性型の中年太りです。
お酒をいくら変えても全体的なカロリーの摂取量と消費カロリーが変わらなければ改善できないのです。
このあたりはくどいですが、きちんと認識するようにしてください。
まとめ
・ビール腹の治し方は食生活の改善と筋トレによる基礎代謝をアップ。
・ビール腹を改善したければ、続けられるダイエット方法を見つけなければならない。
・ビール腹である限りいくら筋トレをしてもお腹が割れることはない。
いかがでしたでしょうか。
ビール腹の正体がわかったのではないでしょうか。
ビール腹は結局単なる男性の中年太りです。
ビールだけのせいではありません。
きちんと食生活と運動習慣を見直せば意外にすぐにビール腹は改善させることができます。
ビール腹は体にも良くないと言われていますので、これを機会に改善に取り組んでみてはいかがでしょうか。