筋持久力が高いことで筋トレ効果が上がるだけでなく、ダイエット効果や健康増進効果もあるので非常に有益です。
今回は筋持久力に関わる筋繊維、向上のメリット5つ、種類、測定方法&評価、おすすめのトレーニング2選を紹介します。
目次
筋持久力とは?
筋持久力とはいったい何でしょうか。
普通の持久力といったい何が違うのでしょうか?
全身持久力は全身の体を長時間動かし続けるためのスタミナを表していますが、ここでいう筋持久力とは筋力のことです。
筋肉が一回の収縮で発揮する力と、それが繰り返し行われ収縮し続ける能力を指しています。
こうした筋持久力は1回で持ち上げることのできる最大重量で測ることが出来ます。
そしてある程度に負荷をどれだけ長く動かせるのかという点が筋持久力の主なポイントです。
マラソンなどの有酸素運動を長時間続けていると、だんだんと息が苦しくなってきますよね?
これは全身持久力の問題です。
しかし、長時間のマラソンで脚に負担がかかり続けていて、ずっと筋肉が動き続けているのに、同じフォームで長時間走り続けることができるのは筋持久力があるからです。
筋持久力に関わる「筋繊維」の種類を知ろう
筋持久力には筋繊維の種類が大きく関係しています。
筋肉を構成している筋繊維は何種類もあるといわれています。
しかし、一般的に多くの人に知られているように、筋繊維は大きく分けて2種類に分けられます。
それは「速筋繊維」と「遅筋繊維」です。
速筋繊維には5種類、遅筋繊維には2種類のさらなる筋繊維が含まれている、といわれています。
①速筋繊維
速筋繊維は、瞬発力を高めてくれる筋肉です。
収縮スピードが非常に速く、非常に大きな力を発揮することが出来ます。
スプリンターなどはこの速筋が非常に鍛えられている必要があります。
速筋は爆発的な力を生み出してくれるので、そうしたスポーツ競技ではかなり効果的ですがスタミナがないため、弱みともなってしまいます。
速筋繊維のうち1種類は収縮速度が最も速いのに対し、疲れるスピードも非常に早く、スタミナがありません。
もう一つの速筋繊維は速筋と遅筋の間のような役割を果たしているものです。
②遅筋繊維
遅筋繊維は、その名の通り筋肉の収縮が遅い筋繊維です。
そのため爆発的な力をもって瞬発力を発揮することはないものの、スタミナがあります。
マラソンランナーや長距離選手など、長時間筋肉を動かし続けなければならないスポーツでは、この遅筋繊維の発達が非常に大きな強みとなります。
③筋持久力と筋繊維の関係
速筋繊維と遅筋繊維が筋肉には存在しています。
しかし筋持久力を向上させたいのであれば、すでにお気づきの通り遅筋繊維を発達させる必要があります。
また速筋繊維のうち、遅筋繊維との間をなしており、それなりに収縮スピードが速いものがありましたね。
こうした筋繊維を意識して高めていくと、ある程度のスタミナと、ある程度のスピード力の両方を向上させることが出来ます。
筋持久力の向上には、筋繊維の種類や働き、特徴を理解しておくことが非常に重要なのです。
筋持久力を向上させるメリット5つ!
筋繊維を向上させることにはどんな効果があるのでしょうか?
筋持久力が向上すると、運動パフォーマンスやダイエット、健康管理に多くのメリットがあります。
そのため筋持久力の向上は大きな評価を得ることが出来ます。
①体重管理に効果的
筋持久力がアップすると、体重管理がしやすくなります。
何故なら筋持久力を向上させるためのトレーニングが、体重の維持や減量に大きな効果があるものだからです。
筋持久力を高めるトレーニングをすると脂肪が燃焼され、さらに消費カロリーが増加します。
また、基礎代謝を高めるトレーニングを続けていると、トレーニングをしていない日であっても、基礎代謝が高いまま維持できます。
消費カロリーが摂取カロリーを上回っている状態を継続させることが出来るのです。
その結果やせやすく太りにくい体質へと改善し、健康的な体重を維持することが出来るようになるでしょう。
②エネルギーレベルが向上する
筋持久力が向上すると、エネルギーレベルが高まります。
日常生活のあらゆる場面で体の動きがスムーズになることでしょう。
筋持久力を向上させるためのトレーニングでは、体内の細胞や組織、筋肉に必要な栄養素や酸素をおくり、機能を高める効果があります。
そうすることで以前よりも体が正常な機能を果たすようになります。
筋持久力トレーニングによりそのような効果が出てくれば、自然と、最大酸素摂取量も増加し、筋持久力と共に全身持久力も鍛え上げられていくのです。
普段の生活の中で行う、階段の上り下りや荷物を持ち上げる動作など様々な動きが簡単に行えるようになるでしょう。
③心理状態を改善させる
筋持久力を高めることによって心理状態を改善させることが出来ます。
筋持久力を向上させるための運動は心の健康状態を改善させ、ストレスを軽減してくれます。
筋肉を刺激する運動を行うと「エンドルフィン」という成分が分泌されます。
この成分は多幸感を高め気持ちを静めてくれるため、ストレスを感じにくくなり、心理状態が改善されることでしょう。
④筋緊張を改善
筋持久力が向上すれば筋緊張が改善されます。
筋持久力が向上するとともに筋肉が肥大し増強されていくからです。
長時間低負荷の運動を繰り返すことで筋持久力はアップします。
そうすれば、日常生活の中で緊張していた筋肉がほぐされ、疲れにくくなります。
筋肉の調子が整い、怪我のリスクが減ります。
⑤病気のリスクが減少
筋持久力がアップすると病気のリスクが減少します。
一般的にどんな運動も健康問題のリスクを減らしてくれます。
心肺機能が改善すると慢性閉鎖肺疾患といった症状を緩和することが出来ます。
また、血圧や血中コレステロールを低下させてあらゆる病気や疾患のリスクをへらします。
糖尿病や心臓発作のリスクを減らすという、命の危険を脅かす重大な病気の予防が出来るのはうれしいですね。
筋持久力にも2種類ある!
筋持久力には動的持久力と静的持久力のの2種類があります。
これらの筋肉パワーについてご紹介したいと思います。
①動的持久力
まず一つ目の持久力は『動的持久力」です。
動的持久力は、一定の動作を一定のリズムでどこまで繰り返し行うことが出来るかという点が重要です。
一定の負荷で一定のリズムで何回持ち上げることが出来るか、というのも一つの指標となります。
一つの筋トレ動作が最大何回まで行うことが出来るか、という点です。
②静的持久力
二つ目は「静的持久力」です。
静的持久力は、一定の姿勢や筋力をどれだけ長い間持続することが出来るか、という点です。
仰向けに寝て脚を上げている状態で何分間持続できるでしょうか。
しゃがんだ状態で何分間持続できるでしょうか。
こうした静止した状態でどれほどの時間持続でいるか、という点が測られる持久力です。
筋持久力の測定方法&評価!
筋持久力の測定方法は様々なものがあります。
持続的に筋肉を収縮させる力を測定することが出来ます。
例えばある負荷をどれだけ長く保持できるのか、どれだけ長く一つの運動を繰り返すことが出来るかという力によって評価されます。
①懸垂
一つの方法は懸垂です。
懸垂では、腕屈伸動作をどれだけ続けることが出来るのか、懸垂状態をどれだけ継続して行うことが出来るのか、という2つの視点で測定することが出来ます。
上腕、肩、背部の筋持久力を測定することできます。
屈伸運動では動的筋持久力、懸垂状態で静的持久力を評価することが出来ます。
②上体起こし
上体起こしでは、腹筋や腸腰筋、大腿四頭筋などの筋持久力を測定することが出来ます。
一定時間に仰臥姿勢から上体を起こす動作の反復をどれほど繰り返すことが出来るかを測定して、動的持久力を評価ことが出来ます。
筋持久力を向上させるための3つのポイント!
筋持久力を向上させるトレーニングのポイントをご紹介しましょう。
筋持久力を高めるためには、遅筋の性質を持つ大きな筋肉を重点的に鍛える必要があります。
ではそうした筋肉の持久力を高めるためにどのようなトレーニングが行えるのでしょうか?
①連続して20~30回行えるトレーニングを低負荷で行う
②セット間のインターバルは短くする
③トレーニングで筋肉を動かせる限界近くまで追い込む
この3つのポイントが、トレーニングをより効率的にして筋持久力を高めるカギとなります。
連続して行う事、できるだけ休む時間を短くすること、限界がどれほどなのかを推し量ることです。
筋持久力を向上させるおすすめトレーニング2つ!
筋持久力を向上させるためにどんなトレーニングが適しているのでしょうか?
サーキットトレーニングとHIITがおすすめです。
①サーキットトレーニング
サーキットトレーニングは、7~10種目以上のトレーニングを一気に行い、それを3セット繰り返すという方法のトレーニングです。
最初は種目数を少なく設定しておいた方が良いでしょう。
サーキットトレーニングを行うときはなるべく全身運動になるようにします。
そしてインターバルは30秒程度にしてできるだけ短くしましょう。
例えば
ベンチプレス
↓
ラットプルダウン
↓
スクワット
↓
ダンベルフライ
↓
ショルダープレス
↓
ダンベルカール
↓
クランチ
というサイクルを繰り返すのです。
それぞれのトレーニングの重量は普段よりも若干下げることをお勧めします。
そして回数をこなすようにしましょう。
②HIIT
さらにおすすめトレーニング方法はHIITです。
高強度インターバルトレーニングは日本発の田畑式トレーニングです。
一定時間でダッシュや縄跳びなどの無酸素運動を全力で行い、インターバルを挟んでまた繰り返し行いましょう。
5~10回繰り返すと効果的でしょう。
HIITは有酸素運動であると勘違いされがちですが、実は無酸素運動に近いものです。
最大心拍数の85%以上で運動を続けるため、常に全力です。
ですから筋肉を程よく刺激し、筋持久力をつけることが出来るのです。
まとめ
・筋持久力を向上させたいのであれば、遅筋繊維を発達させる必要がある。
・筋持久力を向上させるおすすめトレーニングはサーキットトレーニングとHIIT。
筋持久力を向上させれば自然と筋力も強くなります。
さらに日常のあらゆる運動が簡単に行えるようになるでしょう。
力持ちで、その力が長時間持続することは男性らしい一面ともいえます。
でひ、ここで紹介した筋持久力を向上させるトレーニングを行って引き締まったボディを作りましょう!