無酸素運動と有酸素運動の良いとこどりができるインターバルトレーニングは非常に効率的な運動方法です。
今回はインターバルトレーニングの種類、効果6つ、ポイントとメニューの組み方、おすすめメニュー2選を紹介します。
目次
インターバルトレーニングとは?
筋肉をつけ持久力を高めるために、インターバルトレーニングは非常に効果的である、といわれています。
では、インターバルトレーニングとはどのような運動なのでしょうか?
インターバルトレーニングとは、強弱をつけた運動を交互に行い、高負荷と低負荷の運動を休憩をはさみながら続けていく運動のことです。
強度の高い運動では無酸素運動を行い、強度の弱い運動では有酸素運動を行い、短い休憩を取る、という方法がインターバルトレーニングの一般的な方法です。
強弱をつけた運動が繰り返されることで、通常の有酸素運動よりもより高い運動効果がもたらされることになります。
心肺機能が高まるだけでなく、長時間のスポーツパフォーマンスを向上させることが出来ます。
また、強度の高い運動でも長時間続けることができるようになるでしょう。
インターバルトレーニングのメニューの組み方は自由自在です。
ですから自分の好みや運動目的に合わせて計画を立てることが出来るでしょう。
インターバルトレーニングを応用したトレーニングは学生からアスリートたちまで利用しています。
インターバルトレーニングは3種類
インターバルトレーニングには3種類のトレーニングがあります。
・ファルトレクトトレーニング
・スプリントインターバルトレーニング
・高強度インターバルトレーニング
これら3つのインターバルトレーニングの特徴を理解しておくと、自分に合ったトレーニング内容を決めることが出来るはずです。
①ファルトレクトレーニング
まず最初は「ファルトレクトトレーニング」です。
インターバルトレーニングの原型と言えるトレーニングで、スウェーデン発祥のトレーニング方法です。
丘陵など、起伏のある土地の自然を有効的に活用して、長距離走の利点を組み合わせた方法で行います。
ペースに変化を伴うものであるため、トレーニングに強弱をつけることが出来ます。
現在の一般的なインターバルトレーニングと比べてイレギュラーなものが多く、変化に富んでいます。
飽きることなく楽しみながらトレーニングを行える点は大きな利点と言えるでしょう。
例えばこのような形でトレーニングを行います。
1.5~10分間のウォーミングアップ
2.2㎞やや速めのスピードで走る
3.5~10分間早歩きをする
4.下り坂は全速力で下る
5.早足で1分間歩く
6.平地は速めの速度で走る
②スプリントインターバルトレーニング
スプリントインターバルトレーニングはランナーが応用しているインターバルトレーニングの一つです。
とてもシンプルでるため、様々なインターバルトレーニングが関係しています。
一定の距離や時間を決めて全速力で駆け抜けたのち、回復期には徒歩かジョギングで進んだ分だけ戻り、決められた回数をこなしていきます。
1セットの制限時間を設定しておくとより効果的なトレーニングとなることでしょう。
また、回復期などをだらだらと過ごさないように、1セットの制限時間を3分以内にする、などと具体的な時間を決めておく必要があります。
例えばこのような方法でスプリントインターバルトレーニングは行うことが出来ます。
1.200mを全速力で走る
2.200mを徒歩またはジョギングで戻る
3.6回繰り返す
4.10分以内に6セット終了させる
③高強度インターバルトレーニング
3つめのインターバルトレーニングは、高強度(HIIT)インターバルトレーニングです。
このトレーニングは他のインターバルトレーニングよりもボリュームダウンしますが、そのかわり強度がアップします。
高強度の運動と短い休憩を最長30分間の間繰り返す方法です。
高強度の運動では、可能な限りの力を出して取り組むことで、インターバルトレーニングの効果を得ることが出来ます。
短時間で行える、持久力を高める非常に効率の良いインターバルトレーニングです。
長い時間を費やさないためにカタボリックを抑制することが出来ます。
他のインターバルトレーニングよりもさらなる心肺機能強化や持久力アップを狙えます。
インターバルトレーニングの効果6つ
インターバルトレーニングを行うことでどのような効果が得られるのでしょうか。
長距離走を走るランナーにとって、インターバルトレーニングは非常に効果的です。
しかしアスリートではなくても、一般男性がこのインターバルトレーニングを行うことで何かメリットがあるのでしょうか?
実はたくさんあります。
健康な体を促進させ、ダイエットを成功させ、男性らしいたくましい体つきを作るためにインターバルトレーニングは有効です。
①心肺機能強化
まず、代表的なインターバルトレーニングの効果は心肺機能の強化という効果です。
より短時間で持久力を高めることのできる運動がインターバルトレーニングなのです。
実際、インターバルトレーニングを行うことによって、乳酸性作業閾値や最大酸素摂取容量が改善するといわれています。
つまり、より長時間の運動を継続することが出来るようになり、心肺機能がアップするようになります。
また、特にHIITインターバルトレーニングのようなものであれば、トレーニング自体の消費カロリーも莫大です。
さらにトレーニング終了後にも基礎代謝が高い時間が持続します。
②スピードの強化
インターバルトレーニングによって、スピードを強化することが出来ます。
インターバルトレーニングでは、全速力で走る期間が繰り返しやってくるため、スピードを出すために必要な筋肉が鍛えられるからです。
その後の回復期間の効果により、より強い筋肉の生成を期待できます。
スピードに必要な筋肉が鍛えられることで、短距離走などのスポーツのパフォーマンスも向上します。
③疲れにくい体作り
インターバルトレーニングを行うことで、疲れにくい体を作ることが出来ます。
インターバルトレーニングでは、高負荷運動をする時に酸素の供給が追いつかなくなる、という現象が生じます。
その結果体に乳酸が徐々にたまっていきます。
しかし、その後軽負荷の運動や小休憩を挟むために酸素がたくさん取り入れられ、乳酸を燃焼できます。
一度に乳酸をためこみその後燃焼される、ということが繰り返されることにより、乳酸が貯まりにくい体になります。
乳酸が貯まらないことで、疲労感はかなり回復します。
上手に体が乳酸を排出することを覚えるため、疲れにくい体になります。
これは持久力アップともつながっていますね。
④メンタル面強化
インターバルトレーニングは、体の表面だけでなく内側にも効果を及ぼします。
その一つはメンタル面の強化です。
インターバルトレーニングは他のトレーニング方法よりもかなり負荷が高く、体に負担となります。
そのため、非常にしんどいトレーニングです。
このトレーニングをこなしていくことにより得る達成感や満足感は、その後に鍛えた力を発揮する場では大きな武器となり、有利になることでしょう。
⑤ダイエット効果
インターバルトレーニングはダイエット効果を期待することもできます。
何故なら脂肪燃焼を促進してくれるからです。
高強度の無酸素運動と低強度の有酸素運動を繰り返すことによって、通常の有酸素運動とは比べ物にならないほどのダイエット効果が得られるのです。
脂肪燃焼効果を短時間で得ることが出来るので、ジムに通いや長時間の有酸素運動が忙しくて難しい方には、とてもおすすめのダイエット方法です。
⑥筋肉が鍛えられる
インターバルトレーニングでは、持久力だけでなく筋肉を効率よく鍛えることが出来ます。
なぜなら、無酸素運動ののちに有酸素運動を行っているからです。
しかも休憩をはさんでいるために、カタボリックを防ぐことが出来ます。
筋肉発達を目指してトレーニングをしているのであれば、ぜひインターバルトレーニングをメニューに組み込むことをお勧めします。
インターバルトレーニングを効果的に行うポイントとメニューの組み方
インターバルトレーニングの種類や効果について知ることが出来ました。
もうすぐにでもインターバルトレーニングを始めたい!と思われたことでしょう。
では、もっと効果を最大限に引き出すためのポイント、覚えておきたい点をご紹介します。
ウォームアップも大事
インターバルトレーニングを行うときのウォームアップは非常に重要です。
何故なら高強度の運動を行うため、体が温まっていないのに運動を開始してしまうと怪我を引き起こしやすくなるからです。
ですからインターバルトレーニングの前に5~10分間はウォームアップのために時間を使うようにしましょう。
インターバルトレーニングで使うであろう関節や筋肉をほぐします。
軽い運動で体温を上げましょう。
メニューを組む
インターバルトレーニングを行うときまずメニューを組む必要があります。
次のような5つの点を考えながらメニューを決めましょう。
- ①エクササイズ種目を選ぶ
- ②時間を決める
- ③距離を考える
- ④速度にも注意
- ⑤ウェイトを変えていく
インターバルトレーニングでは主に走行動作が主流ですが、ジャンピングスクワットなどのエクササイズを取り入れるとより効果的なものとなります。
しかしできるだけシンプルなものを選びましょう。
さらに、自分の体力と相談しながら時間をのばしたり縮めたりすることもお勧めです。
同様に距離も徐々に伸ばしていきましょう。
また速度も、メニュー内容によっては強弱をつける必要があります。
順応するまでの時間が必要
インターバルトレーニングに初めて取り組む方に注意してほしいのが、人間の体は順応するまでに時間が必要であるという点です。
いきなり強度すぎるメニューに取り組んでしまうと、体が疲弊しますし、継続しにくくなることでしょう。
体をゆっくりと順応させていくために、時間をかけていきましょう。
最初の2~4週間はインターバルトレーニング前の準備期間として考えると、ストレスフリーで続けることが出来ます。
体にもメンタルにも、必要以上のストレスをかけないように、徐々に負荷を高め難易度を上げていく方法がおすすめです。
インターバルトレーニングの正しいやり方
インターバルトレーニングのやり方は、その種目によって異なります。
しかし、どれも高強度のしんどい運動と、疲労を回復させることが出来る程度の運動を組み合わせる、という方法が取られています。
この割合は「高強度の運動:休憩(低強度の運動)=2:1」が適当であるといわれています。
しかし必ずこの割合を守らなければいけないわけではありません。
高強度と低強度の運動合わせて時間を決めておいて、高強度の運動が終わった後の残りの時間に休憩するという方法も効果的です。
インターバルトレーニングおすすめメニュー2選
では、インターバルトレーニングにはどのようなメニューがあるのでしょうか。
初心者でも比較的取り組みやすい、トレーニング方法を2つ選んでみたので1つずつ紹介します。
①HIITエアロバイク
まず最初はHIITエアロバイクです。
これはHIIT(高強度インターバルトレーニング)をエアロバイクを使って行うというものです。
自宅でエアロバイクがあればよいですが、トレーニングジムに行って行ってもよいでしょう。
1.5分間のウォームアップを行う
2.20秒間全力でペダルをこぐ
3.40秒間ゆるくペダルをこぐ
4.10~20回繰り返す
5.5分間のクールダウンを行う
参考の動画を用意しました。多少紹介した手順と異なる時間数だったりしますが、流れの参考にしてください。
②坂道ダッシュ
次にご紹介するのは坂道ダッシュインターバルトレーニングです。
これはスプリントファルトレクトの応用編ですね。
坂道をダッシュで駆け上るという強度の高い運動と、坂の下まで徒歩で戻るという回復期があります。
1.5~10分間ウォームアップを行う
2.坂の下から全力疾走で駆け上がる
3.スタート地点まで歩いて帰る
4.4~10回行う
30m近くの坂道がおすすめです。
まとめ
・インターバルトレーニングの効果は筋肉、心肺機能の両方を鍛えられる。
・インターバルトレーニングおすすめメニューは「HIIT」と「坂道ダッシュ」。
インターバルトレーニングにはたくさんのメリットがあります。
ダイエット効果も健康増進効果もあるこのトレーニング方法を試してみないわけにはいきませんね。
疲れにくい男らしい体を目指してインターバルトレーニングを始めませんか?