お尻の筋肉の一つである中殿筋は、普段の生活をスムーズに行うために重要な役割を担っています。
今回は中殿筋の位置と役割、鍛えることで予防できる病気、鍛え方として筋トレ3選、筋肉をほぐすストレッチ、痛みの原因を紹介します。
中臀筋とは?
筋トレに対する見方は人それぞれです。
そのため、色々な筋肉を鍛える人もいれば、腕の筋肉や足の筋肉ばかり鍛えている人もいます。
大事なのは、全く役に立っていないように見える筋肉でも、実は大変重要な働きをしているケースがあるという点について知ることです。
そのことがわかっていれば、筋トレの大切さについてきちんと理解できるようになるでしょう。
ここでは、数ある筋肉の中でも、中臀筋について取り上げ、説明していきましょう。
臀部の辺りにある筋肉の1つ
基本的に、臀部には三種類の筋肉があります。
そして、中臀筋についてはそのうちの1つです。
この筋肉が強化されることによって、股関節の安定度が増します。
また、骨盤もより安定するようになるのです。
したがって、中臀筋に効く筋トレをすることに意味はありますね。
色々な行動に絡んでくる筋肉
中臀筋については、股関節の動作に密接にかかわってきます。
具体的には、股関節の外転時や伸転時、内旋時などです。
そのため、中臀筋が機能不全に陥れば、日常生活に支障をきたすことは間違いないでしょう。
特に、卓球選手やテニス選手などの場合は、この筋肉について意識した方が良いと思います。
なぜなら、横にステップする動きをする際にも、中臀筋はよく働くからです。
卓球選手の場合、どれだけ横へのステップを迅速にできるかが重要なポイントになります。
反応が遅れてしまうと、すぐに相手のポイントになってしまうようなケースもあるのです。
そのため、将来卓球選手になることを目指して頑張っている人々も、これを機に中臀筋を意識してみてはいかがでしょうか。
中臀筋を鍛えることで予防できる病気「トレンデレンブルグ徴候」
中臀筋を鍛えない日々が続き、この部分の筋肉が衰えてくると、「トレンデレンブルグ徴候」を発症するリスクが高まります。
この病気は、片足立ちの際に骨盤が傾いてしまうというものです。
この状態になってしまうと、歩行障害になる可能性も懸念されます。
健全に生活する上で、このことは大きな問題となりますね。
したがって、トレンデレンブルグ徴候のリスクを下げるためにも、しっかり中臀筋を鍛えることが大切になるのです。
中臀筋の鍛え方 おススメの筋トレ3選
先ほどの説明で、中臀筋を鍛えることの大切さについておわかりいただけたと思います。
しかし、肝心の鍛え方が分からないと筋トレのしようがありませんね。
そこで、ここでは3種類の筋トレ法をご紹介しましょう。
筋トレ法①
1.四つん這いの状態になる
2.右ヒザを横に曲げる
3.そのままの体勢を3秒間保つ
4.ヒザをおろす
以下繰り返し
これを反対側も同様に行いましょう。
この筋トレの場合、ヒザを曲げる角度がとても重要になります。
ここがきちんとできていないと、高い効果は期待できないでしょう。
また、手順3の「3秒間保つ」というのも重要なポイントになるため、よく覚えておきましょう。
しかし、ヒザをどのように曲げるのかという点については、手順を見てもよく分かりませんよね。
そこで、この筋トレの動画をご用意しました。ぜひご覧ください。
動画では、女性の方が適切にこの筋トレをこなしている様子が見てとれます。
普段の生活ではこのような動作をすることはないため、最初は少し戸惑うかもしれませんね。
しかし、実際に取り組んでみると、意外と簡単にできるということをお分かりいただけると思いますよ。
また、中臀筋に効く筋トレであることは確かですので、ぜひ気軽に取り組んでみてはいかがでしょうか。
筋トレ法②
1.横向きに寝る
2.上になっている方の脚は伸ばし、下になっている方の脚は少し曲げる
3.上になっている方の脚を上げる
4.その体勢を3秒間保つ
5.脚をおろす
以下繰り返し
これを反対側の脚でも同様に行いましょう。
この筋トレの場合、脚を動かすことがメインになるため、脚の筋トレになってしまうのではないかという疑問が生じると思います。
しかし、きちんとポイントを押さえてこの筋トレを行うことによって、中臀筋が鍛えられるのです。
細かなポイントについて解説してある動画をご用意しましたので、ぜひご覧ください。
動画では、的確にこの筋トレをこなしている男性の様子が見てとれます。
動作の最中における腕の位置など、参考にできる点はいくつもありますので、じっくり見て覚えるようにしましょう。
筋トレ法③
1.少し足を開いて立つ
2.右足を外側へ上げる
3.その体勢を少しの間保つ
4.足をおろす
以下、手順2~手順4を繰り返す
これを反対側の足でも同様に行いましょう。
この筋トレの場合、これまで紹介してきた筋トレとは違い、立った状態で行うものとなります。
やり方としてはとても簡単ですし、自宅にいても取り組めますので、おすすめです。
筋トレの最中の呼吸の仕方など、いくつかのポイントを解説した動画をご用意しましたので、ぜひご覧ください。
動画を見るとわかる通り、ただ何気なく脚を上げ下げするということではなく、要所要所で臀部の辺りに力を入れることが大切になります。
脚もそれほど高く上げなくていいため、繰り返してもあまり疲労を感じないのではないでしょうか。
ぜひ取り組んでみましょう。
中臀筋のコリをほぐすストレッチ2選
多くの人に、筋肉のコリというのは見られるはずです。
筋肉のコリをほぐす方法については色々あるところですが、その1つがストレッチでしょう。
中臀筋のストレッチというのを意識的に行う人はあまりいないのかもしれませんので、これを機に、意欲的に取り組んでみてはいかがでしょうか。
ここでは、2種類のストレッチ法についてご紹介します。
ストレッチ①
1.床の上に仰向けに寝る
2.左足が右足の外側につくようにしてクロスさせる
3.右手で左ヒザの辺りを持つ
4.そのまま左ヒザを倒していく
これを反対側も同様に行いましょう。
このストレッチを行った時に、中臀筋の伸びを感じることができれば、やり方としては適切ということになるでしょう。
ただし、手順4の時に、あまりヒザを倒しすぎると痛みが生じる可能性がありますので、その点に気をつけるようにしましょう。
また、手順を見ただけでは細かいポイントまでつかめないと思いますので、動画をご用意しました。ぜひご覧ください。
動画を見ると、男性の方がゆっくりとこのストレッチを行っていることがわかりますね。
勢いよく筋肉を伸ばそうとすると、かえって痛めてしまう可能性があるため、危険です。
そのため、ヒザを倒して筋肉を伸ばしていくときは、スローを意識するようにしましょう。
ストレッチ②
このストレッチの場合、椅子に座って行います。
そのため、事前に椅子を用意しておきましょう。それでは、具体的な手順についてご紹介します。
1.椅子に座る
2.左足を右ヒザの上にのせる
3.背筋を伸ばした状態で、前へ上体を倒していく
これを反対側も同様に行いましょう。
このストレッチの手順だけ見ると、中臀筋に効くようには思えないかもしれません。
しかし、実際やってみると、中臀筋の伸びを感じることができるでしょう。
このストレッチはとても簡単ですが、動画を見た方がより理解できると思いますので、ご用意しました。ぜひご覧ください。
動画を見て分かる通り、前傾になる前の姿勢が重要になります。
猫背の状態ではなく、背筋を伸ばした状態から倒していくという点が1つのポイントになるのです。
また、動画では、このストレッチのアレンジ版も解説されていますね。
ついでに覚えておくのもいいかもしれません。
中臀筋の痛みが生じる原因とは?
人によっては、中臀筋に痛みを感じる場合もあるでしょう。
この痛みの原因については色々ありますが、その1つとして、中臀筋への負荷が挙げられます。
ここで気になるのが、どのような時に中臀筋へ負荷がかかるのかということですね。
中臀筋については、骨盤のバランスを保つという点でよく働いてくれます。
そのため、骨盤前傾の状態が続いたりすると、中臀筋への負担が大きくなっていくというわけですね。
骨盤前傾の原因の一つとして挙げられるのが、反り腰です。
真っすぐ立った時に、腰の辺りが大きく反っている場合、それは反り腰ということになるでしょう。
反り腰については、適切な歩行やエクササイズ等によって改善が見込める場合があります。
まとめ
・中臀筋を鍛えることで「トレンデレンブルグ徴候」が予防できる。
・中臀筋の痛みが生じる場合は、反り腰である可能性がある。
これまで、中臀筋と言われる筋肉の特徴や、筋トレ法とストレッチ法、そして中臀筋が痛む原因について説明してきました。
中臀筋については、普段あまり意識しない人が多いと思いますが、とても重要な働きをしている筋肉の1つであるため、これを機に関心を持ってみてはいかがでしょうか。
また、中臀筋の筋トレ法については色々開発されていて、今回ご紹介した方法だけではないのです。
そのため、自分に適した筋トレ法を選んで、日々積極的に実践することを強くおすすめします!