初心者から上級者まで取り組める筋トレ「ランジ」は効率的に下半身強化ができる上その効果も多いおすすめの種目です。
今回はランジの筋トレ効果、3種類のやり方とコツ5つ、スクワットとの違い、メリットをまとめました。
ランジとは?
ランジとは英語で書くと「lunge」と書き、「突っ込み」「突進」などと言う意味になります。
片足を大きく一歩前に出して(時には横や後ろに)突っ込むようにして行うので、この動作のことをランジというのでしょう。
ランジは大きくわけて、
①前に脚を大きく踏み出す「フロントランジ」
⓶横に脚を踏み出す「サイドランジ」
③脚を後ろに踏み出す「バックランジ」
の3つがあります。
一般的にランジと言えばフロントランジを指しますが、3つのランジすべてが下半身の筋トレ種目であることは変わりがありません。
ダンベルやバーベルなどの重りも最初は要らないため初心者の方でもやりやすい種目と言えます。
ただし、片足を大きく前(または横、後ろ)に踏み出すため、バランスを崩しやすい種目でもありますので、最初のうちはちょっとやりにくいかもしれません。
ランジの筋トレ効果
ランジは3種目ありますが、どの種目も以下の3つの筋肉を主に鍛えられます。
■太ももの前面の筋肉(大腿四頭筋)
■太ももの裏の筋肉(ハムストリング)
■お尻の筋肉(大臀筋)
その他にも大きく前に脚を踏み出して、その状態でしゃがむ時に体全体でバランスを取るので、体幹も鍛えることができます。
最初は、脚を踏み出すとフラフラして、しゃがむどころではないという人がほとんどです。
しかし、やっているうちにぶれずにしゃがめるようになっていくでしょう。
そうなれば、体幹が鍛えられてバランスが取れるようになってきた、ということです。
また、その他にも内転筋やふくらはぎにも刺激が入ります。
要するに下半身全体を一度に鍛えることができる、非常に効率の良い種目と言えるわけです。
下半身を鍛えることでカッコイイ下半身を手にいれられるのはもちろんです。
また、下半身全体の筋肉量が増えることで基礎代謝がアップして太りにくい体質に変化します。
さらに、体のバランス感覚がアップすることによりスポーツのパフォーマンスが向上します。
そして年を取っても転んで怪我をする心配も減ります。
老若男女問わずに是非やっておきたい筋トレ種目の一つと言えるでしょう。
3種類のランジの正しいやり方【効果のある筋肉に違い】
それでは正しいランジのやり方をご紹介します。
ランジと言えば大きく前に脚を踏み出す「フロントランジ」が主流です。
ここでは横に脚を踏み出す「サイドランジ」と後ろに脚を踏み出す「バックレンジ」のやり方も紹介していきます。
興味がある方は残りの2つにも挑戦してみてください。
フロントランジの正しいやり方
①ダンベルを持って真っすぐ立ちます(初心者はダンベル無しでも可)
②膝がつま先より前に出ないように大きく片方の脚を踏み出します
③踏み出した脚を90度程度に曲げます
④膝を伸ばして戻すと同時に最初の姿勢に戻ります
⑤戻ったら逆側の脚で行います
以上を繰り返すのがフロントレンジになります。
ダンベルの他にバーベルを背負ってやるバージョンもありますが、それは相当の上級者になってからの話です。
まずはダンベルを持ってできるくらいを目指しましょう。
回数は左右を10回ずつやって1セットとして3セットを目標とします。
サイドランジの正しいやり方
①ダンベルを持って肩幅の倍くらい脚を広げて立ちます(こちらもダンベル無しでも可)
②片足ずつ横に大きく踏み出します
③踏み出した脚を曲げて90度程度にします
④膝を伸ばして元の位置に戻ったら逆の脚で同じように行います
以上がサイドランジになります。
こちらも初心者の方はダンベルを持つ必要はありません。
手持ち無沙汰になってしまうので、手は頭の後ろにでも組んでおきましょう。
左右10回ずつやって1セットとし、3セットを目標に頑張りましょう。
バックランジの正しいやり方
①ダンベルを持って立ちます(もちろんダンベルは無しでもOK)
②片脚ずつ大きく後ろに脚を踏み出します
③前の脚の膝を90度程度まで曲げます
④膝を伸ばして元の位置に戻ったら逆の脚で同じように行います
以上がバックランジのやり方になります。
当然前の2つと同じようにダンベルは最初は持つ必要はありません。
回数は左右10回ずつを1セットとして3セットを目標にしてください。
ここで一つ「フロントランジ」と「バックランジ」って何が違うの?という疑問がわくと思います。
これは実際のところ、それほど凄い違いはありません。
フロントランジはどちらかというと大腿四頭筋が主なターゲットになっているので太ももの前面に効きやすいです。
バックランジは大臀筋が主なターゲットになっているので、お尻に効きやすいと言えます。
このあたりは自分がやってみて意識しないとわからないので、一度どちらもやってみて比べてみましょう。
その結果、全然違いがわからないというのであれば、やりやすくて自分のしっくりする方をやればいいでしょう。
ランジのやり方のコツ5つ
正しいやり方のコツ① 背筋
ランジをやる際は背筋を曲げていてはいけません。
常に上半身は真っすぐで固定です。
特にダンベルやバーベルを持つようになると重くて背筋が曲がりがちです。
真っすぐな状態なまま下に沈んでいくイメージで行いましょう。
正しいやり方のコツ⓶ 膝の角度
膝は確実に90度程度まで曲げてください。
辛くなってくるとこの角度が浅くなってきますが、浅いランジは効果が薄いです。
また、膝にも負担がかかって怪我の原因にもなってしまいます。
正しいやり方のコツ③ 膝の位置
前のめりになってやると、膝がつま先より前に出てしまうことがあります。
この状態も膝に負担がかかって良くありません。
膝の保護のためにも、膝はつま先より前に出さないようにしてください。
正しいやり方のコツ④ 常に正しいフォームを意識
上級者になるにつれてダンベルやバーベルを持つことになるので、更に負荷は増大していきます。
まだ初心者のうちにフォームをしっかり作っておくことは重要です。
きちんと太ももが床と平行になるくらいまで頑張ってください。
正しいやり方のコツ⑤ 疲れを軽減するやり方でもOK
動画では1回1回戻っていますが、一気に同じ脚を10回やるという方法でも問題はありません。
その場合は、大きく踏み出した状態でしゃがんで、立ち上がる時に戻らずに再度しゃがんで一気に10回やってください。
1回1回戻っていると疲れてきてバランスが取れずふらついてしまう、という方は、こちらがおすすめです。
ランジとスクワットのやり方の違いとは?
ランジとスクワットはほとんど同じ筋肉をターゲットにした筋トレ種目になります。
では、どちらか片方をやればいいのでしょうか?
答えは「人の目的によって違う」です。
なぜなら、同じ筋肉がターゲットと言っても、スクワットはランジに比べて非常に重い重量を担いで行うことが可能です。(両脚でやるから当たり前ですが)
脚への負荷(特に大腿四頭筋)は非常に大きいですし、脚以外にも背中などの筋肉にも刺激が入ります。
そのため、筋肉を大きくしたいならスクワットは外せない種目なのです。
その点、ランジは大きく踏み込むことによって大臀筋の中央部に刺激が入りやすくなります。
ここはスクワットではあまり刺激が入らない場所です。
また、ランジの方がハムストリングに効かせやすいという方も多いです。
そして、スポーツの補強でやる場合ですが、スポーツの流れで両足で力を入れることはほぼありません。
走る時も片足ずつ力を入れるのが当たり前です。
なので、スポーツの動きにより近いのはランジと言えます。
よってスポーツ選手などはランジを脚のトレーニングのメインにしている人もいます。
結局は自分の好みもあるのですが、同じ脚に効く種目であっても、まったく同じ部位に効果があるわけではありません。
両方やるのがもっとも理想と言えるでしょう。
時間があるなら両方やることをおすすめします。
もし、時間がないのであれば自分の目的に応じて選ぶことが必要です。
筋肉を大きくして力強い筋肉を手に入れたいのであれば、スクワット。
スポーツのパフォーマンスを重視したいのであればランジ。
というように、スクワットかランジ、どちらが自分に効果的なのかをよく考えてみることが、目標達成への近道と言えるでしょう。
ランジのメリット
ランジは片足でやる筋トレ種目なので、負荷はスクワットほど必要ではありません。
自重トレーニング(自分の体重のみを使ったトレーニング)でも十分に脚に刺激を与えることができます。
なので、自宅で思い立った時にやれるという利点があります。
重りもそれほど重いものが必要ないので、物足りなくなったとしてもダンベルを買ってしまえば上級者になるまではダンベルのみで十分です。
家でやる脚のトレーニングであれば一番おすすめできる種目と言えます。
スクワットだとすぐに脚の筋肉が発達するため、自宅では物足りなくなってしまいますからね。
まとめ
・ランジとスクワットの違いはランジは大臀筋の中部とハムストリングに刺激が入る。
・ランジのやり方は足を踏み出し方向によって種類が分かれ、筋肉への刺激も異なる。
以上がランジに関してのまとめになります。
ランジは手軽にできる割には、下半身を満遍なく鍛えられる非常に優れた筋トレ種目です。
スクワットと組み合わせて行えば効果は計り知れません。
是非筋トレをやっている方には取り入れて欲しい種目です。
また、これから筋トレを始める方にも負荷がそれほどないランジはおすすめです。
まずレンジで筋力を高めてから、スクワットをやると良いでしょう。
初心者から上級者まで手軽にできる種目がランジなのです。