背中の筋肉強化に効果的な「ベントオーバーローイング」は正しいフォームで行うことで効果が期待できます。
今回はベントオーバーローイングの効果と正しいやり方、フォームのポイント4つ、刺激が変えられる他のやり方も紹介します。
目次
ベントオーバーローイングとは?
ベントオーバーローイングとは、「bent over(ベントオーバー)=腰を曲げて前屈みになる」「rowing(ローイング)=漕ぐ」を組み合わせた言葉です。
簡単に言うと、前屈みになってボートを漕ぐような動作をする運動のことを指します。
ボートを漕ぐ動作って、いかにも背中の筋肉を使いそうですよね。
ベントオーバーローイングは背中の筋肉を発達させるにはもっとも効率の良い種目の一つになります。
ベントオーバーローイングの筋トレ効果とは?
ベントオーバーローイングは先に紹介したように背中のトレーニングになります。
広背筋、大円筋、僧帽筋、三角筋と複数の筋肉に同時に刺激が入りますが、最も刺激が入る筋肉は広背筋になります。
なので、ほとんどの本やサイトには広背筋のトレーニングとして紹介されていることが多いです。
広背筋を鍛えると背中に厚みが出て来て、体が全体的に分厚くなります。
また、逆三角形の体になりますので、見た目的にもカッコイイです。
引く力が強くなるので、スポーツでのメリットも高いです。
柔道やレスリングなどのグラップリング系(組技系)の格闘技や、ボルダリングやボート競技などのパフォーマンスアップも期待できます。
また、泳ぐ際にも広背筋はかなり使うので、水泳競技をやっている方もタイムのアップが期待できるでしょう。
ベントオーバーローイングの正しいやり方
それではベントオーバーローイングの正しいやり方を紹介します。
形だけ真似してもあまり背中に効かないので、きちんと広背筋を収縮させる意識を持ってやるようにしましょう。
①バーベルを腰の高さより少し低い位置にセットする
②両手で持って持ち上げる(手の幅は肩幅より少し広いくらい)
③背中は伸ばしたままで前屈みにする(少し膝は曲げた状態にする)
④肩甲骨を寄せて広背筋を収縮させるイメージでバーベルを持ち上げる(腕や肩で持ち上げようとしない)
⑤ゆっくりと元に戻す
以上を繰り返すのがベントオーバーローイングになります。
ラックがなければ最初は床から持ち上げても良いですが、スタートポジションは③の状態の時になります。
ベントオーバーローイングのフォームのポイント4つ
ポイント① 背中
ベントオーバーローイングのフォームで最も重要なのが、背中を丸めないことです。
背中を丸めてしまうと、背中に効かせようと思っても効かせることができません。
ベントオーバーローイングの効果が出ないと悩んでいる方は、背中が丸まっていることが多いのです。
ですのできちんと背中を伸ばすことをしっかりと意識してください。
背中を丸めると、広背筋強化に効果が無いだけではありません。
腰に負担がかかり腰痛の原因になることもあるので気を付けてください。
ポイント⓶ 手首
手を順手で持った場合、力を入れると手首を内側に巻いてしまう方が多くいらっしゃいます。
手首を巻いてしまうと前腕に負荷がかかってしまって、背中に効かせるのが難しくなります。
手首は巻かないように気を付けましょう。
持ち上げている自分の手首を鏡で見た場合、常に手の甲が見える状態で持ち上げるのが理想です。
基本的に親指を使ってしまうと手首を巻いてしまう可能性が高くなりますので、サムレス(親指を使わないグリップ)で行うことをおすすめします。
最初はやりにくいかもしれません。
ですが、慣れればこちらの方が前腕を使わないで効率的に背中に刺激が入るので是非やってみてください。
ポイント③ 肩
疲れてくると僧帽筋で上げようとしてしまうので、肩が上下するようになります。
こうなると広背筋への刺激がかなり弱まり、どこを鍛えているのかわからなくなってしまいます。
肩が上下するようであればもう限界を超えていると判断してやめてください。
また、体全体を動かして上げようとする場合も同じです。
体を動かして体重を使って上げても意味がありませんので、そこでやめるようにしてください。
ポイント④ 重量設定
ベントオーバーローイングは比較的重い重量でもできる種目なので、きちんとしたフォームを維持してできるのであればどんどん重くしても問題ありません。
しかし、あまりに重くして引きが甘くなるようでは意味がありません。
広背筋に刺激がきちんと入っているかどうかで判断するようにしてください。
ほとんど引かずに膝を曲げ伸ばししている方がいますが、それでは背中にほとんど刺激は入りません。
また、あまりに重くなるとストラップがないと握っている握力が先にダメになってしまって落下する恐れがあります。
重量を求める場合はストラップが必須になります。
安全のためにも購入を検討しましょう。
ベントオーバーローイングの別のやり方も紹介
ベントオーバーローイングは持ち方によって刺激が入る部位が微妙に変わってきます。
今回紹介したやり方だと順手で握っていますが、逆手で行うやり方もあります。
逆手でのベントオーバーローイングは、どちらかと言えば広背筋の下の方に刺激が入りますので、いつもとは違った場所に刺激を入れたい時などにやってみると良いでしょう。
また、ナローグリップ(幅を狭く持つ)やワイドグリップ(幅を広く持つ)でのバリエーションもあります。
慣れてきたら、手の幅をいろいろと変えてみて試してみるのも良いでしょう。
ちょっとずつ刺激が入るのが違うので、もっとも自分にしっくりくる持ち方でやってみてください。
ただし、最初はスタンダードのやり方でフォームを覚えてからにしましょう。
フォームの基本はどの持ち方でも同じです。
まとめ
・ベントオーバーローイングはやり方が間違っていると背中に効かないので、フォームを常に意識して行うようにすると良い。
・ベントオーバーローイングは慣れてきたら持ち方を変えてみて背中に入る刺激を変えてみると更なる効果が期待できる。
以上がベントオーバーローイングのまとめになります。
非常に有名な背中の筋トレ種目にも関わらず、間違ったフォームでやっている方が多いので、これを機会にきちんとしたフォームを覚えましょう。
今まで背中に刺激を全然入れられなかった人も、きちんとしたフォームでやれば強烈に刺激を入れられる可能性がありますよ!
刺激の入れ方さえわかればこっちのものです。
持ち方のバリエーションを増やすなどしてカッコいい体に一直線です!