筋トレの種類は様々で効く部位も異なりますが、実は全身の筋肉を効率的に鍛える筋トレがあります。
今回は全身の筋肉を鍛えるメリット5つ、おすすめの筋トレ8選、メニューの組み方のポイントと3パターンのメニューを紹介します。
目次
全身にはどんな筋肉がある?
人間の体にはいったいどれほどの筋肉があるのでしょうか。
確かなことは分かっていませんが、約400ほどの筋肉があるといわれています。
しかし、いくら全身の筋トレをしたからといって、これらすべての筋肉を刺激することはできないでしょう。
筋肉は大きく3種類に分けられます。
・骨格筋
・平滑筋
・心筋
これらのうち、自分の意志で動かすことのできる筋肉は骨格筋のみです。
先ほど述べた400個の筋肉はすべて骨格筋のことです。
これ以外にも約200を超える筋肉が存在しているのです。これはすごい数ですよね。
全身の筋肉を鍛えるメリット5つ
全身をバランスよく筋トレすることが勧められていますが、全身を鍛えることのメリットはどのようなものがあるのでしょうか。
たくさんのメリットがあることは想像がつきますが、今回は5つの点を調べてみました。
全身を鍛えることによって得られる効果を知ればやる気がわいてくることでしょう。
①たくさんの筋肉を鍛えることが出来る
筋トレには、一つの筋肉だけを集中的に刺激するものと、複数の関節動作をふくむものがあります。
全身運動をする時には、後者のコンパウンド種目を基本としてトレーニングを行うことでしょう。
全身を鍛えるということは、それだけ多くの筋肉を鍛えることが出来るのでしょう。
多くの筋肉をそれぞれ強くすることによって、さらに高負荷のウエイトトレーニングを行うことが出来るようになります。
重い重量を日常生活の中でも扱うことが出来るようになるのです。
さらに強い刺激を多くの筋肉に与えることのできるトレーニングが出来ます。
②短時間でカロリー消費できる
短時間で全身の筋肉を動かして運動していると、その分カロリーは消費されていることになります。
ダイエット視点で全身を鍛えることを考えると、たくさんのメリットがあることはすぐにわかるでしょう。
どれほど効率的に痩せることが出来るか、と考えた時に、全身のエネルギーを最も多く消費する「筋肉を増やす」ことこそ、ダイエットに最適な体にするために必要なことでしょう。
なかなかダイエットのためにまとまった運動時間を取れないとしても、短時間で全身の筋肉を動かして鍛えることによって、その後の代謝も向上させることが出来ます。
そのため、全身の筋肉を鍛えることは効率的なダイエットを行ううえで非常に良い方法であり、有利になれるのです。
③強くなることが出来る
「強くなる」というのはどういうときに使うのでしょうか。
ただ力が強いだけでも十分ですが、全身にある多くの筋肉をできるだけ使って、自分の持っている力を最大限引き出すことが出来たら、と思われませんか?
例えば腕だけの力を使って10の力を出すより、全身の筋肉、例えば、腹筋、背筋、下半身などの筋肉を使って100の力を出した方が効率よく仕事を行えるのではないでしょうか。
全身を鍛えることによって、そうした短時間でより強くなって、大きな力が出せるようにトレーニングすることが出来るのです。
そのため、全身の筋肉をバランスよく鍛えていくことこそ、本当に強くなる近道だということです。
④全身を効率よく鍛えることが出来る
全身を動かすことによって、より効率的に筋肉を鍛えることが出来ます。
一つの動作でも様々な関節を巻き込んで、あらゆる筋肉に刺激を与えることが出来ます。
そのため、一つの部位を集中的に鍛えるよりも、同じ時間で全身を鍛えたほうが効率が良いのではないでしょうか。
筋トレ種目によっては、下半身のみ、上半身のみなど絞られた部位しか鍛えられないかもしれません。
しかし少しやり方を工夫すれば、体幹までも鍛えることが出来、全身の筋肉を引き締めることが出来るのです。
よっぽど一部の筋肉にこだわりがあるわけでないのであれば、全身運動を行って筋力トレーニングに励んだ方が効率が良いでしょう。
⑤全身の柔軟性が強まる
一つの筋トレ種目だけでも、全身を鍛えることが出来るものもあります。
全身の筋肉が必要な時に十分に働けば、あらゆる場面で柔軟に動くことが出来るようになります。
また、一部の筋肉を鍛えるためだけの筋トレよりも、全身の筋肉をバランスよく鍛えたほうが体型はより魅力的になっていきます。
全身の筋トレで目指すのは「細マッチョ体型」
全身の筋トレをする理由は何でしょうか?
それは人それぞれかもしれませんが、ほとんどの方は他の人から魅力的な男性として見てほしいという願いがあることでしょう。
男性にとっても女性から見ても、全身の筋肉が程よく引き締まっている細マッチョ体型の人は魅力的です。
全身の筋トレを行うことによって、そのような理想的な体型に近づくことが出来ます。
細マッチョ体型になるためには、筋肉量を増やしていく必要があります。
筋肉がついた後にも脂肪が付きにくい体にするためには、できるだけ多くの筋肉を増強して、基礎代謝を高めておく必要もあるでしょう。
ここで、重要なのが全身の筋肉を鍛えることのできる筋トレです。
例えばアームカールのみを行っていても、腕の筋肉は鍛えられるかも知れませんが、細マッチョにはいつまでたってもなれないからです。
全身の筋肉をしっかり刺激して理想体型を目指しましょう。
全身の筋肉に効くおススメの筋トレ8選
全身の筋肉を鍛えて、理想的な体型になるためにどんな運動が出来るでしょうか。
全身を鍛えるための筋トレメニューに是非含めてほしい種目を一つずつ紹介します。
この一つ一つのトレーニングが、それだけで全身を鍛えられるわけではありませんので、メニューの組み方にも工夫が必要です。
①腕立て伏せ
腕立伏せは、正しいフォームで行えば予想以上の筋肉を鍛えることが出来ます。
腕立て伏せは胸筋を鍛えるためだけのものと勘違いしている人がほとんどです。
しかし実際は上腕筋や腹筋、大殿筋やハムストリングスなど全身の筋肉を刺激することのできる種目なのです。
①腕を肩幅より少し開いて床につく
②足をのばしてつま先を床につけて、腕と一緒に体を支える
③足から首までを一直線にする
④顔から1メートル先を見るように頭を上げる
⑤肘を曲げながらゆっくりとからだを倒していく
⑥床すれすれまで倒したら1秒間静止する
⑦体を地面を押しながら戻す
⑧20回繰り返す
⑨30秒の休憩を置いて2セット目を行う
20回×3セットを行う
呼吸を意識しながら行うようにしましょう。
体を下ろすときには息を吸い、押し上げるときに息を吐くようにすると、正しいリズムで呼吸が出来ます。
また、20回行えると良いですが、回数以上に正しいフォームを意識するようにしてください。
②ベンチプレス
ベンチプレスは、より重いウエイトをもって腕立て伏せするようなものです。
腕立て伏せは、基本的に自重トレーニングとなりますが、ベンチプレスでは、バーベルやダンベルを利用して行うことが出来ます。
その結果、全身運動ともなる腕立て伏せをより高負荷で行うことが出来るということなのです。
①ベンチの上にあおむけに寝る
②肩甲骨を寄せて背中にアーチを作る
③バーベルの1.5倍分ほど外側を握る
④下半身を安定させ、リラックスさせる
⑤バーベルをゆっくりと下す
⑥素早くバーベルを持ち上げる
⑦限界まで上げたら1秒間静止する
⑧ゆっくりと元に戻す
⑨7回繰り返す
⑩3~5分間休憩する
7回×3セット行う
ベンチプレスを行うときに重要なのは、スピードです。
持ち上げるときは勢いをつけないように注意しながら素早く上げるようにします。
そして下げるときはゆっくりと腕や胸にかかっている負荷を逃がさないように気を付けながら下ろしていきます。
メリハリをつけることによってより効果的な筋トレとなります。
③スクワット
スクワットは誰もが知っている、全身の筋肉を強化できる筋トレ種目です。
特に太ももやお尻、ふくらはぎなどの下半身の筋肉を直接鍛えることが出来ます。
また、それ以外にも腹筋や体幹を鍛える効果があるため、全身を鍛えるための効果絶大な筋トレ種目なのです。
①足は肩幅に開く
②手をまっすぐ前に伸ばす
③ゆっくりと腰を落としながら、太腿が床と水平になるようにする
④3秒ほどキープする
⑤ゆっくりと元の位置に戻る
⑥15回行う
15回×3セット行う
スクワットは先ほども述べたように全身の筋肉をまんべんなく鍛えることのできる筋トレです。
部分痩せというより全身を引き締めてダイエットを成功させる方法としても使われています。
膝を曲げ伸ばしするだけになってしまうと、効果が表れないだけなく、膝を壊してしまいかねないので注意が必要です。
④デッドリフト
デッドリフトは昔から全身を鍛えることのできる運動として、多くの人に好まれているものです。
背筋を中心として上半身から下半身まで多くの筋肉を刺激することが出来ます。
しかし、やり方次第では腰を痛める可能性があるため注意が必要です。
①バーベルの重さを調整
②床に置いたバーベルの前に立つ
③中腰になってバーベルを持って背中を丸めずに腰の位置まで持ち上げる
④持ち上げきったと状態で最後に肩甲骨を寄せるようにします
⑤ゆっくりと下ろす
⑥下ろし終わったら再度持ち上げる
以上を繰り返すのがデッドリフトになります。
⑤ランジ
ランジは下半身を中心に鍛えていくことが出来る運動の一つです。
全身運動ともいえるのは、トレーニング中に体のバランスを保つ必要があるため、体幹を鍛えるのにも役立ちます。
スクワットをする時に刺激される筋肉を同じように鍛えることが出来ます。
①肩幅と同じくらいに足を開く
②股関節を中心に体重を後方に移動させる
③膝20度から40度位に曲げていく
④背筋はまっすぐに伸ばして上半身を45度くらいに傾いたらキープする
⑤その後、ゆっくりと元の位置に戻す
簡単なやり方のように思えるかもしれませんが、しっかりと背筋を伸ばしてフォームを正しい状態に保たなければ、効果を期待することはできません。
痛みがでるようなばあいは、すぐにトレーニングを終了させて医者にかかるようにしましょう。
⑥パイクロールアウト
パイクロールアウトは、バランスボールなどを球体を用いて行うトレーニングの一つです。
体幹を鍛えることが出来るので、全身の筋肉バランスを維持するのに役立つトレーニングの一つです。
①両足をそのバランスボールの上に乗せて腕立て伏せの体勢にする
②お腹と腰を使って、お尻を高くあげていき山なりになる
③その後、ボールに沿って体を下げる
④ボールが膝の下になって両手が前に突き出している状態にする
この流れを繰り返す
バランスボールを利用して行う体幹トレーニングは、多くの体幹を刺激することが出来るので、全身を鍛えることができます。
普通の筋トレ種目よりも負荷がすくないので、筋トレ初心者にとっても簡単に全身を鍛えることのできるものかもしれません。
⑦クリーン&ジャーク
クリーン&ジャークは瞬発的な力を使って、筋肉をつける運動の一つです。
多くの筋肉を一気に刺激することが出来る筋トレです。
精神力も鍛えられる運動なので、クリーン&ジャークを使って、男らしくなろうとする人は少なくありません。
①バーベルを床において両足を肩幅に広げて立つ
②腰を落としてしゃがみ、両手を使って順手でバーベルを握る
③膝をのばしてバーベルを上げる
④バーベルが脛のあたりを超えたら、一気に全身の爆発的な力を使ってバーを引き上げていく
⑤バーが太もも上部を通過するタイミングで、素早く膝を曲げて腰をおろす
⑥バーベルの下に体が来るようにしてバーを肩前面でキャッチする
はじめてやる人にとってはフォームやテクニックを習得しなければ、難しいかもしれません。
高い集中力も必要です。
実践できる場合は、集中できる環境があるところで行うようにしましょう。
指導者がいるとやりやすいでしょう。
⑧バーピージャンプ
バーピージャンプは、腕立て伏せとスクワットの両方を組み合わせたような、筋トレ種目です。
下半身と上半身の筋肉をどちらも鍛えることが出来ます。
また、瞬発力も鍛えることのできる運動の一つです。
全身運動の筋トレとはいっても、筋肉だけでなく心肺機能まで鍛えることのできる運動はバーピージャンプぐらいではないでしょうか。
やり方を変えると有酸素運動にもなるようなものです。
体を動かしたいのであれば、バーピージャンプで全身をまんべんなくほぐしてみませんか?
①直立の状態を作る
②両手についてその場にしゃがみ込む
③同時に少しはねるように両足を後ろへ伸ばす
④両肘を曲げて腕立伏せのような動作を行う
⑤両肘をのばしながら両足を最初の位置に戻す
⑥立ち上がりながら、できる限りジャンプする
⑦その後着地したら、同じ動作を繰り返す
全身をフルで動かすようにダイナミックに一つ一つの動作を行いましょう。
両足をのばしたりジャンプしたり、いろんな方向に体を動かしましょう。
全身の筋肉に効く筋トレメニューの組み方のポイント
全身の筋トレを効率よく行うには、メニューをしっかり組む必要があります。
このポイントを押さえておけば、全身筋トレの効果を最速で実感出来るようになるでしょう。
この組み方が絶対に正しい、というものはありません。
しかし基準を知っておけば、自分の目的に合っているメニューを組むことが出来るでしょいう。
楽しさや効率を重視する
筋トレを続けていくためには、楽しいかどうかがとても重要です。
大きな重量が挙げられたり、狙った部位に効いた感触があったなど、目的を達成することが出来ると、喜びを感じることができるでしょう。
しかし、なかなか、そのような効果を感じられないようであれば筋トレを継続しておこなうためのモチベーションがどんどん低下してしまいます。
ですから、正確なフォームで行うことが出来て、効率的に効果が出やすい筋トレ種目をメニューに組み込むようにすると、楽しさを感じることが出来るでしょう。
例えば、ダンベルベンチプレスかバーベルベンチプレスをメニューに組み込むとします。
重量がどれほど大きいものを持ち上げられるのか、どんな目標を達成しやすいのか、といった点を考える必要があります。
実践できるメニューを決める
確実に実践できるメニューを組むようにしましょう。
例えば、1週間に週4回2時間かかる筋トレメニューを立てたとします。
これは何カ月も継続して行える筋トレメニューであると言えるでしょうか。
筋トレをするために、予定を入れられなかったり、仕事を切り上げなければいけなくなるかもしれません。
思い通りにメニューがこなせなくなると、筋トレへのモチベーションが低下してしまいます。
ですから、自分の生活と照らし合わせて無理のない範囲で、実践できるメニューかどうかをしっかり検討するようにしましょう。
早々にメニューを変更しなくてもよいように、慎重に考えましょう。
全身の筋肉に効く筋トレメニューのおすすめの組み方3選
①「全身×週三回」
全身の筋トレをこれから始めようとする方にとって、一番ベストな方法といえます。
いまいち、筋肉の追い込みかたがわからない、という人にとって最善の方法が週3回です。
メリット
このメニューの組み方をすると、筋肉の使い方を習得しようする時に、この週3回がベストとなります。
筋肉の使い方を習得するには、神経系の発達の仕方や、正しいフォームについて学習する必要があります。
筋トレをこれまで全くしてこなかったという方にとって、ダンベルを上げるための神経系が発達していない為、少しずつ筋肉を刺激していく必要があります。
レベルの高い筋トレをしていくためには、週3回という高頻度で行っていく必要があります。
デメリット
しかし、この方法はデメリットともなります。
筋肥大がなかなか難しいというのが現実です。
この週3回の方法で筋トレをしていても、効率よく筋肉が鍛えられないのは残念な結果になってしまいます。
この週3回の方法をしっかり行って、目的としている筋肉にしっかり効かせている実感があったり、正しいフォームを習得できた、と感じるのであれば、別のメニューの組み方に変更していけばいいでしょう。
②「2分割×週3回」
全身ではなく、下半身と上半身に2分割して筋トレを行う方法もあります。
この方法だと週2回がおすすめですが、週3回の方法もおすすめです。
あまりにも厳しいトレーニングを行ってしまうと、体が悲鳴を上げてしまうので注意が必要です。
メリット
2分割しようすると全身を一度に鍛えるよりも、一つ一つの筋肉を限界まで追い込めるので、効率よく鍛えることが出来ます。
分割すればするほど、筋肉を追い込みやすくなります。
筋トレの頻度が上がると。スケジュールを立てるんが難しくなるので2分割にして週3回が最もバランスの取れたメニューの組み方となるかもしれません。
デメリット
この方法だと1回の筋トレがきつくなってしまいます。
集中力が落ちたり、超回復ができなくなったりしますので、注意が必要です。
③「3分割×週4回」
最後におすすめできるのは、3分割にして週4回筋トレを行う方法です。
これは頻度が高くても十分に筋トレに時間をさける人におすすめの方法です。
筋トレが習慣化していた李、上級者であればこなすことが出来るでしょう。
メリット
2分割にして筋トレを行ていた時よりも、追い込みやすくなります。
大きな筋肉の後に小さな筋肉の種目を設定することによって、より効率的に筋肉を鍛えることが出来ます。
集中力も持続しやすいことでしょう。
また、筋トレと筋トレの日の間に1日全く筋トレをしない日があるので、筋トレの質を高める効果もあります。
週4回が最大の頻度となります。
1日以上開けないと、筋肉の疲労が取れないからです。
デメリット
週4回の筋トレをしようと思うと、プライベートや仕事の予定を立てにくくなるかもしれません。
筋トレを予定していた日に急なスケジュールが入ってくることもあるでしょう。
そうすると筋トレをしない日が2日になってしまいます。
メニューの間に差が生まれてしまい、下半身はしっかり動いているけれども上半身が鈍くなってしまいかねません。
まとめ
・全身の筋トレで目指すのは「細マッチョ体型」。
・全身の筋トレは自分の生活と照らし合わせて無理のない範囲で行う。
全身を鍛えると、モテボディになれること間違いありません。
自分のスケジュールに合わせてメニューを組むようにしましょう。
全身をまんべんなく鍛えて、体幹も鍛えることでバランスの良い体型になれます。
ここでご紹介したおすすめの筋トレ種目を是非メニューに加えてみてくださいね。