プロテインを飲むことで筋トレ効果がアップしますが、摂取タイミングや量など注意すべき点も多くあります。
今回は筋トレ後にプロテインが必要な理由、タンパク質の最適な摂取量とタイミング、摂り過ぎによる副作用を紹介します。
目次
「筋トレ後のプロテインが効果的」と言われる理由
筋トレ後にプロテインを飲むと良いという話はよく聞きますよね。
しかし、このプロテインっていったい何なのか知らない人も多いのではないでしょうか。
もしかしたら、ドーピングと勘違いしている人もいるかもしれませんね。
もちろんドーピングを堂々と飲んでいるわけないですから、ドーピングとはまったく異なるものです。
プロテインは英語で「タンパク質」という意味です。
そうです、要するにプロテインは、タンパク質を補給するための栄養補助食品(サプリメント)なのです。
タンパク質と言うのは三大栄養素の一つで筋肉を作る働きがあります。
筋肉の他にも髪、爪、皮膚、内臓もタンパク質で作られます。
なので、必須の栄養素なのです。
通常の食生活でもタンパク質は肉、魚、大豆、乳製品などに含まれているので、通常は足りなくなることはあまりありません。
しかし、筋トレをすると非常に筋肉が疲れてダメージを受けます。
その疲れた筋肉を回復させるため、そして、さらに発達させるためにタンパク質が通常より多く必要になって来るわけです。
なので、筋トレ後にプロテインと言われるわけです。
もちろん食事で摂ってもいいのですが、プロテインのサプリメントを摂ることでより効率的にタンパク質が摂れるのでトレーニングをしている人はプロテインを飲んでいるのです。
タンパク質の最適な摂取量は?
タンパク質の適正な摂取量と言うのはあるのでしょうか?
実は適切な摂取量は筋肉量とトレーニングの強度によって変わってきますので、人によって異なります。
目安としては、軽めのトレーニングであれば、体重1キロあたり1g程度と言われています。
本格的にトレーニングしている人は体重1キロ当たり2g程度。
ボディビルダーなどの超ハードトレーニングをしている人は3gとも言われています。
トップビルダーの人になると4g以上摂っている人までいます。
ただ、後述しますが、タンパク質もあまりに摂り過ぎるのはいけません。
何でも「過ぎたるは猶及ばざるが如し」と言います。
自分にあった適切な量を摂ることが大事です。
タンパク質の最適な摂取タイミング3つ
タンパク質の摂取する時間でもっとも最適な時間というのはいつでしょうか。
それは3つあります。
まずは「トレーニングの後にプロテインを飲むと良い」と言われているように筋トレ直後です。
ボディビルダーがいるような本格的なジムになるとプロテインを提供するプロテインバーがあるのもそのためです。
筋トレ後は筋肉が疲労していて栄養を欲している状態なので、筋トレをした後30分~45分以内にプロテインを飲むと、筋肉への送られる栄養が非常に効率的に行われます。
この時間帯のことをゴールデンタイムと呼んだりします。
また、次に良いタイミングが寝る前です。
寝る前にプロテインなんて飲んだら太りそうと思う方もいると思いますが、寝る前にエネルギーを補給すると太るという考えはもはや古いです。
そもそも寝る前に食べると太るのではなく、太っている人は寝る前もその前も食べているので太るのです。
一日の摂取トータルカロリーが問題であって、寝る直前に食べるとかはあまり関係がありません。
(若干研究によると関係はあるようですが、摂取カロリーの方が圧倒的に関係があります)
また、寝る直前に食べると消化をするために胃が活動するので、睡眠の質が悪くなるという人もいますが、プロテインなら大丈夫です。
液状なのですぐに消化されてしまいます。
寝ている間は成長ホルモンがもっとも出る時間と言われています。
「寝る子は育つ」と言いますが、これは成長ホルモンがたくさん出るからなのです。
せっかく成長ホルモンが出ているのに栄養が足りないと筋肉は発達しないのです。
筋肉を発達させたい人は特に寝る前のプロテインは必須と言えるでしょう。
3つ目は朝起きてすぐのプロテインです。
これは寝ている間は何も食べていないので、エネルギー不足に陥っているためです。
タンパク質も足りないので、プロテインを飲むと良いでしょう。
ただし、朝ご飯をきちんと食べる人はプロテインである必要はありません。
肉、魚、乳製品、大豆など食べれば、プロテインを飲む必要はありません。
ご飯からタンパク質が摂れるからです。
タンパク質の摂り過ぎで起こる副作用① 体調を崩す可能性
タンパク質は摂り過ぎるとどうなるのでしょうか?
もちろんどんなものでも摂り過ぎは良くありません。
タンパク質を摂り過ぎると肝臓や腎臓に負担をかけると言われています。
なぜなら、肝臓や腎臓はタンパク質が体に入ってきた後に分解や排出に関わる臓器だからです。
大量にタンパク質が体に入ってくるとこの2つの臓器がフル回転で動くことになります。
あまりに働きすぎると人間でいうと「過労」の状態になり、最後には病気になってしまいます。
また、病気にならないまでも便秘や下痢になったり、尿路結石のリスクも高まると言われています。
タンパク質がいくら体にいいからと言っても、やはり摂取のし過ぎは体に様々な悪影響を及ぼす可能性があることを覚えておきましょう。
タンパク質の摂り過ぎで起こる副作用⓶ 肥満
ダイエットと言えば炭水化物を少なくしたり、脂肪を少なくする方法が主流です。
ダイエットの時にタンパク質を減らせという人はまずいません。
なぜなら三大栄養素のうちでタンパク質がもっとも体に重要なものですし、カロリーも他の二つに比べると少ないからです。
しかし、タンパク質をいくら摂っても太らないかというとそんなことはありません。
やはり摂り過ぎると太ります。
体重が減りもしないし、増えもしない食生活をしている人が(要するに消費カロリーと摂取カロリーのバランスが丁度いい食生活)プロテインを飲みだすと太ることがあります。
これはプロテインの分だけ摂取カロリーが増えるからです。
タンパク質を余分に摂る場合は、その分運動をするか、炭水化物や脂肪を減らして調整するようにしてください。
太るとか痩せるは結局のところカロリーのバランスの問題です。
何かを食べるから痩せるとか太るわけではなく、1日のトータルカロリーが過剰になれば太るという単純な理由なのです。
タンパク質を効率良く摂取するには?
タンパク質を摂るのにもっとも効率のいいのがプロテインパウダーです。
プロテインパウダーは商品にもよりますが、100g中に含まれるタンパク質の量が7割以上のものがほとんどです。
これは食品ではありえない含有量です。
しかし、サプリメントは基本的に「補助食品」と言われるだけあって、基本的には補助的に利用するようにしましょう。
食生活の基本はやはり食事です。
三食の中で必要なタンパク質をきちんと摂れるならプロテインを飲む必要はないのです。
このあたりを勘違いしてはいけません。
どんなサプリメントも結局は人工的に作ったものです。(食品などから抽出したものですが、バランスは人間が考えて配合しているので人工的なものと言えます)
人間の内臓は基本的には食品から栄養を摂るようにできていますので、サプリメントさえ摂っていれば大丈夫という考えは危険ですのでやめてください。
基本は食事であることを忘れないようにしましょう。
タンパク質と一緒に糖質も摂るのがおすすめ
筋肉をつけるためにはタンパク質!と思っている人も多いと思いますが、実はタンパク質だけ摂っていても筋肉は増えません。(厳密にいうと増えますが、効率は悪いです)
トレーニングをした後にはタンパク質と一緒に糖質も摂る必要があります。
これはなぜかというとトレーニングの後は非常にエネルギー不足になっているので、とにかく体はエネルギー不足を補おうと必死になります。
その時に筋肉を分解してまでエネルギーを作り出そうとしてしまうのです。
タンパク質を摂っても分解に時間がかかるため、すぐにはエネルギーにはなりません。
そのため、摂ったらすぐにエネルギーに変換できる糖質が必要になるのです。
まずは糖質で筋肉の分解をおさえつつ、タンパク質で筋肉の発達を促すわけです。
しかし、安心してください。
プロテインにはタンパク質の他に糖質もある程度配合されています。(入っていない商品もありますが、それは特殊なプロテインなので、市販のものにはすべて入っています)
なので、プロテインを飲んでいる人は特に何も考えないで良いでしょう。
こういった意味でもトレーニング後にはプロテインが人気なのです。
まとめ
・タンパク質を摂るタイミングで最適なのは「筋トレ直後」「寝る前」「起きてすぐ」。
・タンパク質の最適な摂取量は筋肉量とトレーニングの強度によって変わる。
・タンパク質の副作用は摂り過ぎれば肝臓や腎臓にダメージがあり、肥満になる可能性もある。
いかがでしたでしょうか。
筋トレの後に摂るプロテインが何なのかとタンパク質の重要性が分かっていただけたのではないでしょうか。
タンパク質は非常に重要な栄養素ですが、摂り過ぎは体に悪いです。
しかし、あまり神経質に考えずに自分の体調を見ながら摂るようにしてください。
よほど摂らないと摂り過ぎにはならないと思いますので、まずはトレーニング後にタンパク質を摂ることを心がけていただければよいでしょう。