ベンチプレスは人気の筋トレで、自分のMAX重量を正しく知ることでトレーニングの質や効率も変わってきます。
今回はベンチプレスと体重との関係、MAX重量の計算方法、正しいやり方と注意点2つ、目的別最適頻度を紹介します。
目次
ベンチプレスとは?
今さら「ベンチプレスって何?」と言う人がこの記事を読んでいる可能性は低いですが、一応軽く説明をしておきましょう。
ベンチプレスは、ベンチ台に寝た状態で胸の上でバーベルを上下させる筋トレ種目です。
おそらく大半の人が、筋トレというと、この種目を思い浮かべるほどのメジャーな種目と言えます。
メジャーが故にこだわる人も多いですね。
また、「何キロ挙げられるんですか?」と質問する人がいたら、その質問の多くはこのベンチプレスの重さを訊いていることが多いです。
それくらいに知られている種目なのです。
ちなみに、男性がこのベンチプレスにこだわりがあるのには理由があります。
「厚い胸板」が男性を象徴するものであるため、と言うのが一つ。
そして、実は筋トレの中では(特にフリーウエイトで行う主要な種目の中では)最も辛くない種目である、という理由もあります。
ベンチプレスは、「ビッグスリー」と言われる、ウエイトトレーニングをする人なら誰でも行う3種目の中では、最も体に負荷が少なく、辛くない種目なのです。
やはり体に負荷の強い種目は本能的に避ける人が多いので、ベンチプレスは人気があるわけです。
とは言っても、最も人気のある種目であれば、重い重量を持ち挙げて優越感を感じたいものですよね。
なので、より他の人のベンチプレスの重量が気になったりするわけです。
ベンチプレスの重量と体重との関係とは?
ベンチプレスに限らず、体重がある方が重い重量が持ち上がります。
なぜなら、基本的に人間と言うのは体重が重くなれば、筋肉の量が増えるのが普通だからです。
筋肉の量が増えるということは当然力も出るので、重い重量を扱えるわけです。
格闘技などが体重別で行っているのは、結局のところ体重で筋肉量が違うので、力の差があまりにも違うという理由からです。
格闘技の経験がある人はわかると思いますが、体重が5キロ違うと別次元かと思うほど力の差があるのが普通です。
とは言っても、まったく鍛えていない80キロと毎日のように鍛えている60キロでは後者の方が力があるのは説明しなくてもわかるでしょう。
ここで言う「体重がある方がベンチプレスが持ちあがる」と言うのは、あくまでも、いつもトレーニングをしている人の間で比べた場合になります。
いつもトレーニングをやっていれば、当然体重が多い方が筋肉量は多いわけですから、持ちあげることのできる重量も大きくなるわけです。
これはトレーニングしている人の間では常識と言えます。
ただし、筋肉には力を出す「コツ」がありますし、ベンチプレスの場合は「テクニック」も必要ですので、筋肉量だけですべては決まりません。
ですが、同じ人間で比べた場合、60キロの時と80キロの時ではやはり、体重が重い80キロの時の方が圧倒的に扱える重量はアップすることは間違いありません。
これはベンチプレスに限らずほとんどの筋トレに当てはまることです。
ベンチプレスのMAX重量の計算方法とは? 【計算式あり】
自分のベンチプレスのMAXがどの程度が知りたくないですか?
そもそもMAX重量を知らないことには、自分が今どれくらい追い込んでいるのかがわかりません。
極端な話、100キロが本当は持ちあがるのに60キロでやっていては、それは「サボっている」ことに他なりません。
当然サボっていれば記録の伸びはありませんので、時間をかけた割にはベンチプレスの扱える重量が上がっていかないのです。
重量をアップさせるためには「これ以上できない」というMAX重量で行うことが重要なのです。
自分のMAX重量を計算で出すことも可能です。
計算式は以下のようになります。
MAX =「実際に挙げた重さ ÷ 40 × 実際に挙げられた回数 + 実際に挙げた重量」
ちょっとややこしいですが、もしあなたが60キロを10回やっているとすれば、「60kg÷40×10回+60kg」という計算式になります。
これを計算すると「75」になりますので、あなたのベンチプレスのMAXは「75kg」になるというわけです。
ちなみにこれは人によって違うので幅をもたせて、40で割り算をするところを33.3で割る場合もあります。
要するに「60kg÷33.3×10回+60kg」と言うことです。
こちらを計算するとおおよそ「78」となりますので、MAXは「78kg」と言うことです。
つまり、75kg~78kg程度なら挙げられるという計算になるのです。
もちろんここで言うMAX重量とは、1回ギリギリ挙げられる重さのことです。
本気を出せば10回挙げられる、というものではありません。
たまに勘違いしている人がいるので、覚えておきましょう。
ベンチプレスの正しいやり方!
では、次に正しいベンチプレスのフォームを学びましょう!
フォームが正しくなくても重い重量が持ちあがることはもちろんあります。
しかし、胸の筋肉に刺激が入れられないベンチプレスだったら、いくら重い重量が持ち上げられても意味がないでしょう。
MAX重量が120kgだけど胸の筋肉が全く発達していない人と、MAX重量が80kgでも胸の筋肉はきちんと発達している人ならどちらが良いでしょうか?
恐らくほとんどの人は胸が発達している人と思うでしょう。
また、正しいフォームで持ち上げていないと、いくら重い重量を持ち上げたとしてもそれは単なる自己満足です。
さらに、周りからも「あんな意味のない持ち上げ方して…そんな持ち上げ方で重量だけアップしても自慢にもならないのに」と冷たい目で見られてしまいます。
どうせ重い重量で持ち上げるなら、誰が見ても「すごい」と思う持ち上げ方で持ち上げた方がいいでしょう。
その上、胸の筋肉もきちんと発達して厚い胸板が手に入るなら最高ですよね。
そのためにきちんとしたフォームを覚えましょう!
以下に動画を貼り付けておきますので、こちらで正しいフォームを確認してからやるようにしてください。
おそらくいきなりきちんとしたフォームでやろうとしても違和感があって、全然持ち上がらないかもしれません。
ですが、それでいいんです。そこからスタートです!
頑張って持ち上げられるようにしましょう。
ベンチプレスの注意点2つ!
ベンチプレスを注意点ですが、基本的には「正しいフォーム」で行うことが最も重要です。
それ以外はそれほどありません。
正しいフォームで行うのは、先に紹介したように筋肉の発達が良い、というメリットの他にも怪我をしにくい、というメリットもあります。
どんなに頑張っても怪我ばかりしていては重量も伸びませんし、筋肉の発達も思うように見込めません。
怪我をしないというのはスポーツでも同じですが、ある意味技術が伸びることより重要なことなのです。
また、あまりに重い重量でベンチプレスを行うと手首を痛める場合があります。
手首の保護のために、手首のサポーターを使った方が良いかもしれません。
とにかく怪我には十分注意して行ってください。
ベンチプレスをやる目的をしっかり持つのが大切な理由とは?
ベンチプレスをやる時は、そもそもの目的を明確にしてやるべきでしょう。
MAX重量にとことんこだわるのか?
それとも胸の厚くしたいのか?
それとも筋持久力をつけてスポーツのパフォーマンスをアップさせたいのか?
これらはきちんしたフォームでやっていれば、全部同時に達成はできないことはありませんが、究極まで行くと目的によってトレーニング方法は変わってきます。
胸板をとことん厚くするのが目的のボディビルと、重量をとことん追求するパワーリフティングでは、実はトレーニング内容が異なるのです。
自分がどんな目的でベンチプレスをやっているのかを明確にしてトレーニグをした方が、目的に達するスピードは速いのは言うまでもないでしょう。
もちろん初心者のうちはそんなことを考える必要は全くありませんが、ある程度のレベルになったら、やり方について考えてもいいでしょう。
次からは、本当にベンチプレスMAX重量にこだわる場合のトレーニング方法も紹介いたします。
ベンチプレスの目的別の最適頻度!
週に1回か2回程度しか同じ部位のトレーニングはしてはいけない…そんなことを聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。
確かに筋肥大が目的のボディビルなどでは、同じ部位をトレーニングするのは週に1回程度の場合が多いです。
なので、ベンチプレスは週に1回程度、多くても2回くらいになります。
その代わり徹底的に胸が悲鳴を上げるまで追い込むわけです。
しかし、ベンチプレスのMAX重量を究極まで追い求めるパワーリフティングの選手はどうでしょうか。
実はベンチプレスを週に3回以上やっている人がほとんどです。(特にベンチプレスを専門としている選手)
多い人はなんとほぼ毎日ベンチプレスをやります。
これはベンチプレスを競技として行っているので、サッカー選手がサッカーを毎日やるのと同じ感覚です。
パワーリフティングの人は筋肥大が目的ではないので、毎日のようにベンチプレスを行って、とにかくテクニックも身につける必要があるのです。
ボディビルの選手は筋肉痛が出るまでトレーニングを行いますが、パワーリフティングの選手は筋肉痛が出るまでは行いません。
とにかく頻度を増やすのです。
もし、あなたが胸の発達よりも「MAX重量をとにかく増やしたい!」というのであれば、このように毎日(少なくとも週に3日)ベンチプレスをやりましょう。
重量は面白いように伸びるはずです。
まとめ
・ベンチプレスはMAX重量が簡単にわかる計算式がある。
・ベンチプレスは目的によって行う頻度が異なる。
いかがでしたでしょうか。今回はベンチプレスの正しいやり方、とにかくMAX重量を伸ばしたい人向けのトレーニングの仕方などを紹介しました。
MAX重量をこだわりたい気持ちはわかりますが、あまりにもこだわりすぎると怪我の元にもなりますし、注意が必要です。
ただし、本当にこだわりたいのであれば、競技としてやるのもいいでしょう。
頑張ってください!