肩周りを逞しく、形よく鍛えるのに効果的な筋トレ種目の一つに、フロントレイズがあります。
今回はフロントレイズで鍛えられる筋肉と効果、やり方と呼吸の仕方、コツと注意点、重量設定方法、相乗効果のある筋トレを紹介します。
目次
フロントレイズとは?
フロントレイズは文字通り「フロント=前方」に「レイズ=持ち上げる」動作をする筋トレになります。
肩を鍛える筋トレ種目の一つですが、あまり聞いたことがない種目かもしれません。
肩と言えばサイドレイズやフロントプレスなどが有名ですが、フロントレイズはやったことは一度もないという方も珍しくありません。
これは「肩は他の種目をやっているから必要ない」と思われがちなことが理由として挙げられます
また、やっている方があまりいないので、見る機会が少ないためやり方が今一つわからないという理由からでしょう。
しかし、フロントレイズはカッコイイ肩を作りたい方には是非トレーニングに入れていただきたい種目になりますので、これを機会に覚えていただければと思います。
フロントレイズで効果がある筋肉!
フロントレイズで鍛えられる筋肉は前述したとおり肩になります。
しかし、肩と一言で言っても、実は1つの種目で肩全体が鍛えられる種目と言うのはないのです。
肩と言うと筋肉で言うと三角筋になるのですが、この三角筋は前方、中間、後方と3つに分かれていて、この3つに同時に刺激を入れる種目がないのです。
厳密にいうと刺激を3つ同時に入れることのできる種目はあるのですが、種目によってメインのターゲットが異なるため、3つの部位に均等に効く種目はないのです。
なので、肩をきれいな丸い形にしたい場合は、1つの種目ばかりやっていても無理ということになるのです。
有名なサイドレイズは3つの中でメインに効くのは三角筋中間部位。
一生懸命やっても中間部が発達するだけで、後方や前方があまり発達しません。(まったく発達しないわけではないですが)
そこでやりたいのがフロントレイズと言うわけです。
フロントレイズをやると主に刺激が三角筋前方に入るので、サイドレイズと一緒にやるときれいな形の肩が作れるわけです。
残りの三角筋後方は「リアレイズ」という種目で鍛えることができますので、こちらもやることをおすすめします。
フロントレイズで期待できる2つの効果!
フロントレイズを行うことで期待できる効果はやはり逞しい肩を作れること。
もちろん綺麗な形の肩にするには、前述のように他の種目と組み合わせることは必要です。
しかし、三角筋の前方をメインに刺激を入れる筋トレとしては最高のものの一つと言えるでしょう。
三角筋の前方を鍛えるのに特化した種目ですから。
また、三角筋の前方を鍛えることでスポーツのパフォーマンスがアップする可能性も高いです。
行う競技によりますが、三角筋は腕の根元付近と近く、腕を動かすと必ず使う筋肉です。
腕を動かすスポーツで競技力がアップする可能性は高いでしょう。
フロントレイズの正しいやり方!
それではフロントレイズの正しいやり方をご紹介します。
恐らくやったことがない方も多いでしょうから、動画を何度も見て確認しながらやってみてください。
フロントレイズはバーベルでもダンベルでもやることは可能ですが、ダンベルで行う方が一般的なので、今回はダンベルで行っている動画を紹介します。
①立った状態で両手でダンベルを持つ
②手の甲を前にした状態で前にダンベルを持ち上げる
③胸の高さくらいまで持ち上げたらゆっくりと元に戻す
以上がフロントレイズのやり方になります。
フロントレイズでの呼吸方法!酸素効果で一気に力が出やすくなる
フロントレイズを行う場合、呼吸が重要になってきます。
ダンベルを持ち上げる時に息を吐いて、下ろす時に吸うのが基本です。
これはフロントレイズに限らず筋トレ全般に言えることで、基本は力を入れる時(ターゲットの筋肉が収縮している時)に息を吐きます。
稀に息を吸いながらの方が力が入るという方がいます。
その場合は無理に息を吐きながら力を入れる必要はありませんが、できるなら吐きながら力を入れるようにした方が良いでしょう。
なぜなら人間は体の構造上酸素が体の中に入った時に力を発揮するようにできているからです。
これから力を入れるぞという時に酸素が足りないと力が出しづらいのです。
なので、力を入れていない時に息を吸って十分酸素を体に取り込んだ状態で一気に力を出すのがもっとも効率的なのです。
ちなみに力を出す時に息を止める人もいますが、あまり止め過ぎは良くありません。
血圧が一気に上がってしまうので、脳の血管が切れてしまうという恐れがあるからです。
一瞬止めるのは仕方がないですが、長時間止めるのは危険なのでやめましょう。
フロントレイズのやり方のコツ3つ!
フロントレイズのコツは以下のようなものがあります。
覚えておいて実際に行う際に気を付けるようにしてください。
①両手を同時に行っても片手ずつ行っても良い
フロントレイズはダンベルで行う場合、片手ずつ行う人と両手一緒に行う人とがいます。
これはどちらでも問題ありません。やりやすい方でOKです。
しかし、両手で行うとどうしても体が前後に揺れてしまう人は片手ずつやった方が良いでしょう。
体が揺れてしまうとどうしても体重を使って上げてしまうので負荷が逃げてしまうからです。
②肘は若干曲げておく
ダンベルを持った手は少しだけ曲げた状態で行ってください。
完全に伸ばした方が効きはいいのですが、肘関節は痛めやすいので少しだけ曲げて怪我を予防しましょう。
③体を振って勢いで持ち上げない
体を振ったり、捻ったりすることで簡単にダンベルが上げられるのでついついやってしまうという方も多いでしょう。
しかし、反動を使うと当然ターゲットの筋肉(今回の場合は三角筋)からは負荷が逃げてしまいます。
反動はできるだけ使わない方が質の良いトレーニングになるのです。
フロントレイズのやり方の注意点3つ!
フロントレイズをやる際に気を付けていただきたい注意点があります。
まず1つ目は先に紹介したように肘を完全に真っすぐにしないこと。
2つ目は、腕を上げる時は常に肘の曲げる方(内側)を下側にすることです。
かなりの人が肘の内側を上側にしているので、これは注意したいポイントです。
基本的にはやる際にじっと肘を見ていれば注意するようになるので防げるでしょう。
3つ目は肩の位置です。
辛くなってくると特にですが、肩をダンベルを動かす時に伴って肩を上げてしまう方がいます。
フロントレイズは常に肩を下げた状態で行ってください。
肩を上げると僧帽筋に負荷が逃げてしまいますのでトレーニング効率が落ちてしまいます。
フロントレイズでの重量設定方法!
フロントレイズではどの程度の重さを扱うのか迷うところです。
特に最初はどの程度の重さで行うか決められない人もいるかもしれません。
そんな時はサイドレイズをやったことがあるのであれば、サイドレイズと同程度の重さで良いでしょう。
恐らく同じくらいの重さなら上げられるはずです。
しかし、サイドレイズの重さではかなり重く感じたり、サイドレイズもやったことがないという方は自分にとって非常に軽い重量でまずやるようにしてください。
初心者の方なら1キロとか2キロでも良いでしょう。
肩は非常に壊れやすい部位の一つなので、どちらにしてもあまり重い重量はできません。
重いのを無理に持って怪我をしたら本末転倒になってしまうので、自分にとって「こんな軽くてもいいの?」と思うくらいで丁度いいと思いましょう。
フロントレイズと一緒にやると相乗効果が期待できる筋トレをご紹介!
フロントレイズと一緒にやりたいと言えば、やはり前述した「サイドレイズ」「リアレイズ」の2つになります。
フロントレイズを含めた3つをすべてやれば肩の隅々まで鍛えることができますので、立派な肩が完成するでしょう。
また、肩の種目は他にも「フロントプレス」などがあります。
こちらはプレス系の種目なので、かなり重い重量を扱うことができます。
重い重量はボリュームを出す際に有効ですので、できればフロントプレスもやりたいところです。
理想としてはフロントプレスで重い重量を扱った後に、サイドレイズ、リアレイズ、フロントレイズで追い込むというのが良いでしょう。
そうすればボリュームがある迫力のある肩を手に入れられる上に、形も丸くてカッコいい肩ができあがるはずです。
ちなみに自分で鏡を見て自分の肩を一度確認してみてください。
もし、肩の前の部分が発達していて、中間部がいまいちだなと思えばサイドレイズを重点的にやればいいでしょう。
また、後部が発達していないと思えばリアレイズに力を入れてやってみてください。
ウエイトトレーニングは自分の体を理想的な形に近づけていくものですから、人によってメニューが変わってきて当然なのです。
なので、肩の前側が発達していて、やる必要がほとんどない場合は、他の種目に力を入れるべきなのです。
そのことは覚えておきましょう。
まとめ
・フロントレイズのやり方はダンベルを持って、前方に真っすぐ持ち上げる。
・フロントレイズは肩は怪我をしやすいので、非常に軽い重量でまず行う。
・フロントレイズの呼吸法は持ち上げる時に息を吐いて、下ろす時に吸う。
いかがでしたでしょうか。
フロントレイズはあまりやったことがない人も多い種目ですが、肩をカッコイイ形にしたいのであれば、かなりおすすめの種目になります。
時間がある方は是非やってみてください。
ダンベルで簡単にできるので自宅トレーニーの方にもおすすめです。