胸を鍛える筋トレにおいて男女共に人気の種目がチェストプレスです。
今回はチェストプレスの特徴や効く筋肉、2つの効果、正しいやり方と注意点3つ、重量設定方法と平均重量の目安、ベンチプレスとの相乗効果を紹介します。
目次
チェストプレスとは?
チェストプレスは「チェスト=胸」と付くことからもわかる通り、胸を鍛える筋トレ種目の一つになります。
ベンチプレスなどのフリーウエイトトレーニング(自分で重りを付け替えるトレーニング)とは違い、マシンで行うトレーニングです。
ですので、初心者の方には非常にやりやすい種目となっています。
重量はワンタッチで変えることができ、安全性も高いです。
ウエイトトレーニングをやる前に初心者の方がやってもいいですし、上級者が補助種目として行っても良いでしょう。
ちなみにチェストプレスの中には重りを自分で付け替えることのできるマシンもあります。
そのようなマシンだと細かい重量設定もできるので、上級者の方でもメインの種目として行うこともできます。
チェストプレスで鍛えられる筋肉は?【初心者には効率の良いやり方】
チェストプレスで鍛えられる筋肉は何と言っても胸です。
具体的に言えば「大胸筋」になります。
また、その他にも上腕三頭筋や三角筋にも刺激が入るので、それらの筋肉も鍛えることができます。
ただし、あくまでもメインは大胸筋なので、意識としては大胸筋を鍛える種目としてやりましょう。
大胸筋が発達してくると、胸が盛り上がって非常に見た目的にもわかりやすく変化をします。
この大胸筋を鍛えたいという男性は非常に多いのではないでしょうか。
特に初心者の方はベンチプレスよりこのチェストプレスで鍛える方が効率が良いと言えます。
チェストプレスで期待できる2つの効果
チェストプレスで期待できる効果は先に挙げたように、胸の筋肉である大胸筋の発達が第一です。
男性であれば大胸筋が発達することで厚い胸板を作ることができますし、女性の場合はバストアップ効果が期待できます。
なので、男女ともに人気の種目になっているわけです。
また、チェストプレスを行うことで押す力が強くなります。
なので押す力を使うようなスポーツのパフォーマンスがアップする可能性が高いです。
例を挙げると打撃系の格闘技(空手、ボクシング、テコンドーなど)や陸上の投てき種目などに有利に働くでしょう。
また、チェストプレスを行うと上腕三頭筋や三角筋も鍛えることができます。
これらの筋肉はほとんどすべてのスポーツに役に立つ筋肉なので、すべてのスポーツのパフォーマンスアップが期待されます。
日本では「ウエイトトレーニングでつけた筋肉は実際には役に立たない」という訳の分からない迷信をいまだに言う人がいます。
しかし現在世界のトップアスリートでウエイトトレーニングを練習に取り入れていない人はほとんどいません。
むしろかなり積極的にやっている人がほとんどです。
確かに筋肉だけをつけても競技力アップにつながらないこともあります。
しかし、それはウエイトトレーニングと同時に技術練習をきちんとやっていないからです。
ウエイトトレーニングをしたことによってパフォーマンスが下がるなんてことはないのです。
(もし、そんなことがあるならトップアスリートがウエイトトレーニングを取り入れるわけがありません)
同じ技術を持っている競技者がパワーを身に付ければパフォーマンスがアップするのは当然です。
「ウエイトトレーニングをしたらダメ」なんて非科学的な迷信には踊らされないようにしてください。
チェストプレスの正しいやり方
それではチェストプレスの正しいやり方をご紹介します。
チェストプレスはマシンでやるので比較的簡単に行うことができますし、動きもそれほど難しくありません。
ですので最初からきちんとできる方もいますが、念のため動画を確認してからやるようにしてください。
①重量を自分に合ったレベルにする
②シートに座って両手でバーを持つ
③肩甲骨を寄せて胸を張る
④両手を押して重りを持ち上げる
⑤ゆっくりと下ろす
以上を繰り返すのがチェストプレスになります。
それほど難しくはないですが、いくつかのポイントがあるのでチェックしていきましょう。
チェストプレスのフォームの注意点3つ
チェストプレスの注意点は以下の通りになります。
一通り読んでいただき、気を付けながらやるようにしてください。
①肩甲骨を寄せる
肩甲骨を寄せることによって大胸筋に刺激が強烈に入るようになります。
ただし、寄せる感覚がよくわからないという場合もあるので、そういう場合は胸を張ることを意識してやりましょう。
また、肩甲骨を寄せすぎるとやりにくい場合もあるので自分で調整して行うようにしてください。
②持ち上げる時に肘をロックさせない
持ち上げる時に肘を伸ばしきると肘がロックして休憩ができます。
つまり、肘を伸ばしきると大胸筋から負荷が抜けてしまうのです。
肘をロックしないと負荷をずっと感じることができます。
若干曲げた状態でフィニッシュすると非常に大胸筋に刺激が入ります。
③背中をシートから離さない
回数をある程度やって疲労してくると、背中をシートから離して体重をかけて前にバーを持って行こうとする方がいます。
体はシートから動かさないようにしてください。
頭も上を向いたり、下を向いたりする方が多いですが、頭は固定するようにしましょう。
チェストプレスの重量設定方法
チェストプレスの重量設定はどのように決めたらいいのでしょうか。
これは人それぞれなので、これと言った正解ありません。
参考までに言うと、初心者の方はベンチプレスより重い重量で上げられることが多いです。
これは安心感からでしょう。
ベンチプレスは落下の危険があるので少し余裕のある重さでやっている方が多いのですが、落下の心配のないチェストプレスではもう少し上げられるわけです。
また、ベンチプレスでは上下に移動させる以外にもバランスを取る必要があります。
チェストプレスではそれがないので、かなり楽になるのです。
ただし、上級者レベルになるとベンチプレスの方がやり慣れているということもあり、ベンチプレスの方が重い重量を扱えるという人も多いです。
要するに入門者~初心者の方はベンチプレスより重い重量設定でやるのが良いでしょう。
中級者以上の方はベンチプレスより軽い重量で効かせるようにやると良いでしょう。
チェストプレスの平均重量の目安
チェストプレスはどの程度の重量を上げたら平均的と言えるのでしょうか。
実はチェストプレスのデータと言うのはほとんどなく、平均を求める場合はベンチプレスを参考にしているのです。
なので、平均はベンチプレスを参考にするしかなさそうです。
前述したように初心者の方はベンチプレスよりチェストプレスの方が高重量を扱えるので、ベンチプレスの平均重量に10%程度を上乗せすれば良いでしょう。
初心者の方は平均的に体重×8割~9割くらいの重さをベンチプレスで持ち上げることができるので、チェストプレスだとおおよそ自分の体重くらいは持ち上げられると思われます。
また、上級者になればベンチプレスで体重の1.5倍程度は持ち上げられるはずです。
しかし、チェストプレスは上級者になるほどそれほどやっていません。
ベンチプレスの補助種目としてやっている方が多いので、マックス重量でやる方が少ないのでベンチプレスの扱える重量の1割か2割落ちた重量が平均的な感じでしょう。
いずれにしても筋力トレーニングは人と比べてどれくらい持ち上げたと決める必要はありません。
フォームやスピードによって持ち上げられる重さは変わってきてしまうからです。
それよりいかに筋肉を追い込んで発達させたかが重要になります。
平均は参考程度にしてあまり気にしない方が良いトレーニングができるでしょう。
チェストプレスと同様の筋トレ「ベンチプレス」を同時に行えば相乗効果あり
チェストプレスとベンチプレスはほとんど同じような種目です。
効かせる筋肉も同じなのでチェストプレスをやればベンチプレスはやらなくていいのでは?と思ってしまう方もいるでしょう。
また逆に、ベンチプレスをやればチェストプレスはやらなくていいと思う方もいるでしょう。
しかし、そうでもありません。
チェストプレスをやった後にベンチプレスをやったり、その逆をしたりすることは中級者以上にはよくあることです。
これはあらかじめどちらかの種目で筋肉を疲労させておくことで、次にやる種目でさらに筋肉を追い込むことができるからです。
もちろん時間がなければ片方だけやっても効果はありますが、両方やることで大胸筋はさらに発達する可能性が高くなるわけです。
どちらを先にやる方がいいのかは人によりますが、ベンチプレスを先にやる人の方が多いです。
なぜなら、ベンチプレスの方が軌道が固定されていない分辛い種目なので、辛い種目を先にやっておいたほうが追い込める人が多いからです。
しかし、これはどちらを先にやった方が良いという答えはありませんので、自分のしっくりくる方を先にやってみましょう。
まとめ
・チェストプレスのやり方は胸を張り、肩甲骨を寄せて行うと胸に刺激が入りやすい。
・チェストプレスの平均重量は初心者であれば、自分の体重程度を目安とすると良い。
いかがでしたでしょうか。
基本的にチェストプレスはベンチプレスとほとんど効果は変わりませんが、軌道が安定しているため初心者向けと言えます。
また、ベンチプレスと一緒にやることで更に大胸筋を追い込むことができますので、中級者以上になったら両方やってみるのもいいでしょう。