大胸筋を鍛えることができるフロアプレスはベンチ台が不要な上、様々なメリットもある非常に効果的な種目です。
今回はフロアプレスで鍛えられる筋肉、効果やメリット、正しいやり方と注意点、高重量を扱えるテクニックを紹介します。
目次
フロアプレスとは?
大胸筋の種目の代表的なものと言えば「ベンチプレス」を思い浮かべる人も多いでしょう。
非常に効果的な種目ではありますが、ベンチ台がないとできないのが玉にキズです。
特に自宅トレーニーの方はやりたくてもできないので他の種目で何とかしている人も多いのではないでしょうか。
そんな人たちのためにご紹介したいのが、フロントプレスなのです。
フロントプレスは文字通り「フロア(床)」に寝そべった状態で「プレス(持ち上げる動作)」をする種目になります。
やり方としてはほとんどベンチプレスと同じです。
やりにくそうに見えて可動域が狭まるため意外にベンチプレスより重い重量を上げることもできる種目になります。
ただし、可動域が狭まる分大胸筋のストレッチ効果は薄れますのでご注意ください。
ダンベルでもバーベルでも行うことができるので、比較的手軽にできる種目になります。
ただし、バーベルで行う場合は落とした時に危険がないように20キロプレートのような大きいプレートを付ける必要があります。
大柄な人は20キロプレートを付けても危険な場合があるので、そのような場合はダンベルで行うようにしてください。
フロアプレスで効果のある筋肉
フロアプレスは基本的にベンチプレスと同じ動きをするので、鍛えられる筋肉はベンチプレスと同じで「大胸筋」「三角筋」「上腕三頭筋」になります。
刺激としては限界まで下げても床より下には下げられないので(当たり前ですが)、ベンチプレスよりは低いです。
しかし、ベンチ台がない方にはこのフロアプレスでも十分刺激は入るので試してみてください。
中級者以上の人であれば、重量をコントロールする技術はすでにあると思いますので、それならフロアプレスも十分筋トレになるはずです。
初心者の方も少なくとも自宅で大胸筋を鍛える種目が腕立て伏せくらいしかないという人には効果的なトレーニングになるはずです。
フロアプレスで期待できる効果
フロアプレスで期待できる効果はベンチプレスと同じです。
逞しい大胸筋を手に入れられること。
その他にも三角筋や上腕三頭筋にも刺激が入りますので、上半身全体がたくましくなる効果があります。
また、ベンチプレスを行う際に腰痛がひどい人は腰が痛くてベンチプレスの強度を上げられない人も多いです。
そういう人は一度フロアプレスをやってみてください。
腰への負荷がベンチプレスに比べるとかなり少ないのでフロアプレスなら痛みを感じずにできるという人も多いでしょう。
痛みを感じずにできれば追い込むことができるので筋肉の発達も期待できます。
フロアプレスのメリット
フロアプレスのメリットで最大のものは先に述べているようにベンチ台が必要ないことでしょう。
ベンチ台が必要ないことで自宅でも手軽にできるトレーニングとなっています。
また、腰に負担がかからないことやダンベルでもバーベルでもできることもメリットですね。
さらにもう一つの大きなメリットは、ベンチプレスの記録が停滞している時に行うと新たな刺激になって、ベンチプレスが伸びる可能性があることでしょう。
筋肉はいつも同じトレーニングをしているとマンネリ化してしまって、サボろうとします。
これは体の自然な仕組みで、筋肉は常に必要最小限の力で重りを持ち上げようとします。
エネルギーをロスしないようにするための本能なのです。
ですので、たまには同じ部位を鍛えるトレーニングでも異なった方法でやった方が良いのです。
フロアプレスはあまりストレッチがかからないため、人によってはベンチプレスよりかなり重い重さで持ち上げることができます。
その重さに体はびっくりして力を出す必要性を感じるわけです。
ジムに通っていてベンチプレスができる人でも、こういう意味ではたまにはフレンチプレスをやってみると良いでしょう。
特にベンチプレスの記録が停滞している人におすすめです。
フロアプレスの正しいやり方と注意点
それではフロアプレスの正しいやり方をご紹介します。
ダンベルでもバーベルでもやることは可能ですが、今回は自宅で簡単にできるダンベルでのやり方をご紹介します。
①ダンベルを持って床に仰向けに寝転ぶ
②肩甲骨を寄せる
③ダンベルを一直線にして持ち上げる
④ゆっくりと下ろして肘が地面につく寸前で再度持ち上げる
以上を繰り返して行うのがフロントプレスになります。
肩甲骨を寄せるのは、胸を寄せて肩の筋肉を必要以上に参加させないためです。
また、下ろす時にはゆっくりと下ろすようにしてください。
このゆっくりと下ろす動作が胸に刺激を入れる際には重要です。
そして、下に下ろしきらないようにしてください。肘を床についてしまうと休憩になってしまいます。
床につくギリギリまで下して持ち上げるようにしてください。
フロアプレスでベンチプレスよりも高重量を扱えるテクニック「ベリートス」!
フロアプレスは可動域がベンチプレスに比べてかなり狭いため、最初はやりにくいですが、慣れてくるとかなり重めの重量でもできてしまいます。
慣れた人だとベンチプレスより重い重量でできる人もいるので重さの限界に挑戦したい人もフロアプレスは良いかもしれません。
その時に必要なのが、「ベリートス」というテクニックです。
腹筋に力をため、おへその上にあるバーベルを一気に肘を伸ばしたトップポジションに跳ね上げる手法です。
一般的にフロアプレスはベンチプレスよりも低重量を言われていますが、このベリートスを使うことでベンチプレスよりも高重量が扱える可能性があります。
ただし、バーベルで行う場合はスタート時にラックに乗っていないので、最初に持ち上げるのが辛いかもしれません。
その場合はパートナーに手伝って最初の1回だけは持ち上げてもらいましょう。
また、家で行う場合は落とした場合のことも考えてやってください。
あまりに重い重量でやって床に落とすと、自分がたとえ怪我しなかったとしても床が抜けてしまう可能性もあります。
まとめ
・フロアプレスのやり方は床に寝転んだ状態で行うベンチプレス。
・フロアプレスのメリットは「ベンチ台が必要ない」「腰に負担がかからない」「ダンベル、バーベルどちらでもできる」など。
・フロアプレスはテクニックによってはベンチプレス以上の重量を扱える場合もある。
いかがでしたでしょうか。
フロントプレスはベンチプレスをやりたいけれど、ベンチ台がない時に手軽にできる種目になります。
自宅でもできますし、ダンベルでもバーベルでもできるので是非一度やってみてください。
ベンチプレスの重量が停滞している人もやってみると、ブレークスルーが起こるかもしれません。
お試しあれ。