筋トレを頑張ったときほど後からくる筋肉痛が辛いものですが、実は緩和方法や予防の筋トレがあります。
今回は筋肉痛のメカニズム、太ももの筋肉痛予防筋トレ2選、緩和方法5つ、筋トレ再開目安、筋肉痛以外で痛む原因を紹介します。
目次
筋トレ後に筋肉痛になるメカニズムとは?
筋肉痛とは炎症のことです。
激しい筋トレを行ったり、鍛えたいがために追い込みをかけると筋肉の繊維が壊れてしまいます。
それを回復させるために体内で、ブラジキニンやヒスタミンが分泌され、神経が炎症を起こすのです。
また、筋肉の繊維が壊れたところに乳酸がたまってしまい痛みを引き起こす、とも言われています。
実は、現代医学では筋肉痛の正確なメカニズムまでは解明されていないのが本当のところです。
筋肉痛が人によって差が出る理由とは?
筋肉痛には個人差があります。同じ運動をしていても人によっては全く筋肉痛にならなかったり、数日遅れて筋肉痛になったりします。
特に、普段からよく運動したり筋トレをしている人は、筋肉痛を起こしにくい体になっています。
さらに、筋肉痛になりやすい運動となりにくい運動があります。
筋肉を収縮させる運動は筋肉痛になりにくく、逆に筋肉を伸ばすような運動は筋肉痛になりやすいようです。
また、自重トレーニングで鍛えている場合、もう自分の体重の負荷に体が慣れていると筋肉痛を起こさないようになります。
筋肉が壊れるような大きな筋トレをすると筋肉が炎症を起こして痛むようになります。
ですので、筋肉が大きければ大きいほど、強ければ強いほど、高い負荷のかかる運動でなければ、筋肉痛にはならない、ということになります。
太ももを鍛える筋トレ2選!将来的な筋肉痛防止に効果的
太ももを鍛えるにはどんな筋トレがあるのでしょうか。
筋肉痛を心配する前に、まずは筋肉をつけましょう。
筋肉がつけばつくほど筋肉痛になりにくいのですから。
スクワット
スクワットは太ももを鍛えるための中心的な筋トレ種目です。
足はどのスポーツにおいても重要ですからしっかり鍛える必要があります。
また、スクワットで鍛えた太ももは見た目の上でも、魅力的なものに作ることが出来ます。
基本的なやり方
1 直立した姿勢からお尻を後ろに突き出す
2 前傾姿勢を取りながら、太腿が床と平行になるまで腰を落とす
もし自分の体重だけでは負荷が少ない、と感じるのであればダンベルを持って行うと効果的です。
背中が反ったり中心がぶれたりすると効果が薄れてしまいます。
また、腰を落としていくときに膝がつま先よりも前に出ると、腰やひざに負担がかかるため、フォームには注意してください。
スクワットの基本的な流れが分かる動画を紹介します。
ダンベルを使っていますが、初心者の方は無理をせず、最初はダンベル無しで挑戦してみるのが無難です。
スクワットをするときの注意点
スクワットは太ももなど足の大きな筋肉をしっかり鍛えることのできる、効果的な筋トレです。
しかし、注意しないと体を痛めることにつながりますので、以下の点を注意して正しいフォームで行うようにしましょう。
① 股関節と膝を曲げる
② 腰は曲げない
③ 膝から足首までの傾きがすべて同じようにする
④ ひざが足の先に出ない
⑤ つま先と膝の向きを同じにする
⑥ がに股で行わない
これら6つの点を意識して行うことで、ひざや腰、背中などを傷めないようにすることが出来ます。
太ももを鍛えるために怪我をしてしまっては意味がありません。
できるだけ継続して筋トレが続けられるように、注意して行いましょう。
レッグカール
レッグカールはトレーニングマシンを使って行う筋トレ方法です。
太ももを鍛える一般的な種目ですね。
マシンにしっかり体を安定させることで動きが制限されるので、初心者でも正しいフォームで太ももを効果的に鍛えることが出来ます。
回数は10~20回がおすすめですが、太腿の筋肉を肥大させたいのであれば、3~10回を3セット行うとより良いでしょう。
膝や腰を痛めることがないようにゆっくりと動作をすることと、反動をつけないように意識してください。
マシンの使い方は誤ると体を痛めてしまうこともありますので、ぜひ次の動画を参考にしてみてください。
太ももの筋肉痛緩和に効果的な方法5つ!
太ももは、日常生活でもよく使う場所です。
普通に歩いているときや階段を上るとき、いすに座ったり立ったりするときにも、何気なく太ももの筋肉を使っています。
ですから、太ももが筋肉痛になるととてもつらいですよね。
早く筋肉を回復させてつらい状況から脱するために、何かできるでしょうか。
食事療法
実は筋肉痛の軽減に効果のある食べ物があります。
筋肉痛の原因の一つは、壊れた筋肉に乳酸が溜まることでしたね。
ですから、乳酸を除去し排出してくれるものを食べれば、筋肉痛は収まることになります。
また、筋肉の回復を促す栄養素を摂ることで、筋肉痛を早く治すこともできるでしょう。
そのために摂取すべき栄養素とは、亜鉛、タンパク質、ビタミンなどです。
またアミノ酸は筋肉を作る働きがあるため、筋肉痛の時は特に摂取すると良いでしょう。
そして炭酸飲料も、筋肉痛には効果的です。
炭酸飲料に含まれている「重炭酸」は、乳酸を体外に排出する働きがあります。
ですから筋肉痛をやわらげてくれるのです。
筋トレをした後は口にするものを選んで、できるだけ早く筋肉が超回復してくれるよう工夫してみましょう。
運動後必ずクールダウン
プロのアスリートや、部活動での指導、トレーナーなどは、必ずクールダウンを行います。
それは急に運動をやめると乳酸が溜まりやすい、という知識を持っているからです。
クールダウンとは、運動後はすぐに動きを停止するのではなく、軽くジョギングをしたり、ストレッチをすることで、筋肉の回復を早めることが出来ます。
必要ないのでは?と思われるかもしれませんが、つらい筋肉痛をできるだけ起こさないようにするためにも、クールダウンは効果的ですから試してみてください。
徐々に運動をやめていくことを心がけましょう。
筋肉痛は冷やしてはダメ
筋肉痛の時は、痛いからといってその部分を直ぐに冷やしてはいけません。
筋肉痛を治すには冷やすのではなく、温める方がおすすめです。
温めることで体の血液が流れやすくなり、乳酸が排出されやすくなるのです。
筋肉痛を感じたら湯船にしっかり入って温まりましょう。
血液中の乳酸の流れをよくするためです。
また、温めた後に冷やし、また温めるという方法は筋肉痛に速攻効果があります。
血管の収縮と拡張を促し、痛い場所に溜まっている乳酸が、より流れやすい環境になります。
シップはNG
筋肉痛になったからといって、すぐに湿布を張りたがる人がいますが、あまりお勧めできません。
その部位を冷やすということは血管を収縮させることになります。
血液の流れが悪くなり乳酸が排出されないために、筋肉痛の痛みは長引くことになります。
筋肉痛と打撲などの怪我を一緒に考えないようにしましょう。
痛みがひどくてどうしても冷やしたい、と思うときは医者やトレーナーなどプロの人たちに相談してください。
自分の考えで動くと、さらに炎症を悪化させることにつながりかねません。
質の良い睡眠
速く筋肉を回復させるためには、質の良い睡眠が必須条件です。
10時から2時のゴールデンタイムと呼ばれる時間に熟睡できていれば、効率よく筋肉を回復させることが出来ます。
寝ている間には成長ホルモンが分泌されており、このホルモンが筋肉を治してくれるのです。
成長ホルモンの働きを妨げることがないように、ぜひ早く寝ましょう。
カフェインを摂らずに寝れば、より質の良い睡眠になることが期待できます。
筋肉痛を早く治したいのであれば早く寝るのが一番です。
太ももが筋肉痛にならない筋トレは効果ゼロ?!
筋肉量が増えるメカニズムは、筋トレをすることで筋肉を損傷させ、それが治癒するときに超回復を起こし、筋肉が肥大していくことを繰り返していきます。
では、筋肉痛にならない人は、全く筋トレの効果が出ないのでしょうか?
いいえ、筋肉痛=筋肉の成長と勘違いしないでください。
筋肉痛にならなくても筋肉は肥大していきます。
アスリートの人たちは休む暇なく運動していますが、筋肉痛にはなっていませんよね。
でも筋肉は維持・アップしています。
ですから、筋肉痛がないと筋肉が成長しない、と決めつけるのは間違っています。
体に筋肉がついて、どんどん成長してくると、筋肉痛を起こさせることの方が難しくなってくるようです。
筋肉を壊すほどの高負荷のトレーニングをしなければならないからです。
もし、いくらきつい筋トレをしても筋肉痛にならないのであれば、それはあなたに十分に筋肉量がある証拠です。
太ももなど足の筋トレのメリット!
太ももの筋トレは筋肉痛になるとつらいからやりたくない。こう感じる人も中に入るようです。
また、他にもこんな理由で脚の筋トレを避けてしまっている人たちがいます。
・足が太くなるからいや
・トレーニング自体がきついからいや
・足の筋肉は見てもらえないからいや
・ひざを痛めたくないからいや
確かに足の筋トレはきついものばかりですが、足に筋肉がしっかり発達していると良いことばかりです。
足の筋トレをするべき理由があります。
足を鍛えることは大事
人間の筋肉のほとんどは足にあり、特に太ももまわりが一番筋肉が大きいのです。
お尻から膝までの太ももの筋肉こそが一番鍛えるべきところなのです。
上半身だけを鍛えても、体全体を考えるとそこまで筋肉が成長していない体、ということになります。
逆に、足を鍛えていれば上半身にも筋肉がつくことになります。
足のトレーニングはどうしても体全体の力を必要とするため、体中の筋肉を適度に刺激することが出来ます。
それだけではありません。
太ももを中心にトレーニングを行うことで成長ホルモンが分泌されやすくなります。
つまり、全身の筋肉を強め、成長させてくれるホルモンが足の筋トレのおかげで増えてくれるのです。
脚を鍛えていれば全身の筋肉バランスが整い、筋肉がつきやすく脂肪が付きにくいという理想的な体質になることが出来るのです。
太ももに筋肉痛を感じた場合の筋トレはNG!
筋トレをした後は日にちを開けましょう。
特に筋肉痛になったら、筋トレをしてはいけません。筋肉が壊れている状態でさらに筋肉に負荷をかけるなら、体の疲労が蓄積してしまいます。
筋肉を鍛えて成長させたかったのに、筋肉全てが本格的に壊れてしまった、つまり怪我、ということになりかねません。
そのような怪我につながらないように、筋肉痛があるうちは筋トレをしないようにしましょう。
大体普通の筋肉は2~3日で回復しますから、筋トレは2~3日開けて予定を立てると良いでしょう。
筋肉の部位別の筋トレ再開目安!
実は、筋肉の部位によって回復するまでの時間が異なります。
筋トレになれてくると、この点が著しく表れるため、初めに理解しておくと、間違った筋トレをしなくて済むでしょう。
筋肉痛が治る目安もこの目安と同じです。
前腕・ふくらはぎ・腹筋
この部分の筋肉の回復はかなり速いので安心です。それほど強度のトレーニングをすることはないともいますが、追い込んだとしても1日で回復します。
つまりこの3つの部位なら毎日筋トレをしても大丈夫です。
上腕・腕
この部分は大体2日かかるといわれています。
高い負荷をかけて筋トレをしたという自覚があるなら3日開けても良いでしょう。
しかし、腕を鍛えるときは関節を使うため、ひっきりなしに筋トレを続けると筋肉よりも関節が痛んでしまうかもしれません。
なにごとも、余裕を持って行いましょう。
筋肉痛がないからといって毎日するのもお勧めできません。
胸・背筋・太もも
上記以外の筋肉はすべてかなり回復が遅いものです。
もし高い負荷で行うのであれば4日開けると良いでしょう。
広範囲の筋肉を傷めると、日常生活にも支障をきたすことになりますので、決して無理をしないでください。
これらの筋肉は絶対に毎日筋トレを行ってはいけません。
太ももが痛む原因が筋肉痛以外の場合も!
筋肉が壊れて回復するまでの間少し痛みが続くかもしれません。しかし、本当に筋肉痛なのでしょうか。
筋肉に関連した病気はほかにもあります。
・捻挫
・肉離れ
・靭帯損傷
・骨折
もしこれらの怪我であるならすぐに病院に行く必要があるので、正しい見極めが重要です。
腫れていないか、内出血をしていないか、いつから痛み出したのかを確認しましょう。
運動をした直後に局所的に傷むようであれば怪我である可能性が高いです。
筋肉痛であれば放っておいったら治りますが、そうでない場合日に日に痛みは増していくでしょう。
筋肉痛とは違う歩きにくさを感じた時も危険ですので、早めに医師に診てもらいましょう。
運動を続けるためにも、筋肉痛か怪我なのかの判断は大切です。
まとめ
・太ももの筋肉痛緩和に効果的な方法は「食事療法」「運動後のクールダウン」「温める」「シップはNG」「良質な睡眠」の5つ。
・太ももに筋肉痛を感じた場合の筋トレはNG。
太ももは筋トレで鍛えると男性らしい魅力的な脚になることが出来ます。その代わりトレーニングはきついですし、筋肉痛もきついものです。
しかし、太腿を鍛えることは見た目だけでなく、全身への良い影響がたくさんありますから、あきらめないでください。
筋肉痛と怪我の違いははっきり理解しておきましょう。正しいフォームと回数で無理をせずおこないましょう。
筋肉痛は筋肉の超回復前だけです。
後には以前よりも強く大きな筋肉になっているのですから、少しの間食事を工夫しながら我慢しましょう。