痛いイメージがあるリンパマッサージですが、正しいやり方や適切な頻度で行えば疲労や体調不良が緩和され健康維持にも役立ちます。
今回はリンパマッサージの効果4つ、最適頻度と正しいやり方、痛い原因&対策、注意点を紹介します。
リンパの役割3つ
男性におすすめのリンパマッサージについてご紹介する前に、リンパについて解説しましょう。
リンパとは、解放循環系の水分で、血液と同じく全身を巡っています。リンパは血液よりも流れがゆっくりしているのも特徴です。
リンパの役割に関して3つの点をご紹介します。
①免疫機能
1つ目の役割は、免疫機能です。
リンパが集まっている部分のリンパ節には濾過機能があります。細菌やウイルス、がん細胞などが全身に広がらないようにしてくれている部分です。
これらの大事な役割のリンパ節は、首の周辺や鎖骨、腋の下や足の付け根などのあらゆる部分に存在しています。
そこが腫れてしまうときは、細菌やウイルスと体が戦っている証拠です。ですから、熱が出たり、インフルエンザになると関節、つまりリンパ節が痛みます。
この部分が弱っているとうまく濾過できずに、免疫機能が低下するのです。
②老廃物の回収
2つ目の働きは老廃物の回収です。
代謝によって老廃物が常に体の中を流れています。老廃物が細胞内に蓄積されますと、細胞の機能が低下して体調不良になってしまいます。
血液が回収しきれない老廃物はリンパ液により回収されているので、リンパが滞ってしまうと、老廃物がずっと体内に蓄積されることになってしまうでしょう。
③水分の回収
3つ目のポイントは、水分の回収です。老廃物だけではなく、余分な水分も回収することができます。
主に細胞の間に滲み出た組織液は、また心臓に戻ります。しかし、それから外れた液体はリンパが回収し、体外に排出するという役割があります。
リンパマッサージの効果4つ
リンパマッサージは、健康のためにも美容のためにも非常におすすめの方法です。
効果の出具合は個人差があり、実際に体験してみないと分からないかもしれませんが、効果を実感しやすく、すぐに体が軽やかになる、リンパマッサージの作用や効果を紹介します。
老廃物の排出
1つ目の効果は老廃物の排出です。
前述のとおり、リンパは老廃物を回収し、体外に排出させてくれます。リンパの流れがとどこっおってしまうと、老廃物が体内に蓄積されることになります。
これは、便秘や肌トラブル、冷え性などの体調不良が引き起こされることによって現れてきます。つまり、老廃物の排出がうまくできないと、健康状態はかなり悪化してしまうのです。
ですから、リンパマッサージで排出しやすくすることによって、健康維持効果を期待できるのです。
むくみ解消
リンパマッサージには、むくみ解消効果があると考えられます。
これは老廃物が溜まることで、むくみも生じるためです。リンパマッサージによってリンパの流れが改善され、むくみが自然と解消されることでしょう。
リンパが滞ったまま放置していると老廃物は溜まる一方で、むくみが解消されなくなってしまいます。
疲労回復
疲労回復効果も期待できます。リンパマッサージを行うことによって、筋肉を刺激することができます。そうした刺激は疲労回復効果のある物質を作り、体をほぐすことができます。
マッサージはちょうど良い刺激となって、細胞の活性化を促してくれます。
全身に疲労回復物質を巡らせることによって、体の疲れをほぐし、次なる活力へとつなげることができるでしょう。
体質改善
さらに体質改善という効果もあります。
体質は生まれ持ったものもあるので、リンパマッサージなどで変わるわけない、と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、体質改善にはリンパが大きく関係しています。
免疫力を高めることによって、細菌に強い体質づくりもできます。さらに、体質を改善することによって、もっと健康的で持久力のある体になれるでしょう。
リンパマッサージの最適頻度
リンパマッサージの最適な頻度は週に何回くらいなのでしょうか?
毎日疲れがたまっているかもしれませんが、適切な頻度や限度を守らなければ、逆に体の状態を崩してしまうかもしれません。
リンパマッサージは自宅で行うこともできますし、サロンやエステで行うこともできます。自宅とサロンで行う場合のリンパマッサージの最適な頻度についてご紹介します。
自宅でのセルフケア
まずは自宅でのセルフケアの場合です。自宅でリンパマッサージをする場合は、毎日行うことができます。
日々体の中では、老廃物や水分がどんどん溜まっていきます。なかなか排出できない体質の方は、毎日のリンパマッサージで、健康状態を改善することができるかもしれません。
ただし、忙しかったり疲れきっていると、ストレスになってしまうことも考えられます。
リンパマッサージは継続して行うことで効果を実感できるようになるため、気まぐれで行わないようにしましょう。
ストレスにならない程度に頻度はできるだけ狭めて行うようにしましょう。
サロンでのプロによる施術
サロンに通ってプロの施術によるリンパマッサージを受ける場合は、どうすればいいのでしょうか?
自宅ではできない部分のケアを希望することができます。実はプロによるリンパマッサージも毎日が適切な頻度です。
しかし、金銭的にも時間的にも毎日サロンに通うのは負担ですよね。疲労回復・リラックス目的なら、週2回にして、あとは自宅でのセルフケアを継続していけばいいでしょう。
細身になりたいがためにサロンにいくのであれば週1回で十分でしょう。
自分がなぜリンパマッサージを行いたいのかの目的を明らかにしておけば、体調と相談しながらリンパマッサージの最適な頻度を識別できるでしょう。
男性向けリンパマッサージのやり方 【部位別に3種類】
人の体の中には血管があり、血液を通して様々な栄養素と酸素が供給されています。
そして、それだけではなく、リンパ管により、血液から染み出した栄養素を元に戻したり、いらなくなった老廃物を血管に戻らないように阻止する働きをしてくれています。
長時間座っていたり、事務作業を行なっているとこのリンパ液の流れが滞ってしまい、むくみが生じたりするのです。
そんな体にはリンパマッサージが最適です。リンパ液を円滑に流すことができるように上手にマッサージを施すことで、体内の健康状態を良くすることができるはずです。
リンパマッサージを施す時には、指でグリグリと強く押し過ぎないようにしましょう。かえってリンパ管を傷つけてしまったり、皮膚にダメージを与えてしまう危険性があります。
マッサージをする時には常にソフトタッチを心がけてください。
①下半身
男性がリンパマッサージをする場合にも、基本は女性のやり方と変わりません。しかし、男性の場合特にリンパマッサージをするべき部分があります。それは下半身です。
下半身のリンパマッサージのやり方を紹介します。
①太もものマッサージを行う
②左右の手を使って弱めの力で軽く掴む
③膝の上から足の付け根までをさする
④親指を使って皮膚の浅い部分をマッサージする
段階をとってマッサージしていくことで、リンパの流れを取り戻すことができます。力任せにしてしまわないように注意しましょう。
リンパの流れをよくするには下から上に向かってのマッサージが最適です。足首から膝、膝から太ももといったように順番を守るとより効果を期待できるでしょう。
②鼠径部
次に鼠蹊部のリンパマッサージです。この部分は特に滞りやすい部分で男性機能に影響を与えることもあるので注意が必要です。
①鼠蹊部を親指以外の4本で軽くマッサージする
②小指以外の3本でソフトに3秒押しては放すを10回繰り返す
③脇腹から鼠蹊部までをマッサージし、3本の指でリンパの流れを押していく
④お腹側からリンパに刺激を与える
鼠蹊部のリンパの滞りを解消するには、いろんな方向からのアプローチが必要です。リンパの流れを意識して、流すように指を使うことで効果的なリンパマッサージとなるでしょう。
③顔
リンパマッサージは、ダイエットにも効果的であると言われているため、女性だけではなく男性にとっても人気のサロンメニューとなっています。
しかし、ここで言うダイエット効果というのは脂肪燃焼ではなく老廃物を流し、むくみを解消することです。
PCを使う仕事に従事している方であれば、1日の終わりにはかなり目が疲れており、目の周りの筋肉が硬直しているかもしれません。
目の周りのリンパマッサージを行う目の周りのリンパマッサージを行うことで、疲労回復を促すことができるでしょう。
①蒸しタオルなどを使ってあらかじめ温めておく
⓶手のひらも擦り合わせてあたためておく
③手のひらを目に押し当て、目頭と下まぶたの中央の骨がある部分を指で圧をかける
目の周りは非常にデリケートなので圧力の強さには十分注意してください。指は薬指を使うと、指の力をコントロールしやすいでしょう。
リンパマッサージが痛い原因&対策
自分でリンパマッサージを行う方も、サロンに通ってリンパマッサージを受ける方もマッサージは痛いものだ、という考えは捨てておかなければなりません。
確かに、滞っているリンパを流すには力が入ります。しかし、力任せに痛めつけることがリンパマッサージではありません。
原因
マッサージをすると痛みが起こる原因は、筋肉が凝っているからです。
この痛みを無理してマッサージを続けてしまうと筋肉を痛める可能性があります。痛気持ちい程度であれば問題ありませんが、本当に痛いのであればその部分は中止しましょう。
痛ければ効果があると勘違いして、力を入れすぎたりするのはご法度です。
中には痛みが当たり前と主張するサロンやエステもあります。その場合は少し警戒してもいいかもしれません。
リンパはそんなに深くないところに巡っています。ですから、そこまで力を入れて強く押さえなくてもいいはずなのです。
対策
サロンでリンパマッサージを受けた時、非常に時間を取られることもあります。これは、まず筋肉をほぐし柔らかくし、リンパマッサージで痛みを感じないようにしているのです。
ですから自宅で行う際にも、リンパマッサージ前にストレッチや筋肉をほぐす運動、マッサージを行うと良いかもしれません。
一番良いのはお風呂に入った時や寝る前など、体温が上昇していて、血行促進が促されている時です。そうすれば痛みを感じにくいでしょう。
もしサロンで痛みが我慢できないようであれば、少し力を抑えてもらうようにお願いしてみましょう。
内出血を起こしたり、血管やリンパ節を損傷してしまうことになる前に、もっと腕のいいサロンやエステに乗り換えることをおすすめします。
リンパマッサージの注意点3つ
続けてリンパマッサージを行う時に注意してほしいポイントを3つご紹介します。
①逆方向へのマッサージ
1つ目は、リンパが流れる方向とは逆にマッサージを施すことです。
リンパには弁が存在しています。逆方向に流してしまってもリンパは流れません。末端から心臓に向かってリンパは流れています。
リンパの滞りを解消できるようにマッサージの仕方を工夫しましょう。
②速いマッサージ
2つ目のポイントは速いマッサージです。
リンパ液が心臓から出発して、また心臓に戻ってくるには12時間かかると言われています。リンパ液は血液とは違い非常に緩やかに流れているものです。
ですから、スピード重視のマッサージを行っても何も良いことはありません。そのような作りになっていないからです。
心を落ち着かせてリラックスした気分で、ゆっくりマッサージを行うようにおすすめします。
③力をこめすぎるマッサージ
3つ目に、力を込めすぎたマッサージは厳禁です。リンパ液は比較的皮膚のすぐそばを流れているため、そこまで強い力は必要ないでしょう。
あまりにも強い力でマッサージを行ってしまうと、むしろむくみが生じたりしてしまう可能性があります。
逆効果になってしまわないよう、リンパマッサージを行う時は特に男性の場合、ソフトタッチを心がけましょう。
まとめ
・リンパマッサージの最適頻度は毎日行うのが理想。
・リンパマッサージが痛い原因はその部分が凝っているから。
リンパマッサージは女性だけのためのものではありません。
男性も毎日老廃物が排出されています。疲労を蓄積しないように、今日からセルフリンパマッサージを始めてみるのはいかがですか?
給料日などはサロンに出かけて、ランクアップしたマッサージで自分にご褒美をあげるのもおすすめですよ。