ベンチプレス100kgは男性にとって憧れですが、実は筋トレメニューや頻度、フォームを正しくすれば実現可能です。
今回はベンチプレスで100kg上げるためのメニュー、筋トレ最適頻度、到達期間、フォームとコツを紹介します。
目次
ベンチプレスとは
この記事を読んでいる人で「ベンチプレスって何?」と言う人はほとんどいないと思いますが、念のため軽く説明をしておきましょう。
「ベンチプレス」とは文字通り、ベンチ台に仰向けに寝転んでバーベルを胸の上で上下する種目になります。
具体的にどんな種目かは後ほど動画で紹介しますので、そちらをご覧になってください。
いずれにしても、ベンチプレスは筋トレをやったことがない完全な素人でも「見たことくらいはある」というメジャーな種目です。
おそらく、ほとんどの人は筋トレと聞いた瞬間にこのベンチプレスを思い出すでしょう。
筋トレをやっている、と聞くと大抵「何kgくらい上げるの?」と、初心者レベルの方に聞かれることも多いです。
けれど、きちんとやっている人なら「ベンチプレス何kg上げる?」といったように種目名で尋ねるでしょう。
種目によって、扱える重さは十倍以上変わってくることを知っているからです。
しかし、素人がこの質問をした場合は大抵の場合、頭の中で想像しているのは「ベンチプレス」でしょう。
それくらい一般の人にも浸透している種目と言えるのです。
ベンチプレスが人気の筋トレである理由!
筋トレをやる前から「筋トレ=ベンチプレス」というイメージがあった人がほとんどだと思うので、ベンチプレスは筋トレを始める誰もが興味のある種目になります。
ジムで初めて見る顔がベンチ台に寝転んだりすると、「あいつ何kgくらい持ち上げるのかな?」と横目でちらちら見てしまうほど、気になる種目なのです。
この人気の秘密はメジャーな種目と言うのもありますが、その他の理由として、胸を鍛える種目のため、結果が見えやすいというのがあります。
背中を鍛えても自分では見ることができませんので、やりがいがないと感じる人も多いでしょう。
更に、脚を鍛えて太くするというと、スラッとした脚を目指している人にとっては理想とは逆の体になってしまうので、やりたがらない人も少なくありません。
なので、もっとも鍛えても問題なく、さらに見た目もすぐに変わるのがベンチプレスです。
なので、人気があるわけです。
また、隠れた理由もあります。
実はベンチプレスは主要種目の中ではかなり「楽」なのです。
結局のところ、人間辛いことはやりたくないので、楽して結果が出るベンチプレスに自然と人気が出てしまうというわけです。
ウエイトの重さを競うパワーリフティングでも、ベンチプレスの大会だけは別にあるくらい人気があります。
やっぱり筋トレが好きな人の中でも、この種目だけはこだわりたいという人が多いのでしょう。
「ベンチプレスで100kg」はスゴイ?
この記事を読んでいる人は「ベンチプレス100kgに到達したい!」と思っていると思いますが、そのベンチプレス100kgと言うのはどの程度スゴイのでしょうか。
正直、これはその人の体重によります。
おおよそ体重の1.5倍程度を持ち上げることができれば、ベンチプレスは上級者と言われています。
ですので、体重が100kgの人が100kgを持ち上げるのと、50kgキロの人が持ち上げるのではまったく意味が違います。
もし、体重の2倍も持ち上げることができれば、パワーリフティングの大会に出ても上位入賞できるレベルでしょう。
ちなみに、体重の2倍を持ち上げることができる人は、上級者を超えて「エキスパート」と呼ばれます。
平均的な体重60~70kgであれば、おおよそ体重の1.5倍程度になりますので、上級者レベルでしょう。
とは言っても上級者は人口のおおよそ1%程度だと言われていますので、かなりスゴイことは確かです。
ベンチプレス100kgに到達するためのメニューとは?
ベンチプレス100kgに到達するためのメニューを紹介しましょう。
まずはベンチプレスをやるのは当然なのですが、これだけではなかなか到達するのは難しいかもしれません。
なぜなら、ベンチプレスと言うのは実は胸の筋肉だけを使っているのではありません。
腕の裏の筋肉である、上腕三頭筋や肩の筋肉である三角筋もかなり使っているからです。
ベンチプレスで最後のギリギリで持ち上げることができない場合は、特に上腕三頭筋が弱いと考えられます。
なので、筋トレのメニューとしては、上腕三頭筋を鍛える「トライセプス」や「ディップス」などをやる必要があるでしょう。
是非メニューに組み込んでください。
また、ベンチプレスを行う時も、10回×3セットをずっとやっているのではなく、記録が伸びなくなったらセット数や回数にも変化をつけてみましょう。
重いのを1回だけやるのも、たまには効果的です。
また、半分くらいまでしか下ろせない重い重量をやるのも、たまには重さに慣れるためには良いです。
筋肉は同じ事ばかりやっていると、マンネリ化してきて発達しなくなってくるので、マンネリ化を防ぐために変化をつけてやりましょう。
これはベンチプレス以外の部位でも同じことが言えます。
ベンチプレス重量アップのための筋トレ最適頻度とは?
ベンチプレスの記録を伸ばしたい場合は、ベンチプレスだけを毎日やればいいのでしょうか?
そんなことを言ったら、ほとんどの人は「同じ部位を毎日鍛えたらダメ」と言うでしょう。
事実、ボディビルダーなどが胸を鍛える日は、週に1~2回程度で、あとは他の部位をローテーションで鍛えています。
これは筋肥大するためには、常識的な考え方です。
しかし、ベンチプレスの重量を伸ばすためにはどうでしょうか?
実は、ベンチプレスの重量を競っているパワーリフティングの選手(特にベンチプレスを専門選手)は、週に最低3日はベンチプレスのトレーニングをしています。
世界選手権で活躍しているような選手だと、週に6日やっている人も。
そういう話を聞くと「その人は特異体質なんだよ」と言う人もいるかもしれません。
ですが、毎日のようにベンチプレスをやるトレーニング法のことを「エブリベンチ」と言い、慣れればかなりの効果が期待できます。
とにかくベンチプレスの記録を伸ばしたい人にはおすすめです。
特に週に1~2回のベンチプレスで記録が停滞してしまった人は、新たな刺激を筋肉に入れるためにもやってみてもいいでしょう。
しかし、ここで気をつけないといけないのが、最初に連続でベンチプレスをやる時は筋肉痛がひどくて上がらないということです。
しかし、ここですぐにやめてしまうと結局元の木阿弥になってしまうので、とにかく毎日(週に3日以上)を続けてください。
そうすると筋肉痛が出なくなります。
そこからが本番だと思って一生懸命やりましょう!
もちろん毎日同じメニューでやる必要はありません。
その日の気分でベンチプレスのやり方を変えて構いません。(回数、セット数、スピードなど)
しかし、とにかく毎日やる。
それが記録を伸ばす「エブリベンチ」のやり方なのです。
ただし、ある程度の期間やってみて、あまりにも疲労がひどくて、むしろ記録が落ちてしまう場合は、このやり方が合っていないのかもしれません。
その場合はやめて、週に1~2回のやり方に戻しましょう。
ベンチプレス100kgに到達できる期間とは?
「ベンチプレスをどれくらいやれば、100kgに到達できるんだろう?」と疑問に思っている人がいると思います。
この期間は人によって様々なので標準的な期間はありません。
そもそもスタート地点がまったく違うのですから、期間が決められるわけがないのです。
最初に40kgしか上げられない人と70kgを持ち上げられる人なら、期間は全然違います。
また、体重によっても違うでしょう。
ただし、人によると言うと参考にならないので、一応の参考期間を挙げておきましょう。
50kg程度を上げられる体重65kgの人であれば、期間は半年もあれば100kg上げることができるようになるでしょう。
しかし、この半年と言うのはもちろん「きちんと正しいトレーニングをしたら」という前提です。
いい加減にトレーニングをやっている人であれば、おそらく4~5年かかるでしょう。
もしくは一生上がらないかもしれません。
また、フォームも大切です。
次はフォームについて解説しましょう。
ベンチプレス100kgを上げるための正しいフォームを解説!
ベンチプレス100kgを持ち上げるためには、正しいフォームで行う必要があります。
きちんとしたフォームでやらないと、持ち上げることができたとしても怪我をする可能性が高くなります。
そもそも持ち上げても全く胸に刺激が入っていなくて、トレーニングになっていないということもあります。
「自分はとにかく持ち上げればいいんだ」という人もいるかもしれません。
ですが、周りの人たちから「あのインチキな持ち上げ方なら誰でも100kg上がるよな。」と心の中で思われているのってカッコ悪くないですか?
どうせなら誰が見てもきちんとしたフォームで持ち上げたいですよね。
では、きちんとしたフォームとはどんなフォームなのでしょうか。
まず第一に、きちんと胸に刺激が入っていること。
例えば、下ろす時に素早く下ろして、胸の上でバウンドさせて、その勢いで持ち上げる…こんなやり方をする人が多いです。
しかし、このやり方では全くに近いぐらい胸に刺激が入りません。
そして、力も付きません。
なぜなら、バウンドさせることで、本来最も辛いはずの部分で力をほとんど入れてないからです。
また、ベンチプレスの基本は胸に触れるまで下ろさないといけません。
そうでないと、ほとんど上腕三頭筋のトレーニングになってしまい、どんなに重い重量でやっても胸のトレーニングにならないのです。
もう一つ、よくやりがちなのが、お尻を浮かして背中を反らして行うベンチプレス。
これも正しく刺激が胸に入りません。
基本は、背中は少しアーチ状にする程度、お尻はベンチにつけ、バーは胸につくまで下げる、これがきちんとしたベンチプレスなのです。
このやり方で是非100キロを目指してください。
文章だとよくわからないという人は下に動画を貼り付けておきますので、そちらをご覧ください。
ベンチプレス100kgを上げるコツ!
ベンチプレスは競技になっているくらいですから、実は持ち上げるのに少々テクニックが関係します。
もちろん力をつけていけば、テクニックがなくても100kgくらいなら持ち上げることが可能なです。
しかし、テクニックがある人であれば、同じ力しかなくても10kgや20kgくらいは余分に持ち上げることが可能でしょう。
まずは、パワーリフティング競技をやるような人で必須なのが、「ブリッジ」です。
しかしブリッジと言っても、先に言ったようにお尻を浮かすようなブリッジはダメです。
胸に刺激が入りにくくなってしまいますし、競技的に言うとお尻は少しでも浮かせたら失格なのです。
それくらいお尻を浮かせるベンチプレスと言うのは「インチキ」であることが上級者の中では浸透しています。
なので、ブリッジはあくまでお尻はつけたままで行ってください。
要するに、お尻がベンチ台についている状態で反れるところまで反るわけです。
肩甲骨を寄せて寝ころぶと反りやすいでしょう。
また、肩甲骨を寄せると胸に刺激が入りやすくなるので、おすすめです。
もちろん競技で行っているわけではないので、お尻が1ミリでも浮いたらダメとは言いませんが、できる限りお尻は浮かないようにして行いましょう。
お尻を浮かせた方が持ち上げるのに楽なので、意識しないとお尻はどんどん浮いてしまいます。
常にフォームをチェックするようにしましょう。
ベンチプレス100kg上げたい目的は明確に!
今までベンチプレス100kgを目指すための方法を紹介してきましたが、そもそもベンチプレスを行う目的をはっきりさせた方が良いでしょう。
ベンチプレスで胸を厚くたくましくしたいのか、もしくは重いものを持ち上げて満足したいのか…。
目標を明確にすることは非常に重要です。
なぜなら、とにかく重い重量を上げるのが目的であれば、先に紹介したように「エブリベンチ」などで徹底的にベンチプレスだけをする必要があるからです。
ボディビルダーとパワーリフターのトレーニング方法は全然違います。
前者は体作りが目的で、後者は重いものを持つのが目的でトレーニングをしています。
体作りをしながら、トレーニングをすると、どうしても余分なトレーニングをする必要があります。(ベンチプレスを持ち上げることが目的であれば、余分なと言う意味です)
胸以外に肩、腕、背中、脚、お腹などを鍛える必要が出てくるので、どうしてもベンチプレスなどは週に1回くらいしかできなくなるのです。
それだと、筋肉は発達はしますが、重いものを持ち上げるためにはやはり回数が足りないのです。
なので、どうしてもベンチプレスで重いものを持ち上げたいというのであれば、一時的にでも他の種目を捨てる覚悟も必要かもしれません。
まとめ
・ベンチプレスの100kgが凄いかどうかは挙げる人の体重にもよる。
・ベンチプレス100kgを目指すためにはメニューに上腕三頭筋を鍛える「トライセプス」や「ディップス」を加えるのがおすすめ。
・ベンチプレス100kgはきちんとしたトレーニングを積めば期間は半年程度で到達可能。
いかがでしたでしょうか。
ベンチプレス100kgを持ち上げるのは、ある意味男の夢とも言えます。
ベンチプレスで大会に出るというのではなくても、やはり100kgくらいは上げておきたいのではないでしょうか。
どうしても100kgを持ち上げたければ、一時的にベンチプレスだけを集中してやる時期があっても良いかもしれません。
一気に100kg以上が上がる可能性があります!
トレーニングをやっている目的を一度じっくり考えるのも良いかもしれません。