「あの人、口が臭いよね」と陰でコソコソ言われないためにも、日頃から口臭対策をきちんととることが大切です。
今回は口臭の原因5つとそれぞれの対処法、対策7つ、口臭改善効果のある食べ物5つと生活習慣3つを紹介します。
口臭とは?
「口臭が気になる」「口臭がする」といった言葉をよく聞きますが、そもそも口臭とは何なのでしょうか?
口臭は吐く息により発せられる悪臭のことを指しています。
誰でも吐く息には何かしらのにおいが伴っています。
しかし悪臭と判断できるかどうかによって「口臭」と呼ばれるかどうかが変わってくるのです。
口臭の原因はさまざまです。
病気によるものやストレスによるものなどが考えられます。
しかしこの悪臭は対処できるものですから、口臭の原因と対策法をこれから調べていきましょう。
口臭の原因5つと対処法
口臭が起きる原因がわからなければ対処しようがありません。
では、口臭の原因を5つ考えてみましょう。
それぞれの対策法も少し上げておきたいと思います。
①生理的原因
まず考えられるのは生理的原因です。
緊張しているときや、朝起きた直後、空腹時などに口臭が出やすいといわれています。
これは唾液の分泌が少なくなっているからです。
唾液は口腔内の洗浄や殺菌を行っています。
ですから、必要な唾液が分泌されなければ口腔内の細菌の働きを抑制することができず、悪臭を発してしまうことになるのです。
唾液が減少することで、プラークや食べかす、舌の汚れなどが分解されてしまい、ガスを発生します。
この生理的原因による口臭は、歯磨きをすることでいくらか弱まります。
また、食事をしたり会話をすることで十分な唾液が分泌されるようになれば、自然に収まるものですから治療の必要はないでしょう。
②病的原因
さらに、病的原因による口臭もあります。
歯周病や虫歯などの口の中の病気や、胃のトラブルといった内臓の病気によって口臭が生じる場合があります。
出血したり、汚れが歯の間にたまったりすると、細菌が分解されることによって悪臭を発するようになります。
また、虫歯が進んでしまって歯の神経が腐ってくると、さらに強い悪臭を発しますので注意が必要です。
加えて胃の不調が生じると、食べたものを十分に分解できなくなります。
そのため臭いの元となる物質が血液中に吸収されてしまい、それが肺に入り、息に含まれて出てきてしまうのです。
ドブのような臭いがするのが特徴的です。
また、肝臓や腸、腎臓などの他の内臓が不調の場合にも口臭が発生します。
便秘になると、排泄物の悪臭が血液を通して肺に運ばれて息を通してでてきます。
また、肝臓の中に残っている有害物質も呼吸の際に悪臭となって出てくることがあります。
③外因的原因
口臭の原因には外因的なものもたくさんあります。
臭いの強い食べ物やアルコール、タバコといったものは口臭を引き起こしやすいものです。
詳しく一つずつ見ていきましょう。
飲食物
まずは飲食物です。
ニンニクやニラなど、もうその食品自体が臭いの強い物は、悪臭の大きな原因となってしまいます。
特にニンニクには、アリルメチルスルフィドという悪臭の原因になってしまう成分があります。
この成分は体外に排出されるようにはなっていますが、食後約16時間は口内から消化器官、肝臓を通って肺から排出されるという過程を進んでいます。
つまりニンニクの悪臭は最短でも16時間続いてしまうのです。
タバコ
タバコも口臭の大きな原因となります。
タバコの成分であるタールは舌や歯などに付着した後、悪臭を発するのです。
また、ニコチンという成分は体の血流を悪化させる働きがあります。
そのため、唾液の分泌が抑制されてしまいます。
唾液によって洗浄、殺菌されていたものがなくなるため、口臭が生じます。
加えてタバコに含まれている一酸化炭素は酸素を運ぶ働きを邪魔するので、雑菌が増えやすくなり、口臭の原因となります。
こうした原因からタバコを吸う人は口臭がするようになる、というのも納得がいきますね。
アルコール
アルコールも口臭の原因となります。
アルコールを摂取したのち肝臓でアセトアルデヒドという成分に分解されることになります。
しかし、この成分が非常に強い臭いを発するため、お酒を飲んだ後は自分でも自覚できるほどの口臭が生じます。
例えアルコールの摂取量が少なくても、肝臓機能が弱い人はアセトアルデヒドが多く分泌されてしまいます。
このアセトアルデヒドが血液を通っては胃まで運ばれ、それが息に交じって強烈な悪臭を発するのです。
加えて、アルコールには利尿作用があるため、尿が増えます。
そのため体内の水分が減少し唾液が減ることで、細菌が増えて口の中からの悪臭も生じやすくなるのです。
④心理的口臭
心理的口臭もあります。
これは口臭は実際には発生していなかったのに、口臭があると思い込んでしまった結果、ストレスやトラウマによって口臭をみずから生じさせてしまうパターンです。
⑤膿栓
「臭い玉」と呼ばれる膿栓も、特有の臭いを持ち悪臭の原因となります。
これは細菌の残骸ですからこれを餌としてさらなる細菌が増殖する恐れがあります。
結果、強い口臭の原因となってしまうのです。
膿栓は見た目は3~5㎜になるものもあり、白に近い色をしています。
喉から飛び出す時もありますし、つぶれた時には非常に強い悪臭を放つことで知られています。
口臭の対策法7つ
口臭には様々な原因があります。しかし対策をとることができます。
口臭を抑えて清潔な息を吐くためにどんなことができるでしょうか?
7つの口臭の対策方法をご紹介します。
①よく噛んで食事をする
まずは、よく噛んで食事をとるようにしましょう。
柔らかいものばかり食べているとあまり噛まなくなってしまう習性があります。
その結果口の周りの筋肉が衰えてしまい、唾液の分泌量が少なくなります。
唾液が少なくなると、口の中の細菌が繁殖しやすくなり、口臭を生じてしまいます。
ですから、1口当たり30回以上噛むことをお勧めします。
よく噛んで食べれば、あごの筋肉も発達しますし、唾液をたくさん分泌させて口の中の洗浄と消毒を行うことができます。
②歯磨きやうがいをこまめにする
歯磨きやうがいをこまめにするようにしましょう。
口の中を常に清潔な状態に保っておくことは、口臭を予防する非常に重要なポイントとなります。
また、歯磨きやうがいをするこによって、口の中が刺激されるため、唾液腺が活発になります。
唾液を最も手軽に迅速に出すためには、歯磨きやうがいが最も効果的と言えるでしょう。
③すっぱいものを想像する
すっぱいものを想像することも、その場で口臭を対策する一つの方法と言えます。
例えば、レモンや梅干を想像してみてください。
自然とすっぱいという感覚が起こって、顔をしかめたり、口を尖らした方もいるのではないでしょうか。
人間はすっぱいものを想像すると自然と唾液が出てきます。
唾液が減ったことで口臭が生じているのならこの方法で簡単に唾液を出すことができます。
特にプレゼン前などで緊張して唾液の分泌量が少なくなっているときは、すっぱいものを想像してみてください。
唾液が勝手に出てきて、口臭を心配することなく、堂々と会議に参加できるでしょう。
④空腹になるのを避ける
空腹を避けることも、口臭を対策する一つの方法になります。
空腹になると、ネバネバした唾液が増えてきます。
これは口の中で洗浄や消毒を行って清潔な状態を保たせてくれるものではありません。
余計に口臭がひどくなってしまいます。
ですから、空腹な時間を作らないようにすることをお勧めします。
なるべく1日3食しっかりとるようにしましょう。
その時に先ほど述べたように1口30回を目安によく噛んで食べるようにすると、良い唾液をたくさん分泌しやすくなります。
食事がどうしてもとれないという状況なのであれば、水を飲むだけでも改善されることでしょう。
普段から定期的に水分をとるのは口臭予防の一つです。
⑤唾液腺をマッサージする
唾液腺のマッサージも、口臭の対策方法のひとつです。
唾液の分泌がうまくできなければ、なかなか口臭もおさまらないはずです。
そのため唾液腺をマッサージして唾液の分泌を促進させることが必要です。
まず、左右の頬を指で上下に数回こすりましょう。
その後、舌を左右に動かします。
こんな簡単な動作だけでマッサージ効果を実感できます。
唾液腺がしっかり刺激されて唾液が分泌されやすくなるはずです。
⑥舌の汚れを掃除する
舌の汚れを掃除することで、口臭を改善することができます。
実は口臭に悩む方の60パーセントが舌の汚れが原因であるといわれています。
舌に食べかすや、粘膜のカスが付着し、細菌が増加し、口臭が生じるのです。
ですから、歯磨きだけではなく、舌の汚れも毎日掃除することをお勧めします。
歯ブラシできれいにすることもできますが、舌専用のクリーナーもありますのでぜひ使ってみてください。
⑦専門家の指導や治療を受ける
病気による口臭は、病院に行かなければ治らないでしょう。
歯周病や虫歯などの病気があるかもしれません。
定期的に歯医者に通うことができれば、歯の状態や口の中の状態をチェックできますので、口臭を指摘されてから気づく、ということを防げます。
定期的に口の中をクリーンな状態に保つためには、専門家の指導が必要です。
正しい治療方法や、掃除方法などを教えてもらうことで、より実際的で具体的な処置を行えるはずです。
口臭改善に効果のある食べ物5つ
口臭を予防できる食べ物があります。
毎日の食事で意識的に取り入れることによって、悩みの種を一つ減らせるかもしれません。
ここでは5つの食べ物をご紹介します。
①ビタミンC
まずは、ビタミンCです。
ビタミンCには口臭を予防する働きがあります。
とくに外因的要因で挙げられていた、ニンニクや玉ねぎなどにおいの強い食べ物を食べた後に、ビタミンCの多く含まれたものを食べることによって予防できます。
においのキツイものを食べた数時間後がおすすめです。
例えば、キャベツ・ピーマン・トマト・かぼちゃ・ゆず・オレンジ・リンゴ・レモン・キウイなどがおすすめです。
②緑茶
緑茶には口臭予防効果があります。
カテキンという成分は、抗酸化作用や殺菌力、虫歯菌の繁殖を抑えるという働きがあります。
そのため、口臭の原因となるあらゆるものを排除できます。
③ヨーグルト
ヨーグルトも口臭を予防することのできる食べ物です。
乳酸菌は口の中の悪い細菌を繁殖させない働きがあります。
ヨーグルトを食べるだけでも十分効果はあるでしょうが、ヨーグルトで歯を磨くのもおすすめです。
普段の歯磨きでは消えなかった口臭も、ヨーグルトで歯磨きをすれば消えたという話も珍しくありません。
歯茎も歯自体もきれいになりますし美白効果があります。
④ハーブ
ハーブには、消臭効果や抗菌作用があるため、口臭を予防することができます。
また、ハーブ自体の栄養価が、ビタミンや食物繊維、血行促進効果のあるものなど様々です。
ですから、体の中からキレイにして、内臓機能を活発にさせる効果もあるでしょう。
胃の不調などから起きている口臭を予防することもできます。
肉料理や油料理などで、体内環境が悪くなっているときなどは、このハーブの力を借りると簡単に口臭対策ができるはずです。
⑤海藻類
海藻類も、アルギン酸という成分により口臭を予防することができます。
この成分は唾液の分泌量を多くしてくれるからです。
また、口の中の細菌を減らして、臭いの元となるものをなくすこともできます。
口臭対策に効果的な生活習慣3つ
口臭を対策するために、食事の内容だけでなく生活習慣も改善する必要があります。
ここでは3つの生活習慣を意識するようにお勧めします。
①良質な睡眠
一つは良質な睡眠をしっかりとるということです。
口臭の一つの原因にストレスがあります。
自律神経のバランスが乱れてしまうと口呼吸になったりストレスの蓄積により胃の調子が悪くなり、悪臭を放つということがあります。
睡眠の状態は口臭につながっていますから、十分な質の良い睡眠をとるように心がけましょう。
②1日3食
1日3食規則正しく食事をとることは、口臭を予防する一つの方法です。
暴飲暴食をしたり食事を抜くと、唾液の分泌量が抑制されてしまいます。
また腸や胃などの内臓が負担を感じやすくなります。
3食きちんとバランスの良い食事をとるように心がけましょう。
そして1口30回以上を心がけて、ゆっくり食べるようにしましょう。
③ストレス解消
ストレスをためすぎると、唾液の量が少なくなります。
これは直接口臭につながりますので、ストレスをためないように注意しましょう。
自分に向いているストレス発散法を見つけることは大切です。
まとめ
・口臭は歯磨き以外にもよく噛んで食事をしたり、舌の汚れを取るなど日ごろの努力である程度の対策は可能。
・口臭は生活習慣や食生活の改善で改善することができる。
口臭のする男性、というイメージを持たれてしまっては悲しい限りです。
口臭の原因を知って早めに対策するようにしましょう。
口臭がまだそれほど気になってはいないという方も、予防策をとって、いつまでもクリアな息のさわやか男子を目指しましょう。