両親の身長が子どもの身長を決める、という遺伝身長の話はよく聞きます。実際悩んだり諦めている人も多いですね。
今回は遺伝身長の計算式とその検証、世界の遺伝身長説、身長を伸ばす方法4つと3つのNGな習慣を紹介します。
目次
遺伝身長とは?
遺伝身長とは、身長が遺伝することそのままの意味です。
身長は遺伝で決まる、という話をよく耳にします。
最低でも何センチは欲しい!という意向があるのに両親の身長が低いと絶望的になるかもしれません。
両親の背が低いから子供も自然と背が低くなる、成長しないの?と心配になる親もいます。
果たして本当にそうでしょうか。
確かに身長は遺伝の部分が大きく関係しています。
ですから、子供の身長を将来的に計算することも可能になっているようです。
遺伝身長の計算式をご紹介!
親の身長をもとに、生まれてくる子供の身長を計算することが可能です。
あなたが親であるなら、子供の身長が今は低くてももう少し成長すれば自然と高くなるかもしれないと期待するかもしれません。
また、あなたが背が低くて悩む子供の立場なら、父親と母親の身長を調べて自分がどれほどまで身長を伸ばすことが出来るのか、目安となるものを知ることが出来ます。
親の立場、子どもの立場どちらであっても少しは明るい気持ちになれるのではないでしょうか。
遺伝身長の計算式は次の通りです。
『男性』
子供の身長(cm)=(父親の身長(cm)+母親の身長(cm)+13)÷2+2
『女性』
子供の身長(cm)=(父親の身長(cm)+母親の身長(cm)ー13)÷2+2
これは、遺伝が100%子供の身長に影響を及ぼした場合の予測身長になります。
ですから、必ずしもこの身長になるという訳ではありません。
しかし、目安としてこの身長にはなれるかもしれない、と思っているのといったいどこまで伸びるのか不安を持ち続けるのとでは全然違いますよね。
あなたの身長はどれほど遺伝が影響していましたか?
遺伝身長は本当に当たる?!芸能人4家族をもとに検証
遺伝が身長に与える影響はどれほどのものなのでしょうか。
先ほどご紹介した遺伝身長の計算式は正確なのかについて、芸能人家族を参考に検証してみましょう。
明石さんま
・父親 明石さんま
・母親 大竹しのぶ
・子 IMALU
この家族で遺伝身長を計算してみましょう。
IMALUの身長(cm)=(父親の身長(174cm)+母親の身長(158cm)ー13)÷2+2
この計算式で行くと、IMALUの予測身長は161.5cmになります。
しかしIMALUの実際の身長は150cmです。
誤差があると考えても10センチ以上も違いますね。
この家族の遺伝はそれほど影響していないような気がします。
石田純一
・父親 石田純一
・母親 星川まり
・子 石田壱成
この家族で遺伝身長を計算してみましょう。
石田壱成の身長(cm)=(父親の身長(177cm)+母親の身長(152cm)+13)÷2+2
この計算式で行くと、石田壱成の予測身長は173cmになります。
しかし石田壱成の実際の身長は177cmです。これは誤差の範囲内でしょうか。
しかし、この家族においても遺伝はそれほど影響していないような気がします。
勝新太郎
・父親 勝新太郎
・母親 中村玉緒
・子 鴈龍
この家族で遺伝身長を計算してみましょう。
鴈龍の身長(cm)=(父親の身長(168cm)+母親の身長(156cm)+13)÷2+2
この計算式で行くと、鴈龍の予測身長は170.5cmになります。
しかし鴈龍の実際の身長は174cmです。これは誤差の範囲内でしょう。
予測身長よりも伸びてうらやましいですね。
渡辺徹
・父親 渡辺徹
・母親 榊原郁恵
・子 渡辺祐太
この家族で遺伝身長を計算してみましょう。
渡辺祐太の身長(cm)=(父親の身長(180cm)+母親の身長(155cm)+13)÷2+2
この計算式で行くと、渡辺祐太の予測身長は176cmになります。
しかし渡辺祐太の実際の身長は173cmです。こちらも誤差の範囲内ですね。
しかし予測身長に行きつかなかったということで、少し残念な結果になってしまいました。
両親の身長が100%遺伝するわけではない!世界には諸説あり
芸能人で、遺伝身長の計算式を検証した結果どれもぴったり当てはまった例はありませんでした。
ですから、両親の遺伝が子供の身長に100%遺伝するわけではないことがよくわかりましたね。
しかし、全く遺伝しないわけでもありません。
20~30%説
一般的には、親から子供への身長遺伝は20%から30パーセントの確率であると考えられているようです。
また、この遺伝にかかわらず、親の食生活や生活習慣を子供は真似して成長していくものですから親と同じような身長になるといわれています。
80%説
身長が遺伝するということについて、80%の確率で遺伝すると考えられている説もあるようです。
2014年にアメリカのマサチューセッツ大学とハーバード大学の研究者たちが、欧米人を対象に身長の遺伝について調査しました。
その結果80%の確率で両親の遺伝が子供の身長に関係していたと発表しました。
そして残りの20%が生活環境によるという研究結果を出しているようです。
これは欧米での調査ですので日本人にそのまま当てはまるとは言えません。
また、若い世代になればなるほど身長が伸びる遺伝子が高くなっているようです。
これに関しては確かにそうかもしれません。
世界中の人間の遺伝子が変異し、身長が高くなるようになってきているのかもしれませんが、確実に100%遺伝で決まるということはあり得ません。
25%説
もう一つの身長遺伝の説は、25%が両親からの遺伝であるというものです。
遺伝の割合が25パーセントしかないということは…もうほとんど遺伝ではありませんね。
子供がどのように生活し、何を食べるのかによってどれほど身長が伸びるのかということは決まってくる、との説です。
両親の身長が高ければ、必ず高くなれるとは言えませんが、逆に両親の身長が高くなくても自分の努力次第で身長は高くなれるかもしれないということです。
これなら少し希望が見えてくるのではないでしょうか。
しかし、この25パーセントの説はずいぶん昔のもので、今の現代人に当てはまるものかどうかは分かりません。
いずれにしても両親の身長の高さで子供の身長の高さが100%決まるわけではないので、身長をのばす努力は無駄ではない、ということです。
身長を伸ばすのにおすすめの方法4選!
では、親の遺伝ではない場合、どうすれば自分の望み通りに身長が伸びてくれるのでしょうか。
これをすれば確実に170㎝は超える!などと言った特別な方法は存在しません。
しかし、特に成長期、またそれ以外の時期にも意識することで結果として身長が高くなる可能性がある4つの方法をご紹介します。
①質の良い睡眠
身長を伸ばすためには、質の良い睡眠をとる必要があります。
なぜでしょうか?
それは成長ホルモンの働きを活発にするためです。
夜寝ている間に成長ホルモンはいちばん活発になります。
より多くの成長ホルモンを分泌させるためには、深い十分な睡眠を取る必要があるのです。
特に寝付いてから2時間から3時間はベストタイムです。
この時間に深い十分な質の睡眠をとることが出来ていれば、成長ホルモンが多く分泌されることでしょう。
ですから寝る前から良い質の睡眠をとるための努力をしましょう。
寝る直前の食事は避け、寝る前にストレッチを行いましょう。
また、寝る前に電磁波を浴びると睡眠の質が悪くなりますので、寝るギリギリまでスマートフォンやパソコンをいじらないようにしましょう。
さらに部屋の明かりをできるだけ消す事でも睡眠の質を高めることが出来ます。
②バランスのとれた食事
バランスのとれた食事は身長を伸ばすために不可欠です。
身長を伸ばすためには、カルシウム、たんぱく質、亜鉛、ビタミン、マグネシウムなどの豊富な栄養素が必要です。
ですから食事の中で、乳製品、肉類や魚類、ナッツ類、きのこや野菜、海藻類などを積極的に摂り入れるようにしましょう。
さらに、こうした栄養素にアルギニンという栄養素も加えてください。
体内で生成されているアミノ酸の一つですが、身長を伸ばすためには食事からも摂取する必要があります。
どうしても難しい時は、サプリメントを使って必要な栄養素を補充するようにしましょう。
まだ幼い時はサプリメントは不安かもしれませんが、身長を伸ばす専用のサプリメントもありますので安心して必要な栄養を補給することが出来ます。
③適度な運動
適度な運動も必要です。
寝ているときに特に成長ホルモンが分泌されますが、実は運動をしているときにも成長ホルモンが分泌されています。
特に運動中と運動後の3時間は成長ホルモンが分泌され続けています。
このような時には、身長を伸ばすための縦に動く運動を行うことがおすすめです。
つまり、ジャンプをするということです。
もちろんただジャンプするだけでも効果はあるでしょうが、バスケットボールやバレーボールなど友達と楽しく球技を行いながら、身長を伸ばすサポートが出来たら一石二鳥ですよね。
しかし、逆に筋トレなどは身長を伸ばす動きを阻害してしまう可能性があります。
激しい筋トレはおすすめできません。
学校のクラブ活動やサークルなどを利用して、のびのびと活動できる運動を積極的におこないましょう。
④正しい姿勢
身長が低い子供に共通しているのは、姿勢が悪いことです。
姿勢が悪いと身長が伸びないだけでなく、内臓を圧迫し血行不良を起こしたりして健康に悪いため、早い段階で改善する必要があります。
姿勢を矯正することが出来れば、骨が伸び伸びとできて正しい状態をキープできます。
必要な栄養が供給されることで自由に成長できるでしょう。
また、単純な話ではありますが、身長としては高くても姿勢が悪ければ不格好で、本当の身長よりも低く見えてしまいます。
ですから、背筋を伸ばす努力をしてください。
背中を壁につけてつま先を少し開き、頭、肩お尻、ふくらはぎ、かかとを順番に壁にくっつけていきましょう。
この正しい姿勢をキープできるようにいつも意識して姿勢を正すようにしましょう。
身長を伸ばしたいなら、3つのNGな習慣は今すぐやめよう!
良い習慣を築くことはとても大切ですが努力が要ります。
しかし、悪い習慣は簡単についてしまうものです。
成長期はいろいろなものに興味が沸いたりするもので、自ら成長を阻んでいるのかもしれません。
ここでは、今すぐやめるべき身長を伸ばすためのNG習慣を3つご紹介します。
もし、自分に当てはまている、子供の状態に当てはまっていると感じたら、今すぐ改善出来るよう頑張ってください。
睡眠不足
睡眠不足は、身長を伸ばす敵です。
先ほども述べましたが身長を伸ばすために欠かせない成長ホルモンは質の良い睡眠をとっているときに最も多く分泌されます。
睡眠をとっていなければその分身長が伸びるチャンスをすべて自分でつぶしていることになるのです。
最近では「オール」という遊び方が普通になっており、自慢する人も増えています。
しかし、今はそれが楽しくても将来的に身長が伸びなかったときにどう思うでしょうか。
身長を伸ばすためにできだけ質の良い睡眠をとりましょう。
ストレス
ストレスは、身長を伸ばしたい時に邪魔となるものです。
強いストレスを受けていると成長ホルモンが分泌されません。
その為身長を伸ばすことが出来なくなり、脳が勝手に成長期は終了したと勘違いし、成長させるための指示を与えなくなります。
さらに、ストレスが原因で食事をとらなくなったり眠れなかったりなど、身長を伸ばすために必要なあらゆるものを妨げてしまう結果になります。
ストレスを抱えていることに気づいたなら信頼できる人に相談して早く取り除くようにしましょう。
甘いものを取り過ぎ
糖分は、成長ホルモンの分泌を妨げます。
特に寝る前に甘いものを食べると睡眠の質は悪化し太りやすい状態になります。
太ってしまうと思春期が早く来てしまい、成長期を通り過ぎてしまうことになるのです。
甘いものは確かに欲しいですし、ある意味ご褒美のような意味を成すときもあります。
ですから、まったく食べないという方法ではなく、あくまでも食べ過ぎないことを注意しましょう。
まとめ
・身長は遺伝とはほとんど関係ないという説もある。
・「質の良い睡眠」「バランスのとれた食事」「適度な運動」「正しい姿勢」の4つを気を付ければ、親の身長が低くても身長が伸びる可能性は十分ある。
身長は両親の遺伝で100%決まるわけではありません。
自分の努力次第でいくらでも成長させることはできます。
夜更かしやお菓子の食べ過ぎなど、成長期を妨げてしまうものをきちんと避けて、身長を伸ばすためにできることをしていきましょう。