会社や仕事を辞めたい気持ちが確固たるものか否かで取るべき行動も変わるため見極めが非常に大切です。
今回は会社や仕事を辞めたい理由7つ、辞めたいと言えない理由8つ、辞める前の対処法5つ、円満に辞める方法4つを紹介します。
会社&仕事を辞めたい理由7つ
もしかすると、誰もが会社や仕事を辞めたい、と思った時があったかもしれません。
今がちょうどそう感じている時期かもしれませんね。
社会の中で生活していると、もうやっていけない、辞めたい!と思うことがあるのはしょうがないことです。
最も働き手として活躍するべき20代、30代の男性のうち70パーセント以上が仕事を辞めたいと思っているのが現実です。
なぜ、仕事を辞めたくなるのでしょうか。
その主な理由は7つあります。一つずつ見ていきましょう。
①給料
1つ目の理由は給料が少ないことです。
給与や福利厚生があまりにも低レベルのため、仕事のやる気を失ったという人は少なくありません。
中には残業手当もボーナスもない会社だった、居眠りしている人も終電電車で帰る人も同じ給料だなんて耐えられない、といった声もあります。
給料に関しては、まあこんなもんだ、と諦めてしまえば働き続けられるかもしれませんが、自分の働きが給料に見合っていない、という不満を一度抱くとなかなか拭えないものです。
今の会社で働き続けてもたいしたお金はもらえない、と思うと仕事のモチベーションも下がりますよね。
②人間関係
2つ目の理由は人間関係がうまくいかないから、というものです。
人間関係がうまくいかず、些細なことでもトラブルが積み重なるうちに、ストレスがたまってしまうこともあります。
また、明らかな悪意のあるいじめを受けると辞めたくなるのもうなずけるでしょう。
もちろん人間関係でストレスを感じずに済む仕事などあまりありません。
仕事の成果を出すことに集中するしか解決法がありません。
③仕事内容
3つ目の理由は、想像していた仕事内容が随分と違った、というものです。
仕事は1日の中で最も時間を費やしている部分かもしれません。
それなのに仕事内容が好きになれなければ、毎日毎日不満がたまっていき辞めたくもなるでしょう。
人生を無駄なことに使っているという気持ちにもなるでしょう。
お金を稼ぐための手段、と割り切って考えられる人ならいいですが、仕事へのやりがいや満足度を求めるのであれば、自分の納得のいく仕事に転職するのが懸命かもしれませんね。
④労働時間
4つ目の理由は長時間にわたる労働時間です。
平日は終電まで仕事をし、休日は平日の仕事のために寝だめをする…。
そんな生活やってられるか!と思っている方も少なくないでしょう。
友達とのプライベートの時間も削られ、いつの間にか「ぼっち」になっていた、ということもあり得ます。
忙しいので仕事の経験やスキルは相応に身に付くでしょう。
しかし、あまり達成感も感じられず、人間関係が破綻していき、体力に限界を感じているのであれば、辞めたいと思うのももっともです。
⑤社風
会社が目指しているものや社風というものは、自分ではどうしようもないですよね。
入社前は理想としていたものがなかったり、ダークな部分が垣間見えたりすると、こんな会社辞めてしまいたい、と思うかもしれません。
存続していくかどうかも危うい財務状況などを知った暁には、この会社にいてはまずい!とすぐに転職を考え始めるでしょう。
自分の居場所はここにない、と感じる人もいます。
⑥評価
評価が理不尽なため、こんな会社では働いている意味がない、と感じて転職を考える人もいます。
一生懸命取り組んでいるのに、上司に好かれている人の方が評価が良い場合、正当な評価が得られないと、仕事を辞めたくなりますよね。
また、自分だけが社内で仲間外れにされていたり、パワハラやセクハラを受けるなどの扱いを受けていると会社での居場所がなくなり、転職せざるを得なくなることもあるようです。
⑦働きたくない
ただただ、働きたくない、と感じる人もいるようです。
仕事が嫌、とか職場が嫌という理由ではなく、そもそも働くことが嫌になってしまっているのです。
実際のところ今働いている人たちはみな、「好きなことだけして自由に暮らしたい。好きなだけ寝ていたい。お金はたくさんほしい。」という言葉に同感されるのではないでしょうか。
会社&仕事を辞めたいけど言えない理由8つ
会社や仕事を辞めたいと思っている人の中には、辞めた方が将来うまくいく場合もあります。
仕事を辞めることが正当な時はもちろんあります。
しかし、いろんな思いが心の中をよぎってなかなか「辞めたい」と言い出せないかもしれません。
そもそも上司や同僚に辞めたい、と言ったらどんな反応をされるのか…、そう考えただけでも恐ろしくて言い出せない、という人もいるかもしれません。
しかし、本当に辞めたいときにははっきりと行動に移さなければなりません。
①これまでの生活が変わるのが不安だから
人間は変化することを嫌います。
いつも現状維持を願っています。
そのため、どんなに今までの状態が辛くても、抜け出そうとすると不安でなかなか行動に移せなかったり、踏ん切りがつかないこともあるのではないでしょうか。
②気まずいから
気まずくてとてもじゃないが周りの人に転職することを伝えられない、と感じる人もいることでしょう。
確かに、仕事を辞める、と行ってから1か月近くはその職場で働かなければなりません。
周りの人が「あいつはもう辞めるから」という理由で、仲間外れにしだすこともあります。
もうこの会社にはいないかのような、よそ者に扱われるのが嫌だ、怖いと思っていれば、なかなか退職したいことを言い出せないでしょう。
③引き止められそうだから
3つ目の理由は、退職したい、と言えば引き止められることがわかっているからです。
ただでさえ一度入社した会社を辞めたい、というのは勇気と力がいるものです。
しかし、引き止められるとなると、それに対する対応も考えていかなければなりません。
一度引き下がると二回目に仕事を辞めたい、というのはまたもや非常に大きな力が必要になります。
仕事を辞めるという固い決意を持つ必要があるでしょう。
引き止めたらデメリットになる、ということを伝えられるように用意しておくといいですね。
④上司が怖いから
上司が怖くてなかなか言い出せないということもあります。
仕事を辞めたいとすぐ思うようでは転職しても無駄だ、と言われるかもしれません。
就職させてもらった恩を返していない、と罵られるかもしれません。
しかし、その言葉を深く受け止める必要はありません。
あなたのことを思っていっているわけではなく、自分の利益のためにあなたを引き留めようとしているだけです。
もし上司が怖いからと言って仕事を続けたとしても、状況は悪化するだけです。
⑤気が小さいから
5つ目の理由に気が小さいから、というものがあります。
自分の気が小さくて仕事が辞めたい、となかなか言い出せないのです。
会社に波風立たせたくない、目立ちたくないという傾向にある人はどこに行っても変わることができません。
気の小ささという壁を壊して行動するための強い心を持ちましょう。
苦しいのも怖いのも、辞めるまでの間だけです。
思ったよりも周りは優しく接してくれるかもしれませんし、あっさり辞めさせてくれるかもしれません。
⑥迷惑をかけたくないから
迷惑をかけたくないので、仕事を辞めることができないという理由もあります。
確かに転職するとなると職場には影響が及びます。
しかし、それが果たしてあなたの将来に関係あるでしょうか。
職場のことを考える必要はありません。
繁忙期を避けて引継ぎをきちんとすれば、社会人としてやるべきことはやったと言えます。
そのあとの損などは知ったこっちゃありません。
前を見ましょう。
⑦人手不足だから
今の職場が人手不足なのに、自分が辞めたいというのはできない、と思っているでしょうか。
また現に上司から今辞められたら困る、と引き止められているでしょうか。
確かにあなたが辞めることによってさらに人手不足に陥ります。
しかし、それはあなたの責任ではありません。
あなたに働きやすい環境を提供できなかった経営側の責任なのです。
あなたが辞めることで不利益を被るなどの言葉は、ただの責任転嫁です。
深く受け止めず流すようにしましょう。
⑧辞めた後のことに不安があるから
辞めた後のことを考えると不安で、辞めたい、とは言いだせないということもあります。
今の仕事を辞めたとしても次の職場が決まっていない、今後も同じような状況で辞めなければならなくなるかも…など考えれば不安は尽きません。
今までの仕事が無くなることに、多少なりとも不安を感じるのは当たり前のことです。
その場合は転職先を決めてから退職を考える方がよいでしょう。
会社&仕事を辞める前の対処法5つ
「もうこんなところでやってられない!」
「こんな仕事嫌だ!」
「仕事を辞めてやる!」
こんな気持ちになることが誰でも一度はあるものです。
しかし、それで本当に仕事を辞めてもいいのでしょうか。
ただ心と体が疲れてネガティブになってしまっているだけかもしれません。
退職・転職の決定は慎重に、冷静に下す必要があります。
辞める前に5つの対処法を実践してみましょう。
①辞めたい原因を考える
まずは会社や仕事を辞めたい原因を考えましょう。
なぜ仕事を辞めたくなったのでしょうか。
漠然と職場に行くのが面倒だからでしょうか?ただただ仕事が辞めたいのでしょうか?
仕事を辞めたくなった理由を考えなければ、精神的に追い詰められるばかりです。
自分自身で仕事を辞めたい理由をはっきりとできれば、他の人に相談することができます。
良いアドバイスを受けることで、また楽しく仕事ができるようになるかもしれません。
転職するにしても変えるべき点が明確になるので、良い転機となるでしょう。
②辞められない理由をピックアップする
仕事を辞められない理由を考えてみましょう。
仕事を辞めたい、なぜだろう、なぜ仕事を辞められないんだろう、この思考の順番です。
感情に流されて判断することはその後に悪影響を及ぼします。
仕事を辞めるべきでない何らかの理由があるでしょうか。
毎月の給料がなくなると、家賃や光熱費はどのように支払えばいいのでしょうか。
今まで通り食費をまかなえるでしょうか。
仕事を辞めることで生活の不安が生じるのであれば、とりあえず今は仕事を辞めないほうがいいでしょう。
③自分の気持ちを正直に見つめなおす
自分の気持ちを見つめなおしましょう。
仕事を辞めたい理由と辞めないほうがよい理由は相反するものが多いため、いったい自分はどうすればいいのかわからなくなってしまうかもしれません。
しかし、その理由の中で最も自分が優先させたいものを洗い出すとよいでしょう。
あなたが仕事または会社に求めているものは何でしょうか。
転職することでそれを得ることができるのでしょうか。
転職しても変わらなかったり、そもそも転職先が決まっておらず生活に困るようになるなら、じっくり考えてみる必要があります。
④会社に何を求めて入社したかを思い返す
4つ目に、会社に求めていることを思い返すようにしましょう。
何が魅力的だと思って今の会社に入社したのでしょうか。
給与やオフィスの環境でしょうか?会社の知名度や業務内容に魅力を感じましたか?
もしかすると時間が経つうちに理想が高くなっていたり、求めることが多くなっていたのではないでしょうか。
もう一度入社時期の気持ちに戻ってポジティブな見方で会社を見つめると、違った決定になるかもしれません。
⑤目標を立てる
5つめは目標を立てることです。
5年後と10年後の自分がどうなっていてほしいのか目標を立てましょう。
ビジョンが明らかになることで、自分が今どうするべきなのかを明確にすることができます。
自分が人生において達成したい目標を達成するためには、今の会社にとどまるべきでしょうか?やめるべきでしょうか?
どんな一歩を踏み出すべきなのかは、目標が定まることで明らかになるでしょう。
会社&仕事を円満に辞める方法4つ
仕事を辞めたい、という感情だけではなくあらゆる点を考慮した上で退職を決定したとすれば、きっとそれはあなたの将来に良い影響を及ぼすことでしょう。
とはいえまだ不安は残っているはずです。
周りの人に何と言えばいいのでしょうか。
退職することをいつ誰に言えばいいのでしょうか。
円満に会社を辞めるために4つの点をご紹介したいと思います。
①退職日を設定する
民法上、退職する2週間前までに上司に退職の意思を告げる必要があります。
しかし、就業規則で退職の申し出期間が定められていることがほとんどですので、2週間より前であっても就業規則に従いましょう。
信頼できる上司であれば、退職日を相談して決めることができるでしょう。
残念ながら有期雇用の場合、途中で退社はできないことを覚えておいてください。
また、年棒制の人は退職予定日の3か月前までの申し出が必要です。
②上司に口頭で伝える
次に上司に口頭で退職したいということを伝えましょう。
その時に注意するべきことはタイミングです。
仕事の納期前など繁忙期に伝えると上司はパニックに陥るのでNGです。
繁忙期を避けて退職予定日の1~3か月前に口頭で伝えましょう。
比較的気持ちがゆったりとしている昼休みや、就業時間後に声をかけましょう。
「今少しお時間よろしいですか」「相談したいことがあるのですが」という言葉をかけましょう。
退職日と退職理由、お世話になった感謝の言葉を伝えます。
③退職願を提出する
会社のフォーマットがあるところでは会社指定の退職願、無い場合は白地の縦書きで退職願を提出します。
あて名は社長あてになります。
退職理由には詳しいことを書く必要はなく、「一身上の都合により退職させていただきます。」という一言で構いません。
退職願のコピーを取っておきましょう。
そして直属の上司に直接手渡してください。
上司に退職を伝えるのが気まずいからと言って、机の上に置いておくという非常識なことはやめましょう。
④退職日までにしておくべきことをする
退職日と退職日までにしておくべきことを説明します。
まず、すぐに転職先が決まらない場合は雇用保険・年金保険の手続きをする必要があります。
その際には雇用保険被保険者離職票が必要ですので、会社から発行してもらいましょう。
また、健康保険を任意継続にするのか国民健康保険に加入するのかを決定する必要があります。
退職日には会社に返すものや受け取るべき書類を忘れないようにしましょう。
退職したことを社内外にメールで伝えましょう。
詳しい内容である必要はありません。
まとめ
・会社&仕事を辞める前になぜ辞めたいのかをきちんと考えて、心の整理をすること。
・民法上、退職する2週間前までに上司に退職の意思を告げる必要がある。
・有期雇用は途中で退社はできず、年俸制は3か月前に退職の意思を伝える必要がある。
仕事を辞めたい、と思う時期は誰にでもあるものです。
しかし本当に辞めるべきかどうかは慎重に考慮する必要があります。
今の職場のままでやっていけるかもしれませんし、転職したほうが成功するかもしれません。
退職する際は円満にストレスなく行動しましょう。