結婚後に金銭感覚が夫婦で合わないことが発覚することも多く、それが原因で離婚に発展するケースも急増中です。
今回は金銭感覚が合わない夫婦が生まれる原因、合わない原因&治し方3つ、悪影響、離婚する方法を紹介します。
目次
金銭感覚が合わない原因で離婚する夫婦急増中
金銭感覚の違いで離婚するという夫婦はどの程度いるのでしょうか。
平成27年のデータによると離婚理由の1位はぶっちぎりで「性格の不一致」です。
性格の不一致というのは実際は色々あるけど、一言では言い表すことができない時に使う言葉なので、実際は色々な意味が含まれます。
確かに夫婦の間でしかわからない理由で別れることなんて山ほどありそうですから、この性格の不一致が1位になるのは仕方がないでしょう。
2位以降は男女によって理由は異なるのですが、何と6位に男女とも「金銭感覚の違い」が入っているのです。
これは男性の離婚理由「異常な性格」「暴力をふるう」「家庭を省みない」女性の離婚理由「家庭を省みない」「性的不一致」「親族との折り合いが悪い」などより上です。
こうして見るとかなり金銭感覚の違いで離婚する夫婦が多いことがわかりますね。
ちなみに裁判になっただけでも、1年で8000件以上の夫婦がこの理由で離婚しています。
金銭感覚が合わない夫婦が多数いる原因とは?
こうして見ると、金銭感覚の違いというのは夫婦関係を継続する上でかなりの致命傷であることがわかりますね。
しかし、これって何で付き合っている時にわからなかったのでしょうか。
これは日本人がいかに「付き合っている時と結婚は別」と言いつつも、交際中そのままの流れで金銭についてはあまり話合わずに結婚していることが挙げられます。
もしくは、金銭感覚がずれていることには目をつぶって結婚しているのでしょう。
さらには、結婚したら金銭感覚を自分に合わせてくれるはず…とでも思っていたのかもしれません。
しかし、独身の頃に浪費癖がある人は結婚してもそれが普通だと思っているので、治す気もないのです。
結婚したら相手が自分に合わせてくれると思うのは、甘すぎる認識と言っても良いでしょう。
結婚すると言っても結局は育ってきた環境も違いますし、価値観もまったく違います。
似ていても細かい部分で違うことも多いのです。
付き合っているときは、お金をいっぱい使ってくれる人は魅力的に感じるかもしれません。
何と言ってもお金を使って遊ぶ方が大抵の場合は面白いですから。
しかし、結婚は永遠に続くので、浪費が永遠に続いてしまえば日々の生活が当然苦しくなり、挙句の果てには破産してしまいます。
それをわかっていないと結婚してもすぐに破局になってしまうのです。
金銭感覚が夫婦で合わない原因は? 【結婚前のチェック所も紹介】
金銭感覚が合わない主な原因は、育ってきた環境が大きいでしょう。
人間は自分の育った環境が当たり前の感覚になります。
両親が節約家であれば、節約生活が当たり前になりますし、浪費ばかりしている親の子は浪費癖がつきやすいでしょう。
家庭の環境というのは言ってみれば「空気」のようなものなので、その人の金銭感覚は大抵の場合は家庭で養われると思っても良いでしょう。
なので、もし結婚をどうしようか迷っている人は、相手の実家に挨拶に行った時にじっくりと家の中にあるものと両親の服装、車などを見てくると良いでしょう。
恐らく相手の両親の職業や仕事内容は尋ねることができるでしょう。
また、収入もある程度なら相手から聞き出せるかもしれません。
その収入と身分不相応の生活を送っているのであれば、子供である相手も浪費癖がある可能性が高くなります。
もちろん浪費癖は遺伝的な要素ではないので、金銭感覚がまったく違う親子も存在します。
親が普通なのに子供は浪費家という場合もあるでしょう。
しかし、親の存在は一つの目安にはなるはずですので、結婚する前にチェックするのは重要です。
金銭感覚の治し方3つ
金銭感覚がおかしいと思った場合は、治すことはできるのでしょうか?
正直言って、浪費家が突然、倹約家になるのは難しいです。
どんなに言っても自分の常識の範囲内でしか人は節約しようとしませんので、なかなか治すのは難しいのです。
とは言ってもまったく不可能というわけではありません。
方法として一番簡単なのは、夫婦で節約が上手な方に財布をすべて預けるという方法があります。
これはかなりの家庭でやっているのではないでしょうか。
例えば、奥さんが家計のやりくりをすべてして旦那さんはお小遣い制などです。
こうすることで旦那さんの浪費を防ぐことができます。
多くの家庭で財布を奥さんが握っていますが、奥さんが浪費家の場合は意味がありません。
その場合は旦那さんが財布を握れば良いでしょう。
また、どちらも仕事をしていて収入が2人分ある場合は、いっそのこと完全に財布を分けるというのも手です。
そうすれば、相手がある程度浪費していてもあまり気になることがないので、金銭感覚の違いで離婚することがなくなります。
ただし、金銭感覚を治すという意味ではまったく効果はありませんが…。
あとは、2人で目標を立ててそれに向けてお金を貯めるというのも良いでしょう。
数年後に家を建てるとか、車を買うなどが効果的です。
それに向けて節約するので、金銭感覚が身に付く可能性があります。
ただし、家でも車でもローンを組んで買ってしまうと意味がないので、できる限り頭金を貯めて買うようにしましょう。
結局使うのだから一緒なのでは?と思うかもしれませんが、目標に向けてお金をコツコツと貯める経験が大事なのです。
そうすることで我慢を覚えて、意外に浪費しなくても楽しい生活送れることに気付くことができるのです。
金銭感覚が夫婦間で合わないために離婚に至った事例2つ
そもそも具体的に金銭感覚が合わないとどのような時に感じるのでしょうか。
事例をあげてみましょう。
スマホのゲームに課金しまくる夫
スマホのゲームは基本プレイ無料のものがほとんどですが、凝ってくるとより良いアイテムが欲しくなったりします。
そのアイテムは課金しないと買えなかったりします。
スマホのゲームにはまった夫が月に20万円以上も課金した例があります。
課金はクレジットカードで簡単にできるので、妻は気付くのが遅れがちです。
気づいた頃には夫は百万円近く課金していて、ようやく発覚したのです。
しかも、大金をつぎ込んだにもかかわらずそのゲームは結局数か月で飽きてしまい、違うゲームをやりはじめ、そこでもまた課金…。
そのことで大げんかの末に別居になってしまいました。
ゲームに課金したことがない妻は、旦那が課金する気持ちはまったくわからなかったようです。
エステや美容院に月に10万円以上使う妻
独身時代からエステに行くのが好きだった妻。
そこで月に10万円近く使い、美容院でも月に2,3万円使うので、トータルとして10万円以上を使っていきます。
妻が働いていたうちはそれを許していた旦那ですが、妊活のためにという理由で仕事を辞めた後も同じようにエステに行く妻を見て激怒。
結局はそれがきっかけで別れることになりました。
「エステ離婚」という言葉があるかどうかはわかりませんが、離婚のきっかけは綺麗になりたいという女性の本能だったのかもしれません。
金銭感覚が夫婦間で合わない悪影響とは?
先に紹介したように金銭感覚というのは子供にも影響を与えます。
子供は小さいころは家庭内しか世界を知らないので、自分の家庭が普通だと思っています。
なので、金銭感覚も幼少期に刷り込まれるので、影響を全く受けないというのはほぼ不可能に近いでしょう。
金銭感覚が狂っていると言われたことがある人は子供のためにも治すことを考えるべきなのです。
自分だけなら良いですが、配偶者や子供、下手をすればその子供まで代々影響を及ぼす可能性があるのです。
お金で人生狂うのは馬鹿らしいでしょう。
お金は誰しも欲しいですし、使いたいでしょう。
しかし、お金のために自分の人生や子供の人生まで狂ってしまっては本末転倒です。
もし、子供ができる前であれば、子供ができたことをきっかけに金銭感覚を見直しましょう。
また、子供のためにもお金を使う必要があります。
あなたが稼いだお金かもしれませんが、そのお金はあなただけのものではありません。
家族みんなで使うものです。
子供の将来のためにお金は貯めておきましょう。
今そんなにお金に困っていなくても、将来はどうなるかわかりません。
金銭感覚が合わないことが原因での離婚は簡単?
ちなみに金銭感覚の違いで離婚する夫婦が多いということですが、金銭感覚が違うという理由で離婚は簡単にできるのでしょうか。
答えから言うと「できます」。
ただし、誰が見てもおかしいと認められなくてはいけません。
浪費癖がある、借金がある、ギャンブルに狂っている、お金はまったく家に入れない、などです。
これらが証明できれば、いくら相手が離婚を認めないと言っても裁判所で認められるでしょう。
証明というと何となく面倒な気もしますが、レシートやクレジットカードの明細、通帳の明細、自分でつけた記録などがあれば、大丈夫です。
もし、相手の浪費がひどくて離婚を考えているのであれば、まずは証拠集めをしましょう。
離婚をするかしないかは後で考えてもいいので、とりあえずは証拠を集めておきましょう。
そうすれば、気持ちに余裕が出てくる可能性もあります。
金銭感覚が合わない原因は実はあなたかも?
相手の金銭感覚がおかしい!だから、離婚したいと思っているあなた。し
かし、本当に金銭感覚がおかしいのは相手でしょうか。
このあたりは冷静に考えないといけません。
もしかしたら、世間一般的に言ったら、金銭感覚がおかしいのはあなたかもしれないのです。
節約家、倹約家と言えば何となく響きは良いですが、世の中には「ケチ」と呼ばれる人もいます。
そういう人から見たら世の中のほとんどの人が浪費家に認定されてしまうでしょう。
もしかしたら、相手はあなたのことを「ケチ」と思っているかもしれませんし、世間一般的に見てもあなたが節約しすぎている可能性もあります。
この点は実家の両親などに相談しても意味がありません。
なぜなら金銭感覚は両親から受けついでいるので、あなたの意見に両親は完全に賛同する可能性が高いからです。
今はネットなどで簡単に質問できるので、ネットなどで第三者の意見を訊いてみるのもいいでしょう。
匿名で投稿ができるので、一度訊いてみてください。
自分の金銭感覚がおかしいかどうかわかるはずです。
やはり離婚まで考えるなら冷静になる必要があります。
自分がおかしいのに離婚をしてしまうと、次に再婚した時にも同じことになってしまいます。
自分が悪くないと思いたい気持ちはわかりますが、一度どちらが悪いのかを冷静に判断する時間も必要でしょう。
夫婦で老後に必要な資金の目安とは?
ちなみに浪費をすると当然貯金が貯まらないのは当然なのですが、一体どれくらい貯めればいいのでしょうか。
お金は使って初めて楽しいものですから、無駄に貯めて早く死んでしまったら元も子もありません。
ある程度は使いつつ、老後に備えたいものです。
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そのためにはどれくらい必要なのか計算しておく必要があります。
これは年金が国民年金のみか、厚生年金か、退職金はどれくらい出るのかなどによってかなり変わってはきますが、夫婦2人でおおよそ3000万円程度は必要と言われています。
もちろんどれくらい長生きするかによって変わりますが。
この3000万円を持っている人はどの程度いるのでしょうか。
おそらくほとんどの人は持っていないでしょう。今は子供がいる夫婦がまだ多いですが、これから少子高齢化が進んでいくと子供のいない家庭も増えるでしょう。
そうなると老後に子供に頼ることもできなくなります。
もちろん少子高齢化になれば、年金支給額も減るでしょう。
そう考えるとやはり浪費している場合ではないかもしれません。
もちろんまったく使わなければ、経済自体が停滞していまうので、ある程度は使いつつも65歳までに計画的にお金を貯めることを考えておく必要があるでしょう。
まとめ
・夫婦間で金銭感覚が合わない場合にも治し方はある。
・夫婦間で金銭感覚が合わないことで離婚することは可能だが、証拠集めが必要。
・夫婦で老後に必要な資金の目安はおおよそ3000万円程度。
今回は金銭感覚の違いで離婚する夫婦や、金銭感覚が合わない原因、治し方などについてご紹介しました。
世の中お金ではないとは言え、やはりお金は非常に大事です。
お金の使い方ひとつで不幸にもなります。
まったく使わないのが良いとは言いません。
経済が回らなくなっていまいます。
しかし、誰しもが80歳以上まで生きる世の中です。
ある程度は考えながら使わないといけませんね。
楽しい老後を送るためにも貯める癖をつけましょう。