薄毛や抜け毛対策アイテムである育毛剤・発毛剤・養毛剤は効果や副作用が異なり、髪の毛の状態に適したものを選ぶと効果的です。
今回は育毛剤・発毛剤・養毛剤それぞれの効果や副作用など特徴、違い、選ぶポイント3つを紹介します。
目次
育毛剤の特徴6つ 【効果&副作用も紹介】
育毛剤を買ってきたと思ったら発毛剤だった…と失敗してしまった経験がもしかするとあるかもしれません。
育毛剤は薄毛の治療用によく使われている商品です。
今持っている髪の毛を健康な状態に戻したり、薄毛や抜け毛を事前に予防するためにお勧めのアイテムです。
育毛剤の特徴についていくつか見ていきたいと思います。
育毛剤を使用する目的、主な有効成分や効果などをご紹介します。
あなたが今使用しているものは育毛剤でしょうか?それとも別の用途・目的のものでしょうか?
①目的
まずは、育毛剤の目的をご紹介したいと思います。
育毛剤は髪の毛の成長を促進する働きのあるものです。
ですから新しく髪を成長させたり、毛根が死んでいる部分から髪が生えてくることを期待できるものではありません。
すでにあなたの頭に生えている髪の毛の状態を良くするためのものです。
すでに生えている髪の毛が今不健康な状態になり、抜けやすくなっていたり、さらに薄毛を助長してしまいそうな頭皮環境を改善する目的で使用できます。
②主な成分と効果
育毛剤にはどのような成分が含まれているのでしょうか。
育毛剤の商品は種類が多く、どの育毛剤でも同じ成分で同じ効果がみられる、とは期待できません。
しかし、今ある髪の毛を育てるために育毛剤としての効果を発揮させるための主な成分は同じであるといえるでしょう。
・センブリエキス
・グリチルリチン酸
・ヒオウギエキス
この3つの成分が主に育毛剤には使用されています。
頭皮の血行を改善し、炎症を抑制し、薄毛や抜け毛の主な原因となっているAGA、男性型脱毛症を誘発する酵素の働きを阻害してくれる成分たちです。
ここで上げた3種類の成分以外にも、すでにある髪の毛や頭皮の環境を改善するために効果的な成分はたくさんあります。
しかし、男性用の育毛剤には男性型脱毛症が発症するのを抑制するための成分が含まれていることがほとんどです。
③分類・価格帯
育毛剤は医薬部外品に分類されています。
ですから薬剤師や医師の診断がなくても、自分で購入することができます。
育毛剤としてよく販売されている有名な商品は「リアップ」です。
このリアップに医薬品であるミノキシジルが配合されています。
ですからリアップは医薬品に分類される育毛剤です。
成分によって分類のされ方が異なるので注意しましょう。
インターネットやドラッグストアで育毛剤は購入できます。
だいたい、2000円から10000円の間で購入できるでしょう。
④おすすめできる方
育毛剤は、現在頭に髪の毛が生えている人にお勧めできるものです。
脱毛や薄毛、抜け毛を発症しているもののそこまで症状が深刻化していない場合に効果的です。
育毛剤は今ある髪の毛を育てていくものです。
ですから発毛作用は期待できません。
頭皮環境を整えて、新しい髪の毛が生えやすくなる土台を作るのに効果的です。
育毛剤は医薬部外品ですから副作用の恐れも少なく、アレルギー体質、敏感肌、病気もちの方にもおすすめです。
⑤デメリット
育毛剤のデメリットとは何でしょうか。
特にありませんが、育毛剤の特徴を理解せずに購入した方にとっては、あまり髪の毛が生えてきた実感がなかった、というデメリットを感じている人もいます。
育毛剤は医薬部外品ですから、強力な副作用がありません。
ですから、育毛剤を使用したが故の体調不良や肌荒れをそこまで心配する必要はありません。
ただし、発毛剤よりも作用は緩やかであり劇的な効果は見られないということを覚えておきましょう。
⑥購入方法
育毛剤は非常に購入しやすい薄毛対策アイテムです。
医薬部外品ですからドラッグストアやインターネットで簡単に購入することができます。
医師の処方箋は必要ありません。
しかし、その分本当に効果があるものを見つけ出すのに時間がかかることもあります。
また、インターネットで購入する際には誇張表現のある広告に踊らされてしまうこともあるので注意しましょう。
返金保証があるものを選ぶようにすると安心できます。
ネット購入は、手軽な分、実際の商品を見て購入できない方法です。
口コミなどをチェックして慎重に選びましょう。
発毛剤の特徴6つ 【効果&副作用も紹介】
発毛剤と育毛剤を混同して考えている人は少なくありません。
しかし発毛作用と育毛作用は全く違います。
発毛とは毛が抜けている毛根から新しい髪の毛が生えてくることを指しています。
しかし、育毛というのは今ある髪の毛を育てるものです。
発毛効果を期待しているのか、育毛効果を期待しているのかによって購入するべき薄毛対策アイテムは異なるのです。
抜け毛や薄毛の防止だけでなく、強力な発毛効果を望むのであれば、発毛剤がおすすめです。
発毛剤は髪を生やしたいときにぜひ使ってほしいものです。
①目的
発毛剤は積極的に発毛を促進してくれるものです。
頭皮の毛母細胞に働きかけて、今は髪の毛が生えていない毛根からも、元気でしっかりとした髪の毛が生えてくるように促してくれます。
そんな発毛剤には、細胞を活性化させたり、細胞分裂を起こさせる作用があります。
そのため、育毛剤や養毛剤に比べてかなり効果が実感しやすくなっています。
高い発毛効果を期待できるでしょう。
内用薬と外用薬があり、目的に合わせて医師から処方されることでしょう。
髪の毛を生やしたい目的をお持ちの方にお勧めです。
②主な成分と効果
発毛剤の主な成分はミノキシジルとフィナステリドです。
これは発毛剤や育毛剤の中で特に効果が期待できる成分として、世界中で注目されているものです。
ただし、これらの成分は効果が高いため医薬品として登録されており、医師から処方されなければもらうことができません。
フィナステリドには脱毛を促進させてしまう男性ホルモンの働きを抑制してくれる効果があります。
また、ミノキシジルには血行を促進させる効果があります。
発毛剤として強力な効果を持つ成分です。
③分類・価格帯
発毛剤のほとんどは医薬品として分類されています。
有効成分がたくさん配合されており、発毛効果はかなり期待できますが、その分副作用も多いからです。
そのため医師の処方箋がなければ購入することができません。
発毛剤の内服薬は一錠200円からです。
外用薬は4000円からとなっています。
平均的な相場は1か月7000~8000円です。
しかし、処方してもらうためには病院に行かなければならないので、これにプラス初診料や検査料がかかることになります。
④おすすめできる方
発毛剤は薄毛がすでに進行している方にお勧めです。
もう髪の毛がほとんど生えておらず、毛根だけが生き残っている状態であれば、発毛剤の効果を期待できます。
ただし、発毛剤は副作用の恐れが大きい医薬品です。
デメリットとして、次に紹介しましょう。
⑤デメリット
発毛剤は発毛効果はかなり期待できます。
その一方で副作用の影響が大きいことがデメリットとなっています。
先ほども述べたように男性機能が低下したり、性欲の減退、動機や低血圧など深刻な健康被害を引き起こす可能性もあります。
また、ニキビや肌荒れなど薄毛以外の肌トラブルでストレスを増やすことになってしまうかもしれません。
一度低下した男性機能や性欲は、なかなか回復しないため非常に危険です。
ですから将来子供が欲しい、と考えている男性は使用しないほうがよいでしょう。
また、パートナーが妊娠中である、授乳中である、という場合は女性が発毛剤に触れないように注意する必要があります。
⑥購入方法
発毛剤は医薬品です。
ですからドラッグストアやインターネットで購入することはできません。
海外製品であれば個人的に輸入して使用できることもあります。
しかし危険ですから絶対にお勧めしません。
副作用が強い発毛剤は病院の医師から処方箋をもらって購入することができます。
そのため、クリニックを受診することが必須条件となります。
ですから手軽に購入できるものではなく、安易な気持ちで始められる薄毛対策ではありません。
養毛剤の特徴6つ 【効果&副作用も紹介】
発毛剤と育毛剤以外にもヘアケア商品として人気の「養毛剤」というものがあります。
養毛剤は髪の毛の成長を促進させる働きがあります。
ですから一般的に発毛剤や育毛剤と同じようにみられています。
しかし、養毛剤の効果はかなり緩やかです。
①目的
養毛剤は今すでに生えている髪の毛を成長させたり、健康な頭皮環境と髪の毛の状態を保つという目的で使用するものです。
そのため、発毛剤や育毛剤よりも効果の効き目はかなり緩やかです。
しかし、副作用が少ないので、多くの方が使用できます。
今は育毛剤や発毛剤を使用するほどの薄毛ではないけれども、将来の薄毛が心配される、という方にお勧めです。
薄毛、抜け毛の予防として養毛剤を使用するとよいでしょう。
②主な成分と効果
養毛剤の主な成分は以下の通りです。
・センブリエキス
・グリチルリチン酸
・キャピキシル
・KGF
・IGF
パっとみると育毛剤と同じ成分も含まれていることがわかります。
養毛剤には主に、栄養成分や保湿成分が含まれており、新たに髪の毛を育てるというよりは、足りていない栄養分を補い、健康な状態を維持するために保湿するという働きになります。
養毛剤には成長因子が配合されているため、すでにある髪の毛がさらに成長できるように促してくれることも期待できます。
ですから養毛剤だから効果がないというわけではなく、成分や商品にっては育毛剤以上の効果を期待できるかもしれないのです。
③分類・価格帯
養毛剤の分類は化粧品です。
医薬品でも医薬部外品でもなく、最も副作用の心配が少なく、購入しやすい部類です。
効果があるとわかっていても認可されなければ販売できない医薬部外品とは異なり、効果のある成分を安全な状態で簡単に手に入れて使用できるのです。
④おすすめできる方
養毛剤は、今は薄毛に悩むほどではなくても遺伝的に不安がある、抜け毛を減らしたい、という方にお勧めです。
育毛剤を使用したい人と対象とする人達は似ています。
頭皮環境を整えて、美しくて健康的な髪の毛を維持するのに役立つでしょう。
⑤デメリット
養毛剤を使用するデメリットはありません。
ただし肌に合わないということもあり得ます。
養毛剤を使用して異常が見られた場合はすぐに使用を中止しましょう。
配合されている成分にアレルギーはないかも確認しておきましょう。
⑥購入方法
養毛剤はドラッグストアやインターネットで購入できます。
ドラッグストアでは化粧品の陳列棚の近くにあることも多いでしょう。
探してみましょう。
育毛剤・発毛剤・養毛剤の違いとは?
今までご紹介してきた、発毛剤・育毛剤・養毛剤の特徴を図にして解説しておきましょう。
発毛剤 | 育毛剤 | 養毛剤 | |
目的 | 発毛 | 頭皮・髪の健康促進 髪の成長促進 | 頭皮・髪の健康維持 抜け毛・薄毛の予防 |
効果 | ★★★★★ | ★★★☆☆ | ★★☆☆☆ |
主な成分 | プロペシア ミノキシジル | センブリエキス ヒオウギエキス セファランチン グリチルリチン酸 | センブリエキス グリチルリチン酸 キャピキシル KGF IGF |
分類 | 医薬品 | 医薬部外品 | 化粧品 |
育毛剤・発毛剤・養毛剤を選ぶポイント3つ
これまで3つの種類の薄毛対策アイテムをご紹介してきました。
もしかしたら、今使っているものが自分には合っていない、ということに気づかれたかもしれません。
自分のタイプ、症状に合ったものを選ぶにはどうしたらいいのでしょうか。
症状別にお勧めのタイプをご紹介します。
①薄毛が進行している
すでに薄毛が進行している方には発毛剤がお勧めです。
もう髪が抜け落ちている状態で育毛剤や養毛剤を使用しても、成長させる髪の毛がない状態になっています。
ですから発毛剤を使用して、毛根から新しい髪の毛が生えてくることを期待しましょう。
養毛剤だけでは100パーセント効果を認めることができないでしょう。
発毛剤で発毛した髪の毛を育毛剤で健康的に強く育てていくという方法がおすすめです。
②脱毛症状が出てきている
ハゲている、とまではいかなくても、だんだんと薄毛の症状が見え始めている人には育毛剤がおすすめです。
まだ髪の毛が残っているのに発毛剤を使用する、ということは控えましょう。
発毛剤は医薬品であり副作用が強いものですので、できるだけ使用は控えるべきです。
育毛剤には頭皮や毛根に働きかけて、今ある髪の毛を元気にしてくれる作用があります。
今出始めている薄毛の初期症状をそこでストップさせて、健康的な髪の毛を取り戻せるでしょう。
③薄毛を心配している
髪の毛がしっかりあり、初期症状も出ていない、まだ健康的な人は、養毛剤や育毛シャンプーがおすすめです。
「家族がハゲているから自分も将来そうなるのでは?」「いつか薄くなるのが怖い」という方はそうしたものを使用するとよいでしょう。
育毛剤や発毛剤を使用する必要はないでしょう。
予防対策は薄毛対策の中で最も重要なものです。
早い段階でこのように予防しておくと、将来もずっと健康的な髪の毛を維持できるでしょう。
まとめ
・抜け毛や薄毛の防止だけでなく強力な発毛効果を望むのであれば、発毛剤がおすすめ。
・養毛剤は今すでに生えている髪の毛を成長させたり、健康な頭皮環境と髪の毛の状態を保つ。
発毛剤・育毛剤・養毛剤の中でも自分に本当に合っているものを使用するようにしましょう。
いつまでたっても若々しい髪の毛を保つために、ヘアケアは怠らないようにしましょう。