薄毛は放置するとどんどん進行する可能性もあり、適切な対策として有効成分を含む治療薬の使用もおすすめです。
今回は薄毛の治療法2つ、AGA治療薬との違い、治療薬4種、厚生労働省認可の治療薬3種の効果と副作用を紹介します。
目次
薄毛の治療法
薄毛が気になる男性にとって、薄毛治療の存在は非常にありがたいものです。
薄毛治療を始めて徐々に髪の毛増えてきた、しっかりしてきた、と感じている方も少なくありません。
いったいどのような治療方法によってその効果を実感できたのでしょうか。
①育毛剤・発毛剤
薄毛治療の方法の一つは育毛剤と発毛剤を使ったものです。
発毛成分が入っている育毛剤を使用することによって薄毛を改善することが出来ます。
大体使い始めてから4カ月ほどたってから徐々に髪が増えてきた、と実感されるようです。
その後さらに3か月以上継続して使用したのち、薄毛に悩んでいた時期とは全く比べ物にならないほど、髪の毛がしっかり生えてきて、効果をより実感できます。
つまり、育毛剤や発毛剤による薄毛治療は、かなり長い間継続して使用しなければなりません。
②クリニック
もう一つの方法は、クリニックに通って薄毛治療を行うというものです。
育毛剤や発毛剤だけでは、半年以上、人によっては1年以上使用し続けなければ効果を実感することが出来ないものです。
もちろんその育毛剤によって頭皮環境を改善することはできます。
しかし、効果をできるだけ早く感じたい、というのであれば、専門のクリニックに通うことが必要です
専門医のカウンセリングを受けて適切な治療を直接受けることになります。
内服薬と外服薬の両方を使えば、薄毛の治療効果が出来るだけ早く得られることでしょう。
AGA治療薬とは?薄毛用の薬との違い
薄毛とAGAは同じものだと思っている方は少なくありません。
しかし、実際は全く違います。
何故ならAGAはただの薄毛ではなく脱毛症の一つだからです。
ですから、治療の方法も全く変わってきます。
AGAを治療するための治療薬は、ドラッグストアやネットで売られているチャップアップやスカルプD、カロヤン、アポジカなどの育毛剤とは全く違います。
これらの育毛剤は血流を促進することによって育毛をサポートすることが出来ます。
しかしAGAの治療薬は、医療目的で開発されたものです。
実験を通して効果がしっかり認められているので、手軽に購入することが出来ません。
もちろん個人差はありますが、効果が出る確率がかなり高い「医薬品」の部類に入るのです。
薄毛の治療薬4種類
薄毛を治療するための、治療薬にはどのようなものがあるのでしょうか?
育毛剤など、育毛の働きを促進させるための間接的な対策ではなく、まさに薄毛の治療として、現在使われている治療薬を4種類ご紹介したいと思います。
①フィナステリド
一つはフィナステリドです。
これはAGAを治療するものとして最も一般的によく知られているものです。
1997年にアメリカの会社で開発され、FDAにより承認されました。
つまりAGAを治療するための世界初の治療薬です。
このフィナステリドはAGAの原因となっている5αリダクターゼに作用してくれるため、ジヒドロテストステロンの産生を抑制することが出来ます。
その結果髪の毛が抜けたり、細くなったりするのを防ぐことが出来るのです。
しかし、この薬は男性ホルモンを抑えるという作用もあるため。性欲が減退したり生殖機能の低下などが起きる可能性もあります。
しかし、育毛効果は承認されているため、今では世界各国で薄毛の治療薬としてよく用いられています。
②デュタステリド
デュタステリドという薬も薄毛を治療するための治療薬です。
この治療薬はイギリスの会社で開発され、2016年から販売されるようになりました。
このデュタステリドは先ほどご紹介したフィナステリドの約1.5倍の効果を持っています。
1型5αリダクターゼにも2型5αリダクターゼにも効果があるため、まれに発症するAGAによる薄毛も治療することが出来ます。
海外のみでの販売でしたが、日本でも最近承認された治療薬です。
③ミノキシジル
3つ目の治療薬はミノキシジルです。
これは血管を拡張するという働きがあります。
そのため、血行が促進され、育毛効果を実感できるようです。
もともとは高血圧を治療する薬でしたが、これが処方されていた患者から育毛効果が発見されたため、育毛薬としても承認されました。
健康な毛髪が成長していくためには、毛母細胞の活性化と細胞分裂の繰り返しが必要です。
しかし、緊張や過度のストレスなどにより自律神経が乱れてしまうと、血行が悪くなり、それらの必要な働きを妨げてしまいます。
ミノキシジルはAGAに限らず、様々な薄毛の治療薬として使われています。
他の治療薬と違い、ホルモンへの影響がないため、他の薬と併用して効果を上げるということも行われています。
薬局でも購入できる種類のミノキシジルがあるので、手に入れやすいともいえますね。
④アミネキシル
アミネキシルという薄毛の治療薬もあります。
これはフランスの会社で開発された育毛成分です。
これは治療薬として使われていますが、医薬品としては承認されていません。
明確な作用機序が分からず、医薬品としての十分な効果が認められなかったために承認されていないので、なぜ治療薬に?と思われるかもしれません。
しかし、このアミネキシルは臨終試験を行っていますし、育毛効果がすでに実証されているものです。
育毛成分の中でも珍しい効果を持つものであるため、現在、抜け毛予防・育毛効果が注目されています。
海外では、育毛シャンプーにこのアミネキシルが配合されているようです。
薄毛治療薬の効果が出る期間&その後
育毛効果の認められている治療薬があるため、これを服用さえすればすぐに薄毛が改善されると考えてしまっている人も少なくありません。
しかし、実際のところその治療薬の効果がどれほど作用するかには、個人差があります。
その効果が実感できるまでのスピードも人それぞれです。
ですから、治療薬を使用して対策を行っていくにしても、確かな治療薬は継続して服用し続ける必要があります。
使用をやめるとまた薄毛に戻ってしまうこともあります。
ですから、根本的な薄毛解消には、生活習慣や食生活の改善、運動不足の解消やストレス解消など様々なものが関係していると考えておきましょう。
治療薬は飲むことによって育毛効果が実感できますので、効果を得続けるためには薬を飲み続けなければならないのです。
厚生労働省認可の薄毛治療薬3つ
日本では、安全面に配慮して薬を認可しているため、世界では広く使われているものでも日本では公に使用されていないという治療薬もあります。
では、日本ではどのような治療薬が一般的に使われているのでしょうか?
日本では、厚生労働省が認可を出している治療薬3つが使われています。
ですから、安心感を持って治療に専念できます。
その3つとは、
①プロペシア
②ザガーロ
③リアップ
です。
これは先ほどご紹介した4種類の育毛治療成分のうち、フィナステリドとデュタステリド、そしてミノキシジルが含まれています。
抜け毛を抑制して育毛を促し、髪を太くするという効果があります。
そのかわり多くの副作用もあるのが現実です。
薄毛治療薬の効果と副作用① プロペシア
プロペシアとはフィナステリドを含んでいる薄毛治療薬です。
プロペシアにはどのような効果と副作用があるのでしょうか?
プロペシアの2つの効果
プロペシアには主に2つの効果があります。
それは抜け毛を防ぐことと育毛を促進するというものです。
プロペシアを服用することによって抜け毛予防が出来ます。
これは男性型脱毛症の原因を考えると納得がいきます。
5αリダクターゼがテストステロンと結びつきジヒドロテストステロンを生成することによって薄毛が生じます。
しかし、プロペシアを服用すれば、この5αリダクターゼの働きを抑制することが出来ます。
そのため、ジヒドロテストステロンが生み出されなくなり、AGAを治療できるのです。
くわえて、アメリカの臨終実験によると、フィナステリドを1mg服用した患者は平均で86本の髪の毛が増えたといわれています。
ですから、ただ薄毛を治療するだけでなく、髪を新たに生やしたり太くする効果もあるのです。
プロペシアの5つの副作用
プロペシアには5つの副作用もあるので注意して服用しなければなりません。
それは、性機能不全、肝機能障害、精神障害、睾丸・精巣のかゆみ・痛み、乳房障害というものです。
ジヒドロテストステロンはテストステロン以上に強力な性ホルモンですから、生成されないことによって薄毛は治療されますが、性機能の面で劣ってしまいます。
さらに、薬を分解するために肝臓が動きますので、肝臓のもともとの働きが弱まってしまう可能性があります。
くわえて、男性ホルモンはやる気の元となるものを分泌させますが、男性ホルモンの変化が起こらなくなると、まれに精神障害を引き起こすこともあるようです。
薄毛治療薬の効果と副作用⓶ ザガーロ
ザガーロは、プロペシアよりも育毛効果、薄毛抑制効果が高いとして知られている治療薬です。
ザガーロに含まれている有効成分であるデュタステリドは、1型と2型両方の5αリダクターゼを阻害してくれます。
そのため脱毛を促すホルモンを強力に阻んでくれるのです。
ザガーロの効果はプロペシアよりも高いのですが、副作用はほぼ同じであると考えられています。
ザガーロは国内で2番目に薄毛治療薬として承認された薬です。
薄毛治療薬の効果と副作用③ ミノキシジル
ミノキシジルという治療薬についても考えてみましょう。
この治療薬はもともと血圧を下げる薬として使われていましたが、服用者の育毛効果が見られたため、新しく薄毛治療薬として承認されました。
薬局などでリアップやロゲインなどがこのミノキシジルを含んだ治療薬として販売されています。
クリニックやネットで購入することもできます。
ミノキシジルの2つの効果
ミノキシジルには、発毛効果と、髪を太くするという効果が期待できます。
ミノキシジルは血管拡張作用があるため、血液の流れが活性化され、健康な髪の毛を作るための毛母細胞が栄養で満たされます。
また毛母細胞そのものの働きが活性化されるため、発毛効果も期待できます。
加えて薄毛の人が悩む髪の細さも解消できるかもしれません。
長い成長期をヘアサイクルの中で確保出来るようになり、頭部へしっかり栄養がいきわたることで、髪の毛がしっかりします。
ミノキシジルの6つの副作用
ミノキシジルには以下の6つの副作用があります。
①頭皮のかぶれ、かゆみ、赤身、ほてり
②低血圧症
③初期脱毛
④循環器系の障害
⑤頭痛
⑥多毛症
ミノキシジルは第一類医薬品に指定されています。
そのため薬剤師からの情報提供がなければ使用することが出来ません。
それだけ効果は高いもののリスクがある薬ですから、使用方法は十分注意が必要です。
薄毛治療薬を使う際のポイント4つ
薄毛の治療薬を詳報する時にはいくつかの点を注意をしておく必要があります。
選び方を間違えてしまうと、頭皮に非常に負担をかけてしまって、より薄毛を進行させてしまうかもしれません。
そのほかにも体調が悪くなったり、副作用のせいで病気になる可能性も否めません。
①厚生労働省の認可
まず厚生労働省の認可のない薬は服用しないようにしましょう。
海外から輸入された薬などが、安価で売られていることがあります。
そうしたものは海外では許可されていても、日本ではまだ認可が下りていない薬である可能性が高いです。
安全性が信頼できませんので、効果について良いレビューがあったとしても、できるだけそうした薬は使わないようにしましょう。
②入手方法
入手方法にも注意しましょう。
クリニックや薬局で購入できるものは比較的安全です。
最近は個人輸入された薬が安価でネット上で転売されていたりするので危険です。
厚生労働省の認可を受けていないものを簡単に手に入れることが出来ますが、そうした入手方法はお勧めできません。
最悪の場合、粗悪品、偽物、違法ドラッグなどが紛れ込んでいる可能性もあります。
輸入サイトでは購入しないようにしましょう。
③用法用量
処方された治療薬の用法や容量は必ず守りましょう。
多めに頻繁に摂取すれば治りが早い、ということは決してありません。
逆に重い副作用に悩まされることになりかねません。
④専門家の指導
健康状態やアレルギーの有無などによって、使える薬の種類は異なります。
副作用が起きた時などは特にに自分一人で治すのは難しいでしょう。
薄毛の原因や対策を自分一人で決めてしまうのではなく、しっかり専門家の指導を受けて適切な治療薬を使うようにしましょう。
まとめ
・厚生労働省認可の薄毛治療薬は「プロペシア」「ザガーロ」「リアップ」の3つ。
・薄毛治療薬は薬なので副作用が出ることもあるので、使用には細心の注意が必要。
薄毛の治療に使われている薬について、ご紹介してきました。
主に使われている認可の下りている薬はプロペシア、ザガーロ、ミノキシジルの3つです。
危ない橋を渡ろうとせずに、薬を使う際は専門家の指導を受けるようにしましょう。