天然パーマは遺伝以外にも原因があり、ヘアケアを見直したり髪質を生かした髪型にすることで髪が扱いやすく改善できるかもしれません。
今回は天然パーマになる原因8つ、治す方法4つ、遺伝の割合、おすすめの髪型5選を紹介します。
天然パーマになる8つの原因
くせ毛は大変です。雨や湿気が多い日はヘアスタイルがうまく決まらないことでしょう。
天然パーマのメンズは毎日髪型で悩んでおられるかもしれません。
一体なぜ天然パーマになってしまったのでしょうか。
ここでは天然パーマやくせ毛になってしまう原因についてご紹介したいと思います。
①毛穴の形状
まず1つ目の原因として考えられるのが、毛穴の形状によるものです。
直毛の方は毛穴からまっすぐ毛が生えていますが、天然パーマの方は毛根自体が歪んでいるということになります。
毛根自体が曲がっているため、髪はすでにねじれて、湾曲した状態で生えてくることになります。
髪の形状は生えてから決まるのではなく毛根の状態で決まっています。
今あなたの目に見えているくせ毛や天然パーマの髪の毛は、毛根がねじれていたり歪んでいるためにそのようになっています。
このような場合、現時点ではくせ毛を直すことはできないと考えられていますが、将来医療が発展し技術的にできるようになる可能もあります。
②遺伝
2つ目に考えられる原因は遺伝です。
日本人は全体に直毛が多いと言われていますが、くせがあるかないか、天然パーマかどうかは個人差があります。
直毛とくせ毛の両方が混じって生えている方もおられます。
髪質は遺伝の要素が大きいと言われています。
両親が直毛であれば子供の髪も直毛になりますし、両親がくせ毛であれば子供もくせ毛になる可能性が高いと言われています。
天然パーマは優性遺伝であり形質が表れやすいと言われています。
そのため、くせ毛や天然パーマはこれからも受け継がれている可能性が非常に高いと言えるでしょう 。
③成長期
3つ目の原因として、成長期であるということが考えられます。
成長する過程で、直毛からくせ毛になったり、クセ毛から直毛になる方もおられます。
子供の頃は直毛だったのにいつの間にか天然パーマになっていたということも美容師であればよく耳にすることがあるかもしれません。
成長期とは思春期の3~4年間を指しています。
子供から大人の体になる過程で、髪の毛もホルモンバランスの影響を強く受けて変化するのかもしれません。
この成長期に出始める天然パーマやくせ毛は、遺伝とは関係がないと考えられています。
④髪のダメージ
4番目に考えられるのは髪のダメージです。
くせ毛や天然パーマのようなものはダメージによっても発生します。
自分は生まれつき天然パーマなんだと思ってしまうかもしれませんが、それが勘違いであることも非常に多いと言われています。
ヘアケアを正しく行っていないが為に、天然パーマのような髪質が出来上がってしまっています。
これは毛根ではなく、毛髪内部の構造の問題です。
毛髪が損傷を受け偏りができた結果、髪にうねりができ、天然パーマのような髪の形になるのです。
⑤髪密度の低下
髪密度の低下も天然パーマの原因となります。
年齢を重ねることによって白髪が増えたり弾力がなくなったり、薄毛になったりなどの変化が起きます。
その変化の1つにくせ毛や天然パーマも含まれます。
エイジングによってうねった髪が増えてくることがあります。
これは髪の毛内部の性質に2つの「コルテックス細胞」が偏って分布することによって起こってしまう髪のうねりです。
毛根に栄養や酸素を運ぶ機能が衰えて、髪密度が低下し、毛髪が細くなり、毛髪内部の細胞が偏ってしまうと考えられます。
⑥生活習慣の乱れ
6つ目の原因は生活習慣の乱れによるものです。
髪は驚くほど人間の体内環境に影響されています。
髪は皮膚が変化したものであり、重要な排泄器官の役割となっています。
睡眠の質が悪かったり、睡眠時間が短いこと、ストレス、食生活が悪いことなど、様々な生活習慣の乱れから髪の毛が変化することがあります。
髪がいきなりくせ毛になったり天然パーマのようになってしまったという場合は、生活を見直すことで治すことができるでしょう。
⑦ホルモンバランスの変化
7つ目の原因として、ホルモンバランスの変化が考えられます。
これは3番目にご紹介した成長期の原因とも重複しています。
「アンドロゲン」と呼ばれる男性ホルモンが特に髪の毛と関係しています。
ストレスやその他の色々な状況の変化などによって、ホルモンバランスが大きく崩れる場面が必ず人生で一度や二度生じます。
そのような時に髪質が変わったり、今まで直毛だったものがくせ毛になったり、天然パーマのような髪になってしまう可能性もあります。
⑧病気や服用薬によるもの
8つ目の原因として病気や服用している薬の影響が挙げられます。
抗ガン剤治療の副作用などによって、サラサラの直毛がちりちりとしたくせや天然パーマになることがあります。
また、「ネザートン症候群」や「常染色体優性遺伝」など先天性疾患によって、天然パーマにいきなり変わると言うこともあるようです。
全員が全員そうなるわけではありませんが、確率は非常に高いと言えます。
他の薬でも相性が悪ければ髪に影響が出ることもあります。
特に生えたては、柔らかくて弱いうねりやすい髪の毛が生えてくるため影響を受けやすいようです。
薬の副作用や病気による、髪のうねりや天然パーマは縮毛矯正などは行わない方が良いと言われています。
天然パーマを治す方法4つ 【遺伝以外は改善可能】
日頃のケアで天然パーマを治すことはできないのでしょうか。
天然パーマが遺伝性のものとその他に原因がある場合がありましたが、もし遺伝でなければ、日頃のケアで改善することは可能です。
その方法を4つご紹介したいと思います。
①くせ毛用シャンプー
まず1つ目にご紹介するのは、くせ毛用のシャンプーです。
このシャンプーはストレートパーマに使用するような、うねりを抑えて直毛化を促すシャンプーとなっています。
しかし、毛根の曲がりを変化させてくれるものではなく、現在生えている毛に働きかけるものです。
ですから根本的な原因を改善してくれるものではありません。
そのため、完全に治すということにはなりませんが、まとまりのある髪に改善させることは可能です。
②スカルプケア
2つ目はスカルプケアです。
シャンプーの洗い残しなどによる毛穴の詰まりによってダメージを受けていることで天然パーマになっている可能性があります。
そうした毛穴のダメージは髪の毛がまっすぐ入るのを阻害します。
その結果、うねりが発生してしまいます。
ですから、頭皮を揉みほぐしたり、毛穴に詰まってしまっている汚れや皮脂を除去するスパスカルプケアを定期的に行うようにしましょう。
そうすることで、綺麗でうねりのない髪を育てることができます。
③保湿ケア
3つ目の方法は保湿ケアです。
天然パーマは乾燥しやすいため、うねりがひどく出てしまうという特性があります。
ですから髪の毛をしっかり保湿することが重要です。
シャンプーをした後はリンスやトリートメントをして保湿を行いましょう。
また、ドライヤーをする前にトリートメントをつけて髪の乾燥を防ぐこともできます。
例えば、アボガドオイルは保湿成分がたっぷり含まれていることを売りにしているシャンプーやリンスを使うのがおすすめです。
洗い流す前にしばらく放置しておくと、保湿成分が浸透してより効果が増すでしょう。
④マイナスイオンドライヤー
4つ目の方法はマイナスイオンドライヤーです。
天然パーマは髪がダメージを受けやすく、切れ毛になったり枝毛になったりしてしまいます。
ですからできるだけダメージを与えないものを使わなければなりません。
特にスタイリングの際は、ウォーターなどを使い、水分を与えて保湿しながら髪の毛をブローするのがおすすめです。
マイナスイオンドライヤーは、髪を乾かしながら水分を与えることができます。
ですから、髪の傷みをできるだけ抑えることのできるドライヤーと言えるでしょう。
天然パーマの遺伝の割合とは
天然パーマは100%遺伝するというのは本当でしょうか。
毛髪を形成しているタンパク質のバランスと、毛穴の方向は遺伝すると言われています。
もちろん天然パーマもそうです。
両親のどちらかが天然パーマであれば、多くの場合それが優性遺伝し、くせ毛になってしまうと言われています。
遺伝によって天然パーマになってしまう可能性は100パーセントではありませんが、70~90パーセントと言われています。
両親がくせ毛であれば90パーセント以上が天然パーマになるようです。
中には両親が天然パーマではないのに、子供は天然パーマになってしまったという場合があります。
これは、祖父母による隔世遺伝が原因となっています。
ですから両親とは限らず、遺伝で天然パーマになるのは珍しいことではありません。
天然パーマを生かすおすすめの髪型5選
天然パーマで悩んでいるメンズに天然パーマを生かした髪型をご紹介します。
天然パーマでも悩む必要はありません。
様々なスタイリングを楽しむことができます。
①アップバングショート
1つ目にご紹介するのは、アップバングショートです。
ビジネスマンでも簡単にスタイリングできる、天然パーマのメンズにおすすめのヘアスタイルです。
全体は短くカットし、サイドと襟足は刈り上げてスッキリさせます。
ダークブラウンカラーなどワントーン明るいカラーをプラスすることで、全体的な印象も華やかになるでしょう。
セットする際は、全体をドライヤーで乾かし、アップバングをくせ付け、マットワックスで髪をセットします。
最後に全体のボリュームを落とすように整えて完成です。
②ツーブロックリーゼント
2つ目はツーブロックリーゼントです。
爽やかなツーブロックと男らしいワイルドなリーゼント、そして独特な天然パーマならではの毛先がおしゃれです。
トップとフロントは長めに残し、サイドにガッツリとツーブロックを入れることで、強弱のある髪型になります。
普段の服装に合ったカラーリングをすることで、全体のバランスが良くなるでしょう。
セットは全体をしっかり濡らし、少しだけ水分が残るまでタオルで乾かします。
前髪をかきあげながらドライヤーで乾かして、艶感のあるワックスで前髪を手に持っていくスタイルを作ります。
最後にスプレーで固めて完成です。
③ツーブロック
3つ目はツーブロックスタイルです。
天然パーマの丸めのシルエットとツーブロックのワイルドさをマッチングさせたヘアスタイルです。
全体をショートヘアベースでカットし、サイドは長く残さないことでボリュームダウンさせることができます。
少し水分を残した状態でサイドを乾かします。
ハードタイプとソフトタイプのワックスを混ぜてスタイリングに使うのがおすすめです。
④マッシュ
4番目におすすめしたいのはマッシュヘアです。
若い男性に大人気のマッシュヘアは天然パーマの男性にもピッタリです。
ウェット感を出すことによっておしゃれなイメージになります。
サイドと襟足は短めにし、ショートレイヤーベースでカットします。
前髪からトップ部分を多めに残し、重めマッシュスタイルにします。
セット方法は、トップ部分の立ち上がりをくせ付ける形で乾かし、ワックスをバックからトップに向けてつけていきます。
サイドが膨らみすぎないように寝かしつけるのがポイントです。
⑤ベリーショートソフトモヒカン
5番目におすすめするのは、ベリーショートソフトモヒカンです。
天然パーマの中でも特にくせが強い方は、ベリーショートでソフトヒカンスタイルがいいでしょう。
サイドと襟足はツーブロックのように刈り上げます。
トップ部分を長めに残して、ショートもモヒカンベースでカットします。
ギリギリの長さにすることで天然パーマのくせを出来るだけ少なくすることができます。
全体の水分はしっかり拭き取って、ワックスを付け、ジェルタイプのワックスでシルエットを整えます。
まとめ
・天然パーマを治す方法は「くせ毛用シャンプーを使う」「スカルプケアを使う」「保湿ケアをする」「マイナスイオンドライヤーを使う」の4つ。
・遺伝によって天然パーマになってしまう可能性は70~90パーセント。
天然パーマと呼ばれているものは、特にうねりが激しくなる日にはややこしいものです。
ヘアスタイルがかっこよく決まらない事を悩んでいるメンズは少なくないでしょう。
しかし天然パーマは一つの個性です。
悩むのではなくその天然パーマを生かして、オシャレな髪型をスタイリングしていきましょう。
原因が遺伝でなければ治すことも可能です。
生活習慣や食生活を見直しヘアケアをきちんと行うことで、スタイリングしやすい髪の質になるでしょう。