生え際の白髪は非常に目立つ上、第一印象も老けて見られがちで、ケアを頑張っている方も多いですが、原因を突き止め適切に対策をすることで改善が期待できます。
今回は生え際の白髪のメカニズム、原因11と対策5つを紹介します。
白髪になるメカニズムとは?
生え際に白髪が生えてくると、周りから目立つだけでなく染めにくいので本当に困る…、と感じている方もおられることでしょう。
では、どうすれば生え際に生えてくる白髪をストップさせることが出来るのでしょうか。
白髪の原因や対策法を考える前に、そもそもどのようにして白髪が生えるのかについて考えてみましょう。
白髪が出来るメカニズムを知れば、原因を突き止めるのにも役立つはずです。
実は、人間の頭髪はもともと白髪でした。
ですから髪が白髪になることは特におかしいことではないのです。
毛根にある毛乳頭の周囲には、色素細胞が存在していて、そのメラノサイトとの反応によって黒髪に変わっていきます。
メラノサイトがメラニン色素を作り出しているために、髪の毛が茶色や黒など色素が生じているのです。
しかしこのメラノサイトが正常に動かなくなり、メラニン色素が作り出されなくなると黒くなる前に毛髪が成長してしまい、白髪となってしまうのです。
白髪は生え際だけではなく頭全体にある可能性も!
生え際に白髪が増えたとなると、すぐに気付くものです。
生え際や前髪に白髪が増えるという方は少なくありませんが、生え際だけでなく全体的に白髪が増えている、ということはないでしょうか。
ホルモンバランスが崩れたり、生活習慣の変化によるストレスなどによって、白髪になることがあります。
前髪や生え際は正面から鏡を見ればすぐに気付きますが、頭頂部や後頭部はに気づきにくいのです。
ですから、白髪が生え際だけ、前髪だけに生えているかどうかをチェックしてみてください。
自分で後頭部をチェックすることは難しいので、友達や家族に聞いてみると良いかもしれませんね。
生え際だけ白髪が急に増えたら要注意!
もし、急に生え際に白髪が増えてきた、しかも生え際と前髪だけにしか白髪がない、という場合は要注意です。
そんなあなたは生活習慣に問題があるので早急な対策が必要です。
とくに生え際や前髪は、目が近くにあり、目自体や目の周りの筋肉の影響によって白髪が発生することがあります。
目を使いすぎても、目の周りの筋肉を使わなさ過ぎても、機能が低下して細胞の働きが鈍くなるのです。
また、顔の周りにはたくさんのツボがあります。
それらすべては内臓の健康状態とも大きくかかわっています。
そのため、内臓が不健康になると、顔に一番近い生え際や前髪の白髪に症状としてあらわれることもあるのです。
生え際に白髪が増える原因11!
生え際に白髪が増えるのはなぜなのでしょうか?
白髪が増える原因についてはたくさんありますが、生え際や前髪に特化した原因もあります。
自分の生活習慣に当てはまっているものがないか、確認してみてください。
①遺伝
まず考えられ宇原因は、「遺伝」です。
白髪が生える時期やタイミング、量や生える場所など様々なものが遺伝するといわれています。
両親のどちらかまたは祖父母などが生え際や前髪に白髪が多い、ということはないでしょうか?
もしそうなのであれば、その特徴を引き継いでいるのでしょう。
遺伝は防ぎようがないので対策が出来ない、と思われるかもしれません。
しかし、生活習慣や食べる物によって予防することも可能です。
特に遺伝というのは、家族が同じような生活を送り、同じような食べ物を取っているために同じような体内環境になり、遺伝子の影響を強く受けることが関係しています。
ですから、遺伝の影響100%ではなくn生活習慣も大きく関係しているのです。
②眼精疲労
2つ目の原因は眼精疲労です。
先ほど少しふれたように、生え際や前髪は目に一番近い髪の毛です。
ですから目の疲れや筋肉の衰えの影響を強く受けるのです。
1日に何時間もデスクワークを行っていたり、パソコンの画面をずっと見ていたり、細かい作業をずっと続けていると眼精疲労が起こります。
焦点を合わせるために、目の中の筋肉が緊張し、その状態が続くと調整機能が衰えて視力低下にもつながるのです。
また、目の筋肉を使いすぎると、前頭筋や側頭筋などの筋肉が固まってしまい、血行不良をおこし、その部分、つまり生え際に白髪が増えるのです。
老眼・眼瞼下垂
特に目の影響で白髪が増えやすいのは、老眼や眼瞼下垂などの症状です。
老眼になると近いものにピントを合わせることが難しくなります。
さらに眼瞼下垂になると、目を開きづらくなり目の周りの筋肉が衰えていきます。
そのため、「できるだけ目を使わないようにしよう」と脳が動いてしまうため、前頭筋の筋肉が凝り固まり、白髪が生え際に増えるのです。
メガネ・コンタクト
眼鏡やコンタクトを付けていますか?
視力が低下していることに気づかず長年同じ度数のものを使っていると、目が疲れてしまいます。
老眼や視力低下が進んでいないか、定期的にチェックするようにしましょう。
③ストレス
白髪や薄毛、抜け毛の原因としてよく取り上げられているものがストレスです。
ストレスがたまると末梢血管が収縮します。
その結果、血行が悪くなり髪の毛を健康に成長させるための細胞へ栄養素が行き渡らなくなってしまいます。
つまり、メラノサイトが正常に働かなくなり、メラニン色素が作り出されなくなり、毛根から白髪しか生えてこなくなるのです。
メラノサイトを死滅させるほどの影響があるのがストレスです。
④頭皮の血行不良
頭皮の血行不良は白髪を増やします。
これは生え際や前髪だけに関わるものではありませんね。
サイズの小さい帽子をずっとかぶっていた李、サンバイザーやカチューシャ、ヘアバンドなど、頭を締め付けるようなものをずっと身に着けていると血行不良になります。
そのような外的要因だけにかかわらず、ストレスや眼精疲労など体の不調によっても血行不良になる可能性があります。
これはメラノサイトが必要としている栄養が不足することにつながり、白髪が増えていくのです。
⑤紫外線
紫外線によるダメージを頭皮は大きく受けています。
頭皮の紫外線対策をきちんとしていないと、頭皮環境は悪化し、髪が老化し白髪が増えたり抜け毛が増えたりするのです。
なぜそれほど紫外線は悪者扱いされるのでしょうか?
紫外線は、皮膚の細胞やDNAを損傷させます。
そのため、皮膚の老化が進み、細胞が正常に分裂しなくなっていきます。
また、メラ二ン色素を作り出しているメラノサイトも損傷され、髪に色がつかなくなってしまうのです。
特に前髪や生え際は紫外線の影響を受けやすいので、白髪が増えるのもうなずけるでしょう。
⑥化粧品
おでこや生え際などは化粧品の影響を受けやすいものです。
これは女性だけにかかわるものではありません。
最近は男性も保湿のため化粧品を使用している人は少なくありませんね。
また、髪の毛や頭皮の化粧品なども販売されている時代です。
良かれと思ってつけているものが、実は体質に合っておらず、生え際の頭皮に悪影響を及ぼしている、という可能性があります。
⑦金属アレルギー
意外と白髪の原因としては見落とされがちなのが、金属アレルギーです。
髪につけている金属製のアクセサリーなどが、金属アレルギーを引き起こして、頭皮に炎症を起こし白髪を増やしている可能性があります。
ヘアアクセサリーだけではなく、実は虫歯治療のために入れた金属のために脱毛症を起こしたり、白髪が増えたりすることもあるようです。
金属アレルギは突然発症することもあるため注意が必要です。
⑧白髪染め
白髪が気になって白髪染めをしたばっかりに、さらに白髪が増えてしまったということも考えられます。
前髪や生え際は他の頭部よりも白髪染めを何回も行ったり、しっかりと染めるという方が多いようです。
しかし、白髪染めの中には合成化学染料が含まれている物もあります。
そのためアレルギーを引き起こして白髪がもっと増えるということがあります。
加えて命にかかわるアナフィラキシーショックなども報告されているようですから、白髪染め選びは慎重にしましょう。
⑨ホルモン異常・病気
おでこの上部にホルモンや内臓のツボがあるといわれています。
そのためホルモンのバランスが乱れたり、内臓疾患があると、おでこ、つまり生え際に白髪が増える可能性があります。
また、生殖器の機能不全、肛門や直腸の疾患なども白髪が増える原因となります。
白髪にならなくても、髪の毛が細くなったり不自然な癖毛になっていたりすると、病気の可能性があります。
病院で治療を受けられることをお勧めいたします。
⑩白髪の抜きすぎ
白髪の抜き過ぎはさらに白髪を増やす原因となります。
健康な髪の毛であれば毛穴1つから2~3本ほど生えてきますが、毛穴から1本しか生えてこなくなるのが老化です。
しかし、この1本さえも抜いてしまうと、毛根が傷つき細胞にもダメージを与えてしまうことになるのです。
白髪とはいえメラニン色素がつかないまま出てきてしまっただけで、髪の毛はしっかりしています。
しかし、無理やり抜くことで、髪の毛を作る毛母細胞やメラノサイトもダメージを受けるため、白髪を余計に増やすことになります。
⑪シャンプーのすすぎ残し
清潔になりたいためしっかりシャンプーで毎日頭皮を洗うという方は少なくないでしょう。
しかし、しっかり洗った後のシャンプーのすすぎが足りない人が多いようです。
美容師によると、3分はすすぐべきということです。
もっと短時間ですすぎ終えてしまっている場合や、時間をかけていても上手くすすげていない部分があったりしているのかもしれません。
合成界面活性剤やシリコンなどがそのまま頭皮に付着していると、細胞が破壊される恐れがあります。
有名なメーカーほどそうした成分が多く配合されているため、しっかりすすぐようにしましょう。
生え際に増える白髪の対策法5つ!
前髪や生え際に生えてくる白髪の悩みを解決するための原因を考えることが出来ました。
しかし、様々な生活習慣を改善したとしても、すぐに白髪が黒髪に生え変わるわけではありません。
もっと早く、生え際に白髪が少なくなる方法はないのでしょうか?
①黒髪を作る栄養素を摂取する
一つ目の方法は黒髪を作るのに役立つ栄養素を摂取する、という方法です。
加齢とともに内臓の働きが弱くなり、栄養をしっかり吸収することが出来なくなります。
そのため若いころと同じような食生活を送っていると、栄養不足になることがあるのです。
ですから、黒髪を作るのに必要なシスチン・亜鉛・鉄分・銅・パントテン酸・ビタミン・チロシン・ビオチンといった栄養素を、意識的に食事で摂取していくことをお勧めします。
②頭皮マッサージ
頭皮マッサージは血行を促進するのにとても効果的です。
頭皮マッサージに加えてブラッシングをすることで、頭皮の表面を刺激し、髪に艶を出すこともできます。
力を込めすぎたり、ごしごしマッサージをしてしまうと逆効果になるので要注意です。
頭皮マッサージは指圧式のものが最も効果的です。
自分で好きな時間にできるので良い方法と言えるでしょう。
③アミノ酸系シャンプーを使う
シャンプーを選ぶことは大切です。
若いころは頭皮も毛母細胞も元気だったことでしょう。
しかし、年を重ねるとともに洗浄力が強すぎるシャンプーは刺激が強く、炎症を起こしやすくなってしまうのです。
皮脂や水分の量が減っているのに、それほど強い洗浄力は必要ありません。
ですから、できればアミノ酸系シャンプーを使うことをお勧めします。
そのようにして頭皮のエイジングケアもしっかり行い、いたわってあげましょう。
④白髪染めの回数を減らす
生え際や前髪の白髪はとても気になることでしょう。
しかし、白髪染めの頻度が高いと余計にダメージが与えられて、白髪が増えてしまいます。
できれば白髪染めを行わないようにして、トリートメントタイプのものを使用しましょう。
全く染めないというのは無理、という方でも白髪染め以外の方法で白髪対策をすることは可能です。
頭皮や毛根を傷つけない方法を試していきましょう。
⑤マッサージで血行改善
マッサージで血行を改善させることは非常に重要です。
食習慣が悪くても、ストレスがたまっていても、睡眠不足でも、血行不良によって頭皮環境が悪化し、白髪が増えてしまいます。
できるだけ血行を良い状態にしておくために、全身のマッサージは効果的です。
頭皮のマッサージはもちろんの事、血液は体全体を行き巡っています。
ですから、体全体をほぐして凝り固まっている部分をなくすことで、毛母細胞に栄養をしっかり送ることが出来るようにするのです。
まとめ
・内臓が不健康になると顔に生え際や前髪の白髪に症状としてあらわれることがある。
・白髪マッサージなど対策をすることで十分改善する可能性がある。
生え際の白髪は目立ってしまうため、身だしなみを整えるために抜いたり白髪染めを行う人は少なくありません。
しかし、それでは余計に白髪を増やしてしまうことになります。
そうではなく、今すぐ改善できる生活習慣を意識しましょう。
メラノサイトを活発にさせる栄養素をしっかり摂取して、ストレスをためないように、血行不良に陥らないように注意することで、白髪の進行を食い止めることが出来るでしょう。
きっと若々しい頭髪に戻ることが出来るはずです。