理想の家に住むのは誰しも夢ですが家賃が高いと生活が破綻する可能性もあり、収入に合った家賃の家選びが重要です。
今回は全国の家賃相場、収入別の家賃の割合&目安、適正&理想家賃の算出方法、家賃を抑えるコツ4つを紹介します。
目次
全国の家賃相場はどれくらい
新しい家に引っ越すときに、一番に気になるのはどんなことでしょうか。
周りの環境、駅との距離などでしょうか。それよりも、毎月払っていける家賃かどうかが重要ではないでしょうか。
しかし、場所によってはどんなに狭い部屋でもかなり高額な家賃の場合もあります。
ここでは各都道府県の主な地域をピックアップし、平均家賃相場を表にしています。
家賃相場(万) | |
札幌 | 4.5~5.0 |
仙台 | 4.8~6.5 |
渋谷 | 8.0~9.7 |
吉祥寺 | 7.3~8.5 |
上野 | 7.5~9.0 |
町田 | 5.5~7.0 |
八王子 | 5.5~7.5 |
水戸 | 3.7~5.2 |
取手 | 4.2~5.0 |
千葉 | 4.5~6.0 |
松戸 | 5.5~7.0 |
大宮 | 5.7~6.7 |
川越 | 4.7~6.0 |
宇都宮 | 4.2~5.2 |
横浜 | 6.8~8.8 |
本厚木 | 5.0~6.5 |
高崎 | 4.8~6.0 |
伊勢崎 | 3.2~4.0 |
石川 | 3.2~5.2 |
長野 | 4.0~4.7 |
松本 | 4.2~5.3 |
藤が丘 | 4.4~8.2 |
名古屋 | 4.8~6.5 |
豊田 | 4.7~5.3 |
豊橋 | 3.3~4.7 |
岐阜 | 4.0~5.2 |
大垣 | 4.0~5.2 |
静岡 | 3.8~5.0 |
浜松 | 4.5~6.2 |
津 | 3.7~5.5 |
四日市 | 4.2~6.0 |
千里中央 | 5.5~6.0 |
梅田 | 5.0~6.0 |
豊中 | 4.0~5.5 |
布施 | 3.0~5.0 |
堺 | 4.5~5.5 |
大津 | 4.0~5.0 |
草津西口 | 4.2~5.5 |
京都 | 4.0~8.0 |
伏見 | 3.5~5.0 |
奈良 | 3.5~5.5 |
郡山 | 3.7~5.0 |
西宮北口 | 5.0~7.0 |
三宮 | 4.5~6.5 |
岡山 | 3.9~5.6 |
倉敷 | 3.5~5.0 |
広島 | 4.0~6.0 |
呉 | 3.0~5.0 |
博多 | 4.2~5.3 |
天神 | 4.0~5.3 |
この表はユニットバス1Rを基準としています。
もちろん、駅までの距離や部屋の広さ、構造や築年数などその家のスペックによって家賃は変動します。良い条件を並び立てればかなり高額な移転になってしまうことでしょう。
収入で決める家賃の割合&目安 【適正&理想家賃の計算方法を紹介】
家賃とは1回で支払いが済むものではなく、住み続ける限り永遠に毎月払い続けなければならないお金です。基本的に同じ金額を払い続ける必要があります。
そのため、もし高すぎる家賃の家に住んでしまった場合、そこに住み続けるのは困難でしょう。
ですから、住み始める前に収入と見比べて本当に払い続けることができるのかを、慎重に検討する必要があるでしょう。
そのためには収入に応じた適切な家賃を知っておく必要があります。
①手取りの3分の1以内
無理なく家賃の支払いを続けることのできる目安は「手取りの3分の1以内」です。
月収20万円をもらっている人の場合、手取り早く16万円程度となるでしょう。この3分の1以内の家賃であれば無理なく支払いができるはずです。
これはあくまで手取りであって月給ではありません。
ボーナスや手当などを含んだ月給で計算してしまうと、実際に銀行に振り込まれるお金はそれを下回ってしまうため、家賃の支払いが厳しく感じられるかもしれません。
②適正な家賃の算出方法
家賃は1ヵ月の中でも特に大きな固定費と言えるでしょう。
この固定費を抑えることで、生活費や貯金を殖やすことができます。そのような場合は3分の1よりももっと安い家賃で探した方がよいかもしれません。
では、自分の収入に応じた適切な家賃の算出方法をご紹介します。
適正な家賃=手取り年収(月収)×0.3
理想的な家賃=手取り年収(月収)×0.25
残業代やボーナスは常に変わりやすいため、それをあてにして家賃を決めることは避けましょう。結局収入減が少なくなった時に払っていけなくなります。
年収から変動しかねないものをすべて除いた上で、家賃を決めると、安定した収入の中で払っていける家賃を算出できるでしょう。
収入別の適正&理想家賃表を紹介
年収に応じて手取りは年齢を重ねるごとに増えていきます。それに応じて家賃を高く設定することもできますし、安全策をとってできるだけ安く済ませることもできます。
ここでは年収別の適正家賃と理想家賃を表にしています。
自分が今貰っている年収と手取りに当てはまる部分の適正家賃をご覧になってください。その収入で払っていけるのはこれが限度と言えます。
もしかしたら、食事や交際よりも住む場所を快適にしたいというこだわりがある方もおられるかもしれませんので、そこは一概には言えませんが…。
なお、家賃を考慮する際には、ただその家を借りるだけのお金ではなく管理費や共益費、駐車場代も考慮しておくといいでしょう。
手取り(万) | 手取り月収(万) | 適正家賃(円) | 理想家賃(円) |
200 | 16.7 | 50,100 | 41,750 |
250 | 20 | 62,400 | 52,000 |
300 | 25 | 75,000 | 62,500 |
350 | 29.2 | 87,600 | 73,000 |
400 | 33.3 | 99,900 | 83,250 |
500 | 41.7 | 125,100 | 104,250 |
600 | 50 | 150,000 | 125,000 |
700 | 58.3 | 174,900 | 145,750 |
800 | 66.7 | 200,100 | 166,750 |
世帯人数で決める家賃の割合&目安
家賃はさておき、家の広さは重要です。収入からしてみると適正家賃ですめるのは1Rしかない!ということになったかもしれません。
しかし、もしその時点で4人家族だったらどうでしょうか。4人で1Rに住むのは不可能でしょう。
人数が増えるごとに適正家賃は変化し、適切な家のスペックも変化していきます。3種類の場合を考えて適正家賃を算出してみましょう。
一人暮らし
まずは一人暮らしの場合です。一人暮らしをしているなら月収の中でも家賃が占める固定費はかなり大きいものとなるでしょう。
しかし、貯金もできるように、家賃を削ることをおすすめします。できれば、手取りの25パーセント以内の家賃の家を探しましょう。
例えば手取り月収20万円で手取り年収が240万円の場合は、適正家賃と上限家賃は以下の通りとなります。
適正家賃=20万円×0.25=50000円
上限家賃=20万円×0.3=60000円
いろんな家を見ていると、少し高くてもこっちのほうがいいな、少し奮発したいな、などとどんどん基準が緩くなってしまうことが考えられます。
あらかじめ適正家賃を算出しておいて、その家賃以内の物件のみを閲覧するのがおすすめです。
2人暮らし
2人暮らしの場合は、親子か夫婦かによって異なります。
夫婦で二人暮らしをする場合には、ずっと二人なのか、それとも将来的に子供ができるのか、家を建てるのかなどによって、今住む家にかけるお金をコントロールする必要があります。
家の希望は、自分の意見を押し通そうとするのではなく、相手の考えもしっかり検討するようにしましょう。そして部屋を決める前にしっかり話し合うようにしましょう。
2人暮らしをする場合には、適正家賃は手取りの約30パーセント以内がよいでしょう。理想は25パーセント以内です。
例えば手取り月収32.5万円で手取り年収が390万円の場合は、適正家賃と上限家賃は以下の通りとなります。
理想家賃=32.5万円×0.25=81250円
適正家賃=32.5万円×0.3=97500円
夫婦+子供2人
お子さんが2人おられる家庭の場合はどうなるのでしょうか。
家族が増えればそれだけ部屋が必要になるので、住居費が高くなるのは避けられません。しかし、教育費や通信費、その他にも食費や水道光熱費も今まで以上にかかることになります。
そうした時も生活費にゆとりを持たせるにはどうすればいいのでしょうか。
できれば家賃は手取りの25パーセントにしましょう。それが難しくても上限を30パーセントに設定しておけば、急な出費にも対応できるでしょう。
例えば手取り月収35万円で手取り年収が550万円の場合は、適正家賃と上限家賃は以下の通りとなります。
理想家賃=35万円×0.25=87550円
適正家賃=35万円×0.3=105000円
家賃交渉は可能?
家賃は値下げ交渉が可能なのでしょうか?
確かに可能です。大家さんと交渉して安くしてもらったというケースは少なくありません。また、共益費をなくしてもらい年間10万円以上浮かすことができた方もいるようです。
空室が続いている物件や、条件が悪いのに高い物件、周囲の新しい建設により日当たりが悪くなった物件など、物件状況によっては交渉次第で安くなることが考えられます。
月に5000円でも安くなれば、1年で6万円も貯金できるのです。
くれぐれも揉めないようには注意しながら、できる範囲で安くしてもらえないか、大家さんと交渉してみることができるでしょう。
家計のうち家賃が占める割合がゆとりを左右する
「住居費係数」という言葉をご存知でしょうか。
これは家計に締める住居費の割合を表しています。この住居費係数が高くなると毎月の生活が厳しくなってくるでしょう。
ゆとりを持って生活するには、もちろん月の収入に左右されます。しかし、できるだけ家賃を抑えることによっておなじ手取り額でも余裕をもって生活できるかもしれません。
家を検索する際には、手取りだけでなく月々の家計からあらかじめ○○円以内、と決めて検索するとよい物件を適正家賃で借りることができるでしょう。
家賃をできるだけ抑えるためのコツ4つ
住まい探しで最も重要なのは家賃です。一度そこに住んでしまうと毎月、そのお金は消えていくからです。毎月払ってもきつくならない程度の家賃を選ぶ必要があります。
しかし、家賃はいくら安いほうが良いとはいえ、できるだけ立地条件が良く、機能性のある家に住みたいと思われることでしょう。
そうした点も考慮に入れながら、家賃をできるだけ抑えるための方法をご紹介します。
①住居選びの条件優先度を考える
まず、1つ目の方法は住居選びの条件優先度を考える、というものです。
駅近で、新築で、広い家…など、自分の好みや理想をどんどん条件にプラスしていけば、予算オーバーは免れません。
そこで、どんなライフスタイルを送りたいかを考えながら、条件の中でどうしても外せないものは何かを考えます。
本当に必要な条件のみをピックアップし、それぞれ優先度を定めましょう。譲れないポイントと、そうでもないポイントを書き出していくのがおすすめです。
②条件を再度確認
理想とする物件に求めている条件を再び確認しましょう。
どうしても譲れないポイントが多すぎて、予算以内に収まらないときはどうすればいいのでしょうか。その条件が本当に必要なのかをもう一度考えましょう。
広さ
コンパクトな部屋であればかなり家賃を抑えることができます。面積は狭くても、収納スペースがあれば意外と広々暮らせるのではないでしょうか。
また不要なものを処分する良い機会となるかもしれません。
最寄り駅
最寄り駅が近いと当たり前ですが家賃は高くなります。歩く体力があるならもう少し距離を広げるのはいかがですか?
普段歩かない人でも、これを機に運動を始めるのがよいかもしれません。また、地図上は遠くても案外すぐ着く、ということ考えられます。
築年数
新しい物件は家賃が高めに設定されています。
古い物件すべてが汚いわけではありません。リフォームやリノベーションが行われているものもあります。
また、古くてもキッチンや浴室は最新式の場合もありますので、その点も確認しましょう。
日当たり
日当たりを考えるのは、小さいお子さんがおられる場合が多いかもしれません。
もし一人暮らしや共働きで、ほとんど日中家にいないなら日当たりはそれほど重要ではないかもしれません。
周辺環境
公共施設や商業施設が周りにあるかどうかは、本当に欠かせない重大ポイントなのでしょうか。
人気のエリアかもしれませんが、あなたの普段の買い物頻度やそこへ出かける回数を考慮しましょう。あなたにとって本当に便利で良い環境なのかをもう一度チェックしましょう。
③物件検索をする
優先度を定めたら物件検索を始めます。不動屋さんサイトでチェックしていきましょう。
希望のエリアと希望の条件で絞り込むことができます。優先度の低い順からチェックを外していけば、徐々に自分の理想の家が理想家賃内で見つかることでしょう。
④不動産屋に直接相談する
住まいを選ぶのに非常に悩んでいるのであれば、不動屋さんに直接相談してみるのもよいでしょう。
条件を求めすぎると家賃はどんどん高くなります。専属アドバイザーや住まいのプロたちに自分に適しているピッタリの家を見つけてもらうことができるかもしれません。
まとめ
・適正な家賃は手取りの3割で、理想は2.5割と言われている。
・世帯人数で理想の家賃は異なる。
・家賃は交渉次第で安くなることがあるので、一度は交渉してみると良い。
家賃は生きていくためにどうしてもかかる固定費です。
しかし、収入に応じた適正なものでなければ、払い続けるのは難しいでしょう。
理想家賃と適正家賃をしっかり算出して、納得のいく、そして負担の少ない物件を見つけましょう。