経営破綻の危機に瀕していた日産自動車を、たった数年で黒字化した敏腕経営者カルロスゴーン氏。当時は救世主とも呼ばれたゴーン氏ですが、現在は厳しい状況におかれているようです。
今回、そんな日産の元会長カルロスゴーン氏のこれまでの華麗な経歴や年収、推定総資産額と自宅などについてまとめました。
目次
カルロスゴーン氏のプロフィール
プロフィール
名前:カルロス・ゴーン(Carlos Ghosn,カルロスゴーン)
生年月日:1954年3月9日
出生地:ブラジル、ポルト・ヴェーリョ
国籍:ブラジル・フランス・レバノン
民族:レバノン人
出身校:パリ国立高等鉱業学校
職業:実業家
肩書き:ルノー会長
栄誉:ナイト・コマンダー
“コストカッター”カルロスゴーン氏の華麗なる経歴
経歴① ミシュラン入社後のカルロスゴーン氏の活躍
フランスのパリ国立高等鉱業学校を優秀な成績で卒業したカルロスゴーン氏は、同国の大手タイヤメーカー「ミシュラン」に入社しました。
出典:https://jp.motorsport.com/
そして、この会社に18年間在籍した1996年、「ミシュラン」での働きっぷりが評価されたカルロスゴーン氏は、フランスの自動車メーカー“ルノー”に上席副社長としてヘッドハンティングされるんですよね。
経歴② カルロスゴーン氏がルノーに迎えられた背景
次に、ルノーが副社長ポストまで用意してカルロスゴーン氏を迎え入れた背景について見ていくことにしましょう。
それは、カルロスゴーン氏がルノーの副社長に迎えられる3年程前の1993年頃のことです。
ちょうどその頃、ルノーとボルボとの合併話が出ていたのですが、その交渉の過程でフランス政府の過剰な干渉に嫌気がさしたボルボ経営陣がちゃぶ台をひっくり返し、合併話はお流れになってしまいました。
出典:https://yomu.tv/
カルロスゴーン氏がルノーの副社長に就任した1996年は、ルノーが民営化した直後のことで、その経営は非常に厳しく、約6億円ほどの赤字を出していたそうです。
カルロスゴーン氏は、徹底的なコスト削減、労働改革などを断行することで、2年後の1998年までに数十億円の利益を出すに転じる計画を発表し、実行に移しました。
1990年代後半、経営危機にあったルノーをたった数年で再建してみせたカルロスゴーン氏は、いつしか「ル・コスト・キラー(コスト・カッター)」と呼ばれるように・・・
経歴③ 日産とルノーの資本提携でカルロスゴーン氏が日本経済界に降臨
バブル崩壊の余波による継続的な販売不振により、およそ2兆円もの有利子負債を抱えて経営破綻寸前にあった日産は、1999年3月にルノーとの資本提携を結び、同社の傘下に入り更生を図ることになりました。
出典:http://www-origin.zakzak.co.jp/
カルロスゴーン氏はルノーでのポジションは維持したまま、1999年6月に日産自動車の最高執行責任者(COO)として日産に入社し、翌2000年には会長に就任、さらに2001年には最高経営責任者(CEO)に任命されます。
経歴④ カルロスゴーン氏の「日産リバイバルプラン」で2003年には負債を完済
瀕死の日産自動車を救うため、はるばるフランスからやってきたカルロスゴーン氏が立てた作戦がこれ!
「日産リバイバルプラン!」(ドラえもんの声で)
そのままやんけ~ってタイトルのプランですが、これがまた大当たりするんですよね。日産自動車の経営はV字回復を見せ、なんと2003年には負債を完済してしまうんです。
出典:https://www.fsight.jp/
まぁ、義理と人情の世界が色濃く残っている日本的経営では到底できなかった鬼のようなコストカットを、そんなことなどお構いなしのカルロスゴーン氏を連れてきて、彼に丸投げしてバンバン好き放題やらせたわけですから、そりゃあV字回復も可能ですわな!
ただ、そんな丸投げ体質が後々大事件に発展することになるんですよね・・・
カルロスゴーン氏が脱税で逮捕
2018年11月19日の17時過ぎ、各社が一斉に日産カルロスゴーン会長の逮捕を報じました。次々に流れる情報はかなりの量だったことから、あらかじめ準備されていた報道だったようです。
出典:https://abematimes.com/
で、カルロスゴーン氏の逮捕理由はというと・・・
「有価証券報告書に自身の報酬を実際より少なく申告していたこと」
東京地検特捜部の話では、ゴーン会長らは過去5年間の報酬額を実際の99億9800万円に対し約半額の49億8700万円しか申告していなかったとのこと。他にもケリー氏の関与により、日産自動車の投資資金および経費を私的流用するなど、不正行為が複数あったとしています。
引用:日産と三菱、カルロス・ゴーン会長を解任へ。有価証券報告書に合計50億円過少記載で逮捕 https://japanese.engadget.com/
平成23年~27年までの5年間の役員報酬として、額面上は総額約50億円と計上されていたのに対して、実際はその約2倍の100億円もの報酬を受け取っていたことが判明したわけです。
出典:http://dimi.gger.jp/
この記事にも「不正行為が複数あった」と記されているように、今回の場合、報酬の過少申告は単なる入り口で、外為法違反や贈収賄罪など既に複数の不正行為の疑惑が浮上しており、より罪の重い特別背任罪にも及ぶ可能性があるとも・・・
カルロスゴーン氏の年収
しかし、一般人にとってみれば、受け取っていた報酬の半額しか申告していなかったってことよりも、むしろ、過去5年間に約100億円もの報酬を受け取っていたっっていう事実の方がインパクトありますよね!
出典:https://twitter.com/
しかも!
カルロスゴーン氏は日産自動車以外にも、本家ルノーや三菱自動車工業からの報酬もあるわけです。
じゃあカルロスゴーン氏の年収って一体いくらくらいになるんだろ?
なんて、下世話な疑問がふつふつと湧き上がってきたので、この機会に調べてみました!
カルロスゴーン氏の収入を整理してみると・・・
- 1.日産自動車:代表取締役会長
- 2.三菱自動車工業:代表取締役会長
- 3.ルノー:取締役会長兼CEO
つまり、3つの大企業からの役員報酬を3重取りするという、それはもう半端ない“トリプルインカムシステム”を構築していたようです。
出典:https://toyokeizai.net/
もちろんその他にも、投資による収入などがあるわけですが、まずはそれは抜きにして、純粋に役職から得られる報酬だけを概算してみると・・・
2016年度の年収が、日産自動車から10億9800万円、三菱自動車工業から約10億円、ルノーから9億4000万円の・・・
合計、約30億円なり。
2017年度の年収が、日産自動車から7億3500万円、三菱自動車工業から約2億2700万円、ルノーから9億5000万円の・・・
合計、約19億円なり。
ちなみに、2017年の年収が少ないのは、2017年3月で三菱の会長職を辞任しているからです。
以前、カルロスゴーン氏は自身の報酬に関して次のように語っていたりします。
「日産のCEO報酬は低い。会社の規模や優秀なリーダーを持つ重要性を考えると、決して不当な水準とは思えない」
出典:https://mainichi.jp/
確かに、経営難にあるルノーからの報酬を見ると、日産や三菱からの報酬は低すぎるようにも見えるものの、例えばスズキ会長の報酬は2億2000万円、ホンダの社長は1億5500万円なんだとか・・・桁が違いますよね。
カルロスゴーン氏の資産もえげつないと話題に
年収がそんなんですから、きっと資産も大変なことになっているはず。ってわけで、カルロスゴーン氏の資産について調べてみたところ・・・
2017年の資産額は約335億円(335,000,000ドル)
引用:カルロス・ゴーン プロフィール・資産推移 | Money Search http://money-search.org/
と推測されているようです。
出典:https://news.yahoo.co.jp/
が、しかし!
カルロスゴーン氏が日本に降臨して19年、株などの投資も積極的にされていることが広く知られており、一説によるとカルロスゴーン氏の総資産は2300億円に及ぶとも言われています。
カルロスゴーン氏の自宅
カルロスゴーン氏の日本の自宅は高級タワマン
年収や総資産が大変なことになっているカルロスゴーン氏ですが、そうなると気になるのが・・・どんな自宅に住んでるの?って話になるかと。
カルロスゴーン氏と言えば、1年のうち30~40%は仕事でフランスをはじめ世界中を飛び回っていると言われていますが、日本では東京都港区元麻布にある森ビル開発の高級タワーマンション「元麻布ヒルズ」に自宅を構えていることがわかりました。
出典:https://www.aoyama-chintai.com/
その形状も異様ですが、周りの景色を見るとこのタワマンがいかに巨大かがわかりますね!ついでに内装はこんな感じなのだとか。
出典:http://www.moriliving.com/
ちなみに、この「元麻布ヒルズ」には、神田うのさんをはじめ、二宮和也さん、渡部建さん&佐々木希さんご夫婦、三浦翔平さん&桐谷美玲さんご夫婦など、有名芸能人が住んでいることでも有名なのだとか。
気になるお家賃は60万円からで、当然上層階になれば100万円~250万円にもなるそうです。
日本以外にも世界4ヶ国に豪邸をもつものの・・・
さらに、カルロスゴーン氏の自宅は、日本以外にも世界4ヶ国に及び、ブラジルのリオデジャネイロ、故郷レバノンのベイルート、フランスのパリ、オランダのアムステルダムに豪邸を持っているそうです。
出典:https://www.cnn.co.jp/
ただ、関係者によると、その住宅購入費用や改築費、さらに家具に至るまで日産に提供させていた他、リーマンショックによる私的な投資損を日産に負担させていたり、長年に渡って勤務実態のない親族に報酬が支払われているなど、特別背任罪に関連しそうな話までバンバン噴出しているようなんですよねぇ・・・
まとめ
・カルロスゴーンの年収は30億円にもなり、総資産は2300億円とも言われている。
・カルロスゴーンは自身の報酬を少なく申告した罪により2018年11月19日逮捕された。
いかがでしたでしょうか。
経営破綻の危機に瀕していた日産自動車を、たった数年で黒字化した敏腕経営者カルロスゴーン氏。当時は救世主とも呼ばれたゴーン氏ですが、現在は厳しい状況におかれているようです。
今回、そんな日産自動車の元会長カルロスゴーン氏のこれまでの華麗な経歴や年収、推定総資産額と自宅などについてまとめてみました。
しばらくはこの話題で持ちきりになりそうですが、今後、カルロスゴーン氏がどこまで追い詰められるのか?日産にどう影響するのかに注目が集まるところです。