加熱式タバコと電子タバコは似ているようで明確な違いがありメリットデメリットも異なるため、特徴を知った上での使用が望まれます。
今回は加熱式タバコと電子タバコそれぞれの特徴と種類、メリットとデメリット、違いを紹介します。
目次
加熱式タバコとは? 特徴&種類を紹介
一昔前までは火を使う紙巻きタバコが圧倒的に主流でしたね。今も多数販売されていますが、昔ほどの勢いはなくなっています。
その一方で、最近は「加熱式タバコ」という言葉が聞かれる頻度も多くなってきましたね。次世代タバコとして注目されているアイテムの1つです。
この章では簡単に特徴をご説明しましょう。
加熱式タバコの大きな特徴の一つは、「火を使わない」ということです。
タバコの葉を加熱することには変わりありませんが、直接火で燃やすわけではありませんので、通常の紙巻タバコとは明確な違いがあります。
日本で流通している加熱式タバコは大きく分けて3種類あり、それぞれ違いがあります。そのため、自分に合ったタイプを選択できるのではないでしょうか。
加熱式タバコのメリット&デメリット
話題の加熱式タバコには、大きなメリットがあります。ただ、デメリットとされる部分もありますので、
この章では両方の面について具体的にご説明しましょう。
メリット①有害物質を大幅カット
加熱式タバコの場合、火をつけて吸うタイプの通常のタバコに比べると、体内に取り込む有害物質が大幅カットされます。
ニコチンやタールを多量に吸い込むということになると、少なからず健康面への悪影響が懸念されます。肺がんのリスクが高まるというのは有名な話ですね。
加熱式タバコの場合、ニコチンやタールを取り込む量を大幅にカットできます。したがって、健康リスクも低くできるということになります。この点は大きなメリットです。
メリット②副流煙が出ない
加熱式タバコの場合、基本的に副流煙が出ません。副流煙が出て困るのは、喫煙者の周囲にいる人たちです。
タバコを吸っていない人が副流煙を吸い込んでしまうことを受動喫煙といいますが、これは社会問題にもなっていることであり、各都道府県でも対策を打ち出していますね。
したがって、副流煙を出さない加熱式タバコの使用であれば、周囲の人に受動喫煙の害を与えずに済むので、この点もメリットとして挙げられます。
メリット③禁煙へ向けてのステップとして使える
喫煙者は多くいますが、その中にも「禁煙したい!」と思っている人たちはいます。ただ、通常の紙巻タバコの使用をすぐにやめようとしても、なかなか難しいです。
禁煙の方法としてはいくつかありますが、1つは通常の紙巻タバコから加熱式タバコへ切り替えるということです。
紙巻タバコと加熱式タバコには共通点がありますので、意外とすんなり切り替えられるケースもあります。したがって、段階的な禁煙へ取り組むにあたってこの方法は大いに有効です。
デメリット①ニコチンの摂取量がゼロではない
確かに、加熱式タバコであれば有害物質を大幅カットできます。ニコチンの悪影響というのは色々とありますので、それをカットできるのはメリットです。
しかし、ニコチンの摂取量をゼロにできるかというと、残念ながらそうではありません。少なからず体内へ取り入れることになってしまうのです。
そのため、健康上のリスクは免れないという点が1つのデメリットとなります。
デメリット②専用機器の手入れが必要になる
加熱式タバコでは、専用の機器がなければ使用することができません。したがって、加熱式タバコを吸う生活をするのであれば、専用機器の手入れが必要になるのです。
手入れをしないことが影響して機器が壊れてしまえば、再度新しいものを購入しなくてはなりません。
本体の価格帯については種類によって色々ありますが、中には2万円程度するものもあります。これはなかなかの出費になりますよね。
したがって、煩わしい手入れの面についてはデメリットと言えるでしょう。
デメリット③専用機器の充電が必要になる
先ほど、専用機器の手入れの面についてご説明しましたが、手入れさえしていれば使えるかというと、そうではありません。
充電が必要になります。一度充電を終えても、使っていればそのうちバッテリー切れの状態になりますので、再度充電しなくてはなりません。この点はスマートフォンなどと同じですね。
したがって、小まめな充電の必要性についてもデメリットと言えるでしょう。
電子タバコとは? 特徴&種類を紹介
電子タバコについても、最近よく聞かれますよね。タバコというワードが入ったアイテムとは言え、通常の紙巻タバコとは大きく異なるものです。
そこで、この章では電子タバコの特徴について簡単にご説明しましょう。
電子タバコは、リキッドを電気的に加熱することで蒸気を発生させ、それを吸い込むことで楽しむアイテムです。したがって、タバコの葉を直接火で燃やすというものではありません。
ただ、見た目はタバコに似ていますし、疑似喫煙のようなものを楽しめることから、多くの人から人気となっています。
また、電子タバコの場合はとても多くの種類があり、自分に合ったものを選ぶことができます。
電子タバコのメリット&デメリット
電子タバコは大変優れたアイテムであり、メリットが多くあります。
ただ、このアイテムの性質上、デメリットとされる部分もありますので、この章では双方についてご説明しましょう。
メリット①基本的に有害物質ゼロ
電子タバコではリキッドを使用しますが、このリキッドにはニコチンが含まれていません。有害物質をリキッドに入れて販売することは、国内だと認められていないのです。
そのため、ニコチンによる健康リスクをほぼ心配しなくていいというメリットがあります。
メリット②意外と経済的
電子タバコの場合リキッドが必要ですが、タバコの葉は必要ありません。リキッドは安価で手に入ることから、仮に電子タバコ生活を始めたとしても、あまりコストがかかりません。
タバコの葉は、たばこ税の関係でとても高くなっています。したがって、紙巻タバコを使用する生活に比べると、経済的であることは明らかですね。
メリット③タバコ感がある
電子タバコはリキッドを加熱することで蒸気を発生させるものですので、吸って吐くと、白い煙が出てきます。そのため、少なからずタバコ感があるのです。
「タバコ感を味わってみたい!」という人や、「段階的に禁煙したい!」という人にとっては大きなメリットになるでしょう。
メリット④吸い殻が出ない
紙巻タバコや加熱式タバコであれば、吸い殻が出ます。これはゴミですので、適切に処理しなければなりません。この手間は意外に煩わしいですよね。
道にポイ捨てするような人もいますが、これは決して許されることではありません。
その一方、電子タバコであれば、リキッドタイプですので吸い殻は出ません。したがって、この点も大きなメリットになります。環境面でも紙巻タバコより断然クリーンですね。
デメリット①物足りなさを感じることも
先ほどご説明したように、電子タバコの場合はニコチンの摂取がありません。これは健康面ではメリットですが、愛煙家からするとデメリットになります。
タバコをタバコたらしめる大きな要素がニコチンであり、これを摂取することで満足感を得る人も非常に多いのです。
蒸気が発生するとはいえ、紙巻タバコと比べるとタバコ感が薄いという点が、マイナス面と言えるでしょう。
デメリット②専用の機器が必要
電子タバコの場合、紙巻タバコとは違って「専用の機器」が必要になります。これとリキッドがあってはじめて吸うことができるのです。
ですので、揃えるものが多い点がデメリットと言えるでしょう。
また、電子タバコの種類によっては本体が高価ですので、初期コストの面も懸念されるところです。
デメリット③故障のリスクがある
電子タバコを使用するために購入した機器ですが、電気的に加熱する関係もあり、ものによっては故障しやすいです。
電子タバコの事故によってケガをしたケースもあるくらいですので、ある程度慎重に扱わなければなりません。
もちろん壊れれば再度新しいものを購入しなくてはなりませんし、その度にコストがどんどんかかるようでは困りますので、故障のリスクについてはやはりデメリットと言えますね。
加熱式タバコと電子タバコの明確な違い2つ
先ほど、加熱式タバコと電子タバコのメリットとデメリットをご紹介しました。
それぞれに特徴があるわけですが、双方の違いについてはよくわからないという人も多いです。似ている部分も多いため、無理もないでしょう。
実際、加熱するという点では共通していますね。ただ、加熱式タバコと電子タバコは明確に分けられます。
そこで、この章では双方の違いについて具体的にご説明しましょう。
タバコの葉を使用するか否か
加熱式タバコの場合、タバコの葉を使用するものがいくつかあります。
例えばIQOSの場合、ヒートスティックというものを使用することになりますが、このヒートスティックにはタバコの葉が使用されています。
加熱式タバコが紙巻タバコに近いと言われる理由の1つは、このタバコの葉を使用しているからです。
それに対し、電子タバコの場合はどの種類においてもタバコの葉を使用しません。タバコの葉の代わりに、リキッドを使用します。
そのため、電子タバコと加熱式タバコの違いは、この点からも明らかですね。
ニコチンの有無
加熱式タバコの場合、タバコの葉を使用するものは当然ニコチンが含まれることになります。
タバコの葉を直接燃やさない分、ニコチンが出る量はセーブされますが、加熱していますので少なからず体内に取り込むことになってしまうのです。
この点は、デメリットの章でご説明した通りです。
その一方、電子タバコの場合はニコチンが含まれていません。もし電子タバコの括りのリキッドにニコチンが含まれているならば、それは国内で販売できないことになります。
したがって、ニコチンが含まれているか否かという点で、双方のタバコは明確に区別されますね。
加熱式タバコは未成年でも吸える?
加熱式タバコについては、通常の紙巻タバコとは全くの別物と言えます。
双方の決定的な違いは、タバコの葉を燃やすかどうかということです。直接燃やすことのない加熱式タバコは、意外にクリーンなアイテムです。
そのため、「未成年でも吸えるんじゃないの?」という人がいてもおかしくありませんね。
しかしながら、結論から言うと未成年で吸うことは禁止されています。少なからずニコチンなどの有害物質が含まれているわけですので、20歳未満では吸ってはいけないのです。
現時点で未成年という人は、興味を持たないようにしましょう。
電子タバコは未成年でも吸える?
さて、次に電子タバコについてです。電子タバコの場合、ニコチンが含まれていないということですので、未成年でも吸えそうな気がしてしまいますよね。
実際、電子タバコを未成年が使用することについては、国として禁止していません。
そもそも、法的には「電子タバコ≠タバコ」という見解が一般的であり、ニコチンなしのリキッドを加熱してその蒸気を吸うだけですので、これ自体を禁止する法律がないというわけです。
ただし、電子タバコは加熱式タバコと区別がしにくく、客観的に見てどちらか判断できないケースも多いため、外で未成年が電子タバコを吸っていれば、誤解される可能性が高いですね。
したがって、電子タバコであっても、未成年が使用するのは避けた方が賢明です。
まとめ
・加熱式タバコと電子タバコの明確な違いは「タバコの葉を使用するか否か」「ニコチンの有無」。
・電子タバコは未成年でも吸えるが、見た目が加熱式タバコと似ているので勘違いされる可能性があるので、やめた方が無難。
今回は、加熱式タバコと電子タバコの特徴について具体的にご説明してきました。
双方ともにメリットがありますが、デメリットもあります。そのため、全体的な特徴を踏まえた上で、どちらにするか決めてはいかがでしょうか。
いずれにしても通常の紙巻タバコよりはクリーンですので、禁煙へ向けたステップとしてはどちらのアイテムも有効だと思いますよ。
また、加熱式タバコも電子タバコも、種類は色々あります。種類によって機能が異なりますので、自分に合ったタイプを見つけてみましょう。
ただし、双方のタバコの健康リスクは、全くのゼロとは言えません。
そのため、「紙巻タバコじゃないからずっと吸ってればいいや!」という心構えでいると、何年かたった後に重大な問題が発生してしまうかもしれませんよ。